2021年12月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,皆様と選ぶイメージソング
タグ:
こんにちは。
「2021年に最も聴いたアルバム」、今回の募集企画も皆さまからたくさんのご投稿をいただきました!
ご投稿いただいた皆さま、ありがとうございました。
っというわけで、早速ですが皆さまからご投稿いただいた「2021年に最も聴いたアルバム」をご紹介させていただきます。
志を同じくするカケレコリスナーが2021年に最も聴いたアルバム、探求のお役に立てていただけること間違いなしです!
往年の名盤から21年リリースのデビュー作まで、幅広い顔ぶれをお楽しみください!
■イニュ円導 さんからのご投稿
GRANNIE / GRANNIE
「一番聴いた」という訳ではありませんが、「Grannie」は久し振りに(一時期)よく聴きました。ウェブカタログにレビューを書かせて頂いたので親近感があるバンド、作品です。最近「SEELIE COURT」から紙ジャケでリマスターリィシューされたからですが、久々に聴いて「どこがYESなんだろう、ベースが目立っている以外」と冷や汗が出ました。でもイイです。(おわり)
(追加)CDより先にLPレコードがリリースされていて、好き過ぎてそちらも買ってしまいました、某メジャー店で。アナログ盤は表紙がくり抜き変形ジャケットになっていて中の インサートジャケットがリバース出来ます。 愛想の 無いCDと比べると、とても愛が感じられ、ついニヤニヤしてしまいます。 あっ、ゲートホールドはLPもCDも同じです。カケレコさん「Bodkin」入荷するなら(←コレもSEELIE COURTからの リィシュー)「Grannie」も入荷せなあきまへんで。ほんま。(今度こそ終わり)
■スタッフ佐藤の共感ポイント
VertigoやNeonあたりから出ていれば、きっとブリティッシュ・ロックの名盤として語り継がれていただろう素晴らしい作品ですよね。Seelie Courtは各作品300枚限定という極少リイシュー(泣)。特に日本には欲しい人が結構いるはずですが…。
ペッカ・ポーヨラ / カササギ鳥の一日
ウィグワム時代の作品「プラネティスト」(『ビーイング』収録)にも心から驚かされましたが。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
絵本の世界のような緻密でファンタスティックなサウンドと、それにピッタリのジャケットアートが素晴らしい、北欧プログレ屈指の一枚ですね!「Planetist」は個人的にも「Losing Hold」と並んで好きなWIGWAMナンバーです^^
ペンドラゴン / ウィンドウズ・オブ・ライフ
今年はとにかく旧譜で「このアルバムは、自分にとってこんなにクセになったっけ?」というドハマりしたアルバムが数多くありました。なかでもペンドラゴン「ウィンドウズ・オブ・ライフ」は2か月ほどほぼ毎日聴いてましたね。たおやかな音色に入ってくるニック・バレットの時に消え入りそうな、時に心の叫びのような歌声…つい耳を奪われる、そして聴いていて体の疲れがよく取れる癒しの1枚です。ファンタジーに置き換えているけど、苦しい現実に向き合おうとするニックさん渾身の1枚。続く次のアルバムも良い出来です。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
自分の感性が変化したのか、または耳が鍛えられたのか、ふと聴き直してみた作品がビックリするほど刺さることってありますよね!そして何だかとても得した気分になったり。ペンドラゴンが癒しのサウンドというのは分かる気がします。音作りといい構成といい、とにかく丹念なんですよね~。
ザ・プリティ・シングス / S.F.SORROW
田舎暮らしで子供時分には本で見るだけのバンドだった。ストーンズになり損ねた男の作ったバンドに大変興味があったのだが50を超えてやっと聞けた。ガレージ時代の物はyoutubuで確認。パッケージで所持するのは「F.S.SORROW]で決まりだなと思い買ったのですが正解でした。ロックオペラか如何かが議論になる作品らしいですがそもそもオペラ聞いたことないし定義も分からない。なので比べるのは当然「トミー」。インストも多い「トミー」に比べればコンパクトで分かりやすいしその後のハードロック路線につながるカッコイイ曲も多い。そして小曲で締めくくり泣けるラスト。最高です。WHOは大好きだけどトミーより好き。68年の作品だが2021年一番聞いた。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
半世紀以上前に生まれた作品が誰かにとってその年一番聴いた作品だという事実、考えてみれば凄い事だなぁ。知名度の関係で絶対数は少ないでしょうが、ロック・ファンの中には「トミー」より好き!という方は結構いるはず。実は私もその一人です^^
CAST / VIGESIMUS
The Flower KingsとCastは長きに渡って優れたアルバムを出し続けているという意味において、既に70年代の5大プログレバンドを遙かに超えていると思います。特に 2021年にリリースされたCastのVigesimusは素晴らしく、テクニック、メロディ、曲構成、叙情性、パッションのどこをとっても非の打ち所がなく、40年近くプログレを聞き続けていますが、全バンド全作品の中で No.1 と言っても過言ではないと思っています (それくらい感動しています)。全ての音楽ファンに聴いてもらいたい作品です。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
「Vigesimus」はカケレコに届いて初めて聴いた時、かなり興奮したのを覚えています。数十年後にはTFKとCASTがプログレの今でいう5大バンドの地位に鎮座しているかも!?
