2018年11月9日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。
次第に冬の気配が近づいてまいりましたね。
日が短く夜が長いこの季節は、何となくうら寂しいフォーク・ロックが聴きたくなります。
ということで、ニール・ヤング『ハーヴェスト』から出発して、「哀愁漂うフォーク・ロック」をピックアップいたしました。
どうぞご覧ください。
ニール・ヤングの代表作であり、米SSWを代表する作品であり、70年代米ロック屈指の傑作ですね。
大名曲「Heart Of Gold」を筆頭にアタック感の強いリズミックなアコギが素晴らしいです。メロディも憂いたっぷり。
それでは、他のアーティストの作品を聴いてまいりましょう。
グラム・パーソンズの後にFLYING BURRITO BROTHERSのフロントマンになったSSW、72年作。
テキサスの田舎町ワクサハチ出身SSW、72年デビュー作。
ゴリゴリと骨太なベース、温かみあるキーボード、カントリー・タッチのスティール・ギターやドブロ。軽やかでいなせな、テキサス・カントリー・ロックです。
RICHIE HAVENSが歌った「FOLLOW」の作者として知られる米SSW、69年1st。流れるようなアコギ、どこかうら悲しく優しいボーカルが、抑えたホーンやストリングスと入り混じり、くぐもった質感を伴って響きます。
ボブ・ディラン、レナード・コーエン、アル・クーパーのアルバムに参加しているSSW、71年唯一作。
どの曲も、流麗さとブルージーさが絶妙にバランスした佳曲ぞろい。「至福」という言葉がぴったりのSSW傑作です。
米各地を渡り歩いたSSW、75年作。
アメリカンSSWならではの乾いた哀愁をたっぷりと味わえます。
米SSWデュオ。ディープな米ロック・ファンには人気のスタジオ/レーベルである700 Westからの76年作。
どの曲からも憂いと叙情がこぼれ落ちる、マイナーながら名曲の宝庫と言える傑作です。
しわがれた声が哀愁たっぷりでたまらない!68年、今作だけ残してシーンから去った幻の女性SSW。
ギターでニール・ヤングが参加しています。
いかがでしたでしょうか。少しでもお気に召す作品がありましたら幸いです。
68年のバッファロー・スプリングフィールド解散後、69年にリリースされた記念すべき1stソロ作。「Loner」「The Old Laughing Lady」は後々までライヴで演奏される代表曲。
CSN&Y『デジャ・ヴ』と同年の70年にリリースされた3rdソロ。いきなりニールのアコースティック・サイドを代表する名曲「Tell Me Why」で幕開け。ニールらしいアタック感のあるアコギ・バッキングと、対照的に憂いに溢れたメロディが胸に迫ります。リリカルなピアノをバックに切々と歌われる2曲目のタイトル・トラック、CSN&Yを思わせるハーモニーが美しい3曲目、スティーヴン・スティルスとの火を吹くギターバトルに痺れるエレクトリック・サイドを代表する名曲である4曲目「Southern Man」と畳みかけます。最後にうららかな小曲でしめるA面はニールの数ある名作中でも屈指の素晴らしさ。B面も格調高くも憂いに溢れた佳曲ぞろい。次の作品『ハーヴェスト』と並び、ニール・ヤングの代表作であり、70s米ロック屈指の傑作です。
72年作の4th。全米No1ヒットの「Heart Of Gold」を含む代表作と評される一枚。都会的な憂いに満ちたメロウな前作に比べ、広大な大地をそこに差し込む陽光が目に浮かぶリリカルなナンバーが印象的。ペダル・スティールが枯れた哀愁を奏でます。「Heart Of Gold」には、ジェイムス・テイラーやリンダ・ロンシュタットが参加。他にCS&Nも数曲に参加しています。米ロック史上に残る傑作。
75年作。ドラッグの過剰摂取で死去した元クレイジー・ホースのダニー・ウィットンに捧げられた追悼作。メンバー全員がアルコールでベロベロに泥酔した状態で一発録りされた作品。全体的に沈鬱な雰囲気に包まれていますが、メロディや歌声にはニールらしいリリシズムが溢れています。個人的には『After The Gold Rush』に通じる雰囲気を持っている印象で、メロウな佳曲揃い。特に2曲目「Speakin Out」は出色で、ニルス・ロフグレンの繊細さが光るメロディアスなギター・ソロは白眉。味わい深く奥行き豊かな楽曲がそろった一生ものと言える名作。
ボブ・ディラン、レナード・コーエン、アル・クーパーのアルバムに参加しているセッション・ミュージシャンでありSSW。71年にポリドールからリリースされたソロ唯一作。黒っぽさもある芳醇なトーンのピアノのイントロ、柔らかにたゆたうようなハイ・トーンの歌声とともに、ふくよかなドラムとベースが入って、冒頭の1分でSSWファンは必ずや心奪われるはず。流れるようなメロディも沁みるし、トリオのシンプルな編成と演奏ながら、徐々に高揚していくアンサンブルもグッときます。ラストには、中域寄りのトーンが実にメロウなギターのリードが待ち構えていて、これはたまらない!この1曲目、凄い名曲です。ディランとアル・クーパーをあわせたようなアーシーな弾き語りあり、ニール・ヤングばりの叙情的かつザクリとしたエッジもあるフォーク・ロックあり、どの曲も、流麗さとブルージーさが絶妙にバランスした佳曲ぞろい。「至福」という言葉がぴったりのSSW傑作です。
アラバマ、ジョージア、テキサスを幼い頃から渡り歩いた生粋の米南部出身SSW、トミー・リピューマのプロデュースで制作され、69年にA&Mからリリースされたデビュー作。エルヴィスを支えたテレキャスターの名手、ジェイムス・バートン、名ドラマーのハル・ブレイン、元バーズのジーン・クラークやグラム・パーソンズなど豪華メンバーが参加。切々とエモーショナルで憂いあるヴォーカル、もの悲しく翳りに包まれたフォーク・ロック・アンサンブル。グラム・パーソンズのバーズ時代の名曲「ヒッコリー・ウィンド」からカントリー色を薄め、ニール・ヤング『アフター・ザ・ゴールドラッシュ』の陰影を加えたようなサウンドと言えば伝わるでしょうか。聴くたびに心揺さぶられる米SSW/フォーク・ロックの名作。
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