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「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」 第二十九回: ロバート・フリップの〈夢破れて山河あり〉物語 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号➌  文・市川哲史

第二十九回: ロバート・フリップの〈夢破れて山河あり〉物語

プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号➌


1997年から2008年期のクリムゾンを散々ディスってきた、この連載だ。

「加工すること」に同時代性を見い出してしまい、後処理を重視しちゃった【リミックス・キング・クリムゾン】。デジタル音源の無機質さと超人的な生演奏の融合による〈新世紀のヘヴィー・ロック〉と言われてはいたものの、当時『ザ・コンストラクション・オブ・ライト(TCOL)』を聴いても『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ(TPTB)』を聴いても、どうしても漂う「おいおいちゃんとしすぎてないか」感にどうしても馴染めなかったのだから、それこそHAPPY WITH WHAT YOU HAVE TO BE HAPPY WITH――しょうがない。

たしかに、フリップ卿が新製品および飛び道具が大好物なのは、いまに始まったことではない。

メロトロン。《フリッパートロニクス》という名の、要はテープ・ループ。とそのデジタル版《サウンドスケイプ》。ローランド社のギター・シンセサイザー・システム。スティック。シモンズのエレクトロニック・ドラム。ウォー・ギター。

あと〈万物打楽器〉ジェイミー・ミューアとか〈皆殺しの轟音ベース〉ウェットンとか〈ウルトラ・スーパー・ノン・グルーヴ〉ビルブルあたりも、かなり珍しい飛び道具だったと思う。どこにも売っていない歩く新製品たち。

そう考えたら、新作のエンジニアリングとミックスを部外者に委ねようが、録り音を1小節単位1拍単位でちまちまデジタル編集しようが、たとえばミューアの管楽器やブリューの声をサンプリングして楽曲のあちこちにフィーチュアしようが、実は大したことじゃない。のかもしれない。

ではなぜこの【1997-2008キング・クリムゾン】を、フリップ本人まで「イマイチだった」と言い続けるのか。

『ヘヴン&アース1997-2008』箱は、ご丁寧にも各2種類のTCOLとTPTBを聴くことができる。そして両者とも今回の2019年ニュー・ミックスが、リリース当時のオリジナル・ミックスを圧倒的に凌駕しちゃったのだから、何をか言わんやである。

行方不明のドラムの全パートをマステロが新たに再録音したことで、『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』に生まれ変わったTCOLは、Vドラムが削除され生ドラムが復権しただけでおそろしくストイックで強靭なヘヴィー・ロック・アルバムに出世した。

一方、リフの復権と21世紀的なメタリック・サウンドの構築を達成したTPTBは、徹底的な加工による造り込みがトゥーマッチで胡散臭くもあったのは事実だ。しかしこれもまた、いまや時代遅れのエレクトロニカ系の加工を〈なかったもの〉と処理した2019年ミックスが、文字通りの《モダン・キング・クリムゾン》として評価したい気持ちにさせてくれた。

そういえば2000年オリジナル・リリースの3枚組ライヴ盤『ヘヴィ・コンストラクション』のDisc3は、続『スラックアタック』を狙ったのかツアー中のインプロヴィゼイション群をマステロがおもいきり切り貼りしあげた〈デフォルメ・アルバム〉だった。実質、例のProjeKct X作品である。胸躍らなかったなぁ。しかし新たに今回リ・プロダクションされた『ライヴ・コンストラクション』3CDセットは、もうマステロに余計なことをさせず、2000年7月3日ロンドン公演のセトリに同年5~6月欧州ツアー中の即興演奏曲群をやたら組み込んだ、〈架空ライヴ・アルバム〉状態だったりする。すると、実は〈即興復興〉が二本柱のひとつだった当時のクリムゾンの本質を、2019年のいまのほうが堪能できるのだから皮肉だ。

偉大なり、無敵の〈後出しじゃんけん〉。

2000年7月3日ロンドン。2001年8月15日サンディエゴ。12月9日ニュー・ヘイヴン。2003年4月16日新宿厚生年金会館。11月16日ニュー・ヘイヴン。

だから天国地獄箱で聴ける、加工とさよならした初CD化もしくは初出ライヴ音源たちはどれも、ポリリズムとメタルと即興性が同居した個性的なオルタナティヴ・ロックとして、ちゃんと成立してはいた。艶とカタルシスは欠落していたけども。


《ProjeKct》という名の有料試行錯誤に始まり、〈デジ・ロック〉という同時代性にまさかの迎合を図ると、気がつけば21世紀クリムゾンの最終定番セトリは“レッド”以外全曲『ディシプリン』以降の楽曲――そう、名実共に【エイドリアン・ブリューのキング・クリムゾン】と化してたのだ。

オレゴン大で作曲の学位を修得。のちギター・クラフト第一回卒業生にしてずーっと師匠に連れ添い、スティック&ウォー・ギターを駆使してたらいつの間にやら精緻なコピーロボット《ロバート・フリップ2号》に改造されていたトレイ・ガンまさかの脱退で、バンドが停止したのが2003年11月。ロバート・フリップ&ザ・リーグ・オブ・クラフィティ・ギタリスツでもトーヤ&フリップでもサンデイ・オール・オーヴァー・ザ・ワールドでもトーヤのソロでもシルヴィアン&フリップでもザ・ロバート・フリップ・ストリング・クインテットでもその他ゲスト出演でもそしてキング・クリムゾンでも、ましてやP1でもP2でもP3でもP4でも協働――自分と寸分違わぬサウンドスケイプスまで会得してた愛弟子を、みすみす辞めさせちゃったのには正直、驚いた。

