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「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」 第三十二回: LEVINは何しに日本へ? の巻  文・市川哲史

第三十二回:LEVINは何しに日本へ? の巻


世界規模の新型コロナウイルス禍の悪影響は、想像以上に及んでいた。

教鞭を執っている神戸の女子大は当然、新年度が開幕しても学生の登校は叶わず。オンライン授業って何だこの野郎。まあ仕事や生活に支障を来たしてるのは人類全員だから、こんな愚痴をこぼした私は非国民。

とはいえプログレ・シーンへの禍も、実は意外に多いのだ。4月リリース予定だった〈サイケデリック・ピンク・フロイド再び〉バンド【ニック・メイソンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツ】の初ライヴ・アルバムは、ツアー延期に合わせて発売も9月まで延びてしまう。既に日本国内仕様盤は完成し、倉庫で冬眠してると聞いた。

ありゃりゃ。

我らがキング・クリムゾン楽団もビル・リーフリン亡きいまは七人編成で、6月から《WE PAINT ELECTRIC RHYTHM COLOUR》北米ツアーを廻るはずだった。しかもマイク・ケネリーにレイ・ホワイトといった、〈当事者〉参加のフランク・ザッパ・トリビュート・バンド【ザ・ザッパ・バンド】を前座にして。

しかしというかやはりというか、来年に延期となった。それはいい。仕方ない。

それより私が危惧するのは、フリップ&レヴィンの74歳ご高齢コンビが来年も技術力をこのままキープできるのか、この空白の一年が結果的彼らの現役生活を縮めてしまわないか、ということ。72歳になるメルコリの来年の肺活量だって、心配だ。

東京五輪期間中は国外逃亡を予定している私には、単細胞のナショナリズム祭が一年延期しようが知ったこっちゃない。ただし、競技者としての黄昏どきを迎えつつあるベテラン・アスリートだけには、フリップ&レヴィンがだぶって憐憫の情を禁じ得なかったりするのであった。

どうか来年、クリムゾン楽団がツアーに無事出られますように。


さて前回のコラムで新作執筆中に癒された【ネタプログレCD】の数々を紹介するはずが、藤波辰巳の入場曲シングル“ドラゴン・スープレックス”一枚で終わってしまった、我が体たらく。というわけで続篇、いきます。

あ、一曲、不覚にもプロレスラー入場プログレ曲を見落としてた。新日に電撃移籍したブルーザー・ブロディの後釜として、スタン・ハンセンとタッグを結成したテッド・デビアス――地味だなおい。そんな彼はイエス『90125』収録曲の、よりにもよって“アワ・ソング”。〈無敵の我田引水妖精もどき〉ジョン・アンダーソンが「♪音楽にはマジックが起こるのさぁぁぁぁぁ」と世迷言を高らかに唄うものの、デジタルシンセがきらきら過ぎて80年代B級青春映画のサウンドトラックみたいな、あんな唇寒い曲を選ぶか?


さすが全日本プロレス、やはり国宝級のいなたさだったな。

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いろいろ聴いた。


まず〈以前からすごく気になっていたけど、聴かなくても大勢に影響はないはずの一枚〉が、ポール・アンカと並ぶ米国民的歌手のニール・セダカ(!)が1974年にリリースした『ニール・セダカ・ライヴ(LIVE AT THE ROYAL FESTIVAL HALL with THE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA)』。同年2月2日の英ロイヤル・フェスティヴァル・ホール公演のライヴ盤だ。21年前に海外で一瞬CD化されたらしいがまったく見かけないので、米国から中古LPを取り寄せてしまった。わざわざ。

しかし言うまでもなく、私はセダカ師匠に詳しくない。収録曲の原題を見てもちんぷんかんぷん(←死語)だ。例えばB➁“メドレー”は――“Oh!Carol”~“Stairway To Heaven”~“Little Devil”~“Happy Birthday Sweet Sixteen”~“Breaking Up Is Hant To Do”~“Next Door To An Angel”~“Calender Girl”。うーん。

針を落とす。ん? 全曲知ってるぞなぜだか。“おお!キャロル”全米9位~“星へのきざはし”同9位~“小さい悪魔”同11位~“すてきな16才”同6位~“悲しき慕情”同1位~“かわいいあの娘”同5位~“カレンダー・ガール”同4位。うひょー目も眩むほどの全米ヒット・シングル・メドレーっっっ。

さらによく聴いたらA➂“Solitaire”は、のちにカーペンターズがカヴァーした“ソリテアー”だし。初めて聴いたけどA⑥“雨に微笑みを”は全米1位曲にして、第一次ブリティッシュ・インベイジョンの直撃にセールスがどん底まで落ちた我が身を唄ったという、なかなかの自己憐憫歌でぐっときた。うっかり。

バンドとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団をバックに、ピアノを弾きながら唄うスタイルも新鮮でこれもまたぐっときた。すっかり。

と初心者なりにセダカ師匠の世界を愉しんでしまったが、そもそもはこのコンサート・バンドが物騒な面子だからずっと気になってたのだ。ポリス結成を3年半後に控えたアンディ・サマーズがギター、マクドナルド&ジャイルズ解散後ずっとセッション仕事に明け暮れてたマイケル・ジャイルズがドラムだもの。

