2017年11月9日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
スタッフ増田です。
ロックにとって、アートワークはサウンドの次に、否、同等に大事!
60~70年代のアーティストたちにとって、LPのジャケットに創意工夫を凝らすことは個性をアピールするのに必要不可欠な要素でした。
そしてそんなオリジナル盤の手間暇かかったデザインをも忠実にミニチュア化してしまうのが紙ジャケ!
「この音源、もうCDで持ってるんだよね~」?
いやいや!このジャケットの魅力は激レアオリジナル盤か紙ジャケでないと出ませんよ!
今回はそんな変形&特殊デザインを再現した、「紙ジャケでこそ!」な作品を集めてみました。
レッド・ツェッペリン、ブラック・サバス、ディープ・パープルに並ぶ四大英国ハードロックの一つ、ユーライア・ヒープ。
71年の代表作『LOOK AT YOURSELF(邦題:対自核)』のオリジナル盤はジャケに鏡面があしらわれ、アルバム名通り「ルックアットユアセルフ」できる仕様でした。
CDになると鏡ではなくグレーの印刷になってしまったのですが、紙ジャケでは鏡面が復活!やっぱりこれじゃないとね!
ご存知アンディ・ウォーホルの超有名バナナジャケ。
こちらのバナナは実はオリジナル盤ではシールになっていて、剥がすとピンクの中身が現れる仕様でした。
ちなみに裏ジャケにはエリック・エマーソンというパフォーマーの写真が写っていたのですが、本人からクレームが来たためヴェルヴェッツ側はステッカーを貼って処理。
こちらの紙ジャケットはその両面のステッカーを再現した仕様です。細かい!
クリムゾン加入前のジョン・ウェットンが在籍していたことでも知られる英国骨太ロック・グループ、72年の7th。
本作以外にも様々な変形ジャケを導入している彼らですが、本作はなんとジャケがレトロなテレビ型に切り抜かれております。
帯が変形ジャケにフィットする形になっているのも愛らしいですね。
英国ロック界が誇る名ヴァイオリニスト、ダリル・ウェイ率いるプログレッシヴ・バンドの71年2nd。
1stで見せた実験性は落ち着いたものの、セーニャ嬢の澄み切ったヴォーカルをフィーチャーした端正で壮麗な音世界に磨きがかかった名作。
こちらのジャケットは発売当時イギリスでも話題となった変形ポスタージャケット。扇形がくりぬかれた一枚の厚紙を折りたたんで出来ており、パステルカラーの淡い色合いも幻想的なサウンドとよく合っていますね。
カンタベリー・ジャズ・ロックの筆頭、ソフト・マシーンの記念すべき68年1st。
60年代末期という時期もあってサイケ・ポップな質感を残してはいますが、同時期のアルバムをはるかに超える高度な遊び心に富んだサウンドは流石という他ありません。
こちらの紙ジャケは初回アナログ盤の「ギア・カヴァー」を再現したもので、歯車をクルクル回すとメンバーの姿が現れるという、サウンドと同じく遊び心たっぷりの仕様です。
ボンゾ急死前の1979年にリリースされた、ツェッペリン最後のオリジナル・アルバム。
シンセサイザーなど今までにないサウンド要素が詰め込まれ、ツェッペリンの懐の広さが窺い知れる意欲作ですが、しかしなんといってもこのジャケットが異色。
ヒプノシスがデザインしたジャケットは当時6種類あり、しかもそれは紙袋に入っていて開けるまでどのデザインかわからないというお楽しみ仕様でした。
流石に紙ジャケではジャケのデザインは統一されていますが、紙袋は再現されています。
オランダの誇るプログレ・グループ、73年の伝説の公演を収録した傑作ライヴ盤。
スタジオ盤を超える怒涛の勢いで繰り広げられる代表曲「HOCUS POCUS」は全プログレファン必聴です!
見開きを開くと劇場?と街並みのカラフルな絵が現れるというLP盤のデザインが再現されています。
イタリアのシンフォ、72年唯一作。60年代末のビート・ポップに格調高きイタリアン・シンフォをプラスしたような甘くゴージャスなサウンドが特徴ですが、ジャケはなぜか便器。
オリジナル盤を再現した紙ジャケでは便器の蓋がパカッと開くようになっています。中身は……開いてからのお楽しみ!?
イギリスのプログレ・グループの72年作ですが、これは独特。
妖艶で呪術的な女性ヴォーカルとスペーシー&ブルージーなサックスが描き出す音世界は個性豊かなブリティッシュ・ロック界でも中々類を見ませんね。
ジャケットはなんとロジャー・ディーンの弟、マーティン・ディーンが手掛けたもので、キャベツにかじりつく虫が切り抜かれたこれまた特殊なデザインです。オススメ!
この他にもまだまだ紙ジャケ良盤ございますよ~ ぜひぜひ紙ジャケ探求をお楽しみください!
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