しかもその三年後、よりにもよって性懲りなくVドラムを叩き続けるブリューとたった二人のP6で、ポーキュパイン・トゥリーの前座(苦笑)として米東海岸4公演を披露するとは。さすがの天国地獄箱にもP6は収録されなかったが、《DGM Live》完全配信の音源を聴くと「……で?」だったりする。申し訳ないが空いたスケジュールの穴埋めというか、お気楽な〈サウンドスケイプスとVドラムの漫談〉にしか聴こえない。

そう。つまりフリップの中では明らかに、ガンよりブリューの方がはるかに優先順位は高かったわけだ。というか、フリップ卿のブリューびいきは、一連の《ProjeKct》シリーズの各ライヴにおける旧クリムゾン・ナンバーの披露具合にも如実だったりする。

クリムゾン楽曲とは無縁のP1はともかく、P3とP4は“ヴルーム”1曲しか演奏しなかった。にひきかえブリューが唯一参画したP2は“ヴルーム”と“ダイナソー”で、ツアー後半には“21馬鹿”“待ってください”“スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー”とクリムゾンが増殖。あげく“ヤング・ライオンズ”に“ローン・ライナセロス”に“メン・イン・ヘリコプターズ”って、もはやブリューのソロ楽曲大会じゃん。

そういえばWトリオ時代、当事者のザ・ビートルズがリリースするより先に25年ぶりの新曲“フリー・アズ・ア・バード”をカヴァーしたのも、2000年のTCOL北米欧ツアーのほとんどで“ヒーローズ”のカヴァーが唐突にラストを飾ったのも、たぶんブリューの思いつきだったはずだ。おもいきり。

そのセンスの是非はともかく――あの嫌になるほど戒律的なフリップ卿が、Vドラムも含めてあんなブリューの思いつきを却下するどころか手厚く採用してきたのだから、信じられない私なのだ。

たしかに80年代以降のフリップにとってブリューは得難い人材で、〈彼抜きのキング・クリムゾン〉は2014年のクリムゾン楽団始動までありえなかったし、実際に不可能だった。だってブリュー以外に詞が書けて唄えるメンバーはいなかったからだ。ビルブルやガンの不在とはわけが違う。だからこそ、さすがのフリップ卿でも彼をなんとか引き留めるために、ぐっと堪えて何度もいろいろ譲ってきたに違いない。

そうした精神的消耗がまさにピークだったはずのこの天国地獄期だけに、フリップのクリムゾンに対する執着が珍しく中途半端だったとしても、さすがに責められないな私。

しかしそれ以上にフリップの身も心も消耗させる、もうひとつの闘いがあった。

積年の仇敵――しかもその幻影相手の先が見えぬ泥仕合、である。たぶん。


 1993年10月、シルヴィアン&フリップ再来日公演時のインタヴューの席上、冒頭から彼はマシンガンのように喋り倒した。

市川 相変わらず複数のユニットを同時進行させてるようですけども。

フリップ まずジ・オーブとのコラボレーションだ。英国のレイヴ・シーンといったらもう……半端じゃないのだよ。エクスタシーでハイになりながら、一晩中踊り狂っている。もちろん私はレイヴ・パーティーに出かけるようなタイプの人間ではないが。

市川 もしそうだったら二度と逢いません。

フリップ (我意得笑)それでも、ジ・オーブと仕事はしたいと思っていた。実は3週間前にそのアルバム(←『FFWD』1994年)を既に完成させたのだが、非常にエキサイトしたね。来年2月には彼らとツアーも廻る予定だ。

市川 はいはい。

フリップ その一方ではフリップ&イーノの新作(←2007年未発表音源集『ビヨンド・イーヴン(1992-2006)』収録の“クロス・クライシス・イン・ラスト・ストーム”を含む)も制作途中だし、クリムゾンの更なるBOXセットも2つ進行中(←1997年『エピタフ』『ザ・ナイトウォッチ』に結実)だね――おっと来年3月に日本で発売する新生クリムゾンのミニ・アルバム(←『ヴルーム』1994年)をこの元旦からレコーディングするのだが、それに合わせて過去のクリムゾンも全カタログ再リリースする。あと……英国の若手グループNO MANのアルバム(←『フラワーマウス』1994年)でもプレイしたし、LA出身の女性シンガー、トニ・チャイルズのアルバム(←『ザ・ウーマンズ・ボート』1994年)にも参加した。

市川 はいはい。

フリップ どうかね。私は忙しいのだ。しかし私の本当の仕事は決してきみたちの目に入ることはない、と断言しておく――前のマネジメントのEGに対して訴訟を起こしている。きみはロンドンの保険業界の現状に関して、詳しいかね。

