2021年12月29日 | カテゴリー:どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 市川哲史,ライターコラム
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つくづく、世界最大の音楽データ検索エンジン《Discogs》の驚異的な利便性が、ありがたい。
米ポートランドで設立された2000年以降、多大なる恩恵に与ってきた。どんなディスコグラフィーでも、各国盤やプレス毎の内容の違いまで完全網羅できるのだから、夢のようだ。40年以上も前の高校時代に、もしもDiscogsを閲覧できていたら、幸福過ぎて頓死してたと思う。それくらい「最低限の」ディスコグラフィーに飢えていたのは、私だけじゃないはずだ。
洋楽を聴き始めた70年代中盤、情報はあまりに乏しかった。そのバンドの作品が何タイトルあるのかぐらいなら、レコード店のエサ箱に並ぶ在庫や音専誌掲載の広告や帯裏に印刷されたカタログ紹介から類推できたとしても、各メンバーの課外活動や前歴における作品など、とてもわからない。日本盤ライナーノーツは資料としてポンコツだし、「知る術がなかった」と書くのが正しい。とにかくあらゆるとこから情報を拾って、自力でディスコグラフィーを作るしかなかった。ああ涙のDIY。
とはいえそんな四面楚歌の状況だったからこそ、却って〈好きなバンド関連の全ての音源が欲しい〉的な、日本人洋楽リスナーに最も顕著な「性癖」が醸成されちゃった気がしないでもない。この原稿読んでるプログレッシャーズの皆さんも、そうでしょ。御多分に漏れず。
たとえば、田舎の中学三年生がロキシー・ミュージックを大好きになりました。
ブライアン・フェリイさんやフィル・マンザネラ、アンディ・マッケイ、エディ・ジョブソン、イーノらの名義作品をアルバム未収録曲も含めて集めるのは当然として、次に私が向かった先は、ついぞ固定化されなかったベーシスト&鍵盤弾きの沼だった。
すると、ジョン・グスタフソン関連ならザ・ビッグ・スリーとクォーターマスとハード・スタッフとイアン・ギラン・バンドとアン・オデルとショパンと……。サル・マイダならスパークスとミルクン・クッキーズは外せないし、リック・ウィルスだとデヴィッド・ギルモアに後期スモール・フェイセズにフォリナーにフランプトンズ・キャメルにパリッシュ&ガーヴィッツに末期バドカン……。ジョン・ポーターのアンクル・ドッグは外せないし、デヴィッド・スキナーのクランシーとトゥワイス・アズ・マッチ、ポール・キャラックはウォーム・ダストにエース、スクイーズとキリがなかった。アラン・シュウォルツバーグだとマウンテン、アラン・スペナー&ニール・ハバードならココモもグリース・バンドもアルヴィン・リー&カンパニーもジューシールーシーも……。ポーターなんか、後に大プロデューサーになってしまったし。
何が言いたいのかというと、パブ・ロックから英国スワンプから文系ファンキー・ミュージックからニッチ・ポップからホワイト・ファンキー・ソウルからマージー・ビートと、未知の音楽大魔境に片っ端から足を踏み入れざるをえなかったこと。要は、そのおかげで音楽的視野をあちこちへ拡大できたわけで、後から思えばありがたかった。結局、誰かバンドに心奪われるたびにそんな作業を繰り返した蓄積だもの。
この〈素晴らしき徒労〉の醍醐味から、我々はずっと逃れられずにいるのだ。
では絶望的なデータ不足だった当時、私はどうやって情報を確保していたのか。
時系列は前後するが、『ロッキンf』誌で70年代後期にスタートしたと思しきバンド別ディスコグラフィー連載《ロック・ファイル》が、まず最初の蜘蛛の糸だった。
毎月まあまあの頁数で、それこそ在籍者の個人活動まで丁寧に拾ってくれた企画で、いま思えば全然不完全なのだけど、当時はとにかくありがたかったのを憶えている。知らないアルバムがちゃんとジャケ写入りで、しかも参加ミュージシャンまで記載されていたのだから。人の出入りが激しいクリムゾンの回なんか、1978年7月号から10月号まで4ヶ月にわたって掲載されたはずだ。
パート2【レイク/シンフィールド/メルコリ/ボズ/ティペット】・パート3【ウェットン/マカロック/ウォレス/ビルブル/クロス】・パート4【マクド/ハスケル/兄ジャイルス】のチーム分けは、なかなか微妙だったが。
さらなる援軍は、ほぼ同時期の1978年秋にブロンズ社から出版された名著『ブリティッシュ・ロック大名鑑』。黄色いカバーにフィーチュアされたのは、ロキシー『フォー・ユア・プレジャー』のあのヒップラインと、ヘンリー・カウのジャケ写。タイトルの脇では、〈ロック黎明期からニュー・ウェイヴまで 750項目5000名を網羅〉の文字が躍る。
そりゃ買うでしょ?
