2021年12月23日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
数あるカケレコ記事でも注目度が高い記事の一つが、海外サイトの記事を紹介した「アシッド・フォーク・アルバム TOP50」。
※以下、上記記事のネタバレになるため、先に読まれたい方はどうぞ!^^;
その第1位に選出されているのがCOMUS『FIRST UTTERANCE』です。アートワークともリンクする呪術性を滲ませた異形のフォーク・ミュージックは、インパクトもさることながら音楽としての素晴らしさにおいても納得の首位と言えるでしょう。
今回はそのCOMUSから出発して、英国アシッド・フォークをディープに探求したいと思います。
サイケデリック・ロックに触発され生まれたと云われる、感性的かつ夢想的なサウンドの数々をお楽しみください☆
70sブリティッシュ・シーンに産み落とされた孤高のプログレッシヴ・フォーク名盤。
狂気じみた緊張感と英フォーク本来の瑞々しさが同居するこのサウンド。
聴いていて思わず戦慄が走るほどの凄みがあります…。
COMUS好きに一押ししたいエレクトリック・フォーク・グループがこちら☆
元JACK THE LAD、DANDO SHAFTのメンバーらによるバンドってどんだけ激渋メンツ!?
アコギの強いストロークとややヒステリックに歌う女性Voが緊張を煽るナンバーではCOMUSもチラつく狂気が垣間見れます。
かと思うと次の曲では賑々しいフィドルが駆ける軽快なトラッドが鳴らされ、緩急自在なスタイルが魅力的です。
COMUSファンからTREESファンまでにおすすめの英国エレクトリック・トラッド逸品!
英アシッド・フォーク界隈では比較的知られたこの作品、めでたく21年紙ジャケ化したのでご紹介!
英国叙情たっぷりの穏やかなメロディを持つフォーキーなサウンドが基調ですが、気だるげな男女ヴォーカル・ハーモニーとジャケットの印象通りのミスティックさが立ち込めてきて、うむん、これぞアシッド・フォーク。
これはいつ聴いてもトロトロと良い気分になります。
こちらも21年にリイシューされましたね。「ただならぬ」アシッド・フォーク逸品!
ジャケからして秘宝感たっぷりの英アシッド・フォークのニッチな一枚。
そんなジャケのイメージに違わず、音の方も透明感あるリリシズムとともにジャズやサイケ、呪術的なエッセンスも漂ってくる、ただならぬ英フォーク秘宝盤。
そのOBERONに近いサウンドとしてたびたび紹介される、よりレア度高めの作品もご紹介いたしましょう♪
74年にプライヴェート・プレスでリリースされた激レア盤。
アシッド臭いっぱいなヘロヘロのエレキ・ギター、「心ここに在らず」な男性ヴォーカル、ゆらゆらと不安定なコーラス!
ITHACAを彷彿させる幻惑のアシッド・フォーク作です。
ラストは英国アシッド・フォークの最奥に鎮座するこの名作!!
わずか99枚しかプレスされなかった幻の英フォーク盤で、ジャケも地味なんですが、この儚く美しい調べはただごとではありません!
いかにもプライヴェート・レコーディングの簡素な録音の手触りがまたノスタルジックで胸を打ちます。
ヘロン~イサカ~ゴーキーズのファンなら是非。
70年に自主制作され、わずか99枚しかプレスされなかった幻の英フォーク作品。男性6人の編成で、メンバーの楽器クレジットにはチェロやリコーダーやピアノの表記があるとおり、メランコリックなギターのバッキングを基本に、ストリングスがもの悲しくも叙情的な旋律を奏で、ピアノもそっとリリカルなメロディを奏でます。ヴォーカルも魅力的で、ヘロンのメンバーの一人として居ても違和感がないような、素朴でいて切ない歌声が印象的。流麗なメロディも特筆。この儚い美しさはただごとではありません。英国の深い森の空気感いっぱいで、ヘロンなどメロディが美しいフォークのファンから、イサカなどドリーミーなサイケ・フォークのファン、90年代以降で言えばゴーキーズあたりのファンまで、これは掘り出し物の一枚。オススメです!
LINDISFARNEのメンバーらと結成したバンドJACK THE LADのベース/ヴォーカルPhil Murrayや、DANDO SHAFTで活動した古楽器/弦楽器奏者Martin Jenkinsらが参加する英エレクトリック・トラッド・グループ、74年作。アタック感のあるアコギ、テクニカルな音運びのベースやスリリングに吹き鳴らすフルートらが織りなす、疾走感あるアグレッシヴなトラッド・フォークを持ち味とします。そこに乗る、豊かな低音で歌う男性ヴォーカルとかなりハイトーンの女性ヴォーカルによるコンビネーションも絶品。特に女性ヴォーカルは微かにハスキーな声質が神秘性を高めていて素晴らしいです。アコギの強いストロークとややヒステリックに歌う女性Voが緊張を煽るナンバーではCOMUSもチラつく狂気が見え隠れしますが、かと思うと次の曲では賑々しいフィドルが駆ける軽快なトラッドが鳴らされ、緩急自在なスタイルが魅力的です。TREESファンからCOMUSファンまでおすすめのトラッド・フォーク逸品!
オックスフォード出身、女性ヴォーカルやらフィドル奏者やらフルート奏者やらを擁する7人組フォーク・バンド。わずか150枚のみ自主制作された71年唯一作で、オリジナルは最も高価なフォーク作品とも言われる激レア盤。メンバー写真を見ると、大学のサークルみたいな爽やかさで、フェアポート・コンヴェンションを初々しくしたようなルックスですが、音の方は秘宝臭がぷんぷん。音数の少なさの中にトラッドの重みのあるアコギの爪弾き、神秘的すぎるフルートやフィドル、そして、透明感あるハイ・トーンが美しすぎる女性ヴォーカル。それにしても、爽やかなルックスとギャップがありすぎ!アシッド臭ぷんぷんのフォークから、突如、ドラムが走りだして、ギターはジャジーなインプロを垂れ流しては、フィドルが伸びやかなリードを奏でたり、一筋縄ではいかない展開も聴きどころ。ただならぬ雰囲気はプライヴェート・プレスとは到底思えません。これはまさしく秘宝!
デジパック仕様、2枚組、disc2には71年のライヴ音源7曲を収録
レーベル管理上、デジパックに小さい角つぶれや圧痕がある場合がございます。予めご了承ください。
71年発表の3rdアルバム。全体的に英国叙情な穏やかなメロディーを基調としたフォーク・サウンドながら、メール&フィーメール・ヴォーカルによる気だるいハーモニーと、ジャケットから受ける印象通りのミスティックな雰囲気がなんともたまらない作品。いつ聴いてもトロトロと良い気分になります。
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