市川 へ? いえ、まったくもって存じておりませんけども。

フリップ じゃあ今日は特別にレクチャーしてあげよう。

市川 喋りたくて喋りたくてしょうがない、って顔してますね。

フリップ (満更顔微笑)この1988年から1990年は英国の保険業界にとって最悪で、60億ポンドもの損害を出す大混乱に陥った。これにより35,000の個人が経済的責任を負うわけで、多くの会社が倒産し個人は破産した。その中には、私のかつてのマネージャーも含まれていた。その彼らはEGとは別の財産管理会社も経営していたが、それも1992年8月に倒産してしまった。そこで彼らは自分たちの支払能力を維持するために、私の全作品を含むEGの全カタログおよびその出版権をなんと売却したのだ。当然、彼らにそんなことができる権利はない――これが私の主張だ。だから……1991年4月から1992年3月の私はフルタイムで、この問題と闘っていた。

市川 あれ。シルヴィアン&フリップ初来日の時期と一致してたんですねぇ。

フリップ そう、まさに瀕死の状態だったのだよ。

市川 どんな形で訴訟にかかわってたんですか。

フリップ EGとヴァージンとBMGを訴えている。つまり、世界最大規模の音楽関連企業グループの内の二つを相手にしているのだ。そして対する私は、ただのひとりの人間というわけだよ。とにかくこれが、私の人生の中できみが目にすることのないはずの部分なのだ。ミュージシャンは皆騙され、搾取されている――皆わかっているんだが、でも止められない(嘆息)。

市川 戦況に明るい兆しは見えますか。

フリップ ふふふ。いまでは訴訟に費やす時間も半分には減ったが、次回きみに逢って話すときには、願わくば私の人生から完全に消え去っててほしいね(苦笑)。たしか昨日から、ジョージ・マイケルとソニーの裁判が開始したのではなかったかな? もしも彼が勝利すれば、この世に存在するすべてのレコード契約が実質上無意味なものになるだろう。無論、もし彼が勝てば……とにかくジョージ・マイケルが勝訴すれば、すべてが上手く運ぶのだが……。

市川 彼の裁判の最大の争点は何でしたっけ。

フリップ 彼はかつて米CBSの契約アーティストだったが、日本のソニーがCBSを買収した途端に、当然ながらCBSとの関係は解消されてしまった。一方、彼が新たにソニーで制作するレコードは、彼が制作費を負担するにもかかわらずリリースするか否かの判断はソニーの裁量に任されているばかりか、しかもたとえリリースしなくてもソニーがその楽曲を所有しているとは!

市川 アーティストが制作費を払ってるのに、アーティストの原盤権が認められない?

フリップ そうだ。〈レコード会社が作品の著作権や原盤権を所有する〉と自動的に設定されてしまう現状には、胸が悪くなるね。

市川 もしかしてあなたの過去の作品群も、同じ目に遭ってきたんですかね。

フリップ そうだ。まさに現在動いてるシルヴィアン&フリップの作品も、残念ながらヴァージンの所有物にされている。我々が制作費を
払って制作したにもかかわらず。

市川 あ、だからなのかぁ。

フリップ だからどうしたのだ。

市川 初日(←1993年10月14日@五反田簡易保険ホール)を観たら、〈ザ・デヴィッド・シルヴィアン・ソロ・ライヴ〉かと思っちゃいましたよ。全15曲中過半数の9曲はシルフリ名義の楽曲だけど、レイン・トゥリー・クロウ1曲にデビシル・ソロ4曲――あなたと彼が初めて共演した『ゴーン・トゥ・アース』収録曲ではあるし、あなたのソロも1曲(←“エクスポージャー”)だけ披露されたにせよ、あなたが一歩退いてデビシルを立ててるように映りましたね、私には。

フリップ それで?

市川 常々「音楽とは真実であること」と公言してはばからぬあなたですから、手を抜いてるとは思いません。が、せっかく表現衝動の創造的な暴走っぷりが見事だったシルフリだっただけに、正直残念だったなと。

フリップ ふむ。きみの的確な指摘に答えるには、新しいキング・クリムゾンの現況について触れなければならない。ヴァージンはクリムゾンとのレコード契約にも、シルヴィアン&フリップ同様の関係をオファーしてきたのだ。私は交渉の席でびりびりに引き裂いたその書類を相手の目の前に置き、「これがあなた方のオファーに対する私の正式回答として御承諾いただきたい」と言った。すると相手はこうつぶやいたよ、「ロバート、きみの頭から湯気が出ている」とね(愉笑)。

市川 わははは。

フリップ とにかく私は、〈キング・クリムゾンは自腹を切ってレコードを作り、ヴァージンはそのレコードを無償で保有する〉という提案に「ノー」と応え、それ以上の交渉を打ち切ったのだ。一方、シルヴィアン&フリップはライヴ・マテリアルをかなりストックしており、今回のツアーも全公演ライヴ録音する。だから来年3月までにはライヴ・アルバムの準備(←『ダメージ』1994年)も整うはずだ。しかしさっき明かしたような現在のシルヴィアン&フリップとヴァージン間の取り決めは、あくまでもシルヴィアンとヴァージン間のレコード契約に基づいたもので、到底私が満足できるものではないよね?

