2025年4月3日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは!カケハシレコードです。
今年から本格的に取り扱いを開始したレーベル『MR.BONGO』の豊富なラインナップ、皆さまお楽しみいただけていますでしょうか?
ロック探求のお役に立てていれば幸いです!
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さて、今回はその『MR.BONGO』の中でも特に力を入れて再発を手掛けているアーティスト、ガーナ音楽界の巨匠であり、ハイライフを代表するミュージシャン エボ・テイラー を特集します!
「ガーナの音楽? しかもハイライフって何?」という方もいるかもしれませんが、ご安心を。概要をまとめてみました!
ハイライフは、西アフリカ発祥の音楽ジャンルで、特にガーナとナイジェリアで発展。アフリカの伝統音楽にジャズやカリプソなど西洋音楽を融合し、20世紀初頭に誕生。1950〜60年代にはガーナ独立の象徴となり、後のアフロビートにも影響を与えました。
19世紀末、ガーナの軍楽隊音楽やシエラレオネの「パームワイン・ミュージック」から派生し、1920年代にはダンスミュージックとして確立。
ハイライフには、大きく分けて「ダンスバンド・ハイライフ」と「ギターバンド・ハイライフ」の2つの主要スタイルがあります。
1. ダンスバンド・ハイライフ
ホーンセクションを多用し、スウィング・ジャズやカリプソの影響を受けた都会的なサウンド。
2. ギターバンド・ハイライフ
ギター主体で、アフリカの伝統リズムを活かした庶民的なスタイル。
1980年代以降、ヒップライフ(ハイライフ+ヒップホップ)やバーガー・ハイライフ(ハイライフ+ディスコ)など、時代と共に進化を続け、近年のエボ・テイラーの復活や新鋭のハイライフ・グループ、サントロフィの活動により、世界的に注目され続けています。
ガーナ・ケープコースト出身のギタリスト、作曲家、バンドリーダー、音楽プロデューサーであり、ハイライフやアフロビートの分野で活躍してきたエボ・テイラー。1950年代後半には、ガーナの音楽シーンで重要な役割を果たし、The StargazersやBroadway Dance Bandといった影響力のあるハイライフバンドで活動しました。
1962年には自身のバンド Black Star Highlife Band を率いてロンドンへ渡り、そこでナイジェリアのアフロビートの先駆者フェラ・クティや、当時イギリスに滞在していたアフリカ系ミュージシャンたちとコラボレーションを行います。ガーナに帰国後は、プロデューサーとしても活躍し、パット・トーマスやC.K.マンといったアーティストのレコーディングを手掛ける一方、ソロプロジェクトにも取り組みました。1970年代には、伝統的なガーナ音楽にアフロビート、ジャズ、ファンクのリズムを融合させた独自のサウンドを確立し、その名を広めていきます。
21世紀に入ると、テイラーの作品はヒップホッププロデューサーたちの間で注目を集め、2008年にはベルリンを拠点とする Afrobeat Academy のミュージシャンたちと出会い、Strut Recordsからアルバム『Love and Death』をリリースし、活動を再開。そして最新作となる2025年には、エイドリアン・ヤングやアリ・シャヒード・ムハンマドとともに『Ebo Taylor JID022』をリリースし、再びシーンに鮮烈な存在感を示しました。
エボ・テイラーは、60年以上にわたりガーナの音楽シーンの中心人物として活躍し、ハイライフやアフロビートの発展に大きく貢献してきました。彼の音楽は、伝統と現代性を融合させた独自のスタイルで、世界中のリスナーに影響を与え続けています。
50年代にガーナのハイライフ・シーンを牽引し、62年にロンドンへ渡りブラックスター・ハイライフ・バンドを結成。ハイライフ、アフロビート、ジャズ、ファンクを融合させた音楽性を築き、帰国後はプロデューサーとしても活躍。そんな彼が77年に発表したソロ・アルバムが本作。
無数のパーカッションが絡み合う熱帯の湿気を帯びたグルーヴに、エボのギターが恍惚と揺蕩う「Saana」。ジャズ・ギターとハモンドオルガンが織りなすめくるめくグルーヴに、狂熱的なホーンが絡む代表曲「Heaven」。アフリカ音楽と西洋音楽がクロスオーバーし、アフロビートとハイライフが新たな次元へと昇華された革新的アルバム!
チープながらも温かみのあるオルガン(?)と、ジャジーなフレーズを紡ぐエボのギター、さらに歯切れの良いホーン・セクションが絡み合い、怒涛の音の波状攻撃を繰り広げるタイトルトラックはまさに悶絶必至!そして、唸るアフロ・ファンク・グルーヴが炸裂する「Atwer Abroba」では、思わず身体がリズムを刻んでしまうこと間違いなし。ナイジェリアのフェラ・クティと並び、アフロビート/ハイライフを語るうえで欠かせない存在であり、本作はアフリカ音楽の入門盤としても最適な名作です!