ドーセット万歳。

はい。言われなければ、そこにサマーズがいることにもジャイルズが叩いてることにも、世界中の誰も気づかないほどオーソドックスでスタンダードな音だった。

しかしスクエアな演奏に徹した二人は、正しい。だってあくまでも師匠のヴォーカルが主役の〈ひとり芝居〉だから、唄声の輪郭が際立つようスクエアな演奏に徹するのが正解だ。それでこそプロの黒子である。

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セッション仕事に各方面から引く手あまたのクリムゾン在籍者といえば、メル・コリンズとトニー・レヴィンが双璧だろう。だが1970年代のマイケル・ジャイルズも、膨大な数のレコーディング仕事をこなしていた。

クリムゾン関係のディスコグラフィー本で紹介される彼の70年代仕事といえば、マクドナルド&ジャイルズ、ジャクソン・ハイツ一式、グリムス、イヴォンヌ・エリマン、ケヴィン・エアーズ、ジョン・G・ペリー、ブリジット・セント・ジョン、レオ・セイヤーあれこれ、そしてアンソニー・フィリップスが通り相場だ。ところが実際はそんなもんじゃ済まない。

実はそれ以外の、SSW系――特に〈クリスチャン・ミュージック〉という日本人には理解しづらい類のジャンル界隈で、ジャイルズの太鼓は重宝されまくりだったのだ。なんか聞いたことのない名のSSWの普通でどってことないアルバムに、ジャイルズの名前がクレジットされてるのなんのって。

クリスチャン・ミュージックとは具体的な音楽スタイルがあるわけではなく、〈キリスト教信仰に深く関わる歌詞を重視する音楽〉を広義に指すようだ。だからC&Wだったりロックだったりフォークだったりと、その音楽的特徴に枠組みはない。ジャイルズのみならず、ジョン・ウェットンもエドワーズ・ハンズやらマルコム&アルウィンの作品で弾くなど、クリスチャン・ミュージックにお仕事として関わってたはずだ。

日本人で無神マンの私に語る知識も素養もないが、要はキリスト教的な大らかな価値観と世界観で唄われる〈毒にも得にもならないからこその、圧倒的な普遍性を誇る歌〉と解釈する。そして当時の世界情勢を反映してか、私が知らなかっただけで1970年代前半の英米には、どうもクリスチャン・ミュージックが蔓延してたに違いない。

1974年9月に日本初放映された『刑事コロンボ#24白鳥の歌』は、当時小学6年生の私には奇異に映った。グラミー受賞11度で140曲以上のヒット曲を誇る、C&W界の現役スーパースターであるジョニー・キャッシュが犯人役で、しかも役柄も「C&Wの人気歌手」そのまま。ストーリーもえぐい。

キャッシュ(苦笑)はまだ売れる前、刑務所でくすぶってた自分を救ってくれた宗教団体《魂の十字軍》の信者と結婚する。その後彼はスターの座を摑んだもののつい魔が差し、未成年の少女信者と不純異性交遊を持ったばかりか、それをネタに妻から歌手活動の全収益の《十字軍》への寄付を強要され続けたのだ。そりゃ殺意も湧く。

ライヴ終了後、いまやすっかり妻の手先と化した少女と妻を乗せた自分のセスナで、キャッシュは次の公演地に向け飛び立った。この夜が悪天候になると踏んだ上で。

で嵐の中、睡眠薬入りのコーヒーで眠らせた二人を機内に残し、小型パラシュートで間一髪脱出。脚を骨折はしたものの、二人を墜落機と共に葬ったキャッシュの完全犯罪は成立したかに思われたーーってどんだけ大胆なトリックなのよ。

というかキャッシュは実在のアーティストで、実際にも敬虔なクリスチャンだ。メジャー・デビューしてすぐに商業的成功を摑んだものの、長期にわたり薬物中毒になるわ森林火災を起こして206haも焼くわ短期間ながら服役もするわ。目茶目茶破天荒ではあるけども、囚人に対する彼の慈悲の心は海よりも深く、全米の刑務所を慰問コンサートで廻ったばかりか、米大統領のニクソンに監獄法の改正を直接訴えるほど。特に後期は、贖罪や道徳的試練ばかり唄ってたりなんかして、〈脛に傷持つアナーキーな聖職者〉というのが私のイメージだったりする。

このエピソード、一般の米国市民にはすごく説得力あるんだろうなぁ。我々日本人にはうかがい知れないものが。

で劇中流れるキャッシュのコンサート・シーンを観たら、それこそ説教師が登場したり聖歌隊のようなコーラス・グループがフィーチュアされてたりと、そのやたら宗教っぽい空気感が全く理解できなかったのだ。いま思えば、あれがまさしくクリスチャン・ミュージックの風景だったのかもしれない。

でこの二年ほど、さすがにCD化物件限定だけどLARRY NORMANとかNUTSHELLとかKENNY YOUNGとかGARTH HEWITTとか、ジャイルズが叩いてるクリスチャン・ミュージックをいろいろ聴き込んでみた結果、まずわかったのは私には全っ然必要のない音楽だということ。要らない。

