2020年3月12日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
こんにちは。スタッフ増田です。
今朝通勤していたら、「ホーホケキョ」というのどかなウグイスの鳴き声が聞こえてきました。ウグイスの声を聞くと不思議と「日本だなあ」という気持ちになりますね。
さて本日は昨年リリースの新譜を中心に、春のように暖かなメロディに満ちた各国CAMEL系新鋭シンフォをご紹介してまいります!
なんだか全体的にジャケが暗くなってしまいましたが、中身は絶品ですよ~。
まずはオランダのCAMELフォロワー筆頭による、18年の結成10周年記念盤。CAMEL愛極まった至上のギター・インスト「Awaking The Muse」が素晴らしすぎます…。
次はイタリアのグループ。キーボード・トリオ編成のCAMELだって!?いや、もうそうとしか言いようのないサウンドなんですよ、これが!
ジャジー&テクニカルにしてスペーシー&シンフォニック。期待の多国籍プログレ・グループ、CAMELやHAPPY THE MANを彷彿とさせるイマジネーションに満ちた19年作2nd!
次はカケレコ国内盤でもリリースしているこの名品!ブラジルの名シンフォ・バンドBACAMARTEのフルート奏者が参加する新バンドで、初期キャメルと重厚なバロック音楽が融合したようなスケール溢れるシンフォニック・ロックが凄い…。
疾走感溢れるテクニカル・シンフォを聴かせたと思うと、南米らしい艶やかで開放的なメロディアス・ロック、更にはCAMELとケルト・タッチを合わせたような優美なナンバーまで豊かな振れ幅が魅力です。ずばり現アルゼンチンのNo.1注目作!
最後はなんと東欧ベラルーシ出身のグループ!CAMELの豊かな情感はそのままにより緻密でテクニカルにしたような、ヴィンテージ色たっぷりのシンフォニック・ロックがもうとにかく素晴らしい。視聴是非!
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ブラジリアン・シンフォの歴史に輝く83年の名盤で知られるBACAMARTEのフルート奏者Marcus Moura、90年代以降のブラジルを代表するシンフォ・バンドQUATERNA REQUIEMのドラマーClaudio Dantasらが結成したバンドによる2017年デビュー作。フルートとギターがリードするCAMEL直系のメロディアスなシンフォニック・ロックに、BACAMARTEやQUATERNA REQUIEに通じるクラシック音楽/バロック音楽の典雅さ格調高さを加えた、構築性に富んだ壮大過ぎるサウンドが圧巻!リリカルで少し陰影がかかった美しい音色のフルート、アンディ・ラティマーを受け継ぐ一音一音から叙情が零れ落ちるようなエモーショナルなギターが紡ぐCAMEL愛たっぷりのアンサンブルと、バックで響く分厚いシンセ、オルガン、ピアノなどのキーボード群が演出するバロック音楽の厳粛な音世界が重なり合う音楽性に、シンフォ・ファンならば興奮しっぱなしでしょう。特筆は何と言っても52分に及ぶ大作組曲。キーボードもアンサンブルに加わり、テクニカルな疾走パート、芳醇に広がるシンフォ・パート、典雅な味わいの中世音楽パートを行き来しながら巧みに描き出されるスケール溢れるシンフォ絵巻があまりに素晴らしい。BACAMARTE、QUATERNA REQUIEM両バンドのファンは勿論、初期CAMELファンにも是非オススメしたい一枚!
【カケレコ国内盤(直輸入盤帯・解説付仕様)】デジパック仕様、定価2990+税
レーベル管理上の問題により、デジパック仕様に若干圧痕がある場合がございます。予めご了承ください
マルチ奏者2人にドラマーという編成の、東欧はベラルーシ出身のシンフォ・グループ。13年のデビュー作以来、バスーン奏者/オーボエ奏者/打楽器奏者をゲストに迎え6年ぶりにリリースされた19年作2nd。冒頭14分超の大作で、70年代プログレ・ファンなら早くもハートを鷲掴みされること必至!ジャジーで技巧的なリズム・セクション、クラシカルで清らかに鳴るピアノ、叙情溢れるオルガン、メロトロン(シミュレーション?)、流麗で色彩感いっぱいに駆け巡るギターらがファンタジックかつメロディアスに紡ぐ美麗なアンサンブル。そして大半でリードを取る麗しさとオーボエのような温かみをあわせ持ったアルトフルートのプレイが絶品です。まるでCAMELの豊かな情感はそのままに、よりテクニカルにしたような大変に素晴らしい一曲。各楽器とも途方もなくテクニカルなのですが、モダンなヘヴィさに寄らず常にヴィンテージな味わいがたっぷりなのが堪りません。随所でアンサンブルを格調高く彩るオーボエやバスーンもいい仕事です。比較的「陰」のサウンドという印象が強い東欧プログレにおいて、ここまで「陽」のエッセンスに満ちたスタイルで聴かせるバンドはほとんどこれまでいなかったはず。スペインのKOTEBELあたりにも匹敵しうる超実力派と言っていいでしょう。70sプログレ、特にCAMELファンは必聴の逸品です!
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