2020年6月13日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
こんにちは。6月9日は、DEEP PURPLEのオルガン奏者故ジョン・ロードのお誕生日でした。(ロックの日!)
それにちなみ、今週のカケレコFacebookでは「ロック界の名オルガン奏者」というテーマで投稿してまいりました。
1930年代、高価なパイプ・オルガンを購入できない黒人居住区の教会で広く使われ始めたというハモンド・オルガン。
そんなハモンドの音色を最も「ロック」に鳴らしたミュージシャンと言えば、やはりこのジョン・ロードではないでしょうか。
多岐に渡る改造を施し、重量は300kgもあったという彼専用のハモンド。それをギターと同様のマーシャル・アンプに接続し、攻撃的に歪んだ大音量を出す…。ギターに全く引けを取らないその重厚なキーボード・サウンドには、多くのミュージシャンやリスナーが衝撃を受けたことでしょう。
そして元々はクラシック・ピアニストを目指していた事に由来する、格調高く荘厳なフレーズも特筆。特にこの「ハイウェイ・スター」でのオルガン・ソロは豪胆なハード・ロックと繊細なクラシックの融合における一つの完成形であり、後のHR/HM的様式美の原点と言える究極のソロ・パートですね!
そういえば昔この曲を聴いた時、歪んだオルガンとギターの音がなかなか区別できませんでした…。それくらいキーボードの概念を変えてしまった最強のオルガン奏者です。(増田)
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ジョン・ロードに匹敵するハード・ロックのスーパーオルガニストと言えば…そう、URIAH HEEPのケン・ヘンズレーですよね。
ミック・ボックス(Gt)やデヴィッド・バイロン(Vo)が組んでいたSPICEというバンドにへンズレーが加わり誕生したURIAH HEEP。ハード・ロックの激しさとプログレの壮大さを併せ持った作風でツェッペリンやパープルに継ぐ人気を誇った彼らですが、やはりそのサウンドに欠かせないのが、ヘンズレーの分厚く存在感を放つハモンドの音色!
どの楽曲を選ぶかは大変迷いましたが、72年作『悪魔と魔法使い』より「Rainbow Demon」をピックアップ。
この重厚さ、荘厳さ、ドラマチックさはヘンズレーのハモンドなくしては決して成立し得ぬものでしょう。「メロトロンの洪水」ならぬ、「ハモンドの洪水」を浴びせるかのような素晴らしいオルガン・ロック・ナンバーです。(増田)
次はアメリカから、DOORSのレイ・マンザレイクをピックアップいたします。
DOORSと言えば、カリスマ的なフロントマンのジム・モリスンの存在が大きいですが、サウンド面を大きく特徴づけているのはレイのオルガン。
選ぶのはやはり「Light My Fire」です。このオルガンが生み出すサイケ感は強烈。
イントロからじわじわのぼり詰めて気が付いたら酩酊感の真っただ中に。一度聴いたら病みつきになります。(青山)
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最後に取り上げるのは、イギリスの鍵盤奏者マシュー・フィッシャーです。
初期プロコル・ハルムに在籍し、主にハモンド・オルガンを担当したのが彼。
フィッシャーを代表するオルガンの名演を挙げるなら、やはり何と言っても「青い影」でしょう。
ゲイリー・ブルッカーの雄々しくも憂いを含んだ歌声と相性抜群の、ハモンドの叙情的な響きは、曲中絶え間なく胸を打ちます。
繰り返し奏でられるシンプルながらも印象的な旋律は、オルガンに触れる機会があったら誰もが弾きたくなるフレーズですよね。
あの演奏だけでも、偉大なオルガン奏者として名を残すプレイヤーだと思います。(佐藤)
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