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【カケレコ中古棚探検隊】プログレで楽しむクラシック名曲♪

昨日、9月4日は「クラシックの日」。

より多くの人にクラシック音楽に親しんでもらうため、1990年に日本音楽マネージャー協会によって定められた記念日だそうです。

それにちなんで、本日のカケレコ中古棚探検隊は「プログレで楽しむクラシック名曲」と称して、クラシック音楽が引用orカバーされているプログレ作品をピックアップ!

まずは定番中のド定番、ロックの歴史に残るこのアルバムから!

EL&P/PICTURES AT AN EXHIBITION

ムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲の組曲「展覧会の絵」をキーボード・ロックでまるまるカバーしてしまった、EL&Pの代表的作品。

クラシックとロックを融合させた音楽性は現在まで脈々と受け継がれ多くのフォロワーを生んでいますが、その元祖にして完璧な完成度を誇る傑作です。

EL&Pは他にもバルトークをモチーフにした「The Barbarian」やアルベルト・ヒナステラのピアノ協奏曲をアレンジした「Toccata」など、クラシックを引用した曲を多く残していますね。

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定番と言えば、キング・クリムゾン、YESにもクラシックを引用した曲があります。

KING CRIMSON/IN THE WAKE OF POSEIDON

Devil’s Triangle

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YES/TIME AND A WORD

The Prophet

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どちらもホルストの組曲『惑星』がモチーフですね。
クリムゾンは「火星」をカバー、イエスは冒頭部分で「木星」の一部分を引用しています。
ホルストが同郷イギリス出身の作曲家ということで、やはり彼らにとっても特別な思いがあったのでしょうか。

引き続きイギリスから。クラシックとの融合と言えば、やはりこのバンド!

RENAISSANCE/ASHES ARE BURNING

2枚のアルバムを残して解散するも、新メンバーを加えて再結成し、今もなお活躍する新生ルネッサンス。

2ndの本作はクラシック、ロック、フォークが絶妙に交差した、気品あふれるシンフォニック・ロックの作風が完成されたと言える一枚。

前作でもクラシックのフレーズを印象的に用いていましたが、今作収録の「At The Harbour」ではドビュッシーの「沈める寺」が使われています。

ドビュッシーのオリエンタルな和音にアニー・ハズラムの透明なヴォーカルが溶け合い、この上なく幻想的です。

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またまたイギリスから、親しみやすいキャッチーなポップセンスに壮大なクラシックを導入したバンドと言えばこちら!

ELO(ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA)/E.L.O.2(1973)

それまでバンドの核を担っていたロイ・ウッドが抜け、ジェフ・リン主導のELOが誕生した73年作2nd。

シングル・カットされヒットを飛ばした「Roll Over Beethoven」は、チャック・ベリーのカバーに大胆にもベートーヴェンの「運命」を掛け合わせるという遊び心に富んだ一曲。

ポップ×壮大なシンフォニックという、ELOサウンドが確立した瞬間でもあります。

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今度はイギリス以外からもご紹介。

TRACE/TRACE

EL&Pにも負けないオランダが誇るクラシカル・キーボード・ロックと言えばTRACE!74年の1st。

アルバム冒頭を飾る「Galliarde」では伝統的なポーランド舞曲とバッハの「イタリア協奏曲第三楽章」を組み合わせ、「The Death Of Ace」はグリーグの「ペールギュント」の中の1曲をカバー。

彼らは次作の名盤『鳥人王国』でもクラシック・カバーを収録していますが、格調高いクラシック曲をとにかくとびきりハイテンションにアレンジにするのが特徴ですね。

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FOCUS/HAMBURGER CONCERTO

オランダつながりで、FOCUSのクラシック・モチーフの曲もご紹介。

彼らの4thのタイトル・トラック、20分に及ぶ大曲「ハンバーガー・コンチェルト」の冒頭では、ブラームス作曲「ハイドンの主題による変奏曲」のフレーズが引用されています。

そこへプラスしてビートルズの「YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY」のパロディを絡めてくるのが(恐らくタイトルの元ネタ「ハンブルク協奏曲」とビートルズが下積み時代を過ごしたハンブルクにちなんで)、FOCUSらしくユーモアたっぷりです。

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次はイタリアからもご紹介!

CAPSICUM RED/APPUNTI PER UN IDEA FISSA

後にイ・プーのベース/リード・ヴォーカリストとなるレッドがギター/ヴォーカルとして在籍していたことで知られるバンド。

72年の唯一作では、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」を格調たっぷりのイタリアン・ロック・テイストでカヴァーしています。

原曲をそのまま活かしつつ、バンド・スタイルと丁寧に結びつけたアレンジは聴き応え抜群です。

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最後はロック・ミュージシャンでありながらジャンルの垣根を超えた天才、フランク・ザッパの作品で締めくくりましょう!

FRANK ZAPPA/SHIP ARRIVING TOO LATE TO SAVE A DROWNING WITCH

タイトルは「たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船」(直訳)!