NOISY DINERS / THE PRINCESS OF THE ALLEN KEYS
今年もたくさんのプログレ作品を聴きました。その中でも最も多く聴いたのが夏に出会ったこのアルバムです。ナッド シルヴァン目当ての購入でしたが、いやはや、これがとてつもない大傑作でした。テーマ選び、構成、演奏、どれをとっても見事。70年代の偉大な名作たち (アレとかアレとかアレとか…)と共に既に私にとってかけがえのない一枚となっています。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
もともと90年代以降のプログレ・シーンはイタリアが最大勢力を誇ってはいましたが、特にここ数年のイタリアン・プログレは本当にどれもレベルの高いこと!中でもジェネシス系は誰かが出す度にジェネシス系シンフォの最高傑作!と言いたくなる程で、おっしゃる通りこの作品も本当に素晴らしい出来栄えの一枚でした♪
THE PINEAPPLE THIEF / HOLD OUR FIRE
最近の彼らの楽曲や演奏は素晴らしいです。特にGavin HarrisonのドラムがKCの時より自由でのびのびとして最高にカッコイイです。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
クリムゾンでの緊張感あるプレイが強く印象付いているGavin Harrisonですが、より自由にプレイした時の躍動感あるドラミングも痺れるんですよね。パイナップル・シーフは、TFKやアトールと共に出演した15年フェスでの雄姿が今でも思い出されます♪
LOVE SOLFEGE / MISSA PRECIS
プログレリスナーの間ではあまりなじみが無いかもしれませんが今年で結成20年を迎える日本の音楽ユニットです。ゲーム音楽や劇伴を活動主体としていて自らは「クラシカルアートポップス」と称しています。実際音楽的な傾向はクラシック(特にバロック音楽)を取り入れたポップスで、参加している数人の女性ボーカルの声がアニメ声優みたいなかわいらしい声質をしています。しかし聞いてみれば明らかにプログレの要素があります。missa precisは最新のメジャーリリース作品で、デビュー当初はいまひとつだったまとまりや編曲の深み等が上手く昇華されていて、聴きごたえのある作品に仕上がっています。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
love solfege、私も初めて知りましたが、ずばり「クラシカルアートポップス」というワードから連想される通りの壮麗ながらも耳に心地よいサウンドですね!『コンチェルト・グロッソ N.2』あたりがお好きな方には刺さりそう!
イーグルス / イーグルス・ファースト
「カチャッ、ブルルルルルンッ」
まだ眠い眼を擦りながら、仕事の相棒である2トン・トラックのエンジンに火を点ける。
群青色に染まる明け方の空には、まだ幾つもの星達が取り残されており、新しい朝に溶けまいと無駄な足掻きをしていた。
「ジャーン!ジャカ、ジャン」
車内に響き渡るカラリと抜けの良いギター・サウンド。
『TAKE IT EASY』
今日も変わらずこの曲でスタートだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アルバム『イーグルス・ファースト』のCDが、トラックのカーステレオに飲まれて一年近くが経つ。
エンジンをスタートさせる度に始まる、取り出せないイーグルス・ファースト。
当然だが、間違いなく今年一番聴いたアルバムとなった。
しかし、コロナ禍に於けるこの一年を無事に乗り越える事が出来たのも、一曲目『TAKE IT EASY』のポジティブな空気感のおかげだろう。
『落ち着いて行こうゼ!』
グレン・フライが毎朝僕にそう言ってくれる。
動き出したトラックを追う様にようやく朝日が顔を出す。
『落ち着いて行こうゼ!』
出来過ぎ位な朝の空に今日も取り出せないイーグルス・ファーストが響き渡る・・・
■スタッフ佐藤の共感ポイント
今回も映像が浮かび上がるような描写を楽しませていただきました^^ 今のような時代には尚更『TAKE IT EASY』、響きますねぇ。
シュテルンマイセン / 内的宇宙への旅
出だしの物静かな世界から一転、の圧倒的ドラムスの音圧レベルとテクニックにKOされちゃいます。SFFも真っ青な変拍子。文句なしの彼らの最高作。1981年という、当時西側諸国のプログレが下降気味のこの時期に東側は無関係?な出来映え。でもまあ、彼らはこの作品の後は、ポップ化して分裂したり、メンバーの死亡もあったり、と…残念。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
旧東ドイツを象徴するプログレ・バンドによる傑作ですね。冒頭、荘厳なオルガン独奏でクラシカルに進行するかと思わせて、派手なドラミングを合図にジャーマンらしいスペーシーなテクニカル・キーボード・プログレへと一気に持っていくこの展開。いつ聴いてもカッコいい!