その年の暮れに八つ墓村の本屋で偶然見つけ、2300円というほぼLP1枚分の高値に泣きながら買ったよ。貧乏高校生の私は。
写真点数は決して大きくないし、一切の主観的批評を排除した極めて簡潔かつ客観的な記述からは、そのバンドがそのアルバムがどんな音なのか聴こえてこない。残念ながら。それでも淡々と綴られる、バンド・ラインナップの変遷と必要最小限のディスコグラフィー、そして各メンバーたちの来歴と関わってきた作品名を詰め込んだ膨大なデータ量は、三日三晩私を眠らせなかったのだ。
真面目な話、固有名詞にまみれる幸福感のあまり、腹上死するかと思った。
この本を契機にようやく、私のちっぽけなロックの世界観の中で、幾百幾千もの点がどんどん線で繋がり始めた。あくまでも「知識」としてに過ぎないと言えばそれまでだけど、あとから自分で調べて見て探して聴いて、独自に血肉化しちゃえばいい。
前述したロキシー関連村だって、まずはこの『ブリティッシュ・ロック大名鑑』を頼りに描いてみた地図で、第一歩を踏み出せたのだから。プログレ沼も同様だ。
もちろん『レコード・コレクターズ』誌の資料的価値の高い表紙巻頭特集も重宝するが、あの雑誌がロックにシフトチェンジしたのは意外にもおもいきり遅く、1987年2月号のブルース・ロック特集から。また、なぜかプログレはずっと敬遠され続け、初めてのプログレ号は1989年3月号のクリムゾン特集まで実現していない。
だからこそ、『ブリティッシュ・ロック大名鑑』は画期的だった。
ところがこの福音の書、発売まもなくで版元のブロンズ社が倒産してしまい、必然的に絶版の憂き目を見る。それでも2002年秋にようやく、新たな版元・柏書房から800頁函入豪華本『ブリティッシュ・ロック大名鑑 一九五〇年代-七八年』としてリイシューされたのは、よかったのではないか。
とはいえ8000円という価格のインフレ的高騰と、1979年以降のデータがほぼ加筆されてない内容の「据え置き」、そしてほぼすべての写真図版の削除と残念続きではあるが、ま、それだけ資料本をコンパイルする作業は大変なのだってことで。
何度も言うが、恵まれ過ぎだよ21世紀。
さて今回なぜ、こんな想い出話(失笑)を書いてるのかーー記憶の屋根裏で忘れ去られてたダンボール箱に、懐かしい書籍を発見したからだ。昭和のクリムゾン信者なら誰もが読み込んだバイブルだった、北村昌士氏1981年渾身の力作『キング・クリムゾンー至高の音宇宙を求めて』である。
ああ懐かしい。
そもそも洋楽アーティストの単体書籍なんて、発売されるだけで奇跡だったあの時代。シンコーミュージックが《ROCK BOOKS》というまんまのネーミングのシリーズを、ツェッペリンとパープルの2冊で始めたのだけれど、内容的にはなかなか微妙だった憶えがある。ところがこのKC本だけは、抜きんでた説得力を備えていたのだ。
まず、当時としては画期的な情報量と史料性があった。そのベースとなったのが、1975年2月発表の2LP編集盤『新世代への啓示』に封入されていた、極めて資料性の高いブックレットーーフリップ卿自身が執念深く蒐集しあげたスクラップ記事や公演スケジュールがびっしりの全20Pなのだが、日本盤は未封入だっただけにまさに、貴重な本邦初公開だったわけだ。
しかもその「記録」を、『フールズメイト』誌初代編集長・北村氏さすがの〈超観念的キング・クリムソン論〉と作品評が、英米音楽紙から拾ったメンバーたちの発言群の力も借りて血肉化しまくるのだから、そりゃもう大変である。前年ひそかに好事家たちの喝采を浴びた、『フールズメイト』Vol.13&14掲載の特集記事《キング・クリムゾンー存在と歴史》のエクステンデッド・ヴァージョンとも言えるが、そのカロリーは高過ぎた。
とにかく目次を刮目してくれ。
