2018年1月15日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
スタッフ増田です。
中古棚より「これは!」という作品をピックアップしてお届けする「カケレコ中古棚探検隊」。
本日は、情熱の国スペインが生んだジャズ・ロック&チェンバー・ロックの名作を中古棚よりピックアップ!
寒さを吹っ飛ばしてくれそうな、エネルギッシュで熱気あふれるサウンドをどうぞお楽しみください♪
まずはこちら、レビュワー5人中5人が満点評価のスパニッシュ・ジャズ・ロック最高峰!77年作3rd。
テクニカルかつゴリゴリとヘヴィに突き進む疾風怒濤のアンサンブル……言葉を失うほどのカッコ良さ!
バルセロナで興ったジャズ・ロック・ムーヴメント、「ライエターナ・ミュージック」屈指の傑作と言われる76年唯一作。
流麗なピアノとブラス隊によるスピード感いっぱいのアンサンブルは、ハットフィールドやギルガメッシュなどカンタベリーの名作にも匹敵する出来!
こちらも「ライエターナ・ミュージック」の代表格、最高傑作とされる78年作の4th。
スペインの民族木管楽器テノーラによる素っ頓狂なチャルメラ風フレーズが暴れ回る、サムラもびっくりな民族舞踏的&チンドン屋的ロック!?
キレ味鋭くも、地中海のカラッとした気候のように明るく快活なサウンドが素晴らしいです!
この名作も中古棚で発見!バルセロナ産ジャズ・ロック・グループの74年デビュー作。
言うなれば、マイルス『ビッチェズ・ブリュー』や初期リターン・トゥ・フォーエヴァーに対するへのスペインからの回答!?
サルサをベースとしたフュージョン・サウンドに緊張感のあるアヴァン・テイストが混ざり合った、独特の雰囲気が持ち味です。
新鋭からもピックアップいたしましょう。00年代のチェンバー/アヴァン・ロック・シーンを代表するグループ、08年作2nd!
クリムゾンにも比肩する張り詰めたテンションが特徴ですが、その中にも鮮やかなピアノやエレピを違和感なく織り交ぜたりと、プログレッシヴな構築美も見事。
ヘンリー・カウやユニヴェル・ゼロが好きなら避けて通れない一枚です。
ジャズ・ロックと呼べるか微妙ですが、最後にこのごった煮アルバムをご紹介。スペインの「無国籍風」ギタリストによる76年作の2ndソロ。
ヴァイオリンがクラシカルなフレーズを奏でたかと思えば異国感満載のシタールがフィーチャーされ、かと思ったらスペーシーなキーボードをフィーチャーした流麗なジャズ・ロックが飛び出し…。
四方八方に展開しつつ、芯のしっかりとした緊張感漂うサウンドで重厚に聴かせます。存在感抜群のインスト・アルバム!
いかがでしたか?こちらの記事も是非チェック!
【関連記事】
70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!
スペイン出身のジャズ・ロック・グループ。77年作の3rd。前作で完成したテクニカル・ジャズ・ロックに暴力性を加えたヘヴィな演奏が印象的。高速フレーズを正確無比というよりゴリゴリとアグレッシヴに弾き倒すギターは存在感抜群。2ndとあわせて、スペイン・ジャズ・ロックの最高峰
スペインはバルセロナで興った「ライエターナ・ミュージック」屈指の傑作と言われる76年唯一作。メンバーの中心は、現在までプレイヤー/コンポーザーとして活躍するサックス/テノーラ奏者のJoan Josep Blay。他、ジャズ・ピアノの名手でORQUESTRA MIRASOLでも活躍するKey奏者Victor Ammannと、トランペット奏者、トロンボーン奏者、リズム隊による6人編成。Joan Josep Blayによるテノーラ(スペインの民族木管楽器)のチャルメラ風フレーズを軸に、トランペットとトロンボーンがたおやかにむせぶ地中海フレイヴァーたっぷりのサウンドを聴かせます。ビシバシと切れ味鋭いドラムとメロディアスに動きまくるベースによるリズム隊も鉄壁。Key奏者のVictor Ammannもさすがで、ギルガメッシュのAlan Gowenにも比肩する緻密で煌びやかなピアノ&エレピが印象的です。ハットフィールドやギルガメッシュなどカンタベリーの名作と比べても何ら遜色ないクオリティ。これはユーロ・ジャズ/アヴァン・ロック屈指の傑作です。
スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。最高傑作とされる78年作の4th。初期のフュージョン色はいよいよ薄まり、サムラもびっくりな民族舞踏的&チンドン屋的ロックをエネルギッシュに展開。細かいリズムで切り返しまくるリズム隊、ツンツンと尖ったトーンでシャープに畳みかけるギター、そしてスペインの民族木管楽器テノーラによる素っ頓狂なチャルメラ風フレーズ。手工芸品のように温かな北欧のサムラとは違って、地中海の陽光溢れる快活さが溢れていてとにかく痛快。さすがにデビュー時にはマイルス・バンドもびっくりなジャズ/フュージョン・ロックをこなしていただけあって、演奏のキレ味は抜群。それにしても、アカデミックさと大道芸的ノリを併せ持つサウンドは唯一無比。もっともっと評価されるべきユーロ屈指のグループ。これは素晴らしいですよ〜。
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