2021年3月12日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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スタッフ佐藤です。
ツインリード・ギターのパイオニアであるとともに、哀愁ハード・ロックの名バンドでもあるウィッシュボーン・アッシュ。
70s英ロックの名盤『Argus』をはじめとする初期はもちろんのこと、ハード・ポップ的なスタイルを推し進めたレイト70~80年代の作品もさすがの秀作揃いです。
今回は、そんなウィッシュボーン・アッシュに負けない哀愁を放つ各地のハード・ロック&プログレを探求してまいりたいと思います。
まずは、WAからこのアルバムをどうぞ!
ツインリードギターの元祖にして、哀愁溢れるブリティッシュ・ロックの最高峰バンド。
トラッド色を帯びた幻想的なフォーク・タッチと、泣きの表現も織り交ぜたハード・ロックを巧みに組み合わせた独自のサウンドからは、これでもかと哀愁がほとばしります。
特にアルバム終盤、熱くドラマチックな曲展開の末に美しいツインリードソロが飛翔する瞬間のカタルシスは半端じゃありません!
先日リイシューされたこのブリティッシュ・ロック作品は、是非WA好きにおすすめしたいです!
アンディ・パウエルに近い憂いを帯びたハイトーン・ヴォーカルにグッときちゃうなぁ~!
この哀愁ハード・ロックは、ウィッシュボーン・アッシュの77年作『NEW ENGLAND』あたりが好きな人ならきっと堪らないはず。
ほほう、ジョン・エントウィッスルのバンドでも活躍したギター/ヴォーカルによるアルバムなのねっ!
ツインリードをフィーチャーしたこちらの英バンドもいいっすよ~。
聖なる鯖?
これほどの音源が20年ものあいだ未発表だったとは…。
ウィッシュボーン・アッシュばりの骨太かつスリリングなツインギターと憂いある哀愁のヴォーカル、これぞいぶし銀の英ロック逸品だなぁ。
カントリータッチの米憧憬も上手く織り込んでいて◎!
アメリカからは、とっておきのこのアルバムをピックアップ!
ツイン・リードじゃないけど、リリカルな楽曲とギターの雰囲気は、ウィッシュボーン・アッシュに対する米国からの回答。
これはハーヴェストやネオンあたりのフォーキーなブリティッシュ・ロックが好きならたまらないはず!
ユーロの哀愁サウンドもチェック!
このドイツのバンド、タメの効いた泣きのツイン・リード・ギターが最高だし、フルートやキーボードの叙情的なプレイも素晴らしい。
このウィッシュボーン・アッシュやらクレシダやらBJHあたりに通じるサウンドは大変にドラマティック。
VERTIGOやHARVESTの作品のファンは是非一聴を。
近年CDリイシューが進んでいるスイスにはこんなニッチな逸品があります!
まるでクリムゾンの『ポセイドンのめざめ』meets ウィッシュボーン・アッシュ!?ブルース・ロックを下地にユーロらしい奥ゆかしさを散りばめたスイス産プログレの隠れた名品!
旧ユーゴはクロアチアで生まれたプログレ傑作!ウィッシュボーン・アッシュばりのドラマチックなツインリード、幻想的にたなびくオルガン&フルート、そして、炸裂するデヴィッド・バイロンばりのハイトーン・シャウト!
いかがだったでしょうか。
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左右に配された2本のギターが時に美しくハモリ、時にお互いのリードをぶつけ合う。世界各国に生まれたツイン・リード・ギターの作品を定番からニッチ盤までピックアップ!