そしてもう一つは、「♪何でもないような曲が幸せだったと思う」クリスチャン・ミュージックに難なく適応できてたジャイルズは、すごいーーとても感心した私なのだ。だってあの地雷也のような〈どたんばたんドラム〉はひとまず心に棚を作って置いといて、あえて〈何でもないようなドラム〉で素朴過ぎるクリスチャン・ミュージックにすっと交わっちゃえるのだから、やはりクリムゾンの初代ドラマーは超人だった。

あれだけ手脚が長いのに、ドラム叩いてて持て余さないのかジャイルズ。

というか、2m08cmの長身がスリー・クォーターから投げ込む最速164kmの剛速球と高速スライダーで、メジャー歴代2位の通算4875奪三振を記録した超絶左腕ランディ・ジョンソンに、顔も髭も背もよく似てるぞジャイルズ。

しかし偶然とは恐ろしいもので、ジョンソンの趣味はドラム。ニール・パートからシグネチャー・モデルのセットを貰ってるし、加藤茶にドラム合戦を挑んだこともあるのだ。なんだかわからないけどすごいだろ。ついで言えば私は、西新宿でツェッペリンのブートCDを大量に買い漁るジョンソンの長躯を目撃している。なんだかわからないけどすごいだろ。

セダカ師匠のライヴ盤の裏ジャケに2カット、ピアノを弾く師匠の向こう側に写り込んだタキシード姿の彼を確認できる。あんなにドラムは伴奏に溶け込んでるのに、容姿はものすごく浮いていると思う。


と国民的歌手の米国代表がニール・セダカなら、英国代表はクリフ・リチャードでどうだ。ちなみに1982年リリースの全英4位アルバム『NOW YOU SEE ME, NOW YOU DON’T』にメルコリ先生が既にゲスト参加しており、目っ茶目茶クールで恰好いいサックス・ソロを2曲も聴かせていた。

あ、このアルバムの邦題すごいよ『僕はミュージック』だもん。

で今回の執筆中は、以前から気にはなってたクリフ師匠2006年のクリスマス・シングルを入手して聴いたら、さすがのモダンなブリティッシュ・ポップで、いい。比喩として正しいのかどうか判断を憚るが、〈売れ線のXTC〉である。リチャード師匠をナメてはいけない。

そのタイトルは“21st Century Christmas”で、ギャヴィン・ハリソン&ジャコ・ジャクスジクの両名がゲスト参加だ。クリムゾン楽団員が2名いて“21馬鹿”みたいなタイトルの曲とくりゃ、せっかちなプログレッシャーは反射的にカートに入れる。

しかし一度落ち着いて考えれば、2006年時点ではまだ二人共クリムゾンに加入していない。しかもハリソンは彼らしい金属的な音色のドラムを聴かせるが、ジャクジクの担当は〈バッキング・ヴォーカル〉のみ。そう、この楽曲は企画物でも何でもない単なる偶然の産物だったのである。でもよくできた冗談だと思う。

なお収録されてるもう一曲“Move It”は、ブライアン・メイとモ・フォスターが共演する〈21世紀のバッド・カンパニー〉みたいな楽曲だから、リリース当時はきっとこっちの方が話題になっただろうと容易に推測できる。ちっ。


さて原稿が煮詰まったときは、衝動的に購入してはみたが開封する機会を逸して冬眠したまんまのCDを、部屋の藻屑から発掘して聴くには適した時間帯だ。私の場合は、冒険タイムに充てることが多い。

なにせ今回は【藤波辰巳meetsメル・コリンズ】で端緒を切ったので、気分は当然【日本人ミュージシャンmeets本場プログレ】路線に向かってしまう。無謀だ。

まず、当該演奏者のタイプがそのまま発注者の傾向に表れるから、可笑しい。

ビルブルなら、渡辺香津美『The Spice of Love』『同2』に杏里『Trouble In Paradise』、久石譲『地上の楽園』で、まったく魂は籠もってないが普通に達者な太鼓を披露する。

〈性根が腐ってないビルブル〉ハリソンも、1990年前後の駆け出しの頃はゴスペル・ピアニスト吉弘千鶴子、お馴染みサックス奏者の清水靖晃、映画音楽作曲家の清水三恵子とアカデミック村で重宝されていた。

求められてるのがもはや〈産業ロック歌手〉的資質だったジョン・ウェットンは、聖飢魔Ⅱからの派生ユニット⦅RX⦆参加やVOWWOWのシングル“Don’t Leave Me Now”共作/プロデュース/コーラス――なんだろう、この出がらし感は淋しい。

そして名実ともに〈スタジオ・ミュージシャンの鑑〉といえば、やはりトニー・レヴィンおじさんに尽きる。目立つ日本仕事が中島みゆきの『夜を往け』ぐらいのメルコリとは異なり、とにかく商売繁盛のベースおじさんだった。

というかニューヨークに定住した1970年以来、ロチェスター・スクール・オブ・ミュージックの同窓であるスティーヴ・ガッドと組んだタッグは、70年代に勃興したフュージョン・ムーヴメントの草創期をレコーディング・スタジオから支えた名リズム隊だ。

実はここ数年、レヴィンのスタジオ・ワークスをイージーリスニング代わりに愛聴してるが、門外漢の私が聴く度に惚れ惚れするほど、二人が紡ぐリズム・トラックはとにかく美しかった。もちろん万能レヴィン単独でも。