これこれこうでなくちゃ。そして彼が語るクリムゾン論は、プログレッシャーズの中でもロマンチック派のひとびとの心を鷲ぐっと摑んでしまったのだ。
たとえば、【LARKS’ TONGUES IN ASPIC】は、「複雑に記号化された魔術の体系において、《太陽と月の結合》と全く意を同じくする生物的属性における宇宙原理の完成――すなわち性交――を表す隠喩」となる。「ヒバリの舌は繊細であり能動的な性質を持った肉片として男根のメタファー」で、一方「アスピックは英国の家庭でごく普通に出されるゼリーで肉や魚を固めた料理、つまり柔らかく受動的な女性性器のメタファー」。つまり、この「タイトルと神秘主義的寓意画として描かれたジャケット・デザインは共に全宇宙・全物質界の男性的性質と女性的性質の結合という、完全に一致したコンセプトに基づくもの」と解釈してしまった。
だから、「音それぞれの関係は宇宙の組成因子の如く精妙であり、ある普遍的な変化のプロセスが激越なサウンド・コスモスとして表現」され、「不完全な金属である鉛が様々な化学的試練を経て、完全なる金属――黄金――へと変化する錬金術の過程、カオスが宇宙原理の組織化を受けて霊的な体系へと変容するヴィジョン、あるいは勃起したペニスと燃えたぎったヴァギナとの熱情的な結合……それらはすべて同一の観念の内にある宇宙の法則の照応的なパラフレーズであることを暗示する凄まじい実在の奔流がこの曲(=太陽と戦慄パート2)を支配している」と定義する。
どうです、このまさに錬金術師的なレトリックと論旨は。これは北村氏に限った話ではなく、こういう解釈をしたがるひとたちが実はとても多かった時代なのだ。いや、もっと正確を期せば、熱心に聴く者を〈深読み〉という魔界の迷宮にもれなく誘なうのが、キング・クリムゾンなのである。だから、当時の極めてシリアスなクリムゾン論には、ニーチェだってカバラだってヘルメスだってプラトンの四大元素だってサンボニズムだって引用されていた。
別に氏と本書を揶揄するつもりはない。そもそも当のフリップ自身も、「キング・クリムゾンは大宇宙(マクロコスモス)の中の小宇宙(ミクロコスモス)だ」などと口走ってた時期なのだから、これはこれで一つの〈正しきクリムゾンの聴き方〉だったわけだ。
私もロッキングオンのライターを始めた頃は、フリップ卿がかぶれてた神秘主義を理解すべくグルジェフやJ.G.ベネットの著作を読み込んだり、そういえばデビシルに付き合ってギュンター・グラスの愛読者になってみたりーーその後ノーベル賞を獲るとは思わなかったがーー一応、〈こっちの世界〉にも馴染もうと努力はした。
でもやっぱ駄目だったぁ。笑い死ぬかと思った。どんなに頑張っても私は下衆なリアリストであって、綺麗言と世迷言にはとても付き合ってられないらしい。
そもそも【LARKS’ TONGUES IN ASPIC】とは、「現在制作している音楽を言葉で表現してほしい」とレコーディング中に訊かれた〈打楽器界のブルーザー・ブロディ〉ジェイミー・ミューアが思いついた絶妙のフレーズ、「煮こごりの中に入ったひばりの舌」に過ぎない。そこに性的な比喩を見い出して嬉しくなっちゃったフリップの図もまた、容易に浮かぶ。
そして、そんなシニカルな英国的言葉遊びの成果だからこそ、1973年10月23日のグラスゴー公演で、インプロからのLTIA 1演奏中に大声で騒いだ客たちをMCで「自分の肺を破壊中の諸君」とたしなめたことを42年後に想い出し、そのインプロ曲を“SHARKS’ LUNGS IN LEMSIP(風邪薬シロップ漬けのぼろぼろの肺)”とわざわざ命名して、『スターレス』23CD+2DVD+2BD箱に収録できちゃうのではないか。
