2022年3月1日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
カケハシ・レコードです。
2022年2月のカケレコ・ベストセラーよりTOP10をご紹介いたします!
2月はリイシュー系タイトルが注目を集めました。
まずはコアなユーロ・ロック・ファンにとっては待ちに待った再発と言える仏ジャズ・ロック名盤のリイシューがさすがの人気ぶり。
韓国BIG PINKからの新作もかなり注目されていますね。
もちろん新鋭バンド達による渾身の新作も出来栄えに相応しい順位を獲得しています。
その他にも耳の肥えたカケレコ・ユーザーの皆様が今どんな作品に注目しているのか、ぜひチェックしてみてください☆
ユーロ・ジャズ・ロック・ファン&ZEUHL系ファン待望の初CD化!!
幻想的なアートワークも目を惹くこの作品がベストセラー第1位を獲得です♪
MAGMA譲りの暗黒、MAHAVISHNU ORCHESTRAに向こうを張る演奏強度、そして繊細に音を描く芸術的感性を兼ね備えた、ユーロ・ジャズ・ロックの至宝的一枚と言って差し支え無し。
これは凄い作品ですよ…!
続くのは、この人気シンフォ・バンドによる、さすがの完成度で聴かせる22年作!
ウクライナ出身の才人Antony Kaluginが率いる人気バンド!
20年に前作にあたる『PRINCIPLES AND THEORY OF SPEKTRA』とKaluginのソロ『MARSHMALLOW MOONDUST』を、そして21年にはソロ2作品『STELLAR GARDENER』『CHAMELEON SHAPESHIFTER』を発表するという怒涛のリリースが続くなか、KARFAGENとして13作目となる本作も比類なき出来栄えのシンフォニック・ロックを提示します。
CAMELのリリカルな幻想性とTHE FLOWER KINGS的ダイナミズムを合体させたようなスケール大きなサウンドは、相変わらず文句のつけどころのない完成度。
アコーディオン系の楽器が軽快に踊り込む東欧ルーツを感じさせる民族エッセンスも見事な逸品!
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リリースから半年を経ていまだ根強い人気を誇るこのリイシュー作品が第3位を獲得。
マイナーな作品だけど、実は元RARE BIRDや元ATOMIC ROOSTERのメンバーが結成したバンド。
サウンドを例えるならSAD CAFEやO BANDにサザン・ロック的アーシーさを加えた感じ!
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米憧憬の70s英国ロックより、ファンク要素を取り入れたグルーヴィな作品をご紹介したいと思います♪
4位にランクインの、このフレンチ・ジャズ・ロック新鋭も素晴らしい作品でお薦めですよ~。
ZEUHL系にも通じるテクニカルで緊張感あるジャズ・ロックを土台に、カンタベリー・ロックやケベックのMANEIGE彷彿の芳醇でドリーミーなタッチを絶妙に織り込んだスタイルが唯一無二。
ダブルベースのふくよかな響きが良いなぁ。
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ジャケットからはファンタジックなシンフォ作品をイメージしますが、中身はクリムゾンばりの強度とヘヴィネスでスリリングに突っ走るテクニカル・プログレ!
フリオ・キリコばりの超絶ドラミングも聴きモノの、スイスが生んだユーロ・ロック大傑作ですね。
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いやはやこのベルギー産ハード・ロックはかなり格好良し。
ヘヴィかつタイトなドラム、アグレッシヴに絡む2本のギターに圧倒されます。
ブリティッシュ・ハード・ロック好きも楽しめるはず!
まるで初期クリムゾンとVDGGとジェントル・ジャイアントが融合したかのような驚愕のサウンドだって!?
スイス最高峰プログレ・バンドによる76年作1st、名盤2ndに劣らずの大傑作ですっ。
シンセがしっとり気品高く湧き上がり、その上をA.ラティマーやS.ロザリー彷彿の優美でメロディアスなギターが駆ける幻想度100%の演奏。そこに息をのむように透明な美声で丹念に歌を乗せる女性ヴォーカル。
その完成されきった世界観に最後まで惹き込まれっぱなしの21年作!
フィフス・ディメンションやアソシエイションを手掛けた事で知られるボーンズ・ハウがプロデュースを務めた、知られざる米フィメールSSWによる73年唯一作。
クセのない澄んだ歌声は、カレン・カーペンターをやや力強くしたような伸びやかさが魅力的です。
ハル・ブレインら腕利きのサポートも聴き所!
SAMURAI OF PROGの2人によるユニットですが、これは本家SOPに引けを取らぬスケールと完成度!「ロビンソン・クルーソー」を題材に描かれるサウンドは、『CONCERTO GROSSO 1&2』にGENESIS/CAMEL的ファンタジーを注ぎ込んだかのよう!?
いかがでしたか?