フリューゲルホルン奏者チャック・マンジョーネのライヴ盤『ALIVE!』で闊歩する、ファンキー・レヴィンのソロ。

全編通してタイトなベースがクールな、技巧派ヴィブラフォン奏者ゲイリー・バートンの1971年6月の来日公演盤『ライヴ・イン・トーキョウ』。ちなみにこの時点で、既にレヴィンのヘアスタイルは磯野波平だった。余計なお世話だよ。

ブレッカー兄弟の強烈なインプロ・ホーンズに臆すことなく、ヴォーカルやピアノ以上にうたごころを聴かせるベースは、ボズ・スキャッグスの盟友ベン・シドランのソロ・ライヴ盤『ライヴ・アット・モントルー』。

また、『ファースト・ライト』『ディスコティック』『ウォーターベッド』『サプライズ』『ブラジル・ワンス・アゲイン』と、旺盛な好奇心と貪欲な音楽性で何でも吹いてしまう〈フュージョン界のファンキー・フルート鬼〉ハービー・マンのあらゆるアルバムに平然と対応しながらも、自己顕示欲とは縁遠いベース力はすごい。まだ若かりしレヴィン+ガッドのファンキー&タイトなリズム隊ぶりも、潔くていい。

個人的には、《マイク・マイニエリ&フレンズ》名義で1972年にリリースされた一大セッション・アルバム『ホワイト・エレファント』が、いまなお愛聴盤だ。私が書くと嘘くさいので、ジャズ評論家・原田和典氏のライナーから引用すると――。

マイク・マイニエリ、ランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、スティーヴ・ガッド、ウォーレン・バーンハート、トニー・レヴィン、ロニー・キューバー、ジョー・ベック。フュージョン~コンテンポラリー・ジャズ界でカリスマ的存在となって久しい彼らがまだ無名同然だった頃、ニューヨークのスタジオに集まっては繰り返していた試みを収めたアルバムが、この『ホワイト・エレファント』である。ジャズでもロックでもR&Bでもあるようで、だけどそのどこからもハミ出てしまう奔放な音作り、進んで未知の領域に飛び出していこうとするかのようなソングライティングは今日もなお刺激的だ。(原文ママ)


だそうだ。成り立ち的には、メルコリも在籍していた《ココモ》に近いのかもしれない。アレはスタジオ仕事で売れっ子の腕利きミュージシャンたちが、大好きなファンキー・ミュージックを「自分たち」が愉しむために、パブに集合して演奏してたら大所帯ファンク・バンドが出来上がってたわけだし。

20名以上の同好の士が集ったこの《白象》バンドの音は、私が思春期の頃から聴き慣れてた英国産ジャズ・ロックとは明らかに異なる、米国産ジャズ・ロック――ここがファンキーでグルーヴィーなクロスオーヴァーの夜明けだったんだな、きっと(←適当)。

とレヴィンおじさんの足跡をたどるだけで、かつて積極的に聴いてこなかった音楽群を学習できるわけだ。その後のカーリー・サイモン、ポール・サイモン、ピーター・ポール&マリー、アート・ガーファンクル、ジョン・レノン、ヨーコ・オノ、ブライアン・フェリー、ジェームス・テイラー、シェール、マリア・マッキー、スティーヴィー・ニックス、ジョン・アーマトレディングなど、〈主役のヴォーカルを徹底的に引き立てる演奏〉シリーズも毎度毎度上品で見事だったし。にしてもすごいぞこのポピュラー音楽史そのままの、クライアント名簿。

なのだが、今回聴き込んだレヴィンおじさんは、〈コンテンポラリー・ジャズ・レヴィン〉でも〈輝け!米国レコード大賞レヴィン〉でもない。はいやっと話が戻りました、【日本人ミュージシャンmeetsレヴィンおじさん】の数々である。

とにかくこのひとは、博愛すぎるのか無頓着なだけなのか割り切ってるのか心は明鏡止水なのかわからないけれど、日本人との仕事がたぶん他の誰よりも多い。

渡辺香津美『To Chi Ka』とか大貫妙子『Drawing』はありがちというか、違和感はない。松たか子の旦那ユニット《山弦》の『High Life』、洋楽に意識的だった〈渋谷系〉系人気グループのL⇔R出身・黒沢健一『First』、そして1980年代ポップ・カルチャーにおけるモード系アイコンだった、『an・an』超人気モデル・甲田美也子のdip in the pool『7』も、レヴィンおじさんを起用することが商品性として成立するカテゴリーの人々だった。

しかし日本のロックのまだまだ黎明期(←まだJ-POPなんてラベリングがなかった頃)にも、人知れずレヴィンおじさんは弾いていた。

山下久美子の1983年『Sophia』に、大沢誉志幸の1984年『CONFUSION』かぁ。

『ロッキング・オン・ジャパン』~『音楽と人』で20世紀のラスト20年、膨大な邦楽仕事をこなしてた身としてはなかなか感慨深いアイテムではある。

両者とも80年代前半だから、実はまだバンド・ブーム前夜。それでも時代は、〈歌謡曲でもニューミュージックでもない〉大衆音楽を模索し始めていた頃だ。しかもこの2作品、どちらもNYのパワー・ステーションで海外レコーディングされてるという〈偶然〉がまた、なんともあの時代らしい。当時の最先端だもの。

