2020年7月15日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: ジャズ・ロック
こんにちは。スタッフ増田です。
早くも7月中旬!今年は涼しい日が続いていますね。過ごしやすくてありがたいのですが、そろそろ梅雨とはオサラバしたい今日この頃です。
さて、本日のスタッフおすすめCDはこちら!
管楽器奏者2名を擁するギターレス編成のフレンチ・ジャズ・ロック・グループ、76年唯一作。
ほんのりラテン・テイスト漂う流麗なリズムの中、軽やかに交差するフルートやサックスとピアノ、シンセ等の多彩なキーボード。
マイナーながら、夏の夜にしっとり聴きたい極上ジャズ・ロック作品です!
本作以外にも、ニッチな仏ジャズ・ロックのリイシュー続々と入荷しております!以下の記事をどうぞ~。
他にも流麗かつ幻想性たっぷりのジャズ・ロックを集めてみました!まずはこのカンタベリー名盤。
緻密で硬派でちょっぴりユーモラス。カンタベリーが誇るジャズ・ロック職人バンドによる75年作!
カンタベリー・ロックが好きなら、このマイナー英ジャズ・ロックもぜひ!
アルティ・エ・メスティエリ彷彿のスピードとテクニック、そしてカンタベリー・ロックに通じる柔らかくしなやかな音色使い…。
両者が完璧に調和したこんな凄いジャズ・ロックがイギリスに存在したなんて。ずばり全ジャズ・ロック・ファン必聴作。
英国からは新鋭もご紹介。不穏さとユーモラスさと牧歌性が混ざり合ったような雰囲気、どことなくカンタベリー・テイストを感じます。
GONG、GENTLE GIANT、ザッパが好き?でしたらこのシニカル&ユーモラスな英国ジャズ・ロック新鋭、オススメです。
不穏でいてどこか牧歌的な雰囲気漂う20年作。
次は北欧にまいりましょう!先月からカケレコ国内盤も販売中の当店イチオシ作がこちら!
天才ギタリストJukka Tolonen率いるフィンランドのグループ、72年作2nd。
北欧らしい淡い幻想的と、スリリングかつテンションみなぎる技巧的アンサンブルが共存する、ずばり北欧ジャズ・ロックの傑作!
このスウェーデンの隠れた名ジャズ・ロック・グループもオススメです。
「CHICAGOなどの華やかなブラス・ロック×ザッパばりの雑多さ×北欧らしい職人魂」って感じ!?
おもちゃ箱をひっくり返したように多彩かつハイクオリティな演奏を聴かせる北欧ジャズ・ロックの隠れ名作。
【関連記事】
ハイレベルかつ雑多なアンサンブルが魅力の北欧隠れブラス・ロック・グループ、SPLASHの74年作をピックアップ!
最後にこの日本のプログレッシヴ・ジャズ・トリオもご紹介!流麗で幻想的なジャズ・ロックが好きなら唸ること間違いなしですよ~。
気鋭女性ピアニスト率いるプログレッシヴ・ジャズ・トリオ、圧巻の技巧と表現力を備えたピアノが描く、情熱的かつ幻想的な音世界が魅力の20年作4th。27分の組曲にも注目です!
いかがでしたか?気になる作品が見つかれば幸いです!
聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。
「カケレコのとことん査定」、詳しくはこちら。
北欧を代表するギタリスト、JUKKA TOLONENを中心にフィンランドで結成されたグループ。72年作の3rdアルバム。初期はTRAFFICタイプのサウンドでしたが、徐々にジャズの度合いを増し、本作で聴けるのは、ギター、サックス、フルートが次々にスリリングなフレーズで畳み掛けるテンション溢れるジャズ・ロック。テクニック、アレンジ能力ともかなりハイ・レベル。ジャズ・ロックの知られざる傑作でしょう。
【カケレコ国内盤(直輸入盤帯・解説付仕様)】19年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、定価2990+税
19年デジタル・リマスター、ボーナストラック2曲
新品CDにケースやトレー不良があった場合、交換のため開封しております。その場合シールはついておりません。ご了承いただければ幸いです。
1974年に英ブリストルで結成、2人の管楽器奏者を擁する7人組ジャズ・ロック・バンドによる77年の唯一作。このサウンド、ずばり「アルティ・エ・メスティエリ meets カンタベリー・ロック」!手数多くも精密に刻む技巧的なドラミング&ベースが作り出すタイトかつスピーディなリズムに乗って、流れるように快速フレーズを繰り出すギター、ふわりとファンタジックな音色を紡ぐエレピ&シンセ、そして艶のあるしなやかな音色で駆け抜けるフルート&サックスが躍動。アルティばりのスピードとテクニックでひた走るテクニカル・ジャズ・ロックに、カンタベリー風の優雅で芳醇な管楽器群を重ねたこのアンサンブル、ジャズ・ロック然とした強度と、柔らかく軽やかなタッチが見事に一体となっていて、もうとにかく素晴らしすぎます。アルバム後半で聴けるアコースティック・ギターをメインとする地中海的エキゾチズム薫るアンサンブルも極上。こんな大変な傑作がまだイギリスにあったなんて!と驚かずにはいられない逸品です。