気になる作品がありましたら幸いです♬
スイスを代表するプログレ・グループ。77年作の2nd。フリオ・キリコばりのスリリングなドラム、クリムゾンを想わせるサックス&フルートを中心に絶えず畳み掛けるスリリングな展開は、これぞプログレ。リリカルなパートも交えた緩急の構成も見事。アナログのB面すべてを使った大曲「Movin’ On」は彼らの魅力がすべて詰まった名曲。必聴盤。
スイス本国盤、ライナーに歌詞&メンバー写真掲載、プラケース仕様
盤質:傷あり
状態:良好
側面部に若干色褪せあり
元RARE BIRDのMark Ashton(vo/g)を中心に、元ATOMIC ROOSTERのメンバー、後にRIFF RAFFやEAST OF EDENで活動するメンバー達によって結成されたブリティッシュ・ロック・グループ、74年デビュー作。このサウンド、例えるならSAD CAFEやO BANDにサザン・ロック的アーシーさを加えた感じ。カッチリとタイトに刻む緻密にして疾走感たっぷりのリズム隊、線の太いブルージーなプレイに痺れるギター、そしてコーラスを纏って哀愁いっぱいに歌い上げるヴォーカル。英バンドらしいタイトな職人肌のアンサンブルと、南部ルーツ音楽的なアーシーさと骨太さを持つ音楽性が絶妙に組み合わさっていてこれは見事です。ヴァイオリンの存在も印象的で、2曲目など泣きのギターと絡みながら物悲しい旋律を奏でるG&Vlnのツイン・リード・ソロには目頭が熱くなります。上記したSAD CAFEやO BAND、またALAN ROSS関連の作品に惹かれた方なら、この作品も是非!
紙ジャケット仕様
紙ジャケットに若干汚れがあるため、200円引きセールです。
レーベル管理上、紙ジャケットに若干のスレ・角潰れや軽微な折り目のズレがある場合がございます。ご了承ください。
スイス最高峰のプログレ・バンドである彼らが76年にリリースした1stアルバム!ユーロ・プログレ屈指の人気作である2nd『MOVIN’ ON』がよく知られますが、このデビュー作も驚異の出来栄え。重くタイトに刻むジャジーなリズム・セクションに乗って、重厚に吹き荒れるサックスやフルート、ヒリヒリと緊張感のあるトーンのギターが初期キング・クリムゾンばりに強度の高いアンサンブルで突き進む「動」のパート。そしてVDGGやGNIDROLOGあたりを思わせる暗黒が立ち込める中を憂いの滲むヴォーカルが歌う「静」のパート。両者がダイナミックに対比され、アーティスティックで構築的なプログレッシヴ・ロックを作り上げています。ヴォーカルはピーター・ハミル影響下の独特の抑揚を付けたスタイルで、サウンドの緊張感を更に高めていて見事です。随所で挿入されるアコースティック・パートでは、アコギやフルートやヴィブラフォンらがGENTLE GIANTに迫る緻密なアンサンブルを編み上げていてここでも驚愕。いやはやとんでもないテクニックです。洗練されたテクニカル・プログレとしての完成度の高さこそ次作に譲りますが、溢れ出んばかりのアーティスティックな感性の放出は本作が圧倒的。5大バンドの名作クラスにも匹敵する、文句なしのユーロ・ロック傑作!
紙ジャケット仕様、SHM-CD、バンドによる最新リマスター、ボーナス・トラック1曲、定価3143+税
【購入特典:カケレコオリジナル特典ペーパーをプレゼント!】
ギターのCharles、キーボードのMichel、ドラムのPhilippe、Goubin3兄弟を中心とするフレンチ・ジャズ・ロック・グループの76年デビュー作。手数多くビシビシとタイトに刻む精緻なリズム・セクションに乗り、ハード・ロッキンに弾きまくるワイルドなギター、神秘的に音を散らすエレピ、Eddie Jobsonばりにキレのあるエレクトリック・ヴァイオリンが三つ巴でやり合うスリリング過ぎるアンサンブルに手に汗握ります。そこに美声ながらどこか不穏な女声スキャットが入ってくると、一気にMAGMA的な暗黒が垂れ込め始め、ZEUHL系バンドとしての本領を見せ始め思わず戦慄。そうかと思うと、不意に即興風の淡い幻想が滲むパートを挟み込んでくるフランスらしいアーティスティックなセンスにも唸らされます。MAGMA譲りの暗黒、MAHAVISHNU ORCHESTRAにも向こうを張れる演奏の強度、そして繊細に音を描く芸術的な感性を兼ね備えたユーロ・ジャズ・ロックの傑作。これは凄いです。
多国籍シンフォ・プロジェクトSAMURAI OF PROGの中核メンバー2人によるサイド・プロジェクトの2021年作。今作で題材となっているのが「ロビンソン・クルーソー」。20年作『BEYOND THE WARDROBE』より迫力あるストリングスをフィーチャーしたクラシカル・シンフォ路線へと舵を切ったSAMURAI OF PROGと呼応するように、こちらのユニットも従来より気品高いクラシカルな色合いを強めています。そのサウンドはまるでNEW TROLLS『CONCERTO GROSSO 1&2』にGENESIS/CAMEL的なファンタジーを注ぎ込んだかのよう。ヴァイオリンによる荘厳なリフレインをバックにフルートが物悲しい旋律を紡ぐ重厚な導入から、ドラムがなだれ込みシンセがアグレッシヴに疾走し、一気にダイナミックに動き出すアンサンブル。いきなりの壮大すぎる音の流れに圧倒されます。2曲目ではそんなクラシカル・シンフォにGENESIS的な英国的叙情性が加わり、ヴィンテージ・テイストを帯びた色彩豊かなサウンドが繰り広げられ悶絶。3曲目の流麗かつファンタジックなピアノ独奏ナンバーも素晴らしい。エマーソンが弾きそうなフレーズを柔らかく繊細なタッチで綴る演奏が特筆です。ずばり本流のSAMURAI OF PROGにまったく引けを取らない完成度の逸品!
