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netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』連動 イスラエル産プログレッシブ・ロックの2000年代 Volume 2(2010 – 2018)

本記事は、「netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』第52回 APERCO / The Battle (Israel / 2016) 」に連動しています

1970年代にSHESHETやZINGALEなど優れたプログレッシブ・ロック・グループを輩出したイスラエルからは、新世紀以降も素晴らしいサウンドを聴かせるアーティストたちが登場し続けています。2002年にキーボード・ロック・グループTRESPASSがデビューし注目を集め、2008年にはZINGALEが再結成作『The Bright Side』を発表。そして2010年代を迎えると、シーンの新興勢力として急激な成長を遂げたイタリアのプログレッシブ・ロック・レーベルAltrock ProductionsからSANHEDRIN、MUSICA FICTA、ANAKDOTAが次々にデビュー・アルバムをリリースしていきました。改めて、2000年以降のイスラエル産プログレッシブ・ロックの潮流を確認していきます。

SOUL ENEMA / Thin Ice Crawling (Israel / 2010)

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2001年に結成されたへヴィー・シンフォニック・ロック・グループSOUL ENEMAは、2010年にデビュー・アルバム『Thin Ice Crawling』をロシアのプログレッシブ・ロック・レーベルMALSからリリースしました。SOUL ENEMAの作風はパワフル且つキャッチーなシンフォニック・ロックであり、メタリックなサウンド・メイクも伺えます。MAGENTAのChristina Boothを想起させる女性ヴォーカリストIrina Sherrの歌声も、プログレッシブ・ロック・リスナーにアピールすることでしょう。

IGAYON / To Go (Israel / 2010)

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ギター・ヴォーカリストNir UtmazginとキーボーディストItay Orenを中心に結成されたIGAYONは2010年、チリのプログレッシブ・ロック・レーベルMylodon Recordsからデビュー・アルバム『To Go』をリリースしました。テクニックを見せつけるような作風ではなく、歌心(ヘブライ語)で聴かせるタイプのグループであり、例えばイタリアやアルゼンチンなどのプログレッシブ・ロック・グループにも通じるような、ハートフルなメロディー・ラインが耳に残ります。

EATLIZ / Teasing Nature (Israel / 2010)

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2001年に結成されたオルタナティブ・ロック・グループEATLIZは、イギリスのPORCUPINE TREEによるイスラエル公演のオープニング・アクトを務めるなど、プログレッシブ・ロック・ファンにもアピールする手の込んだサウンドを聴かせます。彼らは2008年に『Violently Delicate』でアルバム・デビューを果たし、2010年にセカンド・アルバム『Teasing Nature』を発表しました。ポピュラリティーに富みながらも一筋縄ではいかないメロディー・センスとバンド・アンサンブルは、クセのあるイスラエル産プログレッシブ・ロックの中でも異彩を放ちます。

SANHEDRIN / Ever After (Israel / 2010)

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キーボーディストAviv BarnessとベーシストSagi Barnessの兄弟を中心に、ユダヤの最高法院「サンヘドリン」の名を冠して87年に結成されたのがSANHEDRINです。彼らは、CAMELのカバー・バンドとして活動を開始し、その後オリジナル楽曲も製作するようになりました。2010年のデビュー・アルバム『Ever After』は、70年代のイスラエル産プログレッシブ・ロックを代表するSHESHETのフルート奏者Shem-Tov Leviが全面参加。イタリアのAltrock Productionsからリリースされたことで大きな話題となりました。

SOLSTICE COIL / Natural Causes (Israel / 2011)

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2001年に結成されたSOLSTICE COILは、2005年に『A Prescription for Paper Cuts』でアルバム・デビューを果たしました。彼らはKING CRIMSONやGENESISといった古典に加えて、プログレッシブ・ロックの精神を受け継ぐMUSEやPORCUPINE TREE、THE MARS VOLTAといった新世代グループたち、あるいはDREAM THEATERなどのプログレッシブ・メタルからの影響も語ります。2011年に発表されたセカンド・アルバム『Natural Causes』はアメリカのMelodic Revolution Recordsからのリリースとなっており、ダイナミックなへヴィー・プログレッシブ・ロックが収められています。