こんな軽口までおもいきり拡大解釈してしまうプログレッシャーズとは、どこまでいたいけなのだろう。だからといって私には無理なので、どんなアートよりも人間くさい〈群像劇〉としてプログレを堪能してますけどなにか。
とにかくこの北村本は、洋楽アーティスト本としては破格のセールスだった。1981年6月初版発行で同年12月には第3版とは、嘘みたいだ。私の『どうしてプログレを好きになってしまったんだろう』は、重版かかるまで一年も懸かったのに。くそ。
そしてそれ以上に、日本のキング・クリムゾン信者たちのバイブルとして愛読されたことで、よくも悪くも我々のクリムゾン観を決定づけたはずだ。「19歳のフリップが参加したザ・リーグ・オブ・ジェントルメン名義のシングルが2枚リリースされている」とか「マカロックは解雇された」とか、事実誤認も実は目立つ。でもそれは仕方ない。あの情報が乏しかった時代にこれだけクリムゾンを体系化できたこと自体が奇蹟なのだから、そこは積極的に目をつぶるのが人情というものだ。
しかしフリップ自身も、まさか極東の島国でここまで深読みされあげるとは想像もできなかっただろうと思う。私のロッキングオン時代の元同僚なんか、インタヴューで夏目漱石の小説を持ち出してフリップの作曲法との共通点を一方的に投げかけ続けた。無論、鼻であしらってはいたが、内心はビビってたのではないか。
だって日本を訪ねる度に、インタヴューに来る奴来る奴皆が皆、訊いてくる質問が正気の沙汰じゃないんだもの。
さて私にとっての北村本とは、附録のディスコグラフィーに他ならない。いわゆる在籍者関連のアルバムが過去最高に網羅された、頼りになる存在だったからだ。
なにせヴォリューム的には、ジャケ写&解説仕様が108作品で、さらにタイトルのみ&ごく一部ジャケ写付き仕様が166作品ときた。「全部聴きたい」からの「全部揃えたい」とついつい夢見たプログレッシャーズは、かなりいたと思う。40年前の私もそうだった。
そして蒼き野心は日常に埋没しやがて忘却されるのが常だが、長いコロナ禍による巣籠り原稿生活も手伝って、気がつけば買いそびれてたレコードたちが揃ってしまった。因果な稼業である。
しかしこのディスコグラフィーを眺めてるだけで、〈未知の強豪〉への期待感が勝手に高まってしまったものだ。犯罪的ですらある。
40年経ったいまなおCD化されていないアルバムも数多いのだから、当時入手困難だったものが半数以上を占めた。だからそのアイテムが入手困難であればあるほど、エジソンでやたら高値であればあるほど、「ウルトラスーパースペシャルデラックスな音に違いない!」と、過剰な期待感を一方的にこじらせるケースが続出したのである。一体、どれだけ〈隠れた名盤〉の蜃気楼を追いかけてしまったことだろう。
たとえばボズ&メルコリ&ウォレスの『アイランズ』離脱組が、直後にアレクシス・コーナーと合流結成したスネイプのアルバムーー『ジ・アクシデンタル・バンド』と『ライヴ・オン・ツアー・イン・ジャーマニー』なんかは、良くも悪くも想像の範囲内の音で、特に後者はティム・ヒンクレーやスティーヴ・マリオットも参戦する大ブルース・ロック大会で当然恰好いいけれど「だよな」、と意外性には欠ける。
なんておいおい、そんな当たり前の幸せに文句を言ったらバチがあたる。このディスコグラフィーで一体、何枚のアルバムに肩透かしを食らったことか。もちろん勝手な妄想を膨らませたこっちが悪いのだけど。
そういう意味では、スティーヴ・ヨーク『MANOR LIVE』が蜃気楼の象徴かと思う。いまなお日本未発売かつ未CD化。内容的には、ボズとウォレスに加え、マーク・チャリグやオリー・ハルソールも参加した総勢19名による謎のセッション・アルバムときた。