後にHATFIELD AND THE NORTHのメンバーと共にNATIONAL HEALTHを結成することになるカンタベリー・ジャズ・ロックグループの75年作。その内容はAlan Gowenのジャズ・フレーバーを散りばめたキーボードを中心にしたアンサンブルで聴かせる作風であり、テクニカルなインタープレイやユーモラスな質感が素晴らしい名盤です。NATIONAL HEALTHにも参加するAmanda Personsのスキャットはよりジャジーな色合いを楽曲に与え、Phil Leeのギターはへヴィーさと甘くマイルドなサウンドを行き来し、NUCLEUSのベーシストでもあったJeff Clyneと技巧的なMike Travisのリズム・セクションはスリリングなアプローチで迫ります。HATFIELD AND THE NORTH諸作と並んで名作と言えるでしょう。
2013年より活動する女性ピアニスト、北川とわ率いるプログレッシヴ・ジャズ・トリオ。27分に及ぶ組曲を配したよりプログレッシヴなスタイルで聴かせる2020年作4thアルバム。スピーディーな音運びで畳みかける緊張感あるタッチと、息をのむように柔らかくしなやかなタッチが自在に入れ替わり、情熱的かつ幻想的な音世界を描き出すピアノが何より圧巻。変拍子をたっぷり織り込んだ複雑な楽曲においても、一貫して流麗に紡がれていくプレイはあまりに見事です。そんなピアノを絶妙な呼吸で支えるリズム・セクションも特筆。ベースはPRISMの岡田治郎、ドラムは山内陽一朗/岩瀬立飛/橋本学という3人のドラマーが各曲でプレイしており、それぞれの持ち味が出た演奏によってアンサンブル全体が豊かに表情を変えていきます。ハイライトは、暗い森に迷い込んだ主人公を描いた7部構成の組曲『Suite forest in the dark』。ピアノが静謐なタッチで暗い森の情景を映し出す「静」のパートと、猛烈なテクニックで疾走するアヴァンギャルドなジャズ・ロックへとなだれ込む「動」のパートが劇的に対比し一気に聴かせる、聴き応え抜群の大作となっています。今作もプログレ・ファン、ジャズ・ロック・ファンなら是非聴いてほしい傑作!
69年〜79年にかけて活動したスウェーデンのジャズ・ロック・バンド、74年作2nd。CHICAGOをはじめとする英米ブラス・ロックからの影響と北欧フォーク/トラッド・ミュージックをミックスさせた作風が特色で、特に本作は彼らの創造性がこれでもかと堪能できる傑作!収録内容は21分・7分・14分の大曲3曲。21分の「Carrot Rock Rock (Elephant Nilson)」はクリムゾンの同年の「RED」を思わせるような強靭なオープニングに始まり、まるでELOみたいに壮大でワクワクするヴォーカル・パート、PINK FLOYDをジャジーにしたような深遠なパートなど様々な展開に目まぐるしく移り変わっていく、おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさいっぱいのナンバー。中間の「Ten Kronors Polskan」はチェンバー風味の不穏なバスーン・ソロに始まったかと思えば、中盤からはアイリッシュ・ミュージックを思わせる祝祭的なヴァイオリン合奏とCHICAGO風ブラス・ロックが交差してしまう、彼らにしか作り得ないようなヘンテコな一曲。14分の「Collective」ではなんとアフロやラテンの要素を取り入れ、情熱的なパーカッションを交えながらスピーディーかつスリリングなジャズ・ロック・アンサンブルを繰り広げます。これだけ色々詰め込むと収拾がつかなくなりそうなものですが、キワモノ臭はせず洗練された聴き心地なのは彼らの高い技術力によるものでしょう。これまで再発されず眠っていたのが信じられないくらいの北欧ロック名作です。
SLIP&SLIDELTD159(SLIP & SLIDE)
デジタル・リマスター
レーベル管理上の問題により、CDやジャケットの状態が良くありません。また盤面にキズがある場合がございます。ご了承ください。
フルート/ピッコロ担当、サックス/フルート担当の管楽器奏者2人を擁するギターレス6人編成、フレンチ・ジャズ・ロック・グループによる76年唯一作。基本となるのは、涼しげな音色でリリカルに舞い上がるフルート、ひたすら愛らしいピッコロ、歌心ある饒舌なプレイが魅力のサックスなど管楽器の活躍をメインとするラテン・フレイヴァーも醸し出すジャズ・ロック。そこに強烈な対比を作っているのがピアノで、ミステリアスに紡がれるピアノのフレーズに反応して、パーカッションが乱舞し、サックスが熱量いっぱいの即興で合わせる、コンテンポラリーな展開に突入する時のスリルもまた堪りません。ラテンな陽気さの中でも気品ある佇まいを崩さない演奏は、さすがフランスのグループ。ダイナミックにテンポチェンジする緩急自在なドラミングと芳醇なダブルベースの響きが印象的な、ジャズそのものと言えるリズム隊も大変味があります。フレンチ・ジャズ・ロックの隠れた名品です。
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!