2013年10月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは、カケレコ店長の田中です。
メインストリームをロックに奪われたジャズ・ミュージシャンによるロックへの越境、そこから生まれたサウンドがフュージョン。
RETERN TO FOREVERやMAHAVISHNU ORCHESTRAやWETHER REPORTなど、マイルス門下生によるフュージョン・グループがメインストリームを席巻し、ロック・サイドからもそのムーヴメントに呼応したテクニカルかつ洗練されたサウンドが鳴らされました。
本日は、そんなロックからフュージョンへの回答と言えるフュージョン・ロック作を世界中から選りすぐってご紹介いたしましょう。
まずは、英国カンタベリーのこちらの名盤から!
リターン・トゥ・フォーエバーと同じく、「クールなエレピ&フィメール・ヴォーカル」を中心に据えたカンタベリーの名グループと言えば!?
カンタベリーからもう一枚。
圧倒的に知的でエネルギッシュな演奏に置き去りにされたくはないかい?
英国ジャズ・ロックの名グループと言えば、COLOSSEUM。ゲイリー・ムーアが加入し、米フュージョンにも対抗したテンションみなぎるCOLOSSEUM IIをピックアップ。
ジョン・ハイズマンのドラムは相変わらず熱いし、ゲイリー・ムーアのキレ味も凄い!ロック、ジャズ、ハード・ロックとがぶつかった激しい火花を真空パック!
ゲイリー・ムーアは凄いが、このギタリスト、ゲイリー・ボイルも名ギタリストですね。
前作での「マハヴィシュヌ・オーケストラやリターン・トゥ・フォーエヴァーへの英国からの回答」と言えるサウンドに、ヒュー・ホッパーが加わってカンタベリーのエッセンスが注入されただって!?
ゲイリー・ボイルのソロでは、ゲイリー・ムーアとの火花散るバトルも!
英クロスオーバー/フュージョンの気持ち良すぎる名作!
さぁ、いよいよ英国を離れ、各国フュージョン・ロックを聴いてまいりましょう。
まずはアメリカから!
ワイアットのドラムを堪能するならこの作品!ソフツでもマッチング・モールでもなく、さて何でしょう?
イエス『リレイヤー』ってカッコ良いよね。そんなあなたに一押しなのが、これ☆ 試聴びびります!
70年代のアメリカに、これほど硬質でしなやかなジャズ・ロック・グループが居たとは!カンタベリーのファンは悶絶ですよ。
イタリアにもアルティ・エ・メスティエリや後期アレアをはじめ、地中海フレイヴァーが香る優れたフュージョン・ロックが多数生まれています。今回は、こちらの作品をピックアップ!
イタリアはナポリからのリターン・トゥ・フォーエヴァーやマハヴィシュヌへの返答!? ギターやエレピが超絶技巧で畳みかけるクロスオーヴァーを土台に、イタリアらしいむせかえるような熱情も加えたサウンドのテンションたるや!
スペインもジャズ・ロック/フュージョンの宝庫でカケレコ・レコメンド盤がたくさんございます。
その中でもとっておきがこちらの一枚!ギタリストのMax Sunyarは要注目ですよ!
ジョン・マクラフリンに対抗できるスペインのギタリストですね。溢れるメロトロンと高速ジャズ・ロック・ギターとのぶつかり合い!
ドイツにもドイツらしいおもしろい作品がございます。
「ソフト・マシーン+ジャーマンロック これぞ即買いの一品!カンタベリーなアンサンブル、スリリングな演奏、そしてそれを覆うジャーマンな質感。「ジャーマンな質感」とは何だと言われそうですが、それは聞いてのお楽しみ」by kobakunさん
フランスでジャズ・ロックと言えばマグマで、いわゆるZHEUL系が人気ですが、こんなにも流麗な作品も生まれています。
フランス産ジャズ・ロック・グループ、77年作2nd。カンタベリー・タッチの柔らかで歌心に溢れたフュージョン風味が素晴らしい!RTFやWETHER REPORTなどフュージョン・ファンにも持ってオススメできる快作!
ZHEUL系からも一枚セレクトしましょう。
元MAGMA~ZAOのピアニストによるソロで、なんとウェザー・リポートのミロスラヴ・ヴィトスが参加した一枚!
「リズム・セクション良ければイイモノ出来るに決まってる!」by vertigo6360002さん ~ジャック・ディジョネットやミロスラヴ・ヴィトス(ウェザー・リポート)が参加した、元MAGMA~ZAOのピアニストによるソロ作~
北欧でジャズ/フュージョン系といえば、テリエ・リピダルが有名ですが、ユッカ・トロネンも忘れてはいけません。
ジェフ・ベック、ジョン・マクラフリンよ見ておれ! 北欧を代表するギタリストと言えば・・・この人でしょう。この曲、コロシアムばりにカッコ良いなぁ。
東欧にもこんな名グループが!