当時13歳のザッパの娘がラップ?を担当したヒット曲「ヴァリー・ガール」を含む82年作。

後半3曲はライヴ盤で、中でもストラヴィンスキー『春の祭典』を引用した「Drowning Witch」は、ザッパの中でも最も演奏が難しい曲の一つとされているそうです。

ちなみにクラシックに造詣が深かったザッパ、子供の頃から『春の祭典』を愛聴していたようで、こうして自分の曲で取り入れられたのは念願叶ったと言うべきでしょうか。

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いかがでしたか?

まだまだここに取り上げられなかった作品も多々ありますが、ロックと芸術音楽クラシックの融合は、プログレの最も根源的なテーマの一つだったのでしょうね。

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  • KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON

    衝撃的デビュー作「クリムゾン・キングの宮殿」の構成を踏襲した70年2nd、前作に匹敵する重厚さドラマ性に加えジャズ系ミュージシャンを起用し新機軸も打ち出した一枚

    ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1970年に発表されたセカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』は、デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の延長上に位置する作品となっています。『クリムゾン・キングの宮殿』発表後、ギタリストRobert Frippと作詞家Peter Sinfieldを除く3名が脱退を表明するも、諸事情によりGreg LakeとMichael Gilesは引き続き本作のレコーディングに参加。新たにKING CRIMSONに参加したのは、ピアニストKeith Tippett、管楽器奏者Mel Collins、ベーシストPeter Giles(Michael Gilesの実弟)、そしてヴォーカリストGorden Haskell。その結果、本作には8名ものミュージシャンの名前がクレジットされることになりました。音楽的にはデビュー・アルバムと同一線上で捉えることも可能ではありますが、例えばKeith Tippettのジャズ・ピアノをフィーチャーした「キャット・フード」、あるいは、ホルスト作曲の組曲「惑星(火星、戦争をもたらす者)」を思わせるリズムとカオティックなメロトロンが凄まじい相乗効果を生む「デヴィルズ・トライアングル」など、新たな試みも行われています。なお本作の後、Greg LakeはEMERSON, LAKE & PALMERとして再デビュー、そしてMichael GilesとPeter Gilesの兄弟はすでにKING CRIMSONを脱退していたIan McDonaldと共にMcDONALD AND GILESを結成します。

  • RENAISSANCE / ASHES ARE BURNING

    73年リリースの2nd、牧歌的な伸びやかさと英国的な麗しき叙情美、そしてロックの躍動感が一体となったシンフォニック・ロックの決定盤!

    YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は73年にリリースされた2nd。クラシカルな中に多少のサイケデリック感覚を残したデビュー作から方向性が定まり、牧歌的なのどかさと英国叙情、オーケストラを従えたシンフォニック・ロックの世界を作り上げています。以降ライブでも取り上げられる機会の多い名曲となった「カーペット・オブ・ザ・サン」「燃ゆる灰」などを収録。

  • YES / TIME AND A WORD

    格調高いオーケストラとYESサウンドが見事に融合した70年作2nd

  • EL&P(EMERSON LAKE & PALMER) / PICTURES AT AN EXHIBITION

    ムソルグスキー「展覧会の絵」をモチーフとした完全未発表楽曲によるライヴ録音、痛快極まる72年作!

    THE NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成されたスーパー・グループであり、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックのトップに位置するバンドのひとつ。ロックではハンディキャップとなるキーボード・トリオ(ギターレス)編成ながら、強烈に歪ませたハモンド・オルガンをドライブさせ、ギター・ロックに匹敵するダイナミックなサウンドを生み出しました。また、クラシック音楽のロック・アレンジや、モーグ・シンセサイザーを導入した先駆的なスタイルが特徴であり、「電気と才能の無駄遣い」という批判をもろともせず世界的な成功を収めました。セカンド・アルバム『タルカス』と同じ1971年にリリースされた『展覧会の絵』は、ムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲で知られる組曲「展覧会の絵」にロック・アレンジを施したライブ・アルバム(ニューキャッスル・シティー・ホールでの録音)となっています。スタジオ・アルバムでも彼らのダイナミックな音楽性は十分に伝わりますが、やはりライブ・アルバムはヴォルテージの高さが凄まじく、当時の彼らの勢いを感じさせます。組曲「展覧会の絵」は16曲で構成された作品ですが、EMERSON, LAKE & PALMERは8曲を抜粋し、グループのオリジナル曲を3曲(「賢人」「ブルーズ・ヴァリエイション」「バーバ・ヤーガの呪い」)加えた11曲で再構成しています。また、組曲とは別に、B.BUMBLE & THE STINGERSの「ナットロッカー」のカバーも収録。当時は海賊盤対策を目的にリリースされたという本作ですが、結果的にプログレッシヴ・ロック史に残る名ライブ・アルバムとなりました。

  • TRACE / TRACE

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いかがでしたでしょうか?

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