MUSICA FICTA / A Child & A Well (Israel / 2012)

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女性ヴォーカリストJulia Feldmanと専任フルート奏者Dvir Katzを擁するMUSICA FICTAは、2005年にデビュー・アルバムをレコーディングするも発表には至りませんでした。その後、2012年になって『A Child & A Well』のタイトルでイタリアのAltrock Productionsがリリース。女性ヴォーカリストと専任フルート奏者というキーワードからはSHESHETを思い出しますが、MUSICA FICTAの音楽性はイギリスのGENTLE GIANTを彷彿とさせる起伏に富んだプログレッシブ・ロックとなっています。

STEIN / The Magister (Israel / 2016)

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2018年にアルバム・デビューを果たし、プログレッシブ・ロック・ファンの注目を浴びることとなるTELEGRAPHのギタリストTal Rubinsteinは、ソロ・プロジェクトであるSTEIN名義で2016年に『The Magister』を発表しています。アルバム冒頭こそ切り裂くような、プログレッシブ・メタルを思わせるギターワークに驚かされますが、やはり耳に残るのはCAMELに通じるメロディアスな曲調、あるいはフルートが存在感を発揮する楽曲といったイスラエルらしさ。さらに、女性ヴォーカルやメロトロン・サウンドの採用などのポイントもしっかりと押さえられています。

ANAKDOTA / Overloading (Israel / 2016)

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2010年のSANHEDRIN、2012年のMUSICA FICTAに続いて、イタリアのAltrock ProductionsからリリースされたのがANAKDOTAによるデビュー・アルバム『Overloading』です。バンド・アンサンブルの核となるアコースティック・ピアノやリズム・セクションの技巧が凄まじく、音楽性としてはMUSICA FICTAと同様にGENTLE GIANTからの影響を感じさせる偏屈な作風。さらに、カンタベリー・ロックに通じる質感も持ち合わせています。

TELEGRAPH / Mir (Israel / 2018)

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イスラエルで2番目の大都市テルアビブ出身のプログレッシブ・ロック・グループTELEGRAPHは、2018年に『Mir』でアルバム・デビューを飾りました。彼らの音楽性は、PINK FLOYDなどに代表されるサイケデリック・スペース・ロックであり、アートワークが示す通りのスペーシーなサウンドを展開。しかし、楽曲によってはCAMELに通じるマイルドな響きやKING CRIMSONを彷彿とさせるヘヴィーなサウンドも用いられており、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの代表格グループたちからバランス良く影響を受けていることが分かります。

APERCO / The Battle (Israel / 2016)

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    イスラエルの新鋭プログレ・グループ18年デビュー作、イスラエルらしい透明感とCAMELやELOYなど70年代シンフォ直系の叙情性&暖かみが詰まった傑作!

    イスラエルの4人組プログレ・グループ、ソ連崩壊後に宇宙ステーションに取り残された宇宙飛行士の孤独をコンセプトに据えた18年デビュー作。イスラエルというとSHESHETやNO NAMESなどのテクニカルかつ清涼感溢れるジャズ・ロックを想像するかもしれませんが、彼らの場合はPINK FLOYDやCAMELといった英国プログレ、またELOYやNEKTARなどメロディアスなジャーマン・シンフォからの影響も感じさせる叙情的で暖かみに満ちたサウンドが特徴。アンディ・ラティマーやデヴィッド・ギルモアを彷彿とさせる伸びやかで澄んだトーンのギターに、ヴィンテージ感漂うオルガンやムーグ・シンセ、哀愁たっぷりのメロトロン、カンタベリー・ロックにも通ずるリリカルなエレピ…と折々で違った表情を見せるキーボード。シンプルながらもイスラエルらしい流麗さと透明感で彩られたアンサンブルが織り成す、コンセプト通りのスペーシー&メランコリックな音世界は、70年代叙情プログレ&シンフォ・ファンなら間違いなく胸打たれてしまうことでしょう。美しいジャケも含め、どこまでも鮮やかなイマジネーションに満ち溢れた傑作です。
    https://www.facebook.com/Telegraph.theband/

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