2019年9月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
こんにちは、スタッフ佐藤です。
明日から10月ですね。「芸術の秋」ということで、プログレの中でもより芸術性が重視されたコンセプト・アルバムをじっくり楽しみたい時期かもしれません。
というわけで今日の探求テーマは「各国のプログレ・コンセプト・アルバム」。
一貫したテーマのもとダイナミックかつ劇的に展開していくコンセプト・アルバムの名作を求めて、カケレコ棚を巡ってまいりましょう~♪
チベット侵攻がテーマですが民族色はさほど強くなく、ENIDを思わせる壮大なスケール感と疾走感のあるテクニカルなアンサンブルでドラマチックに聴かせる英国シンフォニック・ロックの名作。
ポーランド産シンフォ・バンドMILLENNIUMのkey奏者による17年ソロ作。「星の王子さま」をコンセプトに展開されるのは、『狂気』フロイドへの憧憬に満ちた深遠でドラマチックなシンフォニック・ロック。フロイドファンなら必ずや目を細めるだろう逸品!
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ダンテ「神曲」を題材にしたイタリアン・ロックの名作がこちら。パイプ・オルガン、ハモンド・オルガン、ピアノ、アナログ・シンセ、ハープシコード・・・。あらゆるキーボード・サウンドが劇的に交錯するアンサンブルが圧巻!耽美なバリトン・ヴォーカルも聴きどころです。
ヘッセの同名短編を音像化した叙情派シンフォ・ファン必聴のライヴ作ですね。演奏後の拍手がなければライヴ盤とは気づかないであろう精緻な演奏と幽玄な音世界がただただ素晴らしい…。静謐な朗読パートとゴリゴリとテクニカルに疾走するソロパートとのメリハリが効いた構成も見事です。
中古セールコーナーにはどんなコンセプト・アルバムあるかな~。
世界的に有名な小野田少尉の実話をもとにしたコンセプト・アルバム。重いテーマですが、メロディの美しさは相も変わらず。強いメッセージ性を受けて深みを増したサウンドが心の奥底に響き渡ります。これは日本人必聴の一枚でしょう。
トールキンの『ホビットの冒険』をテーマにしたコンセプト作で、北欧トラッドのエッセンスが香るメロディと牧歌的でファンタスティックな演奏に心躍ります。
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世界各国より文学作品をテーマに制作されたプログレ・コンセプト・アルバムの名作をご紹介してまいりましょう!
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イタリアのキーボード・ロックグループによる72年2nd。ダンテの「神曲」をテーマに掲げたコンセプト・アルバムである本作は、前作からギタリストの脱退とドラマーの交代を経て、彼らがキーボード・ロックグループへと変貌した名盤です。キーボーディストによるパイプ・オルガン、ハモンド・オルガン、ピアノ、アナログ・シンセサイザー、ハープシコードなどが全体を覆いつくしており、パワフルなドラムとのせめぎあいがダイナミックな音像を演出。そのサウンドから突き抜けるようにしてJimmy Spitaleriによるバリトンヴォーカルが響けば、壮大なロック・オーケストラを見るような世界観が広がります。
プログレッシブ・ロックが衰退し死滅しかけていた79年に彗星のごとくデビューを果たし、甘く深みを持ったファンタジックなサウンドとジェントルな歌声、そしてジャーマン・シンフォニック・ロックらしいロマンを兼ね備えたドイツを代表するシンフォニック・ロックバンド。81年作の3rd。ヘルマン・ヘッセの小説「ピクトルの変身」をコンセプトに製作された本作は、演奏終了後に聴衆の歓声が聴こえるまでライブ盤とは気付かないほどのクオリティーを持った名演であり、甘いキーボードをバックにヘルマン・ヘッセの作品が朗読され、耳によく馴染むフレーズ、シンフォニックな楽曲群で叙情的に盛り上げていきます。同じく小説をコンセプトにしたという意味においてはCAMELの「Snow Goose」に勝るとも劣らない名盤と言えるでしょう。
スタジオ・ミュージシャンを中心に結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの75年デビュー作。チベット侵略をコンセプトにDavid Rohlによって製作され、チベット語で歌われる壮大な組曲「曼陀羅組曲」を中心に収録されたその内容は、重く壮大なコンセプトをエキゾチックでシンフォニックなサウンドを用いて表現しきった傑作であり、70年代プログレに燦然と輝く名盤です。オーケストラや聖歌隊を取り入れたスケール感を武器に、キーボードの厚みとメロディアスなギター、テクニカルなリズム・セクション総動員でドラマチックに聴かせています。
第二次世界大戦後、南方の島に取り残された一兵士(小野田寛郎氏/ヌードとはオノダのもじり)の実話を音楽化。人間味に溢れたドラマティックなサウンド・ストーリー。81年作。
現ポーランドを代表するシンフォ・グループMILLENNIUMのキーボード奏者Ryszard Kramarskiによるソロ・プロジェクト17年作。タイトルが示すとおり『星の王子さま』をコンセプトに据えた作品となっており、そのサウンドはMILLENNIUMと同様ピンク・フロイド、特に『DARK SIDE OF THE MOON』を強く意識したメロディアスかつ劇的なシンフォニック・ロック。リック・ライトのプレイを思い出さずにはおれないセンシティヴな美しさと微かな陰鬱さが漂うシンセから、壮麗に流れゆくキーボード・ストリングスまで、音作りの要を担う自身のキーボードワークはさすがの素晴らしさ。ただ決して前には出過ぎずアンサンブルの中で有機的に音を紡いでいる姿勢がまた好印象です。一方メインでソロを取るMOONRISEのギタリストMarcin Kruczekによるギターも特筆で、ギルモアのプレイを忠実に再現したブルージーな泣きをたっぷり含んだ極上のソロを聴かせていて感動を禁じえません。女性ヴォーカルは清楚さよりは艶があってややアヴァンギャルドな表情も滲ませる実力派。フロイド憧憬のサウンドに深遠な奥深さを与えています。往年のフロイド憧憬を見せつつもそこに違和感なくエレクトロニクスを挿入してくるモダンなセンスも冴え渡ります。フロイド好きならこれはたまらないメロディアス・シンフォの好盤!
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