CAST / SANDS OF TIME (BLU-RAY)
最近は繰り返し聴くアルバムが少なくなっていますが、久しぶりに何度も聴きました(見ました)。長い曲も興奮の連続で退屈しません。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
CAST、さすがの人気ですね!このライヴ映像、スタジオ盤と遜色ないダイナミックにして緻密なアンサンブルが終始炸裂していて、本当にオススメなんです。
FRANCE GALL / FRANCE GALL
今年最もよく聴いたアルバムは、何故かプログレとは縁もゆかりも無いアーティストのフランスギャル、1975年のセルフタイトルの作品でした。フレンチポップス永遠のアイドルスターですが、この作品だけ趣が違います。例えるなら、プログレテイストはそのままにポップ路線にシフトすることに成功したプログレバンドの作品。美しいメロディーと全体的に漂う哀感は、叙情派プログレの名作と言ってよいくらい。よく聴きました。
■スタッフ佐藤の共感ポイント
France Gall! 聴いてみると、なるほど叙情派プログレに通じるというのがよく分かりました。軽やかなフランス語ヴォーカルと歌の伴奏という域を軽く超えた芳醇な演奏との組み合わせは、本当にポップ路線にシフトしたプログレ・バンド、というストーリーを持つ作品に聴こえてきます。
MIKLAGARD / MIKLAGARD(EDGE)
佐藤がおそらく今年一番よく聴いたのが、昨年末CD化されたこの北欧シンフォ作。技巧的という訳でも曲が凄いって訳でもないけれど、まるでトレースとカイパを合わせたような、クラシカルな美麗さと北欧らしい透明感や温かみがたっぷりのひたむきなサウンドには結構感動しちゃいました。中古屋で棚の隅っこからこんなのが出てきたら絶対ワクワクしてしまいそうなジャケットも良い!
■スタッフ青山のセレクト
ELLEN McILWAINE / UP FROM THE SKIES: THEPOLYDOR YEARS
青山が今年一番聴いたのは、米国ナッシュビル生まれのSSW/ギタリスト、ELLEN McILWAINEの72年と73年作を収録したアルバム。優しい雰囲気のジャケットとは裏腹に、内容はファンキーなフォークです。中でも「Sliding」でのアグレッシヴなスライド・ギターがカッコ良くて好きです。元気がでます!
■スタッフしまだのセレクト
FLEETWOOD MAC / HEROES ARE HARD TO FIND
2021年、しまだの再生回数No.1タイトルはこちらです。儚く美しいメロディーに奥ゆかしいヴァイオリンの音色が見事に絡む「Prove Your Love」にどはまりしました。実は某音楽サブスクがおすすめしてくれたのですが、お気に入りボタンを押そうとスマホを手に取るとまさかのこのタイトル。お恥ずかしながらこんな楽曲が収録されていたとは知りませんでした。アルバム全体の方向性からは少し外れた良曲探し、アリかもしれません。
■スタッフ岡田のセレクト
MACKEY FEARY BAND / MACKEY FEARY BAND
岡田が今年一番聴いたアルバムは、ハワイアン・コンテンポラリー・ロックの最高峰、『MACKEY FEARY BAND』です。ハワイならではの、甘くて美しいメロディが堪りません!ジャズやファンク、ソウルをベースにした「You’re Young」「A Million Stars」「Power Slide」がお気に入りです。ホノルルの夜景ジャケットも大好きで、個人的ジャケット・ベスト10に入ってます!もちろん部屋に飾っています♪
いかがでしたか?
耳の肥えたカケレコリスナーが2021年に最も聴いたアルバム、未体験なタイトルがありましたらこの機会にぜひぜひお試しください!
それでは、次回の募集企画もお楽しみに!
▼関連記事
【関連記事】
>全員が納得のあの作品から、なるほどとうなってしまうウィットに富んだあんな作品まで、バラエティー豊かな「仮装」をご覧ください!
【関連記事】
暑さ寒さも彼岸までとはよく言いますが、朝晩もしっかり冷え込むようになり、しっかりと秋の気配を感じられるようになってきました。そんな中で募集させていただいた「秋の夜長に聴きたいプログレ作品」、今回も本当にたくさんのご投稿を頂戴いたしました。それでは、皆さまからご投稿いただいた作品達、発表させていただきます!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!