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新旧スパニッシュ・プログレ特集!<アンダルシアン・ロック編>


新旧スパニッシュ・プログレ特集!<カタルーニャ&その他地域編>

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地域ごとに多彩なサウンドを聴かせてくれるスペインのロック・シーン。今回は、バルセロナがあるカタルーニャ州をメインに作品を取り上げてまいります!

こんにちは。まだまだ紹介しきれないスパニッシュ・プログレ。今回はスペイン最南部の自治州、アンダルシアのロックを特集してまいりましょう!

セビリア(サッカー・ファンには「セビージャ」の方がお馴染みでしょうか)を州都とするアンダルシア州。ジブラルタル海峡を挟んでアフリカ大陸とも距離が近く、また長いイスラム支配の歴史によりエキゾチックな風土を残しているのが特徴です。

しかしそれだけではありません。スペインといえば闘牛、そしてフラメンコ……実はそのどちらも、ここアンダルシアが発祥地。

そして70年代に入ると、そんな土着の伝統音楽フラメンコの要素を取り入れたロック・バンドがこの地域から登場。彼らの音楽性は「フラメンコ・ロック」または「アンダルシアン・ロック(Rock andaluz)」と呼ばれ、70~80年代初頭にかけて国内に一大ムーブメントを巻き起こしていきました。

その筆頭と言えるバンドが、このTRIANA

TRIANA/EL PATIO

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こちらが彼らの75年デビュー作『EL PATIO』。もう冒頭の数分で「アンダルシアン・ロック」の真髄がお分かりいただけるでしょう…。

ドラマティックなキーボードやピアノをバックに炸裂する哀愁のフラメンコ・ギター、それに続く熱情的なヴォーカル。

フラメンコとロックの融合を試みたバンドは彼らが初ではありません。しかし本格的なフラメンコ・サウンドをプログレ的ダイナミズムの中に見事に落とし込んだTRIANAの登場は、アンダルシアン・ロック・シーンを活気づける大きな契機となりました。


【ユーロロック周遊日記】スペインはアンダルシア地方を代表するバンドTRIANAの75年1st『EL PATIO』

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毎回ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、スペインはアンダルシア地方を代表するプログレ・グループTRIANAによる75年の傑作デビュー作『EL PATIO』をピックアップいたしましょう。

TRIANAの他にも同年1975年には、アンダルシアン・ロックの名作が続々と生まれています。

GOMA/14 DE ABRIL

70年代初頭からフラメンコとロックの融合を試みたセビリアのバンド、SMASHのドラマーが結成したバンド。75年唯一作。エネルギッシュに疾走するギター、パッション飛び散るサックスにキーボード。哀愁のフラメンコ・スタイルも取り入れたサウンドはまさに「スペインのYES」!

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GUALBERTO/A LA VIDA AL DOLOR

こちらはSMASHのギタリスト、Gualbertoが75年にリリースした1stソロ。ジミヘンmeetsスパニッシュ・ミュージック!?幽玄なサイケ・フォークから情熱的ハード・テイストまで、バラエティ豊かな才気ほとばしる名作。

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PEPE SANCHEZ Y SU ROCK BAND/REGRESION

スペインのジャズ・シーンで活躍する名セッション・ミュージシャンPepe Sanchezを中心に結成されたバンド、76年作。ロック、ジャズ、ファンク、フラメンコ、地中海音楽のごった煮!?これはクールすぎる…。

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そして70年代後半~80年代初頭には、フラメンコ・ロックをさらに多彩な方向へ発展させたバンドが次々に登場。
アンダルシアン・ロック・シーンはここ一番の盛り上がりを見せていくことになります。

AZAHAR/ELIXIR

スパニッシュ・シンフォの名バンド、77年のデビュー作。2ndではドラマーが入るものの本作はなんとドラムレス。ひんやりとした幻想性とスペインらしいエキゾチズム、そしてYESをにも例えられる構築美が結びついたサウンドは非常に個性的です。