ガーナの巨匠による1980年の名作。ジャズの雰囲気を漂わせるホーン、澄み切ったギター、キーボードの音色が心地よい「You Need Love」、リズムセクションとホーン、キーボードが絡み合い、ソウルフルなハーモニーが際立つ「Love and Death」など、ハイライフとジャズの融合が極上のグルーヴを生み出す必聴盤!
パット・トーマス、ウフル・イェンズとアフリカのハイライフ・ミュージックの大物たちによる82年発表の競演盤。
軽快なギターリフにのせて、弾むようなリズム隊と厚みのあるホーン・セクションが絡み合い、リスナーを自然とダンスへと誘うオープニング・ナンバー「Uhuru Special」や、揺蕩うギターの音色と歯切れの良いホーン・セクションの掛け合いが楽しい「Gyae Su」など、伝統的なハイライフを現代的なグルーヴへと昇華した傑作。リズムの反復性が際立ち、アフロビートやファンク、レアグルーヴ好きにはもちろん、クラウト・ロックやテクノとは異なるアプローチながら、グルーヴの持続する快楽性には通じるものもあり、意外なリスナー層にも刺さるかも!?
ティナリウェンやロバート・プラントを手掛けたジャスティン・アダムスをプロデューサーに迎え、81歳にしてなおエネルギッシュなハイライフ&アフロビートを展開。ホーン・セクションが豪快に響き、グルーヴィーなベースとパーカッションが生み出す躍動感あふれるリズム、そしてソウルフルなヴォーカルが一体となり、溌剌とした力強さに満ちています。ダイナミックで生命力あふれるサウンドを炸裂させた、過去最高傑作との呼び声も高い一枚!
ファンキー・ハイライフの巨匠エボ・テイラーを父に持つキーボード奏者の78年発表、唯一作。
弾むリズムと唸るベースラインに、ジェームス・ブラウン直系のファンクの血が通う。そこに広がるスペイシーなキーボードの音色が、異次元のグルーヴを生み出す。「Mondo Soul Funky」は、そんな快感に溺れたくなる一曲!
ガーナのレジェンド、ギタリストによる18年作。ティナリウェンやロバート・プラントを手掛けたジャスティン・アダムスをプロデューサーに迎え、81歳にしてなおエネルギッシュなハイライフ&アフロビートを展開。ホーン・セクションが豪快に響き、グルーヴィーなベースとパーカッションが生み出す躍動感あふれるリズム、そしてソウルフルなヴォーカルが一体となり、溌剌とした力強さに満ちています。ダイナミックで生命力あふれるサウンドを炸裂させた、過去最高傑作との呼び声も高い一枚!
50年代にガーナのハイライフ・シーンを牽引し、62年にロンドンへ渡りブラックスター・ハイライフ・バンドを結成。ハイライフ、アフロビート、ジャズ、ファンクを融合させた音楽性を築き、帰国後はプロデューサーとしても活躍。そんな彼が77年に発表したソロ・アルバムが本作。無数のパーカッションが絡み合う熱帯の湿気を帯びたグルーヴに、エボのギターが恍惚と揺蕩う「Saana」。ジャズ・ギターとハモンドオルガンが織りなすめくるめくグルーヴに、狂熱的なホーンが絡む代表曲「Heaven」。アフリカ音楽と西洋音楽がクロスオーバーし、アフロビートとハイライフが新たな次元へと昇華された革新的アルバム!
チープながらも温かみのあるオルガン(?)と、ジャジーなフレーズを紡ぐエボのギター、さらに歯切れの良いホーン・セクションが絡み合い、怒涛の音の波状攻撃を繰り広げるタイトルトラックはまさに悶絶必至!そして、唸るアフロ・ファンク・グルーヴが炸裂する「Atwer Abroba」では、思わず身体がリズムを刻んでしまうこと間違いなし。ナイジェリアのフェラ・クティと並び、アフロビート/ハイライフを語るうえで欠かせない存在であり、本作はアフリカ音楽の入門盤としても最適な名作です!
ガーナの巨匠による1980年の名作。ジャズの雰囲気を漂わせるホーン、澄み切ったギター、キーボードの音色、そして心のこもったハーモニーが心地よい「You Need Love」、リズムセクションとホーン、キーボードが絡み合い、ソウルフルなハーモニーが際立つ「Love and Death」など、ハイライフとジャズの融合が極上のグルーヴを生み出す必聴盤!
軽快なギターリフにのせて、弾むようなリズム隊と厚みのあるホーン・セクションが絡み合い、リスナーを自然とダンスへと誘うオープニング・ナンバー「Uhuru Special」や、揺蕩うギターの音色と歯切れの良いホーン・セクションの掛け合いが楽しい「Gyae Su」など、伝統的なハイライフを現代的なグルーヴへと昇華した傑作。リズムの反復性が際立ち、アフロビートやファンク、レアグルーヴ好きにはもちろん、クラウト・ロックやテクノとは異なるアプローチながら、グルーヴの持続する快楽性には通じるものもあり、意外なリスナー層にも刺さるかも!?
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