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カンタベリーロック影響下にある世界のプログレ名盤を大探索!

ジャズの流れを汲むテクニカルでしなやかな演奏と、他の英国勢とは一線を画する味わい深くも洒脱なポップセンスで、プログレッシヴ・ロックの一カテゴリとしてとりわけ高い人気を誇るのが、カンタベリー・ロック。

その影響は英国よりも、むしろ欧州各国へと広く伝わり、ヨーロッパの各所にカンタベリー・ロックを下敷きとして独自の発展と遂げた好グループが誕生しました。

今回は、そんな世界に拡散したカンタベリー・ロックの影響を取り込んだ世界のカンタベリータイプの名盤をピックアップしてまたいと思います!

PICCHIO DAL POZZO/ ABBIAMO TUTTI I SUOI PROBLEMI

イタリアを代表するバンドNEW TROLLSのリーダーであるVittorio Di Scalziの弟Aldoが率いるチェンバー・ジャズ・ロック・グループ。デビュー作に当たる前作では、静謐感と透明感に満ちたサウンドにCARAVANやHATFIELDに通じるひねりの効いたポップ・フィーリングを加えたような作風でしたが、本作では、透明度の高いサウンドはそのままにHENRY COW的な緊張感が加わって、よりアーティスティックで孤高な世界を作り上げています。独特の美意識を湛えた名盤!

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SUPERSISTER / SUPERSISTERIOUS

こちらはオランダのバンド。一聴してカンタベリーからの影響を感じさせるポップなジャズ・ロックなのですが、この2ndは71年作で、なんと『グレイとピンクの地』と同年。それでいてこの完成度の高さは驚異的ですよね。知る人ぞ知るという認知度のグループですが、フォーカスのようにワールド・デビューできていたらオランダを代表するバンドとして知られていたかも、と思わせるほどの実力派!

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MANEIGE / NI VENT NI NOUVELLE

2個上のPDPと並ぶ、ファンタジックなタッチのチェンバー/ジャズロックを聴かせる名グループと言えば、カナダはケベック出身のMANEIGE。丸みを帯びた愛らしい音色をふんだんに散りばめたチェンバー・サウンドは、間違いなくカンタベリーファンの心をつかむポテンシャルを秘めています。ほんわかとしたパストラルなパートから、恐ろしいまでのテクニックで突き進んでいく変拍子ジャズ・ロック・パートまで、振り幅の大きい演奏は圧巻。

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KULTIVATOR / BARNDOMENS STIGAR

世界中に拡散したカンタベリーのエッセンスが、北欧スウェーデンにこんなにもハイレベルな作品を生んでいたとは!HATFILEDやNATIONAL HEALTHを北欧ロック的な硬質感や緊張感のもとで解釈したような、まさに北欧からしか出てこないであろうカンタベリー系サウンドを展開。加えてアネクドテンやアングラガルドを形成した源流の一つとも言えちゃいそうなこの畳みかけるへヴィネス!

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WIGWAM / BEING

フィンランドでカンタベリーを感じさせるグループと言えば、何と言ってもWIGWAM。奔放にして創造性豊かなセンスから北欧のビートルズとも例えられますが、ハモンドオルガンにエレピも交えて展開される洒脱なジャズ・ロック・テイストは、紛れも無くカンタベリーの流れを汲むもの。温かみのあるメロディラインと鼻にかかった優しげな歌声も共通点ですよね。

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COS / BABEL

テクニカルで強靭なジャズ・ロック・アンサンブルに、女性シンガーPascale Sonの艶やかに舞うスキャット・ヴォーカルをフィーチャーしたベルギーの個性派バンド、78年作。情感のこもったギターやシンセの用い方がCAMELを思わせたり、リズム隊の跳ね方が妙にファンキーだったりと、いろいろと耳を引く要素を併せ持っていますが、それらが組み合わされると全体の印象は不思議とカンタベリー風なんですよね~。

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ABRAXIS / ABRAXIS

そのCOSのメンバーだったkey奏者とベーシストが結成したこのグループの作品もやはりカンタベリーファン必聴作。爽やかに柔らかにたゆたうフルートを中心に、優美なエレピ、フィル・ミラー彷彿の繊細なギターが織りなすサウンドは、カンタベリーのナショナル・ヘルスやギルガメッシュに通じています。一方でCOSと同様ファンキーなリズム隊は彼らならではの個性。これは唯一作なのが惜しすぎますっ!