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VEGA/ANDALUZA

60年代から活躍するギタリスト、トーマス・ヴェガが78年にリリースした1stソロ。華麗なるストリングスの調べに乗って、フュージョニックなスパニッシュ・ギターが蝶の如く舞う!異国情緒感満載の地中海風ジャズ・ロック。

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MEZQUITA/RECUERDOS DE MI TIERRA

セビリアの北東に位置するコルドバ出身のバンド、79年作。エキゾチックなフレーズを圧倒的なスピードとテクニックで弾き倒す!テクニカル・スパニッシュ・プログレの傑作。

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MEDINA AZAHARA/LA ESQUINA DEL VIENTO and ANDALUCIA

今もなお活動を続けるアンダルシアのベテラン・バンドMEDINA AZAHARAは79年にデビュー。他バンドよりもハード・ロックに接近しつつ、プログレ的ダイナミズムやフラメンコ・ロックのエキゾチズムも盛り込んだサウンドが見事。

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CAI/NOCHE ABIERTA

77年に結成されたバンドの80年2nd。GENESISやCAMELのファンタジー性と、フラメンコの情熱&テクニックが融合したシンフォ・サウンドは素晴らしいの一言。

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IMAN/CAMINO DEL AQUILA

GOTICと双璧を成すCAMEL影響下のファンタジックなスパニッシュ・プログレ・グループ。こちらの80年作2ndではよりフュージョンに接近し、軽やかなエレピと熱情たっぷりのギターが絡み合う幻想的かつスリリングなサウンドを聴かせています。

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ALAMEDA/ALAMEDA

彼らALAMEDAもアンダルシアン・ロックを語る上では欠かせないバンド。79年作1st。フラメンコを強く想起させるパッション溢れるヴォーカルと美しく流麗なピアノ、しなやかに奏でられるエレピのバランスが絶妙。哀愁あふれる美メロも聴き所です。

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AZABACHE/DIAS DE LUNA

1stリリース後にAZAHARから脱退したギタリスト兼ベーシストとキーボーディストが結成したプログレ・バンド、79年作1st。YESやGENTLE GIANTにも例えられる複雑でテクニカルなアンサンブルと、南米ものにも通ずる歌心溢れるメロディーが特徴。フラメンコの要素はやや薄いものの、地中海色も感じさせる開放感に満ちた音像が心地良い名盤となっています。

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TABLETOM/MEZCLALINA

地中海に面するアンダルシア州の都市マラガ出身のバンド。クリムゾンの『ポセイドンのめざめ』をジェスロ・タルがカヴァーして、そこにマイルス・バンドの面々が乱入したらこんな感じになるかも!?ずばりこの80年作はアンダルシア・プログレの秘宝。

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…というわけで、アンダルシアン・ロックの名盤をご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

無念にもここで紹介したバンドは短命のうちに解散してしまったものが多く、アンダルシアン・ロックのムーヴメントも80年以降は段々と収束していってしまった模様。

とはいえこのシーンから誕生したTRIANAはスパニッシュ・プログレの代表格として長く語り継がれ、またMEDINA AZAHARAは現在も第一線で活動しスパニッシュ・ロックの看板を背負い続けています。スペインのロックを語る上で欠かせない一大要素、それがこの「アンダルシアン・ロック」なのです。

そして最後に、スペインではありませんが「フラメンコ・ロック」の重要バンドをご紹介しておきましょう。

CARMEN/FANDANGOS IN SPACE

フラメンコ・ギターを学んだ米国人David Clark Allenを中心にアメリカで結成、英国で活動したプログレ・バンドの73年作1st。情熱的なフラメンコ・テイストがロックの躍動感&重量感と結びついた、怒涛のサウンドは他に並ぶものなし。国外からこんなバンドが出てきてしまったことで、フラメンコの本場アンダルシアのミュージシャンに火が付いたのかもしれません!?

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いかがでしたか?スパニッシュ・プログレ特集、次回はバスク地方を中心にスペインのフォークを取り上げてまいります!お楽しみに!


新旧スパニッシュ・プログレ特集!<バスク・フォーク編>

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