市川 でしょうなあ。

フリップ だから、今後ヴァージンからリリースされるシルヴィアン&フリップのレコードに関してはすべて、キング・クリムゾンの契約における合意に基づいて取り決めが行なわれなければならないこととした。でなければ作品は一切出さない(←きっぱり)。なぜならば、レコード会社が所有するレコードを作るために金を払う用意は、私にはないからだ――以上がシルヴィアン&フリップの現状だ。次の話題に進んでくれたまえ。

市川 身も蓋もないですな。

フリップ 極めて正確に現状を話したつもりだが。

市川 えー今回は非常に話が具体的かつ暗重いので、そろそろ前向きな話をしませんか。

フリップ まったく賛成だ(醒笑)。



1990年以降のロバート・フリップを突き動かしてきたのは、音楽的表現衝動そのものよりも、実は自分を搾取してきた旧態然とした音楽ビジネスの理不尽に対する〈恩讐のルサンチマン魂〉に他ならない。しかしながら、逢う度に我田引水の屁理屈でひねくれてみせるフリップが、こと業界糾弾関連の話になると人が変わったように積極的にしゃべくるのだから、皮肉な話だ。

ともあれ財テクの損失をEGの売上で補填したことにより、本業の業績が悪化。❶契約アーティストたちに対する、決められた会計期間内でのロイヤリティーの実行と、➋レコーディング・アーティストたちへのギャラの支払いが困難になった。つまり肝心のEG本体が損失計上した1991年初頭、ザ・リーグ・オブ・クラフィティ・ギタリスツのツアーが中断の憂き目を見る一方で、マイケル・ジャイルズが未払い金の支払を求めEGを訴える。そして3月フリップがそのEGの法的手段にもめげず辞職を表明した一か月後に、よりにもよって全カタログをヴァージンに売却されると、怒髪天を衝いたフリップが翌92年3月法廷闘争をかまし、あの七年戦争の戦火が長く燃え続くのであった。

そのさなかの1993年にEGに代わる作品のリリース・レーベルとして登場したのが、《ディシプリン・グローバル・モービル》――継続中の骨肉の争いを反面教師にしたこのDGMは、まさにフリップにとって〈理想のレーベル〉だったはずだ。

そのお題目は、【A Small Mobile And Independent Record Company(小さくも、活動的で独立したレコード会社)】。

まずレーベル発足当初は、クリムゾンやフリップのソロの旧譜リリースが、裁判に勝訴してヴァージンとBMGから原盤権が戻ってくる1999年まで叶わなかっただけに、個人の所有物として認められてたフリップ所有の膨大な未発表ライヴ音源群の商品化に、活路を見い出すしかない。しかし、ただひたすらアーカイヴ商売するのもいよいよ〈過去のひと〉感が増長するだけだから、そこに〈あくまでも現役バンド〉キング・クリムゾンの説得力が必要だった。もちろん「七年周期説」的な音楽的必然性もあっただろうが、新会社の販促ツールもしくは広告塔としてのクリムゾンを、どうしても再始動させねばならなかったに違いない。

のちにそこらへんのビジネス・コンセプトを徹底的にあげつらい、きっぱりフリップと袂を分かったビルブルの気持ちも、わからないではないけども。


さてこのDGM、➀Wトリオ・クリムゾン予想外の大盛況と➁80年代末から90年代前半にかけてのCDによる天下統一に伴う〈CD化景気〉により、商業的に順風満帆な船出を飾る。特に後者➁は、『エピタフ』『ザ・ナイトウォッチ』『アブセント・ラヴァーズ』といった奇蹟の発掘ライヴCDシリーズ以上に、《キング・クリムゾン・コレクターズ・クラブ(KCCC)》がいろんな意味で特徴的だった。

いまでこそ膨大な数のライヴ音源とスタジオ・セッション録音を即ダウンロード購入できる、〈悪の温床〉もとい〈諸悪の根源〉もとい泣くプログレッシャーも黙る悪のアーカイヴ・コンテンツ帝国《DGM Live》にアップデートしたが、1998年10月開始当時の定款は、「ブートレグ音源やフリップ所有のサウンドボード音源などをソースに執拗な編集とリマスタリングを施したCDを、会員制で頒布販売する国際郵便通販サーヴィス」。なぜか北米欧限定の会員登録(のちに日本からも購入可能)だったため、例外的に日本のみ(ほぼ)3タイトルずつBOX化した『ザ・コレクターズ・キング・クリムゾン』が全10集、期間限定リリースされたのが昨日のことのように想い出される。ああ。

1999年秋からの旧譜30周年記念リマスタリング・シリーズ以来カタログCDも未だコンスタントに売れ続けているし、このアーカイヴ商売こそが経費がかさむWトリオや生産性が低いProjeKctのみならず、DGMの屋台骨そのものを支えてきたといえる。


 「活気ある流通経路を取得して、発表されることのなかった音楽をリリースできる」
 「ヴァージンとの関係が消滅しても、キング・クリムゾンは存続できる」


たしかに、21世紀初頭のIT革命(←死語)に結果的に上手く乗っかったのは素晴らしいが、とはいえそもそもの発想自体はリチャード・ブランソンが1970年に始めた変なロックのレコード通販事業《ヴァージン・レコード》と似たようなものなのだから、可笑しい。皮肉な話だ。

というか、正真正銘の旧世代であるフリップのレーベル観は、やはりクラシカルである。たとえば「レーベルたるもの、優秀なミュージシャンと作品を世間に届けねばならない」とばかりに、実はDGM、精力的に契約アーティストを集めていたりもした。

クリムゾン・メンバーのソロや関連ユニットは当然として、CGTにヨーロッパ・ストリング・クワイアにギットボックスにロス・ガウチョス・アラマンにトニー・ジェパールといった、例のギター・クラフト卒業生たちの面倒も見る。ピート・ハミル、ビル・ネルソン、ジョン・ポール・ジョーンズなんてクセが強い大物勢も名を連ねたし、あげくテン・セカンズにザ・ローゼンバーグスといった、インダストリアル系やNYパワー・ポップの新人バンドたちとも契約してしまった。