超絶&スピーディー これぞ東欧ジャズロックの頂点! by レビュワーkobakunさん
もう一枚、東欧はチェコより。
Modry Efekt、Jazz Q、Blue Effectのメンバーによるグループだって!? 辺境ファンは腰を抜かすドリームチームによるチェコ産ジャズ・ロック/フュージョンの名作!
カケレコがオススメしているイスラエルもまた、まばゆいフュージョン・ロックの宝庫。
SHESHETはもちろん素晴らしいですが、こちらも最高ですよ~。
イスラエルが誇るジャズ/フュージョン・ロックの名作☆ 変拍子をビシバシと決める手数多くシャープなドラム、流麗なエレピ、アグレッシヴに切れ込むヴァイオリン!
いかがでしたか?
続きは、こちらの特集【フュージョン・ロック】を是非!
http://kakereco.com/magazine/?page_id=7882
元CARAVANのRichard SinclairとSteve Miller、元MATCHING MOLEのPhil Miller、後にNATIONAL HEALTHで活躍するPip Pyleにより結成され、Steve Millerが脱退、KHANを経たDave Stewartが参加したカンタベリー・ジャズ・ロックバンドの代表格の75年2nd。カンタベリー・ジャズ・ロックの代表作である本作は、20分の大作「Mumps」を含め、 前作より全体的に整理、洗練された世界観をすっきりと聴かせる作風となっており、クロスオーバー・ジャズ・ロック色を強めた音楽性へと変化しながらも、彼ららしいポピュラリティーを持ったサウンドと、胸を打つメロディーが素晴らしい傑作です。
Alan GowenとNeil Murrayが脱退し、元HENRY COWの奇才John Greaves(b)が参加した78年作2nd。Dave Stewart、Phil Miller、Pip Pyleとの4人編成になってまとまりが増したせいか、アンサンブルの強度はグッと増した印象。めまぐるしく切り替わるダイナミックな展開の中、一糸乱れぬ正確さで一気に駆け抜け、聴き手を置き去りにします。呆気にとられるほどのスピードとエネルギー。圧倒的なテンション!ジャズ・ロックのファンもアヴァン・ロックのファンも、またまたクリムゾンのファンも、知的でエネルギッシュなサウンドを好む方は大必聴の傑作。
ジャズとロックの融合を目指し、コロシアム〜テンペストと英ジャズ・ロック屈指の名グループを率いてきたドラマーのジョン・ハイズマンが、アメリカでのフュージョン・ブームに呼応し、当時はまだ無名だったゲイリー・ムーア等と74年に結成したグループ。76年の1st。シャープに洗練された中にもエネルギーがつまりにつまったドラム、音数多くウネリを上げるベース、フュージョン・タッチの流麗なキーボード、エッジの立ったキレ味抜群のギター。バンドが白熱したバトルを繰り広げるテクニカルな楽曲から、同時期のジェフ・ベック『ブロウ・バイ・ブロウ』を彷彿させるメロディアスな楽曲まで、完成度はさすがに高いです。エネルギッシュ&ソウルフルなヴォーカルも魅力的。ロック、ジャズ、ハード・ロックとがぶつかってできた熱気を真空パックしたようなプログレッシヴ・フュージョンの傑作!
イスラエルを代表するロック・グループKAVERAT〜ソロ〜プロデューサーなどイスラエル・ロック・シーンを代表するミュージシャンYoni Rechterを中心に、APOCALYPSEのZohar Leviなども参加したグループ。75年作。変拍子をビシバシと決める手数多くシャープなドラム、流麗なエレピ、アグレッシヴに切れ込むヴァイオリン!Yoni Rechterによる叙情溢れるメロディ&ヴォーカルと、フュージョン・タッチのテクニカルなアンサンブルとが絡み合った逸品。それにしても抜群のセンス!Yoni Rechter周辺にハズレなし。まばゆい名作!
