2020年9月1日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフ増田です。
先日8/31は北アイルランド生まれの名シンガー、ヴァン・モリソン75歳のお誕生日でした。
ジャズやブルースといった米国ルーツ音楽を吸収しつつ、それらを故郷アイルランドの音楽と結びつけた独自の「アイリッシュ・ソウル」を提唱した彼。
今回はそんな彼と同じ、北アイルランド・ベルファスト生まれのアーティストによる作品をピックアップしてみました。
70年にリリースされた3rdソロ。
R&Bやジャズやソウルなど米ルーツ音楽を、故郷北アイルランドの荒涼とした透明感で包み込んだヴァン・モリソン屈指の傑作ですね。
ヴァン・モリソンらと共にTHEMで活躍し、後にアメリカにも渡ってドアーズやザッパとも共演したギタリストJim Armstrong。
そんな彼が故郷ベルファストに戻って結成したバンドによる78年作唯一作がこちら。
憂いあるヴォーカルに、タメたっぷりのギター。アーシーかつ哀愁溢れるハード・ロック・サウンドがたまりません。
HELP YOURSELFにも在籍した名SSWによる71年作。
切なくも芳醇なコクを感じさせる歌声、淡々とした中にも哀愁漂うメロディ、ブリンズリー・シュウォーツの面々によるいぶし銀のアンサンブル。
とにかくすべてが奇跡的に素晴らしい英国フォーク・ロック名盤と言ったらコレ!
英国的な叙情性とアメリカンな枯れた雰囲気があいまったアンサンブルが素晴らしいな~。
ヴァン・モリソンやアーニー・グレアム好きには堪らない北アイルランド出身SSW、哀愁溢れる72年の名作!
北アイルランドはベルファスト出身のフォークデュオ、73年唯一作。
柔らかく純粋なボーカルとギター、煌びやかなアイリッシュ・ブズーキー、神秘的なピアノ・・・まるでフォーキーな讃美歌のよう。
内省的でいて気品に満ちた、英国フォーク・ポップの隠れた名盤です。
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イギリスに属する北アイルランドはベルファスト出身。ゼムで活動した後、渡米。67年のソロ・デビュー作の後、ワーナー・ブラザーズと契約。傑作2ndソロの『Astral Weeks』に続き、70年にリリースされたのが本作3rdソロ。とにかく旧アナログのA面が素晴らしく、特に、前作に続いてジャジーなアンサンブルにフルートが神秘性を添える「Moondance」、ジェシ・エド・デイヴィスなど数多くのアーティストにカヴァーされた名バラード「Crazy Love」、ザ・バンドに通ずる芳醇なルーツ・ロックの「Caravan」はロック史上に残る名曲。その他の曲も名曲ばかりで、ジャズ、ソウル、ブルース、ロックを融合したヴァンならではの「アイリッシュ・ソウル」が堪能できる歴史的名作。孤高の存在感と楽曲の親しみやすさとのバランスが絶妙なので、ヴァンの最初の一枚としても最適です。
北アイルランドのベルファスト出身、ショーン・デイヴィーとジェイムス・モリスとで結成したフォークデュオ。73年の唯一作。レーベルは、ブリティッシュフォークの良作を多くリリースしているヨークレコードです。しっとりと流れるように奏でられるピアノのアルペジオ、マーク=アーモンドあたりを彷彿させる叙情的でいて洗練されたリズム・セクション、そして、ちょっぴりスモーキーでいて透明感のある繊細な歌声。一聴した印象は「流麗」なのですが、どこか厳かで胸が締め付けられるような物悲しさがあって、メロディ・ラインに意識を留めると、おぉそうか、サンディー・デニーが歌っていそうな感じ。どこか寂寞とした感じで、北アイルランドの寒々しい風景が思わず浮かんできます。オープニング・ナンバーから言葉を失うほどの名曲で、柔らかながらも純粋でいて芯のあるボーカルとギター、そこにアイリッシュ・ブズーキーがきらびやかに鳴らされ、ピアノが神秘的に入り込み、静かにオーケストラが交じってきて・・・まるでフォーキーな讃美歌のようです。アルバムには、中期キンクスを思わせる牧歌的な曲もあり、2人が紡ぐポップなメロディも特筆もの。プロデューサーはストローブス結成メンバーのトニー・フーパ―。ジャケの内気そうな2人そのままといえる内省的でいて気品に満ちた、英国フォーク・ポップの隠れた名盤です。
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