おいおい全然小さくないぞDGM。どこから見ても旧態然とした、典型的なアーティストのセルフ・レーベルだ。でも仕方がない。だって1968年9月にGG&Fでレコード・デビューして以来、彼の知るレーベルとはこういう類だったのだ。そしてだとしても、一方的に搾取され続けたEG時代の反動でフリップが並々ならぬ熱意とリビドーでレーベル経営に注力したのもまた、事実なのだから。

つまりフリップにとっては初めて、音楽ビジネスというものを意識しながらキング・クリムゾンを演らざるをえなかったのが、この時期だった。会社の存続と事業拡大を賭け、〈周回遅れの青年実業家〉は理想と現実の狭間で汗かいていたのだ。

《The ConstruKction Of Light Tour 2000》67公演→《The Level Five Tour 2001》51公演→《The Power To Believe Tour 2003》59公演→《The Eyes Wide Open Tour 2003》16公演と、アルバムやらミニアルバムやらDVDやら〈新商品〉を発売する度に結構な公演数のツアーを周到に敢行。そこには幾つかの動機が透けて見える。

まずDGM経営者としては当然の、新作プロモーション。また、音楽エンタテイメントの主流コンテンツが近い将来確実に〈ソフト〉から〈ライヴ〉へ完全移行すると踏んだ、ツアー部門の拡大戦略。

そして、《DGM Live》によるデジタル配信および将来的なフィジカル化に備えた、二次使用目的の全公演ライヴ音源化。しかも2000年5~6月のTCOLツアー前半・欧州篇は、撮影されて映像記録も残している。ちなみに、ごく一部は『ヘヴィ・コンストラクション』のエンハンストCDやライヴDVD『アイズ・ワイド・オープン』のエクストラ部に収録済みだったが、撮影された全20公演のライヴ映像各30~40分、計10時間強が今回の『ヘヴン&アース 1998-2008』箱で陽の目を見てしまった。

やたら暗ぁぁぁぁい照明の下で既存曲よりもインプロに没頭するシーンが多く、この閉塞感が支配する映像は、経営者的には要再考案件だと思うが。

実はこの映像が、KCCCが通販からデジタル配信にシフトしていく以前の1999年秋に早くも設立した、「クリムゾンの全ステージを録画録音して、インターネットで映像配信したりライヴCDをリリースする」DGMの子会社《ブートレグTV》のコンテンツだった。実は新分野にも積極的に取り組んでた、元祖IT社長だったのねフリップ卿。

ふと思った。

この時代のキング・クリムゾンに漂う独特の〈無機質な悲壮感〉とは、フリップの心象風景を映し出したものだったのではないかと。本人の意志に関係なく。なんか昔のロッキングオンみたいな物言いになっちゃうけれど、ともすればカタログ・レーベル扱いされかねないDGMに対する暗澹たる危機感が、リアルタイムで存在するクリムゾンを、半ば脅迫的にフリップに稼働させた気がしてならない。

我々には、それが世にも不思議な〈キング・クリムゾンのハイブランド化〉に映った。

しかし、「現場の最前線に立っていること」そのものに、ビジネス的にもアーティスト的にも価値を見い出そうとしてしまった、ある意味〈承認欲求〉としてのキング・クリムゾンだったのではないか。

もっと単刀直入に言えば、〈言い訳〉としてのキング・クリムゾン。

せっかくの宿願だった理想的なレーベルを、もっと躍進させたい。そのためには、尋常じゃない演奏力と発想力が揃って初めて威力を発揮するクリムゾンの表現力は不可欠で、しかも時代に寄せなければならなかったフリップの心中は察して余りある。

すると歌詞が書けて唄えるエイドリアン・ブリューは絶対手放せないし、“フラクチャード”やら“太陽と戦慄パート4”やら“レヴェル・ファイヴ”やらの大河ドラマ曲も欠かせないわけで、それもまたつらい。

自縛のフリップ卿。

「ロバート・フリップが中途半端、というキング・クリムゾン史上初の異常事態」と、今回の一連の原稿でずっと書いてきた。正確を期すなら、唯一フリップが邪まだった時代。最も否定していたはずの迎合や妥協をつい意識してしまったからこその迷走が、結果的に当時のクリムゾンをやたらストイックな袋小路サウンドに追い詰めたのだから、音楽って面白い。

要するに圧倒的な情報量を誇る『ヘヴン&アース』箱とは、フリップの煩悩が生み落とした〈もうひとつのキング・クリムゾン〉の、世紀を跨いだ11年間におよぶ年代記に他ならない。だからいくら聴いてもカタルシスは得られないものの、行き場のない葛藤がそこかしこで暴発している不安定さに、つい引き込まれたりもしたのだ。

不幸にも2000年代が年を重ねるにつれ、あれほど大盛況だった音楽マーケットはみるみる収縮。すると当然、DGMもそのビジネス・スケールが一気にシュリンクしてしまった。クリムゾンの現メンバーやOBも例外なく、契約アーティストはほぼ整理され、子会社も閉じた。確実な収益が見込まれるカタログ・レーベルへと進路変更することとなる。幸いKCCCのデジタル配信は時流に先んじてたし、2003年にはヴァージンの倉庫で発見された『宮殿』のオリジナル・マスター・テープが返却されるなど、アーカイヴ商売の高まる機運がフリップの味方をした気がする。悪運強い。