旧ユーゴはクロアチアのザグレブ出身のプログレ・グループ、PGP-RTBレーベルから75年にリリースされたデビュー作。幻想的にたなびくオルガンやフルート、ウィッシュボーン・アッシュばりのドラマティックなツイン・リード、そして、デヴィッド・バイロンを彷彿させるハイ・トーンのシャウト・ヴォーカル。叙情的で陰影に富んだサウンドは、ハーヴェストやヴァーティゴ・レーベルの叙情的な英プログレのファンにはたまらないでしょう。エッジの立ったトーンのエネルギッシュなリズム・ギターが冴えるハード・ロックもまた魅力的。旧ユーゴ屈指の名作です。
JASON CREST〜ORANG-UTANのヴォーカリストTerry Clarkが、JASON CREST〜SAMUEL PRODYのギタリストDerek SmallcombeやドラマーRoger Siggerらと結成した、ツインギター編成のブリティッシュ・ロック・バンド。72年作『Holy Mackerel』の翌年に録音されながらも未発表に終わり、20年後の93年に発掘リリースされた幻の2ndアルバム。ブルージーなコシの強さも備えたエッジーなギターワークと、これぞブリティッシュな憂いを含んだヴォーカルのコンビネーションがあまりに素晴らしい、72年作同様に極上のいぶし銀ブリティッシュ・ハードを聴かせてくれます。特に一曲目「GEMINI」は、ウィッシュボーン・アッシュばりの骨太かつスリリングなツインギターのプレイ、これでもかと哀愁をほとばしらせるヴォーカル、無駄なくスタイリッシュにまとめられた曲調と、まさに彼らの音楽性が凝縮されたキラーチューン。ブリティッシュ・ロック・ファンなら早くもガッツポーズでしょう。つづくカントリー・ロック調のナンバーでも、憂いあるヴォーカルが抜群に映えてるし、郷愁を誘うスライドギターの音色もただただ素晴らしい。派手さはないながらどっしりと安定感あるリズムワークでアンサンブルを支えるリズム隊も特筆です。ブルース・ロック色の強いコクのあるハード・ロックから、カントリー・フレイヴァー香るフォーク・ロックまで、他の曲も多彩に聴かせています。それにしてもこれほどの作品を20年もの間未発表にしておくとは…!ずばり英ハードファン必聴と言って差し支えない逸品!
John Entwistleのソロ作への参加、そしてブリティッシュ・スワンプ名作を残したデュオRO ROの片割れとして活動したギタリスト/ヴォーカリストによる77年作。元WARHORSEのkey奏者Frank Wilsonや元BABE RUTHのドラマーEd Spevockらが参加、プロデュースは敏腕Tony Viscontiが担当しています。とにかく1曲目のタイトルナンバー「Are You Free On Saturday?」が最高!エッジの効いたギターのイントロにリムショットを連打しながらなだれ込むドラムス。それを合図に各楽器が一体感抜群に疾走を始める導入からゾクゾクします。満を持して歌い出すAlan Rossのヴォーカルは、WISHBONE ASHのAndy Powellを彷彿させる哀愁を秘めたハイトーンが魅力。抜けの良いコーラスワークを伴って力強く歌い上げます。ブルージーでソリッドなアンサンブルにポップな浮遊感を散りばめるカラフルなシンセワークも印象的です。STRIDERやWISHBONE ASHを思わせるタイトなハード・ロックからウエストコースト風の爽やかで心地よいサウンドへと変化する構成が見事なOPナンバーに惹き込まれます。同時期のWISHBONE ASHによる作品『NEW ENGLAND』あたりがお好きなら、本作の哀愁ハード・ロック・サウンドは堪らないはず。これはレイト70sブリティッシュ・ハードの隠れ逸品です。
78年から80年までの活動期間に3枚のアルバムを残したスイスのグループ、80年作の最終作。ALLMAN BROTHERSの曲から拝借したであろうグループ名の通り、ギターにはブルース・ロックの残り香を感じますが、このバンドが面白いのは、ユーロ・ロックらしい幻想性や寂寥感に満ち溢れているところ。ひっそりとたなびくように鳴るキーボード(メロトロン?)、初期クリムゾンを彷彿させるアヴァンギャルドなサックスやフルート、マイケル・ジャイルスからの影響を強く感じるタイト&メロウなドラム、そして、物悲しいヴォーカルとリリカルなメロディ。まるでクリムゾンの『ポセイドンのめざめ』『リザード』 meets ウィッシュボーン・アッシュって感じ!?辺境プログレらしい奥ゆかしさもたっぷりなユーロ・ロック&プログレの隠れた名品です。
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