しかも1973年5月25日、あの英ヴァージン・レコードの記念すべき設立第1弾リリース4Wの内の一枚なのだから、身構えないわけにはいかない。だって他の3Wは、カタログ番号【V2001】マイク・オールドフィールド『チューブラー・ベルズ』と、【V2002】ゴング『フライング・ティーポット』と、【V2004】ファウスト『ファウスト・テープス』だもの。〈よそが「出さない/出せない」レコードを出す!!〉のが信条の新レーベルに相応しいこのラインナップで、ヨークは【V2003】だよ3番目だよ金銀銅だよ。もう目茶目茶クールなアルバムに決まってるじゃないか。
しかもタイトルの《マナー》とは、レコードの通販業から2年で21店舗を展開して小売り業を成功させたリチャード・ブランソンが経営に乗り出した、レコーディング・スタジオの名称だ。オックスフォードシャーにある13世紀の領館マナー・ハウスを買い取り改装した、マナー・スタジオ。レコーディング機材のチェックを兼ねて、その空き時間を自由に使用させたのがマイク・オールドフィールドで、多重録音で制作したアレの存在がレーベルを誕生させたと言ってもいい。そんな背景を妄想すると、意味ありげでしびれるタイトルだと思った。
なぜかジャケにたたずむ麒麟さんも意味ありげだし、でも日本盤出てないし輸入盤屋でも見かけないし、あー聴きたい聴きたい聴きたい聴きたい。
北村本読了から2年、家庭教師のバイト代でようやく入手したら、あれ、ジャケとは全く無関係のジャズ&ブルースのジャム・セッション大会じゃん。レーベル・カラーと真逆じゃん。よくよく精査したら、スティーヴ・ヨークは英R&Bもどきバンド《ヴィネガー・ジョー》の元ベーシストで、このバンドにはロバート・パーマーやエルキー・ブルックスも在籍。そりゃこういう方向のセッションになるわなぁ。気づけよ買う前にーーと現在なら思うけど、何度も言うようだが当時は資料が乏しいのだ。ヴィネガー・ジョー以前にヨークをまず調べられなかったんだから。
実際に聴いたら、前述のスネイプのような盛大なマッチョ感がない分あっさりしてるので、疾走感に欠けるクロスオーヴァーに聴こえなくもない。このジャムなのに低カロリーな音は、意外に癖にはなる。私は嫌いではない。プログレッシャーズ的には、ヴォーカル3曲+ベース2曲で一人アク出しまくりのボズが聴きどころなのだろうが、わざわざ必死で探して聴かなくてもいい。すまん。
一方、同じマナー・スタジオで同じセッション形式で録られた1974年の全曲インスト・アルバム、チリ・チャールズの『BUSY CORNER』は、この聴き慣れぬアーティスト名とタイトルそしてヴァージン【V2009】の文字のみが掲載されてたパターンだ。実物を手にすれば素朴な紙質に細かく描き込まれた線画のジャケの心地よさがわかるのに、ジャケ写はなし。
ちなみにチャールズはこの後ニルソン、ヴァン・ダイク・パークス、ローウェル・ジョージの仕事で名を馳せた、ハワイ出身(!)のドラマー兼パーカッショニスト。このアルバムにはボズ&メルコリの他に、オシビサのロバート・ベイリーが参加している。もちろん日本未発売でCD化されてない。ところがこの無名アルバムが、かなりいいのだ。いま思えばフュージョンっぽいジャズ・ロックながら、当時としては珍しいラテン風味が漂う早すぎたサウンドが惜しい。メルコリ史上ベストテンに数えてもいいサックスの出来も、捨て難い。もし見かけたら即買ってくれ。蜃気楼も捨てたもんではない。
同じくタイトルのみだったニール・セダカの『LIVE AT THE ROYAL FESTIVAL HALL』は、意外にも世界未CD化の1974年2月2日公演のライヴ盤。それだけなら出逢うことがなかったはずのレコードだったが、マイケル・ジャイルズが叩きアンディ・サマーズがギターを弾いてたことが後日判明し、慌てて探して聴いた憶えがある。言うまでもなく二人の演奏に個性が反映されてるはずもなく、裏ジャケ掲載写真全4点中2点にジャイルズがセダカの背景として写り込んでたことが唯一の収穫か。
