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6月の特集【素晴らしき英国ポップの世界】第3回:10cc『10cc(1st)』から、ひねりあるサウンドがクセになる作品を探求!

こんにちは。ロック・ファンの皆様を魅惑の音楽探求へとご案内する月間企画、6月のテーマは【素晴らしき英国ポップの世界】

毎回、ある英国ポップの名盤を起点にニッチな作品を探求してまいります。

第1回目はホリーズの『BUTTERFLY』から「ヴォーカル・ハーモニー」が魅力の作品たちを、第2回目はバッドフィンガーの『STRAIGHT UP』から「哀愁」が魅力の英国ポップ作をご紹介させていただきました。

第3回目となる今回は、10ccの『10cc(1st)』から、ユニークなアイディアが随所に散りばめられた、「ひねりあるサウンド」が魅力の作品をご紹介してまいります。


10cc / 10cc(1st)


初期10ccの魅力のひとつとして挙げられるのが、古さと新しさが同居した、何が飛び出してくるかわからないひねりの効いた曲展開。

50sサウンドのオマージュに加え、当時の最新技術を率先して取り入れたウィットに富んだ遊び心がひねりを産み出し、聴者を引き付けるおもちゃ箱のような世界を作り上げています。

まずは、彼らの生み出すひねりを構成する要素を紐解いていきましょう。

10ccは72年に結成、デビューとなりますが、メンバーはそれぞれ60年代初頭から音楽活動を始めています。

メンバーが生まれたのは40年代中盤であり、幼い頃から聞いていたであろう50sサウンドも、彼らの作り上げる音楽に少なからず影響を与えているのではないでしょうか。

特に影響を受けたと思われるのは、50年代に活躍した米シンガーやコーラス・グループ。

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いかがでしょう?

ミュージカル的な展開の広がりやちょっと癖のあるコーラスなど、どことなく ”10ccぽさ” を感じます。

こういった50sサウンドや、60年代に活動を始める同年代バンドへの尊敬や敬意が、どこかキッチュな10ccサウンドの要素となっているのでしょう。

そこに組み合わさるのは、技術の進歩を惜しむことなく取り入れる彼らの飽くなき探求心。

10ccの母体とも言えるバンド、ホット・レッグスのデビュー作も、当時最新だった4トラック・レコーダーを試していたところから始まっており、なじみのあるポピュラー・サウンドと、新たな技術に触れることで加速した彼らのアイデアが組み合わさることで、10ccらしいひねりあるサウンドが生まれたのではと考えられます。

それでは、そんな初期10ccの魅力がつまったデビュー作、『10cc(1st)』をご紹介いたします。

本作は73年にリリースされた1stアルバム。

それぞれが持ち寄った経験や技術をもとに、温めたアイディアやユニークな想像力がこれでもかと詰め込まれた、初期10ccの魅力が詰まった名盤です。

まずは3枚目のシングルとしてリリースされ全英1位を獲得した「Rubber Bullets」をお聴きください。

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ブルースをベースとしたシンプルなギターに、ホンキートンクな鍵盤、軽やかに跳ねるリズム隊、爽やかで伸びのあるボーカルと、前半はよくあるポップ・ソング。

ですが、それだけ終わらないのが10cc。

キチンと左右に振り分けられたギターとピアノの配置や、急激なテンポダウンからの荘厳なコーラスなど、随所にこだわりや遊び心が散りばめられた一筋縄でわいかないポップ・ソングに仕上げられています。

続いては10ccのデビューシングルで、ビートルズ「Oh Darling」へのオマージュと言われている「Donna」をどうぞ。

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テープを早回しすることで1オクターブ上がった「はじめてのチュウ」っぽい歌声が良い味出してます。

浮遊感のあるシンセ、唐突に鳴り響く電話のベル、ムーディーなコーラスと、ここでも見え隠れするにくい演出がも相まって、一癖も二癖もある10ccらしさをしっかりと感じます。




続いてピックアップするのが、ゴドレイ&クレーム脱退後の10ccに在籍したこの方。
10ccファミリーとなる才覚の持ち主だけあって、ソロ作品も流石ひねりが効いてるんです。

DUNCAN MACKAY / SCORE

Duncan Mackayは、英ヨークシャー州リーズ生まれのキーボーディストで、70年代前半には南アフリカに移住し音楽活動をしていたという異色の経歴の持ち主。

南アフリカ時代の74年に、キーボード・プログレの傑作として知られる1stソロ『Chimera』を発表しています。

英国に戻った彼は、翌75年からSteve Harley率いるCockney Rebelのメンバーとして活躍、78年からは10ccにツアーメンバーとして加入し後には正規メンバーとなって81年まで在籍しました。

ご紹介したい『Score』は、Cockney Rebel時代と10cc時代の狭間にあたる77年にリリースされた彼の2ndアルバム。プロデュースはあのJohn Wettonが務めます。

前作『Chimera』で聴かせた技巧的なキーボード・プレイと、Cockney Rebelに通じるモダン・ポップ・テイストが同居した不思議な音世界は、英国以外では絶対に聴けない「ひねりあるサウンド」の宝庫!