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ここからは、時代を超えてカンタベリーの精神を受け継いだ世界の新鋭グループたちをご紹介。

AMOEBA SPLIT / DANCE OF THE GOODBYES

ソフト・マシーンやマッチング・モールやハットフィールド&ザ・ノースなどから影響を受けたという、スペイン北西部はア・コルーニャ出身の新鋭グループ。太くヴィンテージなトーンがカッコいいオルガン・プレイを軸とする、華のあるジャズ・ロック・アンサンブルに、表現力豊かに歌い上げる女性ヴォーカルが加わった演奏は絶品の一言。洒脱なエレピとオルガンが絡むパートなどは、なるほどカンタベリー・エッセンスが香ってきますよね。ただそれ以上にバンド独自の要素がしっかりと機能しており、その中に上手くカンタベリー・タッチを取り入れたクレバーなバンドと言えそう。

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PHLOX / TALU

バルト三国として知られるエストニアに、まさかソフト・マシーンやハットフィールドのDNAを継ぐカンタベリーなグループが生まれるとは・・・!硬質さとリリシズム、それを包むエストニアならではの透明感。区分上は北欧とみなされることも多いエストニアですが、リリカルなパートではなるほど北欧のグループを思わせる「静」の表現力の高さを感じさせます。うーんこれは絶品!

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FONDERIA / MY GRANDMOTHER’S SPACE SUIT

現代のイタリアで最も完成度の高いカンタベリー系サウンドを聴かせてくれるのが、このFONDERIA。ピーター・ガブリエルのスタジオREALWORLD STUDIOで録音された2010年の3rdアルバム。往年のカンタベリー・ロックを現代的なエッジの効いたサウンドで解釈したような緊張感みなぎるアンサンブルは、息をのむカッコよさ!80’sクリムゾンからの影響も感じさせますね。

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PASAJERO LUMINOSO / PASAJERO LUMINOSO

なんと南米はアルゼンチンにもカンタベリーを想わせるジャズ・ロック・グループが登場!直接的な影響があるのかは定かではありませんが、たゆたうように優美なタッチのエレピや繊細かつ歌うように奏でられるエレキギターなどが描く夢想的なジャズ/フュージョン・アンサンブルは、GILGAMESHなどカンタベリーに通じるキラメキを伴った叙情美を堪能させてくれます。デビュー作にしてこのクオリティー、次作以降にも大いに期待がかかるバンドですね!

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こちら、15年リリースの2nd『AFUERINO』も相変わらずの素晴らしい一枚!ギルガメッシュやナショナル・ヘルスあたりが好きなら間違いなく気にいるであろう堪らないサウンドですよ~☆

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  • PHLOX / TALU

    エストニアの新鋭ジャズ・ロック・グループ、2010年作4th、ずばり名作!カンタベリーのファンは是非!!

    エストニアのジャズ・ロック・グループ、2010年の4thアルバム。手数多くシャープでアグレッシヴなリズム隊、流麗なフェンダー・ローズ、たおやかに飛翔するサックス!リズム隊の硬質さとエレピや管楽器のしなやかさとのバランスが絶妙。カンタベリー・ミュージックの遺伝子を受け継ぐ正統派グループ!これは素晴らしい作品です。ジャズ・ロックのファンにはかなりオススメ!痺れますよ。

  • FONDERIA / MY GRANDMOTHER’S SPACE SUIT

    イタリアの新鋭ジャズ・ロック・グループ、表情豊かなカンタベリー・タッチの逸品、オススメ!