とにかくジャイルズの項目は、知らない名前のアーティストだらけだった。クリムゾン脱退からのマクドナルド&ジャイルズが短命に終わると、彼は自らの公言通りにセッション・ミュージシャン道を爆走する。しかもジャクソン・ハイツやグリムスやイヴォンヌ・エリマンといった衆知の作品群はともかく、フォーク系というかSSW系というか、我々日本人には極めて馴染み薄いクリスチャン・ミュージック界隈の仕事が、やたら多いのだ。そのため長く苦労したというか、途中でどうでもよくなったというか、今回のコロナ禍で浮いた金と時間で数十年ぶりに買い集めてしまった。仕方ないので遅ればせながらの実地検分に取り掛かることにした。
中でも最も消極的に購入したのが、マイク・モートン・コングレゲイション『NONSTOP TOP 20』シリーズ。「何じゃこりゃ」のタイトルまんまの、当時の最新ヒット曲をひたすらカヴァーした企画盤だ。T.レックスだってジョージ・ハリスンだってボウイだって、片っ端からカヴァーする。とはいえちょいちょいオールディーズのお馴染み曲も挟んでたりして、とてもアバウトなのだ。
しかもどの曲も徹底して、クリスチャン・ミュージックっぽいのどかで明るいアレンジで統一されている。で曲間は歓声で繋がれているし、《コングレゲイション》の意味は「礼拝所」だし、まるで日曜の昼下がりに英国中の田舎町で開かれる、教会の募金イベントのようだ。かつて昭和のビアガーデンでどんな種類の楽曲でも演奏していた、懐かしの箱バンに近いかもしれない。
そんな人畜無害のアンサンブルでジャイルズが叩いてるとは、聴いても200%気づかないはずだ。ただし本人はどうも愉しそうにフィル回したりしてるので、きっと趣味と実益を兼ねた明るいバイトなのかもしれない。60年代の下積み生活の頃を、懐かしんでいたのだろうか。
北村本では1枚しか触れてなかったが、『NONSTOP TOP 20 volume one』『volume two』『volume three』『NONSTOP ROCK’N’ROLL 20』と実は計4枚に参加した。驚くべきは4枚とも1971年リリースというほぼ隔月刊ペースで、しかもたった99ペンスの超低価格商品。ジャケは全種同じ柄の色違いで、裏ジャケにはタイプ打ちで曲目表と「皆また買ってくれてありがと! 前作の『1』はすごく売れてチャート最高11位だったよ!! 今回も気に入ったら友達に勧めてねー♡『2』裏ジャケより)」的な挨拶文が掲載されてるだけ。そりゃ低コストですわ。
この原稿は決して、北村本『キング・クリムゾンー至高の音宇宙を求めて』をディスってるわけではない。こうした先達の妄想と度を超えた蒐集癖で培われた日本の信者たちの前で、〈音楽は我らが友〉クリムゾンは2021年暮れ大団円を迎えてくれたのだから、改めてしみじみ読み返してしまった私である。妄想は自由なのだ。
ついでだから『フールズメイト』誌13・14号も捜索した。懐かしい。表紙に《ぱふ増刊》の文字を見つけて、またまた瀕死の記憶が蘇る。『ぱふ』とは漫画評論誌で、『ロッキングオン』と『ぱふ』と『ビックリハウス』と『宝島』を併読するのが、文系ポップ・カルチャー70年代後期の〈かっこいい流儀〉だったっけ。
そういえば何の因果か私は、1992年夏に超満員の武道館でX JAPANのYOSHIKIとトーク・ライヴを演ったのだけど、『フールズメイト』2代目編集長・羽積秀明氏と一緒だった。既にヴィジュアル系雑誌に路線転換してたわけだが、これも縁なのかもしれない。
いろんな意味で、思えば遠くにきたもんだ。
第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!
