2019年9月7日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
タグ: ブリティッシュ・ロック英ロック
こんにちは。
今週の投稿テーマは「QUEENになれなかったグループたち」。
『ボヘミアン・ラプソディー』からもうすぐ一年経ちますが、世間は未だQUEENブーム冷めやらぬといった様子。
今回は「もしかしたらそんな第二のQUEENになれたかも、なれなかったかも…!?」という”ちょっぴり惜しい”バンド達をご紹介いたします。
どうぞご覧ください。
月曜日の今日は、本家本元のQUEENをピックアップいたします。
アルバムは1975年『オペラ座の夜』。
今日じっくり聴き直していたのですが、いやはや、とても「知的」なサウンドだなあ…と感じてしまいました。
ハード・ロックやロックン・ロール、ジャズやカントリー、オペラやバロック音楽など、多彩な音楽要素を交え、転調や多重録音を巧みに使用して万華鏡のような煌びやかなサウンドを作り上げています。
その情報量の多さと熱量の高さには、本当に圧倒されてしまいます。
よくこれだけ盛り込んで、こんなにキャッチーに仕上げられるなあ…!と驚くばかりです。(みなと)
今回取り上げるのは元ベイ・シティ・ローラーズのデヴィッド・ペイトン&ビル・ライアルらによって結成されたポップ・バンド、PILOT。
74年にデビューするやいなやシングル「Magic」で全英11位・全米5位を獲得し、一躍人気者となった英国の名グループですね。
思わず口ずさみたくなる人懐っこいメロディに、ハードかつポップなアンサンブル。
かのアラン・パーソンズがプロデュースを務めているだけあってプログレ風味とも言える奥行あるアレンジも見事なのですが、ヒットが続かず3年ほどでバンドは自然消滅してしまいます。
QUEENの凄さの一つは世代を超えて人々から愛されている所にありますが、PILOTの暖かくマジカルな楽曲もまた、色褪せることなく人の心に訴えかけるものがあります。
決して評価が低い訳じゃありませんが、もっともっと多くの人に聴かれて欲しいバンドですね!(増田)
今日の作品は、CAPABILITY BROWNの73年作2nd『VOICE』です!
タイトルとは裏腹な「お口にチャック」を地で行くヒプノシスのひねくれジャケットが、内容以上に有名かもしれない本作。
ジャケットは見たことあるよ!という方も多いのではないでしょうか。
そのサウンドは、QUEENばりに華麗なコーラスが彩る高品質なブリティッシュ・ロック。
「英国のビーチ・ボーイズ」とも呼ばれたハーモニー・ポップ・バンドHARMONY GRASSのメンバーが結成しただけあって、多彩に変化しながらも一糸乱れぬ美しいコーラスが最大の武器。20分に及ぶ大作も自在なコーラスワークとよく練られた起伏ある展開で一気に聴かせてしまいます。
Allan HullがAFFINITYに提供した「I Am And So Are You」やSTEELY DANの「Midnight Cruiser」など、コーラス重視のアレンジに仕上げたカバーもセンス抜群。
クイーンのデビューと同年に、彼らに匹敵するコーラスワークを作り上げていた点でも、もっと評価されるべきグループでしょう。(佐藤)
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本日ご紹介するのは70年に英国で結成されたBLACKFOOT SUEというバンド。
彼らは72年にシングル「Standing In The Road」で国内チャートの4位にまで上り詰めますが、その後それ以上のヒットを出せず当時の「一発屋」という扱いを受けてしまったようです。
とはいえそんな彼らのアルバムを聴いてみれば、実にパワフルでメロディアス!グラム・ロックの要素も感じさせる骨太なギターに、QUEENにも劣らず鮮やかなヴォーカル&コーラス。捻りに捻ったメロディ・センスは英国ポップ・ファンなら心くすぐられること間違いなしでしょう。
そんな彼らの「Standing In The Road」の映像がありましたのでご覧ください♪
フロントマンはマリオ兄弟みたいなオーバーオール&ヒゲの双子だし、ギターだけ怖いメイクしてるし、これは売れなさそう…とは正直思ってしまいますが、一方のサウンドは文句なしにキャッチー!まさに愛すべき「B級」バンドです。(増田)
最後のグループはとっておきのニッチ・ポップ・バンドNUTZ。74年作『Nutz』を取り上げましょう♪
イギリスはリヴァプールで73年に結成され、本作でデビューを飾り計4作品をリリース。ブラック・サバスやバッジーのツアーサポートなども務めながら79年頃まで活動したとされています。
持ち味は、エッジの効いたハードでドライヴ感溢れるギターワークと力強いコーラスが彩る、突き抜けるように爽快なモダン・ポップ。