    イタリアのジャズ・ロック・グループ、Peter GabrielのReal World Studioで録音された10年作3rd。HATFIELD & THE NORTH、SOFT MACHINE、CARAVAN、KING CRIMSONなどの影響を感じるグレイトなカンタベリー・スタイルのジャズ・ロック。柔らかく広がるエレピ、CARAVANを彷彿とさせるファズ・オルガン、繊細なタッチの叙情性溢れるフレーズからクリムゾンばりのフレーズまで表情豊かなギター、シャープかつふくよかなリズム隊、たおやかな管楽器、ここぞで溢れるメロトロン!いつまでも浸っていたいと思わせる気持ち良すぎるサウンドからロック的ダイナミズムに溢れるサウンドまで、圧倒的な表現力が印象的。これは素晴らしい作品です。オススメ!

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    北欧シーンを代表するプログレ・グループ、73年4th、前作に勝るとも劣らない傑作!

    フィンランドのグループ、73年作4th。オルガン、シンセ、ピアノを中心とした叙情性溢れるアンサンブルとビートルズ的とも言えるポップなメロディーが印象的。ただ、歌心だけでなく、アレンジ、演奏もこのバンドの聴き所。ハットフィールドの1stを想わすような淡いジャズ・ロック、クラシック・ロック、テンション溢れるハード・ロックなどを巧みに織り交ぜた起伏に富んだ構成が秀逸。本作は各曲が切れ目無く続くトータル・アルバムになっており、アレンジの素晴らしさが際立っています。名作。

  • COS / BABEL

    ベルギーを代表するジャズ・ロック・グループ、78年作3rd

    ベルギー出身、カンタベリー・タッチのジャズ・ロック・アンサンブルとスキャット風の女性ヴォーカルとの組み合わせが個性的なグループ。78年作3rd。後にAKSAK MABOULを結成するMarc Hollanderが在籍。ZAOのメンバーなどゲスト参加。カンタベリー・タッチのジャズ・ロックを基本に、いかにもベルギー的なアヴァンギャルド&ストレンジ・ポップ的なエッセンス、女性ヴォーカルによるスキャットなどが彩るセンス溢れるサウンドを聴かせています。名作。

  • MANEIGE / NI VENT NI NOUVELLE

    カナダはケベック出身グループ、ファンタスティックなチェンバー・ロック、77年作

    カナダのジャズ・ロック系シンフォニック・ロックバンドの76年3rd。バンド・セクションにフルートのマイルドな響きを加えたテクニカル且つデリケートな味わいを持つジャズ・ロック作品となっており、技巧的なジャズ・ロックアンサンブルと、CAMELのようなマイルドで繊細な質感の狭間を行き来するファンタジックな音像を構築しているのがとても個性的です。変拍子に包まれたせわしない進行を聴かせながらユーモラスなメロディーやカンタベリー的な肌触りを演出するなど、その幻想的でかわいらしい中に内包されたヴァラエティーの多さには脱帽するしかありません。

  • PICCHIO DAL POZZO / ABBIAMO TUTTI I SUOI PROBLEMI

    ヴィットリオ・デ・スカルツィ(NEW TROLLS)の弟アルドが率いる伊アヴァン/チェンバー・ロック・グループ、80年2nd、透明感溢れる音色使いが美しい名盤

    NEW TROLLSのリーダー格であるVittorio De Scalziの弟、Aldo De Scalziを中心に結成されたイタリアのアヴァンギャルド・ロック・グループの80年作。本作ではMATCHING MOLEやHATFIELD AND THE NORTHといったカンタベリー・サウンドを放った前デビュー作から金管楽器セクションを大幅に増員。現代音楽的アヴァンギャルド性を持ったチェンバー・ロック路線への傾倒が顕著な名盤であり、HENRY COWを髣髴とさせる作風となっています。とは言っても前衛一辺倒ではなく、音楽的にまとめられた印象的なフレーズの挿入なども巧みに行われており、とても聴きやすいサウンドが魅力的です。

  • PASAJERO LUMINOSO / PASAJERO LUMINOSO

    カンタベリーに通じる叙情美も印象的なアルゼンチンのジャズ/フュージョン・ロック・グループ、2014年のデビュー作

    アルゼンチンはブエノス・アイレス出身のジャズ/フュージョン・ロック・グループ、2014年のデビュー作。たゆたうように優美に奏でられるエレピと繊細なタッチで歌うように紡がれるエレキギターをフィーチャーした夢想的なジャズ/フュージョンを中心に、変拍子を織り交ぜたロック的ダイナミズムを増すパートではGILGAMESHなどカンタベリーに通じる宝石のような叙情を感じさせるアンサンブルが印象的。インストですが、アルゼンチンらしい繊細な歌心に溢れた好グループです。

