2021年8月29日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ロック探求紀行
ようこそ、カケレコ・エアラインへ!
英米の名盤を出発点に、ディープな作品へと国内をご案内した後、ユーロ&辺境へと誘うワールド・ロック・ツアー。
申し遅れました、私、本日のツアー・コンダクターを務めます、芹沢聡一郎です。
今回のツアーは、『カンタベリーを起点に、秋のカフェで聴きたいオシャレなジャズ・ロックを巡る旅 ~ イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、フィンランド、スペイン、イスラエル、アルゼンチン』。
さぁ、まずはカンタベリーを起点に定番を聴いていきましょう。
「プログレ三昧 再び」での生ライヴもまだ心に熱く残っているデイヴ・シンクレア率いるキャラヴァンの代表作と言えば・・・これですね。
ファズを掛けた、淡くくすんだトーンのオルガンがいかにもカンタベリーですよね。
鼻に掛かったヴォーカルもこれぞ英国の味わい・・・。
いかがですか?
これぞ紅茶の国、イギリスが生んだ最上級の喫茶ジャズ・ロックですよね。
唐突ですが、みなさんカンタベリーの色と言えば?
わたくし芹沢が思い浮かべるのが淡いピンク。
『グレイとピンクの地』と、こちらハットフィールド&ザ・ノースの1stのジャケの雰囲気が、わたしにとってのカンタベリー・ミュージックの印象なんです。
そうそう、昨日、夢を見ました。
このジャケのような空を見て「あーっ、ハットフィールドーっ!」って言ってる夢を見たんです。
そんな目で見ないでください。本当なんですから。
いよいよカンタベリーを後にし、ユーロを探求しにまいりましょう。
それでは、船でドーバー海峡を渡り、フランスへ出発!
私のツアーで船を使うのははじめてですね。
そうなんです。このカンタベリー地方は、イギリスの西南端に位置し、海を挟んでヨーロッパ大陸がすぐ。
そういった地理的なこともあって、カンタベリーにはヨーロッパ的洗練が漂っているんですね。
というわけで、フランスのグループを探してみると・・・お、いました、いました。
これまた変テコそうなグループ名ですね。ムーヴィング・・ゼラチン・・・プレート??
なるほど、音もおもしろい!
ゴングに影響受けてますね?、と思いきや、ん、これ70年作か・・・ってことは、ゴングはまだデビューしてない!
わたくし芹沢一生の不覚。フランスのグループも侮れませんね(汗)。
お次はベルギーに到着しましたよ!
ベルギーも地理的にはカンタベリーの目と鼻の先。
おもしろいグループが居ますよ、きっと。
早速、発見!
ビシバシとシャープでテクニカルなパートはちょっとカフェには不釣り合いですが、フルートが入ると、オシャレですね。
お次はお隣、オランダへ行ってみましょう。
オランダでジャズ・ロックと言えば、はい、SUPERSISTERですね。
こちらもカフェで聴くにはちょっと硬質すぎますが、何かアイデアを考える時なんか、頭が冴え渡るかもしれませんね。
それにしても、これ、70年作ですよ!
ハットフィールド&ザ・ノースより前ですよ!
SUPERSISTER、恐るべしですね。
さぁ、ドイツに出発しますよ~。
ぬぬ。そこの君たちっ!な、な、な、なんと悪趣味な。
なに?バンドやってるだって?それもソフト・マシーンにも負けない、だって?
・・・。
ほほぉ。ジャーマン・ロックのごった煮感とソフト・マシーンの洗練との絶妙なブレンド。
なかなかやりおるじゃない。
悪趣味だと思ったあの格好も、なんだかオシャレに思えてきたぞ。
ふ~、カフェと言いつつ、すっかり硬派なグループばかりでちょっと疲れましたね。
ここは雰囲気を変えに北欧へといざ出発!
ケヴィン・エアーズに通じる桃源郷サウンドを探して参りましょう。
おっ、いました、いました。
カフェっていうより、市場って感じですね。
わたくし芹沢が命名するなら・・・洗練されたチンドン屋ロック!?
そこの地元CD屋の店長に聞いてきましたが、なるほど、スウェーデンのMNWレーベルってのが、この手の素っ頓狂な作品をたくさん出してるらしいですね。
ちょっと一休みして、そこの試聴機で聴いてみましょうか。
さてさて、気分も晴れやかになったところで、スペインへゴー!
おおっ、これぞカフェって感じのジャズ・ロック作品を発見しましたよ!
ラテン色でオシャレだけど、演奏はテクニカルで硬質ですね。
マイルス・デイヴィス『ビッチェズ・ブリュー』が好きなら気に入るはずです!
さぁ、イスラエルにやってきましたよ。
イスラエルと言えば、SHESHETが人気ですが、わたくし芹沢の一押しがこのFOURTEEN OCTAVES。
どうです、どうです?
変拍子をビシバシと決める手数多くシャープなドラム、流麗なエレピ、アグレッシヴに切れ込むヴァイオリン!
このまばゆいさきたら、凄いでしょ?
さて、世界を巡ってオシャレなジャズ・ロックを巡ってまいりましたが、いよいよ最後の国になりました。
南米はアルゼンチンのSPINETTA!
冒頭の女性スキャット、流麗なエレピからして、まるでハットフィールド&ザ・ノース!
夕暮れ時のカフェで聴いたらぴったりですね。
南米ならではの「詩情」が染みいります。
—–
いかがでしたか、このツアー。お楽しみ頂けましたでしょうか?
帰りの飛行機の中では、こちらのリストや特集をどうぞご覧ください。
それでは、またいつの日かお会いいたしましょう。
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