第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!
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第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!
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第二十七回:「『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』は、キング・クリムゾンの立派な「新作」である。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号①」はコチラ!
第二十八回:「《The ProjeKcts》の大食いはいとおかし。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号②」はコチラ!
第二十九回:「ロバート・フリップの〈夢破れて山河あり〉物語 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号➌」はコチラ!
第三十回:「封印された〈車道楽プログレ〉ー『レイター・イヤーズ 1987-2019』箱から漏れた、ピンク・フロイドVHS『道(MICHI)』」はコチラ!
第三十一回:「どうしてプロレスを好きになってしまったんだろう。へ?」はコチラ!
第三十二回:「LEVINは何しに日本へ? の巻」はコチラ!
第三十三回:「どうして日本人はキング・クリムゾンを唄いたがるのだろう -雑談三部作・完結編-」はコチラ!
第三十四回:「コロナの記憶:どうしてビル・リーフリンを忘れられないのだろう トーヤ&フリップ「夫婦善哉」への道」はコチラ!
第三十五回:「キル・ビル/ビル・ブル 極私的「60歳からのプログレッシヴ・ロック」論」はコチラ!
第三十六回:「イエスCD+DVD34枚組『ユニオン30ライヴ』boxは、20世紀からの玉手箱か?」はコチラ!
第三十七回:「ジャコ・ジャクジクが〈ポール・ヤング〉に憧れた日 1980年代に遺したJAKKO青春の蹉跌シングルズを徹底追跡してみた。」はコチラ!
4枚組、デジパック仕様(トールサイズ)、ビニールに情報シール付き仕様、帯元からなし、解説付仕様、定価8900
盤質:傷あり
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ビニールに若干経年変化があります
4枚組ボックス、情報記載シール付仕様、解説付仕様、定価8900
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯-
1枚は盤に傷あり、情報記載シール無し、若干年代を感じます
69年のBBCセッションと69年10月のアメリカ公演を収録したライヴ・アルバム。
2枚組ボックス、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4,369+税
盤質:傷あり
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帯有
帯にカビあり
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帯無、カビあり、解説に折れ・いたみあり
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盤質:傷あり
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盤質:未開封
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奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの69年デビューアルバム。プログレッシブ・ロックのスタートラインとなった記念碑的作品であり、「21世紀の精神異常者」のヘヴィーなサウンドで幕を開け「クリムゾン・キングの宮殿」の荘厳なメロトロンで終幕するまで、全く非の打ち所の無いフレーズとインプロヴィゼーションの応酬が乱れ飛びます。大きな衝撃を以って迎えられた本作は、プログレッシブ・ロック時代の幕開けを象徴する1枚として語り継がれています。
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帯有
1枚は盤に傷あり、ボックス裏に若干へこみあり、帯ミシン目に沿って切れ目・若干色褪せあり
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年2nd。Ian McDonaldが脱退、レコーディングには参加しているもののMichael Gilesも脱退を表明し、ボーカリストとしてのみの参加であるGreg LakeはEmerson Lake & Palmer結成へと動き始め、Keith Tippett、Mel Collinsといった新メンバーを加えるなどバンド内が慌しい状況であったにもかかわらず、その内容はデビュー作に負けず劣らずな名盤となっています。過渡期と言うこともあり正当な評価を仰げない不遇もあった本作ですが、その音楽性は前デビュー作の内容を下地にしながらも、よりバリエーションに富んだ作風となり、Keith TippettのピアノやGordon Haskelの素朴なボーカルなど、バンドに新たな表情が生まれた傑作です。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、初回プレスステッカー付き仕様、定価2625
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、初回プレスステッカー付き仕様、定価2625
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり
紙ジャケット仕様、40周年記念エディション、HQCD+DVDオーディオの2枚組、DVDボーナスはNTSC方式・リージョンフリー、ボーナス・トラック3曲、巻帯付仕様、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
かすかにタバコのにおいあり、小さい汚れあり
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年3rd。前作「ポセイドンの目覚め」をリリース後、Robert Fripp、Peter Sinfield以外のメンバーは脱退してしまいますが、Keith Tippett人脈やジャズ畑の技巧派ミュージシャンを新たに揃え、インプロヴィゼーション・フリージャズ色を押し出した作風へ。中でもYESのJon Andersonがゲスト参加した20分に及ぶ表題曲は圧巻の出来であり、常に先鋭的であろうとするRobert Frippの意思を反映した素晴らしい作品となっています。
88年規格、解説元から無し、税表記なし、定価2,800
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、ファミリーツリー付き、カビあり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDオーディオの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに若干圧痕あり・スレあり
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの71年4th。全てを静観するような達観したサウンドが特徴的であり、Boz BurrellのボーカルはPeter Sinfieldのメッセージを優しく歌い上げ、空間を彩るサウンドはジャケット通り宇宙的な広がりを見せます。Peter Sinfieldは本作を持ってバンドを離れ、Robert Frippは解散を宣言、次作「太陽と戦慄」まで少しの間KING CRIMSONは形骸化することとなります。バンド崩壊ギリギリの輝きが感じられる、彼らの作品の中でも最も儚く美しい名盤です。
紙ジャケット仕様、40周年記念エディション、HQCD+DVDオーディオの2枚組、DVDoはNTSC方式・リージョンフリー、ボーナス・トラック6曲、巻帯付仕様、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
かすかにタバコのにおいあり、小さい圧痕あり
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの73年5th。前作を発表後休眠していたKING CRIMSONでしたが、Robert Frippが当時YESで成功を収めていたBill Brufordのドラムに感銘を受けたことをきっかけに、ヴァイオリンのDavid Cross、パーカッションのJamie Muir、そしてJohn Wettonを加え再始動しました。その内容は即興演奏と実験音楽の頂点と位置づけられるものであり、フリーフォームに繰り広げられていく各メンバーの技巧と爆発的な音楽のひらめきが詰まった大名盤です。
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年7th。「太陽と戦慄」からの布陣であるRobert Fripp、John Wetton、Bill Brufordのトリオによるラストアルバムであり、その内容はへヴィ・メタルの原型とも言われる評価も納得の重々しいギター・リフで幕を開け、これまでの活動の集大成といった趣の幅の広さをもったものです。「クリムゾン・キングの宮殿」でプログレッシブ・ロック・シーンの夜明けを作った彼らは本アルバムをもって解散、ジャケット裏のメーター表示がレッド・ゾーンを振り切っていることが全てを伝えています。第一期KING CRIMSONの終焉は衰退の様相を見せたプログレッシブ・ロック・シーンを象徴する出来事であり、時代の移ろいを感じさせます。
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに軽微な圧痕あり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
若干スレあり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年6th。前作を最後にパーカッションのJamie Muirが脱退しRobert Fripp、John Wetton、Bill Bruford、David Crossという4人編成となったその内容は、メタリックに構築されたサウンドとスリリングな魅力に溢れたインプロヴィゼーション、そして前作の前衛性を共存させた作品であり、大半がライブ・レコーディングの素材を元に製作されていると言う驚愕の名盤となっています。全編に流れるとてつもない緊張感は特筆すべきものであり、ハードなギター・リフと硬質なリズム・セクションで聴かせる作品です。
デジパック仕様、HQCD+DVDオーディオの2枚組、K2HDリマスタリング、ボーナス・トラック8曲、DVDはNTSC方式、リージョンフリー・ブックレット付き仕様、定価3000+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。
紙ジャケット仕様、ボーナス・トラック1曲、初回プレスステッカー付き仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケット仕様、巻帯付き仕様、40周年記念UHQCD+DVDオーディオの2枚組、16年ステレオ・ミックス、ボーナストラック5曲、NTSC方式、リージョンフリー、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
巻帯付きに軽微な折れあり、紙ジャケに若干スレあり
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