2014年に始動した男性ギタリスト/マルチ奏者Celo Oliveiraと女性ヴォーカリストGabby Vessoniによるブラジル産シンフォ・プロジェクト、19年『ACROSS THE SEA』以来のオリジナル・アルバムとなる21年作。勿論本作でもヴォーカルをGabby、すべての演奏をCeloが担当。シンセサイザーがしっとり気品高く湧き上がり、その上をA.ラティマーやS.ロザリーを受け継ぐ優美でメロディアスな珠玉のギターが駆ける、幻想度100%の演奏。そこに息をのむように透明な美声で丹念に歌を乗せる女性ヴォーカル。もう完成されきった世界観に最後まで惹き込まれっぱなしです。ハードだったりヘヴィだったりせず、一貫してメロディアスで幻想的な佇まいを崩さない音楽性がとにかく素晴らしい。でもここぞではギターがドラマチックに飛翔し、ヴォーカルも力を込めてエモーショナルに歌い上げ、熱い叙情をほとばしらせます。これは現女性ヴォーカル・シンフォとして英国のMAGENTAにも匹敵する圧倒的な完成度。紛れもなく傑作です。
ウクライナ出身、英国で活動するキーボーディスト/コンポーザーAntony Kalugin主宰のシンフォニック・ロック・バンド、2022年作。20年に前作にあたる『PRINCIPLES AND THEORY OF SPEKTRA』とKaluginのソロ『MARSHMALLOW MOONDUST』を、そして21年にはソロ2作品『STELLAR GARDENER』『CHAMELEON SHAPESHIFTER』を発表するという怒涛のリリースを続ける鬼才ですが、KARFAGENとして13作目となる本作も比類なき出来栄えのシンフォニック・ロックを提示します。CAMEL直系のリリカルな幻想性と憧れのバンドと語るTHE FLOWER KINGS的なダイナミズムを合体させたようなスケール大きなサウンドは、相変わらず文句のつけどころのない完成度。美しく躍動するシンセ&キラキラと眩い装飾を施すピアノ&ヴィンテージ・テイストなオルガンを駆使するキーボードと、Andy LatimerとRoine Stoltを足し合わせたようなエモーションを放つ極上ギターのコンビネーションはやはり至高です。そこにアコーディオン系の楽器が軽快に踊り込む展開も素晴らしく、彼の東欧ルーツを感じさせる民族音楽エッセンスにも注目です。改めて、とんでもない才能だなぁ・・・。ずばりシンフォ・ファン必聴作!
フランス出身、ギタリスト/ドラマーのArnaud Quevedoを中心に、フルート/サックス/ダブルベースを含む編成を持つ新鋭ジャズ・ロック・グループ、2021年デビュー作。ZEUHL系にも通じるテクニカルで緊張感あるジャズ・ロックを土台としつつ、そこに浮遊感あるドリーミーなタッチを絶妙に織り込んだサウンドがなんとも個性的。ケベックのMANEIGEに通じる技巧的ながらふんわりした手触りを持つアンサンブルから、管楽器のリードでメロディアスに疾走するカンタベリー・ロック彷彿の可憐な演奏までを、スムーズに行き来するサウンドが最高に心地いいです。加えてイタリアのFONDERIAを思わせるモダンな洗練味もたっぷりな、これは素晴らしいバンド。オススメ!
米国SSW、シェリル・アーンストの73年唯一作。フィフス・ディメンションやアソシエイションを手掛けた事で知られるボーンズ・ハウがプロデュースしています。シェリルは10代終わり頃にハウの音楽出版社に所属し、ソングライターとして活動をしていて、本作でも大半を自作しています。クセのない澄んだ声が印象的で、全体を通して明るくポップな雰囲気に包まれています。学生の頃は合唱団やミュージカルで活躍していたようで、カレン・カーペンターをやや力強くしたような伸びやかな歌唱が光ります。ハル・ブレインなど実力派ミュージシャンの演奏、ストリングのアレンジも素晴らしく、ソフト・ロックの名作として楽しめる作品です。
ベルギーのハード・ロック・グループ、73年作の1st。ドラムがヘヴィかつタイトなリズムを刻み、エッジの立った2本のギターがアグレッシヴに絡む。ギターはささくれ立っていて、かなりの音圧に圧倒されます。スタジオで聴いているような生々しいサウンドはかなり刺激的。スピーディーなチューンも格好良いです!マイナーなグループ&作品ですが、ハード・ロック・ファンはかなり楽しめるでしょう。
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