そんな本作を象徴するナンバーの一つ「Pillow Schmillow」をお聴きいただきましょう。

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プロデュースのJohn Wettonが歌う一曲で、いかにもモダン・ポップな気品高くもどこかひねたメロディと、幾重ものシンセが華麗に舞い踊るファンタスティックなキーボード・サウンドの取り合わせは、Cockney Rebelはもちろん4人時代の10ccも彷彿させるワクワク感を醸し出してますよね。

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他にも、盟友Steve Harleyが歌うCockney Rebel調のモダン・ポップ・チューンから、上の曲のようなRenaissanceばりのスケールで各種キーボードがダイナミックに躍動する極上のクラシカル・キーボード・プログレ曲まで、ものすごい振れ幅に翻弄される楽しい一枚となっています。


今度は比較的有名なグループながら、オリジナル・リリース以降は再発がなかったレア作品という事でニッチな一枚と言えるこの作品。こちらも抜群にひねりが効いてますよ☆

ARGENT / COUNTERPOINTS

ご存知Zombiesのキーボーディスト/コンポーザーだったRod Argentが才人Russ Ballardらと結成したグループ。

本作は当時の最終作となった75年の7作目で、2020年に45年を経てめでたくCDとして聴けるようになりました。

特徴は、10ccかと思う程のひねりの効いたモダン・ポップ・テイストと、Brand Xばりにタイトに攻めるテクニカル・アンサンブルの合わせ技と言えるサウンド。

それもそのはず、バンドのドラマーであるボブ・ヘンリットが体調不良でセッションを欠席していた間、代わりにドラムを叩いたのが技巧派Phil Collins!

彼のドラミングに触発されるように、流麗なエレピさばきを聴かせるRod、Jon Goodsallばりに音数多く切れのあるギターで応じるJohn Grimaldiと、インストパートの充実ぶりは間違いなく過去最高。ポップでお洒落なヴォーカルパートとの鮮やかな対比が聴きモノとなっています。

では、そのあたりが実感いただけるナンバー「Butterfly」をどうぞ☆

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ラストは、曲者度では10ccにも負けないこのニッチなバンドをピックアップ!

AUDIENCE / LUNCH

ヴォーカル&ギターのHoward Werthと後にStackridgeでも活躍する管楽器奏者Keith Gemmellを中心にロンドンで結成され、69年にデビューしたAUDIENCE。

Howard WerthはJim Morrison亡き後のDoorsに誘われたという逸材で、彼のヴォーカルがAUDIENCEのサウンドにおいても要を担っています。

ご紹介する『Lunch』は72年にリリースされた最終作4th。プロデュースは敏腕Gus Dudgeonで、印象的なジャケットはHypgnosisによるもの。

R&Bテイストの女性コーラスやヴォードヴィル調の瀟洒なホーンなどを全面に取り入れた、古き良きアメリカン・ミュージックを装っていますが、単なる米憧憬ロックになるはずがないのがこのAUDIENCE。

Ray DaviesとPeter Hammillを合わせたような、気だるげでシニカル、けれど存在感抜群のヴォーカルと、ホーン・セクションの合間を縫って陰影たっぷりの音色を響かせるサックス&フルートによる、これぞブリティッシュ・ロックなアンサンブルは一聴して英バンドだと分かるほど。

Howard Werthが時折妙に力を込めて歌い上げるヘンテコなメロディも、いかにも英国的ですよね。

10ccほど派手ではありませんが、あちこちにいい意味での違和感が散りばめられた「ひねりまくり」のサウンドは、10ccファンにもニヤリとしてもらえること請け合い!

ここでは、そのあたりがよく分かるナンバー「In Accord」をお楽しみください。

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いかがだったでしょうか?
気になる作品が見つかりましたら幸いです!


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    あのジム・モリソン亡き後にドアーズに誘われたというヴォーカル&ギターのHoward Werthと後にSAMMYやSTACKRIDGEでも活躍する管楽器奏者Keith Gemmellを中心にロンドンで結成され、69年にデビューしたグループ。72年にカリスマからリリースされた4thアルバムにしてラスト作。プロデュースはGus Dudgeon、印象的なジャケットはヒプノシス。女性コーラスやヴォードヴィル調のホーンなど、前作までの作品と比べ、アメリカン・ロック寄りに洗練された印象ですが、陰影たっぷりに鳴り響くサックスやフルート、シニカルさのにじむヴォーカルなど、否応なくこぼれる英国らしさがたまりません。バンド名がオーディエンスで、アルバム名がランチだなんてすっとぼけてますが、ひねりまくった末に一周しちゃって聴きやすくなった感じだけど、やっぱりどこかおかしいぞ、といった感じの知性溢れる愛すべきニッチ・ポップ逸品です。

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