まず山下久美子は“赤道小町ドキッ”の大ヒットと超能動的なライヴ力で、全国津々浦々の大学学園祭を総なめにした、人呼んで「総立ちの久美子」とは懐かしい。ちなみに酒癖も悪かった。わはは。このアルバムからは“こっちをお向きよソフィア”がシングル・ヒットしたが、レヴィンがベースを弾いてると思うとなんか感慨深い。

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ただし当時の日本のロック業界はまだまだ未成熟だったから、このレコーディングはかなり妙なのだ。同じパワステでちょうどレコーディングしてた縁からか、あのカーリー・サイモンが1曲コーラスで参加している。海外録音らしい素敵なトピックじゃないか。

がしかし、彼女が録音したアルバム『ハロー・ビッグ・マン』とこっちの『Sophia』の録音メンバーを較べたら、なんと――ベース:レヴィンおじさん、ギター:ヒュー・マクラッケン、ドラムス:リック・マロッタ、鍵盤:ドン・グロルニックの四人は両方で演奏してるではないか。まさかパワステが一石二鳥ポイントだったとは。

普通に考えれば、日本の山下のレーベルからこのNY録音のコーディネイションを依頼された者が、カーリー・サイモンの新作レコーディング・セッション@パワステに上手く乗っけちゃったのではないかと。もしかしたら場所とメンツを一石二鳥でブッキングすることで、総制作費が若干リーズナブルになるパッケージ商品だったかもしれない。いまや真相は藪の中だけど、足元を見られたわけではない、と思いたい。

ちなみに『ハロー・ビッグ・マン』のプロデューサーは、さっきの『白象』主宰者のヴィブラフォン奏者、マイク・マイニエリであった。おお。

で“こっちをお向きよソフィア”を作曲したのが、大沢誉志幸とくる。おお。

よくできた話だ。

さてその大沢は1981年にバンド・デビューしたものの箸にも棒にも掛からず、まず楽曲提供に活路を見い出した。すると沢田研二に“おまえにチェックイン”と“晴れのちBLUE BOY”、中森明菜に“1/2の神話”、吉川晃司に“ラヴィアン・ローズ”、山下久美子に“こっちをお向きよソフィア”と提供曲が連続ヒットで商業的実績を積み、1983年6月に今度はソロ・アーティストとして再デビューを果たす。

そういえば“晴れのちBLUE BOY”はアダム&ジ・アンツみたいなアレンジで、しかも“エレファント・トーク”ばりの雄叫びギターがイントロにフィーチュアされてて、当時「フリップ卿に見つからねばよいが」と心配したものだ。嘘です。

一応音楽評論家的に言えば『CONFUSION』は、それこそ〈歌謡曲でもニューミュージックでもない可能性〉が見えた一枚である。彼のメルクマール的楽曲“そして僕は途方に暮れる”が誕生したからだ。当時としては大ヒットの30万枚シングルで、そのセールス以上に日清カップヌードルのTVCFで国民的知名度を誇ったはずである。

まあ全英全米共に1位を獲得した前年1983年のヒット曲、「ポリスの“見つめていたい”を下敷にシンセを増量したらこうなった、的な楽曲」と実は言えなくもない。ばはは。

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しかし我々は洋楽を好きになってロックを好きになった、「ああなりたい」「あんな音楽を演りたい」と思って楽器を持った世代である。日本のロックやJ-POPに憧れて始めた二世代下の連中とは、価値観と世界観が根本的に異なるのだ。まるっきり。

いい意味でも悪い意味でも我々の原動力だった〈洋楽コンプレックス〉。だからこその好奇心や探求心、創意工夫力が表現を豊かにしたと思う。

たとえお手本があろうともとりあえず、〈ここではないどこか〉の音楽を形にしたいという志とリビドーが、世間に示されたことが大きかったはずだ。

そしてこの記念すべき楽曲でも、レヴィンおじさんがベースを弾いていた。そうなのだ。我が国のJ-POP発展に縁起のいい妖怪だったのかもしれない。あのひとは。

あ、つい忘れてたけれど、エイドリアン・ブリューも『CONFUSION』でギターを弾いていたっけ。以上。

とこれだけ書いておきながら、大沢誉志幸も山下久美子も執筆中は聴いてなかった(←きっぱり)。

原稿に煮詰まったときの私としては、とことん自虐的に己れを追い込みたい。そんな、聴いてる自分を嫌になるようなCDなんてそうそうないはずだ。どう考えても。

……ありゃあった。

【野口五郎meetsトニー・レヴィン他】。うひょー。

すいません。ここまで中身のない話がさらにもう一回、続いてしまいます。リハビリだリハビリ。










第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!

第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!

第三回「ロバート・フリップ卿の“英雄夢語り”」はコチラ!

第四回「第四回 これは我々が本当に望んだロジャー・ウォーターズなのか? -二つのピンク・フロイド、その後【前篇】-」はコチラ!

第五回「ギルモアくんとマンザネラちゃん -二つのピンク・フロイド、その後【後篇】ー」はコチラ!

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第十一回「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)前篇 --BOXを聴く前にブライアン・フェリーをおさらいしよう」 はコチラ!

