2022年7月26日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
こんにちは。
この「日々是ロック」コーナーは、直近で入荷した注目のタイトルや売れ筋の人気タイトルの新品CDをメインに、日替わりでスタッフがおすすめの作品をピックアップしてまいります。
今回も、新入荷したばかりの注目作品を取り上げましょう。
イタリアの新鋭RANESTRANEによる22年作『APOCALYPSE NOW』です!
13年の「イタリアン・ロック・フェス」ではIL ROVESCIO DELLA MEDAGLIAのバックバンドとして来日、17年にはMARILLION来日公演のサポート・アクトも務めたイタリアのグループ。
デビューから一貫して名作映画を音像化した作品をリリースしてきた彼らが、あの「地獄の黙示録」をテーマに制作したのが本作となります。
今回は、この『APOCALYPSE NOW』からスタートして、映画にまつわるテーマを持った作品を巡ってまいりましょう!
数々の名作映画の音像化に挑んできた伊シンフォ・グループ、今回の題材は「地獄の黙示録」!
映画の世界観とリンクする重厚さや緊張感はありつつも、伊ロック本来の叙情性とドラマティックさを全面に出した、全イタリアン・ロック・ファンにオススメできる素晴らしい内容となっています。
P.F.MやMARILLIONのファンならきっと気に入ると思いますよ♪
最近の映画に関連したプログレ作品と言えば、こちらがありました!
人気の多国籍シンフォ・グループが、「西部劇映画」をテーマにアルバムを作ったって!?
ロシアのLITTLE TRAGEDIESやハンガリーのSOLARISを想起させる格調高く熱量高く畳みかけるシンフォ・サウンドと、ウェスタン映画の場面を想起させるSEが絶妙にマッチした楽しい一枚です!
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我らが日本からはこの作品をご紹介♪
巨匠ジョン・ゾーンに学んだ女性サックス奏者が率いるアヴァン・ジャズ・ユニット!
タイトル通り映像を喚起させる表情に富んだ演奏が次々と切り替わっていくのが印象的で、目を閉じて思い思いの映像を思い浮かべながら堪能したい逸品です。
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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は少し趣向を変えて、北海道発のジャズ/アヴァン・ロック系レーベル、nonoyaレコーズの作品に注目してまいります!
ラストは、英国が誇るギター・マイスターが残した「映画」に関連したアルバムをご紹介いたしましょう。
一部のベース演奏を除く、ギター、シンタックス、ドラム・プログラミングの全パートを自身で手掛けた「ほぼ自作自演」の02年作。
「存在しない映画の為の音楽」というサブタイトル通り、頭に映像が浮かび上がるようなイマジネーションを刺激する音作りを聴かせる異色作!
いかがでしたか?
気になる作品が見つかれば幸いです!
聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
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フィンランド/イタリア/アメリカ出身のミュージシャン3人を中心に結成された多国籍シンフォ・グループの2022年作。本作は、リーダーであるMarco Bernardが編集担当を務めていたフィンランドのプログレ・ファンジン「COLOSSUS」と、仏MUSEAレコードの共同企画としてリリースされていた『THE SPAGHETTI EPIC』シリーズの第4弾。前3作は複数アーティストが参加したオムニバス作品でしたが、今回はSOP単独での作品となります。タイトルやジャケットからも分かるようにウェスタン映画を題材にしたコンセプト作で、従来のSOPらしいファンタスティックさと荘厳さが入り混じるスケール大きなシンフォを聴かせつつも、口笛/風/銃声/酒場での様子などを表現するSE、掛け声、荒野を馬で駆けるような勇ましいリズム隊のプレイ等が挿入された演出も楽しい一枚となっています。近作と同じくロシアのLITTLE TRAGEDIESやハンガリーのSOLARISを想起させる、アグレッシヴにうねるシンセを主役にヴァイオリンやフルートも躍動するシンフォ・サウンドをメインに格調高く熱量高く畳みかけていくサウンドはいつもながら圧巻。そんな圧倒的スケールにシンフォと西部劇テイストというミスマッチなはずの要素がちゃんと共存しているのが特筆。普段のSOP通りであるはずの泣きのギターが醸し出す哀愁やピアノの流麗なタッチが、西部劇的世界観にマッチして聴こえてくるのがとても面白いです。異色のテーマを扱った作品ですが、これまでのSOPを気に入っているなら本作も絶対楽しめます!
巨匠ジョン・ゾーンにも学んだ女性サックス奏者で、鬼才ドラマー吉田達也との活動でも知られる、吉田野乃子を中心とするサックス/ピアノ/フレットレス・ベースのトリオ、17年作。流麗なタッチで舞うピアノとフレットレス特有の滑らかさと丸みある温かなトーンのべースが創り上げる凛とした音空間に、ノイジーなサックスがなだれ込んでくるこのスタイルはなかなか凄い。サックスは叙情的な旋律にもただならぬ緊張感を帯びるプレイがきわめて個性的で、ジョン・ゾーン的であると同時に、プログレ・ファンにとってはVDGGのデヴィッド・ジャクソンも思い出させる演奏を披露します。タイトルにある通り、映像を喚起させるような表情に富んだ演奏が次々と切り替わっていくのが印象的で、目を閉じて思い思いの映像を思い浮かべながら堪能したい素晴らしい一枚となっています。
ペーパーケース仕様、定価2000+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯-
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