そのさなかの2003年末にガンが脱退、翌2004年秋にレヴィンが復帰したもののバンドとして稼働することなく、活動停止となった。音楽的にもビジネス的にも無理と判断された結果だ。

来たるべくクリムゾン復活に備えてだったのか、フリップ&ブリューだけのP6がポーキュパイン・ツリー2006年北米ツアー4公演の前座に出演したが、いくら音色が進化しようとギター&Vドラムによるインプロ・デジ・ロックはやはり、つらかった。

そして『天国地獄』箱は正真正銘の初出――2008年8月14・15・16・17日ニューヨーク四日間公演から抜粋された、ほぼ幻の40周年記念ラインナップ【フリップ/ブリュー/レヴィン/マステロ/ギャヴィン・ハリスン】ライヴ音源で完結する。DGM Liveで既に公開されてた8月7日シカゴ公演はミスだらけの劣化っぷりに失望したが、NYは全11公演のラスト4本なのでさすがの轟音アンサンブルが実現した。“トーキング・ドラム”からの“太陽と戦慄パートⅡ”とかWトリオ期以来のセトリ復活を果たしたりと、聴き応えは充分だったりする。しかし「このラインナップならではの必然性がない」と言われれば、目線が合わないように下を向くか、遠くを見つめるしかない。


当時の私は、これが最後のクリムゾンだと本当に思った。

でも2019年が暮れようというのに、いまもキング・クリムゾンを書いている。

邪まなロバート・フリップは無駄ではなかったのだ。














第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!

第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!

第三回「ロバート・フリップ卿の“英雄夢語り”」はコチラ!

第四回「第四回 これは我々が本当に望んだロジャー・ウォーターズなのか? -二つのピンク・フロイド、その後【前篇】-」はコチラ!

第五回「ギルモアくんとマンザネラちゃん -二つのピンク・フロイド、その後【後篇】ー」はコチラ!

第六回「お箸で食べるイタリアン・プログレ ―24年前に邂逅していた(らしい)バンコにごめんなさい」はコチラ!

第七回「誰も知らない〈1987年のロジャー・ウォーターズ〉 ーーこのときライヴ・アルバムをリリースしていればなぁぁぁ」はコチラ!

第八回「瓢箪からジャッコ -『ライヴ・イン・ウィーン』と『LIVE IN CHICAGO』から見えた〈キング・クリムゾンの新風景〉」はコチラ!

第九回「坂上忍になれなかったフィル・コリンズ。」はコチラ!

第十回「禊(みそぎ)のロバート・フリップ ーー噂の27枚組BOX『セイラーズ・テール 1970-1972』の正しい聴き方」はコチラ!

第十一回「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)前篇 --BOXを聴く前にブライアン・フェリーをおさらいしよう」 はコチラ!

第十二回 「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)後篇 --BOXを聴いて再認識する〈ポップ・アートとしてのロキシー・ミュージック〉」はコチラ!

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第十四回 「ピーター・バンクスはなぜ、再評価されないのか --〈星を旅する予言者〉の六回忌にあたって」はコチラ!

第十五回 「悪いひとじゃないんだけどねぇ……(遠い目)  ―― ビル・ブルフォードへのラブレターを『シームズ・ライク・ア・ライフタイム・アゴー 1977-1980』BOXに添えて」はコチラ!

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第十七回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE -RETURN TRIP』に想うこと- 前篇:スクワイアの巻」はコチラ!

第十八回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE-RETURN TRIP』に想うこと- 後篇:空を飛べたのはホーンの巻」はコチラ!

第十九回「どうしてジョン・ウェットンを好きになってしまったんだろう(三回忌カケレコスペシャルversion)」はコチラ!

第二十回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう ー前篇:幻の1995年インタヴュー発掘、ついでに8人クリムゾン来日公演評も。」はコチラ!

第二十一回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう -後篇:幻の1995年インタヴューを発掘したら、めぐる因果は糸車の〈酒の肴ロック〉」はコチラ!

第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!

第二十三回「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう(by ビリー・シャーウッド)」はコチラ!

第二十四回「荒野の三詩人-誰かリチャード・パーマー=ジェイムズを知らないか-」はコチラ!

第二十五回「会議は踊る、プログレも踊る-リチャード・パーマー=ジェイムズを探して-」はコチラ!

第二十六回「我が心のキース・エマーソン & THE BEST ~1990年の追憶~」はコチラ!

第二十七回:「『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』は、キング・クリムゾンの立派な「新作」である。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号①」はコチラ!

第二十八回:「《The ProjeKcts》の大食いはいとおかし。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号②」はコチラ!

KING CRIMSONの在庫

  • KING CRIMSON / CONSTRUKCTION OF LIGHT

    よりヘヴィにより理知的に深化を遂げた00sクリムゾン第一弾、2000年リリース

  • KING CRIMSON / HEAVY CONSTRUKCTION

    00年欧州ツアー音源、全30曲

  • KING CRIMSON / LEVEL FIVE

    01年夏の北米公演を収録

  • KING CRIMSON / SHOGANAI

    02年作

  • KING CRIMSON / ELEKTRIK: LIVE IN APAN 2003

    ロバート・フリップ/エイドリアン・ブリュー/トレイ・ガン/パット・マステロットによる03年東京公演を収録、全12曲

  • KING CRIMSON / EYES WIDE OPEN

    03年来日公演/00年ロンドン公演

  • KING CRIMSON / POWER TO BELIEVE

    “ヌーヴォメタル”の完成形を提示した03年作!