聴いていてワクワクしてくるような高揚感をもたらしてくれる点で、当時数多いたモダン・ポップ・グループの中でも稀有な実力を持っていたのは間違いありません。
一方でアコースティックギターをメインにした落ち着いたナンバーでは、木漏れ日フォークのような柔らかい質感が心地よくてこれまたGOODなんですよね。
メジャーな響きのある堂々としたサウンドからも、もっと売れていいポテンシャルを秘めていたバンドだったと思います。
それにしてもこのジャケット、果たしてセンスがいいのか悪いのか…。(佐藤)
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ブライアン・メイ、フレディ・マーキュリーを擁する70年代の英国を代表するロック・グループ、73年作1st。分厚いコーラス・ワーク、多重録音によるギター・オーケストレーション、雄々しいヴォーカルと、後に繋がる個性が既に確立。その後の作品と比べ、ハード・ロック色が強いことが特徴で、ブライアン・メイによる表情豊かなギター、ファルセットとハスキー・ヴォイスを演じ分けるフレディ・マーキュリーを中心に、重くパワフルなドラム、ヘヴィに歪みながらも正確なベースを加えたアンサンブルは、疾走感と力強さに満ち溢れています。緩急の落差が激しい楽曲展開も見事。LED ZEPPELINの影響を感じさせながらも、貫禄すら感じさせる堂々のデビュー作です。
77年作の6thアルバム。クイーンの代名詞的名曲「We Will Rock You」「伝説のチャンピオン」を収録しているだけでなく、ベースのジョン・ディーコンのメロディ・メイカーとしての才能が発揮された名曲「Spread Your Wings」(ブライアン・メイのソロが泣けます)、ポール・マッカートニーが作るアコースティックな小曲のようにリリカルな「Who Needs You」など名曲・佳曲ぞろいの代表作!
紙ジャケット仕様、初回プレス盤(銀色・アーガイル柄の帯)、01年24ビット・デジタル・リマスタリング、定価2600
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
HR62002ST01/2061622002(HOLLYWOOD)
廃盤希少、8枚組ボックス、各CDは紙ジャケット仕様、88pブックレット付き
盤質:傷あり
状態:良好
若干経年変化があります
ブリティッシュ・ポップ永遠の名曲「Magic」収録の名作デビュー・アルバム。74年作。1曲目の「Just A Smile」からPILOT節炸裂弾けるようなギター、明快さの中にも切なさが胸に響くハイ・トーンのヴォーカル、心躍るハーモニー、キャッチーすぎるメロディ。本当に素晴らしい幕開け。そして2曲目が必殺の「Magic」。ギターが躍動するイントロからポップ好きの心を鷲づかみにします。次々と溢れ出るメロディにも涙。Paul McCartneyに匹敵するメロディ・センスと言っても過言ではありません。流れるように美しいメロディと歌心いっぱいのギターとが抜群のアンサンブルを奏でる完璧なブリティッシュポップ・チューン「Sooner Or Later」、リズムギターが心地良い「Don’t Speak Loundly」、ストリングス・アレンジが美しい「Over The Moon」など、本当に素晴らしい佳曲揃い。ブリティッシュ・ポップ史に残るエバーグリーンな名作。
元HARMONY GLASSのTony FergusonやKenny Roweらによって結成されたブリティッシュ・ロックグループによる73年作。Hipgnosisのジャケットが個性的な本作は、ウェストコースト・ポップとプログレッシブなアンサンブルが融合した傑作であり、特にコーラス・ワークの妙技はQUEENを髣髴とさせる特筆すべきものです。また、リュートやバラライカなどの宮廷古楽的なアプローチも見せるなどその音楽的な引き出しは予想以上に多く、メロトロンが英国然とした哀愁とドラマティックな展開を生み出すなど聴き所に恵まれています。AFFINITYのヴァージョンがおなじみ「I Am and So Are Are You」やSteely Danの「Midnight Cruiser」のカヴァーをはじめ、20分を超える大曲も用意された傑作です。
キャッチーなメロディと骨太なアンサンブルが魅力の英ハード・ロック・バンド。73年作『NOTHING TO HIDE』と74年作『STRANGERS』、そして未発表だった75年作『GUN RUNNING』を加えた3枚組ボックスセット。ニッチ・ポップ・ファンやグラム・ロック・ファン必聴です!
74年作1st。キャッチーなメロディ&コーラス、鋭角なギターを中心とする骨太かつキレのあるアンサンブル。突き抜けるような爽快感のある英ハード・ポップを聴かせてくれます。快作!
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