2018年3月23日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
スタッフ増田です。
近年、リイシューなどで次々と知られざる作品が再発見されていて嬉しい限りですね。中には自主制作で当時ほんの僅かしか発売されなかったような激レア作品もあったり…。
しかもそんな作品が、メジャー級の作品にも劣らないクオリティを誇っていたりするから驚きです。というわけで、今回は「自主制作」ながら充実のクオリティを誇る秘宝的プログレをピックアップ!
まずは自主制作らしからぬ完成度を誇る英国のこの作品から!
こ、これはジェントル・ジャイアントmeetsジェスロ・タル!?技巧性とリリカルさが同居するサウンドは個性満点だし、マイナーとは思えない完成度。オリジナルは73年に99枚のみプレスというまさに「秘宝」的作品ですが、英国プログレ・ファンは聴いて損なしです!
次はアングラ・プログレの宝庫!?ドイツより。
83年作。今やジェネシスやキャメルを彷彿とさせる叙情的シンフォとして名高い作品ですが、これも自主制作盤だったんですね。多少バタついたところもありますが、それもまた魅力。リリカルかつドイツらしいロマンチシズムに満ちたサウンドが愛おしい一枚です。
お次はスイスにこんなグループが!?
これはずばりトレースmeetsキャメル!?81年リリースの作品。派手さはありませんが、叙情性たっぷりのツイン・キーボードとフルート、ヴァイオリンなどクラシカルな楽器による粛々としたアンサンブルがグッド。
最後はアメリカですが、いやはや自主制作盤次々と出てきました!
81年作。ジャケはB級ハード・ロックのようですが、中身はYES&GENESISの影響を感じる躍動感たっぷりのシンフォ・プログレ!北米の『イングランド/ガーデン・シェッド』と言っても過言ではない名盤です。
レビュアーも大絶賛!米シンフォ78年作。YESの構築性 + GENESISの叙情美 + CAMELのマイルドさ + GENTLE GIANTのようなフックを効かせた変拍子。メロディもサウンド・メイクもハイレベルだし、これは素晴らしい出来!
うわあこのジャケ、まさに自主制作…。でも出てくる音は仏アトールも思わせる、奥ゆかしく色彩感のあるシンフォ・プログレ。79年に自主制作されたカルト・プログレですが、ユーロ好きはぜひお試しあれ!
シンフォが続きましたが、最後はこのジャズ・ロック71年作を。…これ、米国産ですか!?イアン・アンダーソンばりのフルートにGRAVY TRAINを思わせる土臭いヴォーカル、湿っぽいサックス。テクニックも申し分ないし、ブリティッシュ・ロックの名作と言われても納得だなあ。これぞ隠れ名盤!
78年に結成されたドイツのプログレ・バンドによる83年のデビュー作。スティーヴ・ハケットゆずりの繊細なタッチのメロディアスなフレーズ、ゴリゴリと高速ピッキングで畳みかけるフレーズ、さらにフラメンコ・ギターまでこなすテクニック抜群のギター。そして、いかにもジャーマンらしい古色蒼然とした味わいのキーボード、涼やかなフルート、線の細いセンチメンタルなヴォーカル。自主制作ということもあって、音質はクリアではありませんし、多少バタバタとしたところもありますが、それがまたこのグループの持つメランコリックな質感を引き立てている印象。キャメルやジェネシスのファンは間違いなくグッとくるでしょう。泣きの美メロとドラマティックなアンサンブルに溢れた叙情派シンフォの名品です。
81年に自主制作リリースされた、スイス産シンフォニック・ロックの逸品。TRACEとCAMELを合わせたような、クラシックの引用も多用し凛とした気品を保ちつつも情熱的に展開される、ツイン・キーボードを主体とするアンサンブルが絶品です。スイスと言えばISLANDやDRAGONFLY、CIRCUS当たりが知られますが、こんな素晴らしいバンドが存在したとはっ!
17年初CD化、デジタル・リマスター。最終曲終了後約10秒にわたって雑音が入りますが、CD化の際のミスと思われます
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