2021年8月25日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ロック&ポップス
スタッフ佐藤です。
言わずと知れたローリング・ストーンズ不動のドラマー、チャーリー・ワッツさんが8月24日に亡くなられました。
享年80歳。家族に囲まれて安らかに永眠されたと報じられています。
そのプレイは、職人気質かつ堅実なイメージと、リスナーを熱狂させるストーンズ・グルーヴの要としてのイメージを併せ持つ、シンプルさの中にどこまでも深みを感じさせるもの、と言えるように思います。
ロック・ミュージックを牽引した偉大なるドラマーのご冥福を心からお祈りいたします。
チャーリー・ワッツの印象的なプレイが聴けるアルバムを選ぶのはかなり悩みますが、個人的にも愛聴盤の『LET IT BLEED』で行きたいと思います。
60年代ストーンズのラストを飾る集大成の一枚で、アメリカン・ルーツ・ミュージックへの飽くなき憧れと、彼らならではのブリティッシュ・ロックがぶつかり合って、「ストーンズ・グルーヴ」が確立された一枚と言えるのではないでしょうか。
その「ストーンズ・グルーヴ」を生み出すのは勿論チャーリー・ワッツ&ビル・ワイマンのリズム隊。リズムワークに注目して数曲を聴いてまいりましょう。
Gimme Shelter
60年代終盤のストーンズ特有の緊張感に満ちた名曲ですよね。
その緊張感の土台を作り上げているのが、奇をてらわない実直ながらズシリと重みあるリズム隊のプレイと、各種パーカッションによるコンビネーションです。
前作収録「Symphony For The Devil」でも聴けたこのゾクゾクするようなリズムは、絶対に他で聴くことはできませんね!
Love With Me
この曲でのドラミングがまた最高。遠慮会釈なくたたき込むようなプレイは、シンプルさがあり得ないほどのカッコよさに転化するこれ以上ないサンプルではないでしょうか。
Let It Bleed
米ルーツ由来のアーシーさが最も色濃く現れたタイトル・ナンバーも堪らない一曲。
適度にレイドバックしたい他の楽器を、目一杯アグレッシヴに叩くドラミングがグイグイと引っ張っているように聴こえます。
アメリカン・グッド・ミュージックの味わいをたっぷり吸収しながらも、能天気には絶対にならないところがさすがはストーンズ。
今日はこの『Let It Bleed』をかけて、故人を偲びたいと思います…。
最後に、チャーリー・ワッツの関連作品としてこんな作品がありましたのでご紹介。
ジャズ・ドラマーとして音楽キャリアをスタートさせ、後年は自身が率いるジャズ・バンドでも活動したチャーリー・ワッツ。
そんな彼がプロデューサーとして関わった、英国フリー・ジャズの重要作品が本作です。
バタード・オーナメンツやクレイジー・ワールド・オブ・アーサー・ブラウンに参加したサックス奏者George Khanや、ソフト・マシーンの幻のメンバーとしても知られるフルート/サックス奏者Lyn Dobsonほか、英ジャズ・シーンの手練れが名を連ねる一枚!
68年作。前作『Satanic Majesties』から一転して、ブルースをルーツにしたアーシーなサウンドへと回帰。「悪魔を憐れむ歌」や「Street Fighting Man」などストーンズらしいエネルギッシュなナンバーはもちろん、ブルージーなナンバーもコクのあるアンサンブルが光る。代表作となった傑作。
69年作。アメリカ南部サウンドにどっぷりとつかり、グルーヴ感溢れる芳醇なサウンドに彩られた傑作。ブリティッシュ・ロックとアメリカン・ルーツ・ミュージックとの豊かな融合。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、2枚組、ボブ・ラドウィックによるリマスタリング音源、オリジナルLPに付属のカタログ・インサート&カンパニー・スリーヴのデザインを反映したインナー・スリーヴ×2&エンボス加工のリトグラフ×2付仕様、定価3619+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
英国を代表するロック・グループ、71年発表。ローリング・ストーンズ・レーベル設立、初めてリリースされた勝負作。スワンプ・ロックなど米国南部音楽からの影響が表れており、キャッチーで泥臭いロックン・ロールが詰まっています。本作より凄腕ギタリストMick Taylorが加入したことにより、Keith Richardsはリズム・ギターへ専念。彼独特のオープン・チューニングによる図太いリフと、タメの効いたジャジーなドラムで生み出されるグルーヴ、その上を粘っこいヴォーカルと、Mick Taylorによる流麗なブルース・ギターが炸裂!ド迫力のサックス、男臭いコーラスも素晴らしい。70年代STONESサウンドが完成、うねるアンサンブルは万人を躍らせます!
盤質:傷あり
状態:並
若干カビあり・ケースツメ跡あり・小さい破れあり、側面部に色褪せあり
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