  • KING CRIMSON / EPITAPH VOLUME ONE AND TWO

    69年BBCセッション音源&69年ライヴ音源を収録

    69年のBBCセッションと69年10月のアメリカ公演を収録したライヴ・アルバム。

    • PCCY01087

      2枚組、ボックス入り、各CDはペーパーケース仕様、オリジナル・ブックレットと日本製ブックレット付仕様、定価4587

      盤質:無傷/小傷

      状態:良好

      帯有

      2枚中1枚傷あり

  • KING CRIMSON / ELEMENTS 2014 TOUR BOX

    1969〜2014年のレコーディング・セッション/リハーサル/オルタネイト・テイクなどを収録したレア音源集、全29曲

  • KING CRIMSON / ELEMENTS 2015 TOUR BOX

    15年リリース、デモ/リハーサル/ライブ音源などを収録したレア音源集、全29曲

  • KING CRIMSON / LIVE IN TORONTO(2015)

    15年11月20日トロント公演を収録、全18曲

  • KING CRIMSON / RADICAL ACTION (TO UNSEAT THE HOLD OF MONKEY MIND)

    拍手・歓声を取り除き演奏のみを抽出した15年ライヴツアー音源、高松公演を中心に各国公演を収録

    • IEZP107

      3CD+2DVDの5枚組ボックス、各CD・DVDはペーパーケース仕様、HQCD、デジタル・リマスター、定価4167+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

  • KING CRIMSON / ELEMENTS 2017 TOUR BOX

    レア音源収録のツアー記念BOX第4弾、全32曲

  • KING CRIMSON / 21ST CENTURY SCHIZOID MAN

    ライヴテイクを含む「21st Century Schizoid Man」全5ヴァージョンを収録

  • KING CRIMSON / IN THE COURT OF THE CRIMSON KING

    69年発表、ロック・シーンの流れを変えた歴史的デビュー作!

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの69年デビューアルバム。プログレッシブ・ロックのスタートラインとなった記念碑的作品であり、「21世紀の精神異常者」のヘヴィーなサウンドで幕を開け「クリムゾン・キングの宮殿」の荘厳なメロトロンで終幕するまで、全く非の打ち所の無いフレーズとインプロヴィゼーションの応酬が乱れ飛びます。大きな衝撃を以って迎えられた本作は、プログレッシブ・ロック時代の幕開けを象徴する1枚として語り継がれています。

  • KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON

    衝撃のデビュー作「クリムゾン・キングの宮殿」の構成を踏襲した70年2nd、前作に匹敵する重厚さドラマ性に加えジャズ系ミュージシャンを起用し新機軸も打ち出した一枚

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年2nd。Ian McDonaldが脱退、レコーディングには参加しているもののMichael Gilesも脱退を表明し、ボーカリストとしてのみの参加であるGreg LakeはEmerson Lake & Palmer結成へと動き始め、Keith Tippett、Mel Collinsといった新メンバーを加えるなどバンド内が慌しい状況であったにもかかわらず、その内容はデビュー作に負けず劣らずな名盤となっています。過渡期と言うこともあり正当な評価を仰げない不遇もあった本作ですが、その音楽性は前デビュー作の内容を下地にしながらも、よりバリエーションに富んだ作風となり、Keith TippettのピアノやGordon Haskelの素朴なボーカルなど、バンドに新たな表情が生まれた傑作です。

  • KING CRIMSON / LIZARD

    70年3rd、表題曲にはYESのジョン・アンダーソンが参加

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの70年3rd。前作「ポセイドンの目覚め」をリリース後、Robert Fripp、Peter Sinfield以外のメンバーは脱退してしまいますが、Keith Tippett人脈やジャズ畑の技巧派ミュージシャンを新たに揃え、インプロヴィゼーション・フリージャズ色を押し出した作風へ。中でもYESのJon Andersonがゲスト参加した20分に及ぶ表題曲は圧巻の出来であり、常に先鋭的であろうとするRobert Frippの意思を反映した素晴らしい作品となっています。

  • KING CRIMSON / ISLANDS

    クリムゾン史上最も儚く美しいサウンドを聴かせる71年4th

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの71年4th。全てを静観するような達観したサウンドが特徴的であり、Boz BurrellのボーカルはPeter Sinfieldのメッセージを優しく歌い上げ、空間を彩るサウンドはジャケット通り宇宙的な広がりを見せます。Peter Sinfieldは本作を持ってバンドを離れ、Robert Frippは解散を宣言、次作「太陽と戦慄」まで少しの間KING CRIMSONは形骸化することとなります。バンド崩壊ギリギリの輝きが感じられる、彼らの作品の中でも最も儚く美しい名盤です。

  • KING CRIMSON / EARTHBOUND

    72年アメリカ公演時のライヴ作、あまりに凶暴な『21世紀のスキッツォイドマン』ライヴテイクは必聴!

