2019年3月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
こんにちは。
3月も半ばとなり、日差しもどんどん春らしくなってきましたね。
こちら埼玉北端の寄居町では、梅や木蓮の花が咲いています。
みなさまのお住まいの地域はどんな様子でしょうか。
さて今週は、「お野菜ジャケ」というテーマで、facebookに投稿してまいりました。
野菜をあしらった様々なジャケットをピックアップいたしましたので、どうぞご覧ください。
第一日目は、リトル・フィートの『WAITING FOR COLUMBUS』です。
ハンモックに座るなまめかしいトマトが、何ともインパクトがあります。
フランク・ザッパの『いたち野郎』でも有名なイラストレーター、ネオン・パークによるものです。
「コロンブスを待っている」というタイトルは、どうやら「バンドが世間に見つけてもらうのを待っている」という意味があるそうです。
このアルバムはバンド史上最大のヒットとなり、まさしくタイトルの通り世間に「発見」されたアルバムになりました。
内容は、77年に行ったライヴを2枚組にまとめたもので、リーダーのローウェル・ジョージの体調が良くなかったそうですが、そんな気配を全く感じさせません。
粘っこくうねるリズム隊の中をスライド・ギターと渋いボーカルがダイナミックに響き、熱いインプロビゼーションを繰り広げます。ついつい体が揺れるグルーヴに満ちています。
ライヴ・バンドとしての実力を見せつけてくれる一枚です。(みなと)
本日は「BEATLESの弟分」としてデビューした英国のバンド、BADFINGERの74年作『ASS』をご紹介いたしましょう。
70年にアップル・レコードからデビューし、2ndアルバム『NO DICE』、3rd『STRAIGHT UP』と次々にヒット作をリリースしていったBADFINGER。
しかしBEATLES解散後のアップルは年々経営難に陥っており、メンバー達は別レーベルへの移籍を考え始めます。
そうしてアップルからの最後のリリースとなったアルバムがこの4th『ASS』。
レーベルとの関係が悪化していた事により英国でほとんどプロモーションされず、売り上げも芳しくなかったという可哀想な作品ですが、内容は前作や前々作と比べても決して申し分なし。
特にアップルとの別れを綴った、Pete Hamによる哀愁いっぱいのナンバー「Apple of My Eye」はBADFINGER屈指の名曲の一つと言って差し支えないでしょう。
さて、空にでかでかと浮かぶ人参をロバが見つめるこのジャケは、次のレーベル(=米国ワーナー)の契約書にまんまと釣られるバンドの姿を皮肉ったものだとか。
アップルによる当てつけのジャケットという説と、メンバーTom Evansの発案という説があったのですが、流石にジャケまでアップルの嫌がらせとは考えたくないものですね…。(増田)
春の野菜といえばキャベツ、アスパラ、そして新タマネギ…?という訳で本日ご紹介するのは「タマネギ」のジャケット。
スコットランド出身のMike Heron&Robin Williamsonを中心とする英国アシッド・フォーク・バンド、INCREDIBLE STRING BANDの67年作『5000 SPIRITS OR THE LAYERS OF THE ONION』です。
このやたらとカラフルでサイケデリックなジャケットに抽象的な長いタイトル、一見するといかにも当時の『サージェント・ペパーズ』フォロワーといった雰囲気ですが、内容は牧歌的な中にも格調が高さ漂う英国的なフォーク作品。
シタールの音色やアラビア風の旋律など当時のサイケらしいエキゾチックな味付けもされているものの、彼らの場合はメンバーのアフリカや中東旅行の経験を活かしたり、実際のインド人奏者を招いたりと、単なるサイケ・ムーヴメントとはまた違ったフォークと東洋音楽の本格的な融合が試みられている点が魅力です。
多彩なアコースティック楽器が繊細に絡み合う、暖かくも神秘的なアシッド・フォーク・サウンドは春のうららかな日差しにぴったりですね。(増田)
今日はお馴染みのあの野菜、キャベツです!