Jean Luc Ponty、Michal Urbaniak、Don”Sugarcane”Harris、Nipso Brantnerの4人のヴァイオリン奏者が共演したベルリン・ジャズ・フェスティバルでのライヴを収録した作品。バックがまた強力で、Robert Wyatt(Dr)、Terje Rypdal(G)、Neville Whitehead(Keith Tippett Groupで活躍したB)など錚々たるメンバー。ワイアットの手数多くスリリングなドラムを土台に、その上をヴァイオリンやギターが火花を散らし、終始アグレッシヴに畳みかけます。もの凄い熱気とテンション。ジャズ・ロック・ファン必聴
サンフランシスコ出身のジャズ・ロック・バンド、74年に録音されつつお蔵入りとなっていた幻の作品。ヨーロッパ的なアンニュイな女性ヴォーカルと、エレピの代わりにマリンバ奏者が在籍しているのが特筆。かなりスピーディーに牙をむくリズム隊、フュージョン・タッチの流麗でテクニカルなギター、そしてカンタベリーを彷彿とさせる洗練されていて浮遊感とリリシズムに溢れたマリンバの響き。国名を聴かなければアメリカとは思わないでしょう。ベルギーのCOSあたりが好みであれば、かなり気に入るはずです。デジパック仕様。
チェコ・スロヴァキアの有名バンドのメンバーが合体したジャズロックバンドの78年唯一作。Modry EfektのLesek Semelka、Blue EffectのVladimir Kulhanek 、FlamengoのJan Kubik、そしてJazz QのPavel Trnavskyらによる、辺境ファンは腰を抜かすであろうドリームチームであるというところがやはり特筆すべき点。サウンドは、Jan Kubikのサックス、フルートなどを中心に、時にシリアスに、時にダイナミックに変化するジャズロック。ジャズロックバンドでありながら、図太いボーカルの存在もあって、Modry Efekt系の流れを確実に感じる点がユニークです。Modry Efekt周辺のファンは絶対に押さえておいていただきたい1枚であり、辺境ロックの奥深さを体感できる作品。
世界のニッチなロックにフォーカスした膨大なディスク・レビュー、マニアック過ぎる特集、濃密なコラム。質・量ともに過去最大の読み応えとなった「不思議音楽館 ORANGE POWER」第6弾!!
不思議音楽館/不思議音楽館 ORANGE POWER VOL.6
ORANGEPOWER6(–)
2700円 (税込2970円)
在庫あり
極上音質のライヴ・アーカイヴ音源集!デモ音源1曲、73年〜74年のBBC音源7曲、73年〜75年のライヴ音源13曲、計21曲を収録!
HATFIELD & THE NORTH/HATTITUDE
HATCOCD737502(HATFIELD AND THE NORTH)
3590円 (税込3949円)
在庫あり
コロシアムと比べて知名度は劣りますが、クオリティでは負けてませんよ!骨太なバンド・アンサンブル、むせび泣くブラス、憂いのあるヴォーカル&メロディ。これぞ英国ブラス/ジャズ・ロック!
RF610(RED FOX)
2290円 (税込2519円)
売り切れ
VJCP68686
990円 (税込1089円)
プロデビュー翌年のジョン・ウェットンが、早くもベースをブイブイ言わせてるブラス・ロック・バンドと言えば?ギターは元コロシアムですね!
GEM62(FLAWED GEMS)
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極上音質のライヴ・アーカイヴ音源集!デモ音源1曲、73年〜74年のBBC音源7曲、73年〜75年のライヴ音源13曲、計21曲を収録!
HATFIELD & THE NORTH/HATTITUDE
HATCOCD737502(HATFIELD AND THE NORTH)
3590円 (税込3949円)
在庫あり
イギリスならではの叙情が溢れるジャズ・ロック/フュージョン。カンタベリー・ミュージックを代表するグループと言えば、このグループですね。淡いピンクのジャケットもいかにもブリティッシュ☆
VJCP68685
790円 (税込869円)
世界のニッチなロックにフォーカスした膨大なディスク・レビュー、マニアック過ぎる特集、濃密なコラム。質・量ともに過去最大の読み応えとなった「不思議音楽館 ORANGE POWER」第6弾!!
不思議音楽館/不思議音楽館 ORANGE POWER VOL.6
ORANGEPOWER6(–)
2700円 (税込2970円)
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PETER ROAR / LUCKY GURI / CHARLES BENAVENT / MAX SUNYER / SALVADOR FONT/WE ARE DIGGING THE BEATLES
910941(PICAP)
2290円 (税込2519円)
在庫あり
「なに?ジョン・マクラフリン?スペインにオレがいることを忘れてもらっちゃ困るぜ。」レビュワー5人が満点評価のスパニッシュ・ジャズ・ロック最高峰!
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2400円 (税込2640円)
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ジャケも最高だが、音もカッコ良すぎる。ハットフィールド&ザ・ノースの1stやヘンリー・カウのファンは間違いなく気に入るでしょう。このキレ味・・・スペイン・ジャズ・ロックすごいっす。
91081001(PICAP)
2090円 (税込2299円)
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「なに?ジョン・マクラフリン?スペインにオレがいることを忘れてもらっちゃ困るぜ。」レビュワー5人が満点評価のスパニッシュ・ジャズ・ロック最高峰!
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2790円 (税込3069円)
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