    カセット・テープのヒス・ノイズまで忠実に再現する逆説的高音質盤。ますます問題作となったクリムゾン初のライヴ・アルバム。

  • KING CRIMSON / LARKS’ TONGUES IN ASPIC

    フリップ以外のメンバーを一新して制作された73年作5th、圧倒的な緊張感とダイナミズムが支配する大傑作!

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの73年5th。前作を発表後休眠していたKING CRIMSONでしたが、Robert Frippが当時YESで成功を収めていたBill Brufordのドラムに感銘を受けたことをきっかけに、ヴァイオリンのDavid Cross、パーカッションのJamie Muir、そしてJohn Wettonを加え再始動しました。その内容は即興演奏と実験音楽の頂点と位置づけられるものであり、フリーフォームに繰り広げられていく各メンバーの技巧と爆発的な音楽のひらめきが詰まった大名盤です。

  • KING CRIMSON / NIGHT WATCH

    73年、アムステルダムでの壮絶なライヴパフォーマンスを収録!

  • KING CRIMSON / RED

    フリップ、ウェットン、ブルーフォードの三人が尋常ならざる緊張感の中で生み出したクリムゾンを代表する傑作、74年作7th

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年7th。「太陽と戦慄」からの布陣であるRobert Fripp、John Wetton、Bill Brufordのトリオによるラストアルバムであり、その内容はへヴィ・メタルの原型とも言われる評価も納得の重々しいギター・リフで幕を開け、これまでの活動の集大成といった趣の幅の広さをもったものです。「クリムゾン・キングの宮殿」でプログレッシブ・ロック・シーンの夜明けを作った彼らは本アルバムをもって解散、ジャケット裏のメーター表示がレッド・ゾーンを振り切っていることが全てを伝えています。第一期KING CRIMSONの終焉は衰退の様相を見せたプログレッシブ・ロック・シーンを象徴する出来事であり、時代の移ろいを感じさせます。

  • KING CRIMSON / STARLESS AND BIBLE BLACK

    精緻にしてヴァイオレンス!ライヴ音源とスタジオ音源に巧みな編集を施した74年作7th、クリムゾン史上屈指の難曲「FRACTURE」収録

    奇才Robert Frippを中心に結成され常に先鋭的なサウンドを作り出し、デビュー以来プログレッシブ・ロックの頂点に君臨し続けるイギリスのグループの74年6th。前作を最後にパーカッションのJamie Muirが脱退しRobert Fripp、John Wetton、Bill Bruford、David Crossという4人編成となったその内容は、メタリックに構築されたサウンドとスリリングな魅力に溢れたインプロヴィゼーション、そして前作の前衛性を共存させた作品であり、大半がライブ・レコーディングの素材を元に製作されていると言う驚愕の名盤となっています。全編に流れるとてつもない緊張感は特筆すべきものであり、ハードなギター・リフと硬質なリズム・セクションで聴かせる作品です。

  • KING CRIMSON / USA

    75年リリース、『RED』発表前の爆発的パフォーマンスを収録した名ライブ盤!

    75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。

  • KING CRIMSON / DISCIPLINE

    80sクリムゾンの幕開けを告げた衝撃の81年作!

  • KING CRIMSON / BEAT

    82年作

  • KING CRIMSON / THREE OF A PERFECT PAIR

    フリップ/ブリュー/レヴィン/ブルーフォードによる80sクリムゾンの最終幕を飾る84年作

  • KING CRIMSON / VROOOM

    90sクリムゾンの第1弾アルバム、94年作

  • KING CRIMSON / B’BOOM OFFICIAL BOOTLEG – LIVE IN ARGENTINA 1994

    94年アルゼンチンでのライヴ音源、全19曲

  • KING CRIMSON / VROOOM VROOOM

    96年メキシコ公演/95年NY公演を収録、全26曲

  • KING CRIMSON / EPITAPH VOLUMES THREE AND FOUR

    97年リリース、歴史的1st『宮殿』製作時のメンバーによる69年のライヴ音源を収録、全15曲

  • KING CRIMSON / ABSENT LOVERS

    84年7月モントリオールで行なわれた第4期のラスト・ライヴを収録、98年リリース

  • KING CRIMSON / CIRCUS

    99年発表、70〜90年代までをカバーしたライヴ・ベスト盤

  • KING CRIMSON / COLLECTORS’ KING CRIMSON VOL.1

    DGMコレクターズ・クラブ会員にのみ頒布されたライヴ・ボックス、69/72年のライヴを収録

    • PCCY01394

      3枚組ボックス、ボーナス・トラック1曲、48Pブックレット付仕様(英語版・日本語版)、定価6825

      盤質:傷あり

      状態:不良

      帯有

      中身のカビは少なめですが、ボックス・解説・ブックレットに全体的にカビあります

  • KING CRIMSON / GREAT DECEIVER – LIVE 1973-1974

    73-74年の未発表ライブ音源を収録、全47曲

  • KING CRIMSON / NEAL AND JACK AND ME

    82-84年の傑作ライヴ映像集

  • KING CRIMSON / NIGHT WATCH/ABSENT LOVERS/VROOOM VROOOM

    それぞれ70/80/90年代のライヴを収録した3タイトル

    • UICE9066/71

      2枚組紙ジャケット仕様×3、特典ボックス付き仕様、定価合計10398

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯有

      紙ジャケ1枚に小さいカビあり、3枚とも帯特典部分切り取り有り、特典ボックスにスレあり

      4690円

      3752円
      (税込4127円)

      1032円お得!


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