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第十七回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE -RETURN TRIP』に想うこと- 前篇:スクワイアの巻」はコチラ!

第十八回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE-RETURN TRIP』に想うこと- 後篇:空を飛べたのはホーンの巻」はコチラ!

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第二十回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう ー前篇:幻の1995年インタヴュー発掘、ついでに8人クリムゾン来日公演評も。」はコチラ!

第二十一回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう -後篇:幻の1995年インタヴューを発掘したら、めぐる因果は糸車の〈酒の肴ロック〉」はコチラ!

第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!

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  • KING CRIMSON / HAPPY WITH WHAT YOU HAVE TO BE HAPPY WITH

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      盤質:傷あり

      状態:並

      帯-

      カビあり

  • KING CRIMSON / COLLECTORS’ KING CRIMSON VOL.7

    DGMコレクターズ・クラブ会員にのみ頒布されたライヴBOXの第七弾、69/72/83年の音源を収録、全31曲

    • UICE1046/9

      3タイトル4枚組ボックス、ボーナストラック2曲、定価7665

      盤質:無傷/小傷

      状態:

      帯無

      帯無、ボックス無し、若干タバコによる黄ばみあり、その他は状態良好です

  • KING CRIMSON / ELEKTRIK: LIVE IN APAN 2003

    ロバート・フリップ/エイドリアン・ブリュー/トレイ・ガン/パット・マステロットによる03年東京公演を収録、全12曲

  • KING CRIMSON / EYES WIDE OPEN

    03年来日公演/00年ロンドン公演

  • KING CRIMSON / POWER TO BELIEVE

    「ヌーヴォ・メタル」を標榜した03年作

  • KING CRIMSON / 21ST CENTURY GUIDE TO KING CRIMSON VOLUME ONE 1969-1974

    69〜74年のスタジオ音源/ライヴ音源で構成されたアンソロジー、全48曲

    • UICE1105/8

      4枚組、デジパック仕様(トールサイズ)、ビニールに情報シール付き仕様、帯元からなし、解説付仕様、定価8900

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯-

      若干角潰れ・黄ばみあり、ビニールに経年・若干汚れあり

  • KING CRIMSON / COLLECTABLE KING CRIMSON VOLUME 1

    74年、ドイツとアメリカでのライヴ音源

  • KING CRIMSON / CONDENSED 21ST CENTURY GUIDE TO KING CRIMSON 1969-2003

    06年リリースの高音質ベスト、全32曲

  • KING CRIMSON / EPITAPH VOLUME ONE AND TWO

    69年BBCセッション音源&69年ライヴ音源を収録

    69年のBBCセッションと69年10月のアメリカ公演を収録したライヴ・アルバム。

    • PCCY01087

      2枚組、ボックス入り、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4587

      盤質:無傷/小傷

      状態:

      帯有

      若干タバコ臭あり

    • PCCY01087

      2枚組、ボックス入り、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4587

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯中央部分に色褪せあり

    • PCCY01087

      2枚組、ボックス入り、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4587

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

    • PCCY01087

      2枚組、ボックス入り、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4587

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯に若干折れあり

    • DGM9607DGM

      2枚組、各CDはペーパーケース仕様、ボックス・ブックレット付仕様

      盤質:傷あり

      状態:良好

      盤キズ多めにあり、ボックスに若干スレあり

  • KING CRIMSON / COLLECTABLE KING CRIMSON VOLUME 2

    81年と82年のライヴ音源を収録、全22曲

  • KING CRIMSON / ELEMENTS 2015 TOUR BOX

    15年リリース、デモ/リハーサル/ライブ音源などを収録したレア音源集、全29曲

  • KING CRIMSON / LIVE AT THE ORPHEUM

    14年米ツアーより、LAのOrpheum Theatreでの公演を収録

    2014年秋の米国ツアーから、9月30日と10月1日にLAはOrpheum Theatreで行われたライヴから7曲を収録。『RED』収録の「One More Red Nightmare」や「Starless」、『アイランズ』収録の「Sailor’s Tale」など、蘇る70年代クリムゾンの楽曲に歓喜。収録曲は、
    1. Walk On: Monk Morph Chamber Music
    2. One More Red Nightmare
    3. Banshee Legs Bell Hassle
    4. The ConstruKction of Light
    5. The Letters
    6. Sailor’s Tale
    7. Starless

  • KING CRIMSON / LIVE IN TORONTO(2015)

    15年11月20日トロント公演を収録、全18曲

  • KING CRIMSON / HEROES

    17年リリース、デヴィッド・ボウイのカバー「ヒーローズ」新録収録。全5曲

  • KING CRIMSON / IN THE COURT OF THE CRIMSON KING

    69年発表、ロック・シーンの流れを変えた歴史的デビュー作!