春キャベツはそろそろでしょうか。炒めてもよし、煮てもよし、そのまま味噌を付けて食べてもよし、おいしく胃にも優しいパーフェクトな野菜ですよね。
おっと、アルバムのご紹介をしなければ…
VELVET OPERAやSTRAWBSで活動したギタリスト、ポール・ブレットの78年ソロ作『INTERLIFE』です。
トラッド調のアコースティックギターのプレイを中心に展開される異色のプログレ作となっています。
哀愁のフレーズを紡ぐエレキギター、ジャジーなブラス・セクション、シンセサイザーなどがスリリングにフレーズを応酬させ、ハード・ロック、ジャズ、シンフォなどが断片的に現れる凝った音作り。
その先の読めないサウンドを聴いていると、キャベツどころではなくなってしまいます。(みなと)
昨日のPaul Blettも中々のマイナー盤でしたが、ラストはもっとマイナーかもしれない米AORバンドBABY GRANDの78年2ndアルバム「Ancient Medicine」をチョイス☆
いろんな野菜を使っておじいさんの顔を作ったユニークなジャケットがインパクト抜群ですね。じっと見ていると全てを見通す仙人のような顔つきにも見えてきます。
こちら、80年代に一世を風靡するHOOTERSのギタリストとキーボーディストが在籍しているグループなのですが、HOOTERSのようなレゲエ/ケイジャン要素はなく、変拍子や凝った曲構成にプログレ要素も感じられる技ありなAORを聴かせています。
めくるめく展開するテクニカルで緻密な演奏と、AOR然とした爽やかな聴き心地の良さが素晴らしいバランスで共存した、マイナーながら実に愛すべき一枚です☆(佐藤)
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ZAPPAのバック・バンドのメンバーによって結成された、米ルーツ・ロックの祖、記念すべき71年デビュー作。制作中に左手に大怪我をしたLowell Georgeが、Ry Cooderとボトルネック・ギターでやり合う、エネルギッシュなHowlin’ Wolf原曲の「44Blues〜How Many More Years」名演は聴きどころ。プロデューサーはLowell Georgeの友人であるRuss Titelman。後のニューオリンズ・サウンドへと繋がる、多様な引き出しを秘めた、彼らの処女作品です。
70年代のアメリカ西海岸を代表するロック・バンド、LITTLE FEATが73年に発表した3rd。前作『SAILIN’ SHOES』発表後に訪れた解散の危機を乗り越え、新メンバーを加え6人組となって制作された作品。Lowell Georgeはかねてよりニューオリンズ・サウンドへと傾倒していただけに、ニューオリンズ出身の新メンバーを迎えて制作した本作は彼の制作意欲が一気に開花した作品ともいえる。初期の一連の作品がそうであるように、本作もまた、Lowell Georgeの綴るリリックの、渋く味わい深い世界感を堪能できる。
MQA-CD/UHQCD、アナログテープを基にした2019年192kHz/24bitデジタル・リマスターを176.4kHz/24bitに変換して収録、解説・歌詞・対訳付き仕様定価2800+税
盤質:傷あり
状態:
帯有
ケースツメ跡あり、帯はテープでケースに貼ってあります
ウィリアムソン、ヘロン、シンプソンに加え、リコリス・マッケンジーを迎え発表された5作目。68年作。さまざまな民族楽器の特性を生かしつつ、ひとつひとつの楽曲が精巧な透かし細工のごとく繊細に紡がれた名作。
紙ジャケット仕様、06年デジタル・リマスター、内袋付仕様、インナーカード付仕様、定価2500+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
アイランド移籍第一弾、通算では9作目にあたるアルバム。彼等が1stから一貫して持つ「けだるさ」はそのままに、エレクトリック・ギター、ピアノを全面に押し出した多彩なサウンドが絶品。やはり一筋縄では行かないバンドです。
盤質:傷あり
状態:並
盤に曇りあり、若干カビあり、ジャケ茶色部分の色褪せが目立ちます。
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