  • PASAJERO LUMINOSO / AFUERINO

    カンタベリーに通じる陰影と叙情美に満ちたアルゼンチンのジャズ/フュージョン・ロック・グループ、2015年作2nd

    2014年にデビューしたアルゼンチンはブエノス・アイレス出身のジャズ/フュージョン・ロック・グループで、ギター、ベース、キーボード、ドラムの4人組。2015年作の2nd。しっとりと艷やかでほのかな気品があって優美なエレピ、フィル・ミラーとキャメルのアンディ・ラティマーを足してニで割ったような、抑制されたトーンの精緻かつマイルドなギター、陰影を感じさせる流麗なベース、ふくよかなドラム。ギルガメッシュやナショナル・ヘルスあたりが好きなら間違いなく気にいるでしょう。これはカンタベリーのファンは必聴の名作です。

  • ABRAXIS / ABRAXIS

    COSのメンバーを中心に結成されたベルギー産ジャズ・ロック・バンド、77年唯一作、これはカンタベリー・ファン必聴

    COSのメンバーだったKey奏者とベース奏者を中心に、WATERLOOやPAZOPやPLACEBOで活動していたフルート奏者、ギタリスト、ドラムにより結成されたベルギーの5人組ジャズ・ロック・バンド。77年の唯一作。爽やかに柔らかにたゆたうフルートを中心に、優美なエレピ、フィル・ミラー彷彿の繊細なギターが織りなすサウンドは、カンタベリーのナショナル・ヘルスやギルガメッシュに通じている印象。シャープでいてファンキーなグルーヴ感もあるリズム隊も特筆ものです。精緻かつダイナミズムもあるサウンドは、カンタベリー・ミュージックをはじめ、COSやPAZOPなどベルギー・ジャズ・ロックのファンは必聴でしょう。名品です。

  • SUPERSISTER / TO THE HIGHEST BIDDER

    オランダ出身、カンタベリーを彷彿とさせるジャズ・ロック・グループ

    オランダのジャズ・ロック/アヴァンギャルド・グループ。71年作の2nd。カンタベリーを彷彿とさせる精緻でテンション溢れるアンサンブル、圧倒的なテクニック、ヨーロッパらしく洗練されたキャッチーなメロディ。名作です。

  • AMOEBA SPLIT / DANCE OF THE GOODBYES

    カンタベリー・ミュージックに影響を受けたスペイン北西部はア・コルーニャ出身の新鋭、2010年デビュー作

    スペインの北西岸にあるア・コルーニャ出身。サイケデリックなプログレッシヴ・ロック・バンドを前身に、サックス/フルート奏者が加わり、ソフト・マシーンやマッチング・モールやハットフィールド&ザ・ノースなどカンタベリー・ミュージックの影響を受けたジャズ・ロックを指向し、2001年に結成されたグループ。2010年のデビュー作。ミニマルなフレーズで浮遊感と幻想性を生むエレピやピアノをバックに、太いヴィンテージなトーンのオルガンとムーグが鳴り響き、サックスやフルートがダイナミックにリードを奏でる。エレキ・ギターもフィーチャーされていて、繊細なタッチから生み出される流麗でいて緊張感フレーズが印象的です。インストはカンタベリー的ですが、しっとりと歌い上げるオシャレな女性ヴォーカルやたゆたうフルートが入ると、リターン・トゥ・フォーエヴァー的な色彩豊かで柔らかな音色となるのも魅力です。ハットフィールドの2ndとギルガメッシュとリターン・トゥ・フォーエヴァーの中間に位置づけられるようなサウンド。アヴァンギャルドなパートは、ベルギーのCOSも彷彿。これはカンタベリーやフュージョンのファンは必聴と言える好グループです。

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