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの69年デビューアルバム。プログレッシブ・ロックのスタートラインとなった記念碑的作品であり、「21世紀の精神異常者」のヘヴィーなサウンドで幕を開け「クリムゾン・キングの宮殿」の荘厳なメロトロンで終幕するまで、全く非の打ち所の無いフレーズとインプロヴィゼーションの応酬が乱れ飛びます。大きな衝撃を以って迎えられた本作は、プログレッシブ・ロック時代の幕開けを象徴する1枚として語り継がれています。

  • KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON

    衝撃のデビュー作「クリムゾン・キングの宮殿」の構成を踏襲した70年2nd、前作に匹敵する重厚さドラマ性に加えジャズ系ミュージシャンを起用し新機軸も打ち出した一枚

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年2nd。Ian McDonaldが脱退、レコーディングには参加しているもののMichael Gilesも脱退を表明し、ボーカリストとしてのみの参加であるGreg LakeはEmerson Lake & Palmer結成へと動き始め、Keith Tippett、Mel Collinsといった新メンバーを加えるなどバンド内が慌しい状況であったにもかかわらず、その内容はデビュー作に負けず劣らずな名盤となっています。過渡期と言うこともあり正当な評価を仰げない不遇もあった本作ですが、その音楽性は前デビュー作の内容を下地にしながらも、よりバリエーションに富んだ作風となり、Keith TippettのピアノやGordon Haskelの素朴なボーカルなど、バンドに新たな表情が生まれた傑作です。

  • KING CRIMSON / LIZARD

    70年3rd、表題曲にはYESのジョン・アンダーソンが参加

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年3rd。前作「ポセイドンの目覚め」をリリース後、Robert Fripp、Peter Sinfield以外のメンバーは脱退してしまいますが、Keith Tippett人脈やジャズ畑の技巧派ミュージシャンを新たに揃え、インプロヴィゼーション・フリージャズ色を押し出した作風へ。中でもYESのJon Andersonがゲスト参加した20分に及ぶ表題曲は圧巻の出来であり、常に先鋭的であろうとするRobert Frippの意思を反映した素晴らしい作品となっています。

    • VJD28019

      88年規格、解説元から無し、税表記なし、定価2800

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯有

      小さいカビあり・ケースツメ跡あり

    • IECP10005

      紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、定価2625

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

    • UICE9053

      紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、定価2345

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

    • IEZP16

      紙ジャケット仕様、DVDオーディオとHQCDの2枚組、巻き帯付き仕様、40周年記念エディション、DVDオーディオには5.1サラウンドとステレオ・ミックス、ボーナス・トラック3曲、HQCDにはボーナス・トラック3曲収録、定価4410

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯中央部分に若干色褪せあり

    • KCSP3KING CRIMSON

      40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック・スリップケース付き仕様、CD+DVDオーディオの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式、リージョンフリー

      盤質:傷あり

      状態:良好

      ブックレットに若干ホチキス錆あり、スリップケースに若干圧痕あり

  • KING CRIMSON / ISLANDS

    クリムゾン史上最も儚く美しいサウンドを聴かせる71年4th

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの71年4th。全てを静観するような達観したサウンドが特徴的であり、Boz BurrellのボーカルはPeter Sinfieldのメッセージを優しく歌い上げ、空間を彩るサウンドはジャケット通り宇宙的な広がりを見せます。Peter Sinfieldは本作を持ってバンドを離れ、Robert Frippは解散を宣言、次作「太陽と戦慄」まで少しの間KING CRIMSONは形骸化することとなります。バンド崩壊ギリギリの輝きが感じられる、彼らの作品の中でも最も儚く美しい名盤です。

  • KING CRIMSON / EARTHBOUND

    72年アメリカ公演時のライヴ作、あまりに凶暴な『21世紀のスキッツォイドマン』ライヴテイクは必聴!

    カセット・テープのヒス・ノイズまで忠実に再現する逆説的高音質盤。ますます問題作となったクリムゾン初のライヴ・アルバム。

  • KING CRIMSON / LADIES OF THE ROAD: LIVE 1971-1972

    『アースバウンド』と対を成す、71-72年の壮絶なライヴ音源集

  • KING CRIMSON / LARKS’ TONGUES IN ASPIC

    フリップ以外のメンバーを一新して制作された73年作5th、圧倒的な緊張感とダイナミズムが支配する大傑作!

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの73年5th。前作を発表後休眠していたKING CRIMSONでしたが、Robert Frippが当時YESで成功を収めていたBill Brufordのドラムに感銘を受けたことをきっかけに、ヴァイオリンのDavid Cross、パーカッションのJamie Muir、そしてJohn Wettonを加え再始動しました。その内容は即興演奏と実験音楽の頂点と位置づけられるものであり、フリーフォームに繰り広げられていく各メンバーの技巧と爆発的な音楽のひらめきが詰まった大名盤です。

  • KING CRIMSON / NIGHT WATCH

    73年、アムステルダムでの壮絶なライヴパフォーマンスを収録!

    • PCCY01177

      プラ製スリップケース付き仕様、2枚組、定価3873

      盤質:無傷/小傷

      状態:並

      帯有

      1枚は盤無傷/小傷程度、スリップケースなし、若干カビあり

  • KING CRIMSON / RED

    フリップ、ウェットン、ブルーフォードの三人が尋常ならざる緊張感の中で生み出したクリムゾンを代表する傑作、74年作7th

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年7th。「太陽と戦慄」からの布陣であるRobert Fripp、John Wetton、Bill Brufordのトリオによるラストアルバムであり、その内容はへヴィ・メタルの原型とも言われる評価も納得の重々しいギター・リフで幕を開け、これまでの活動の集大成といった趣の幅の広さをもったものです。「クリムゾン・キングの宮殿」でプログレッシブ・ロック・シーンの夜明けを作った彼らは本アルバムをもって解散、ジャケット裏のメーター表示がレッド・ゾーンを振り切っていることが全てを伝えています。第一期KING CRIMSONの終焉は衰退の様相を見せたプログレッシブ・ロック・シーンを象徴する出来事であり、時代の移ろいを感じさせます。

  • KING CRIMSON / STARLESS AND BIBLE BLACK

    精緻にしてヴァイオレンス!ライヴ音源とスタジオ音源に巧みな編集を施した74年作7th、クリムゾン史上屈指の難曲「FRACTURE」収録

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年6th。前作を最後にパーカッションのJamie Muirが脱退しRobert Fripp、John Wetton、Bill Bruford、David Crossという4人編成となったその内容は、メタリックに構築されたサウンドとスリリングな魅力に溢れたインプロヴィゼーション、そして前作の前衛性を共存させた作品であり、大半がライブ・レコーディングの素材を元に製作されていると言う驚愕の名盤となっています。全編に流れるとてつもない緊張感は特筆すべきものであり、ハードなギター・リフと硬質なリズム・セクションで聴かせる作品です。

  • KING CRIMSON / BEAT

    82年作

  • KING CRIMSON / THREE OF A PERFECT PAIR

    フリップ/ブリュー/レヴィン/ブルーフォードによる80sクリムゾンの最終幕を飾る84年作

  • KING CRIMSON / B’BOOM OFFICIAL BOOTLEG – LIVE IN ARGENTINA 1994

    94年アルゼンチンでのライヴ音源、全19曲

  • KING CRIMSON / VROOOM VROOOM

    96年メキシコ公演/95年NY公演を収録、全26曲

  • KING CRIMSON / SCHIZOID MAN

    96年リリース、「21st Century Schizoid Man」の5バージョンを収録

  • KING CRIMSON / THRAKATTAK

    95年ツアーのライヴ音源より、インプロヴィゼーション・パートのみを編集した96年作

  • KING CRIMSON / ABSENT LOVERS

    84年7月モントリオールで行なわれた第4期のラスト・ライヴを収録、98年リリース

    • IECP20031/32

      紙ジャケット仕様、初回プレス、3枚組(初回盤特典「キング・クリムゾン・サンプラーVOL.3」付き)、デジタル・リマスター、定価3675

      盤質:傷あり

      状態:

      帯有

      帯中央部分に色褪せありその他は状態良好です

  • KING CRIMSON / CIRCUS

    99年発表、70〜90年代までをカバーしたライヴ・ベスト盤

  • KING CRIMSON / COLLECTORS’ KING CRIMSON VOL.1

    DGMコレクターズ・クラブ会員にのみ頒布されたライヴ・ボックス、69/72年のライヴを収録

    • PCCY01394

      3枚組ボックス、ボーナス・トラック1曲、48Pブックレット付仕様(英語版・日本語版)、定価6825

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      1枚は盤無傷/小傷程度、ボックスに小さい角潰れあり

    • PCCY01394

      3枚組ボックス、ボーナス・トラック1曲、48Pブックレット付仕様(英語版・日本語版)、定価6825

      盤質:無傷/小傷

      状態:良好

      帯無

      解説無、帯無、ボックスなし、ブックレット無し

  • KING CRIMSON / TRIBUTE TO THE LOVE GENERATION TOKYO JAPAN OCTOBER 02

    00年ジャパンツアー収録。

  • KING CRIMSON / 21ST CENTURY GUIDE TO KING CRIMSON VOLUME TWO 1981-2003

    81〜03年までのスタジオ音源/ライヴ音源で構成されたアンソロジー

  • KING CRIMSON / COLLECTORS’ KING CRIMSON VOLUME TEN

    DGMコレクターズ・クラブ会員にのみ頒布されたライヴBOXの第十弾、71/74/00年の音源を収録、全42曲

  • KING CRIMSON / LIVE AT MOLES CLUB BATH ENGLAND

    81年のライブ収録。ロバート・フリップ、エイドリアン・ブリュー、トニー・レヴィン、ビル・ブルフォード。

  • KING CRIMSON / LIVE IN ARGENTINA 1994

    ダブル・トリオ時代の歴史的パフォーマンス!

  • KING CRIMSON / NEAL AND JACK AND ME

    82-84年の傑作ライヴ映像集

  • KING CRIMSON / THRAK 40TH ANNIVERSARY BOX

    95年作

    • KCCBX13JPN

      12CD+2DVD+2ブルーレイディスクの16枚組ボックス、各CDはペーパーケース仕様、ブックレット・ポスター・ポストカード付仕様、日本アセンブル・パッケージ特典(日本語訳ブックレット・アウター・ボックス+抽斗型インナー・ボックス3個付き収納ボックス・特典紙ジャケット19枚・収納ボックス用日本語曲目ブックレット・輸入証明書)付き仕様、定価25000+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      1枚は盤に研磨跡あり、ブルーレイ2枚は盤無傷/小傷程度、帯に折れあり、日本盤特典の収納ボックス・特典紙ジャケット19枚・収納ボックス用日本語曲目ブックレットなし

      14190円

      11352円
      (税込12487円)

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