2016年8月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
毎回、中古在庫の中から垂涎の希少アイテムをピックアップしてご紹介していく稀少盤レコメンドのコーナー。
今回は、アメリカン・ロックを代表する一枚CSN&Y『デジャ・ヴ』の貴重な国内紙ジャケットCDをピックアップしたいと思います。
元バーズのデイヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス、そして元ホリーズの英国人SSWグラハム・ナッシュの3人によって68年に結成されたCS&N。翌69年にデビュー・アルバムをリリース後、同年にスティルスのバッファロー時代の盟友ニール・ヤングが加わりCSN&Yとなります。
70年にリリースされた本作は、アメリカン・ロックを代表すると言って過言ではない一枚。
4人が単独で2曲づつを作曲、加えてヤング/スティルスの共作曲とジョニ・ミッチェルからの提供曲の全10曲からなる民主的な構成となっていて、各曲でメンバーそれぞれの個性が反映された楽曲が楽しめます。
フォーキーな牧歌性とロックの骨太さがバランスするスティルスのナンバー、英国人らしい格調高くポップな作風で聴かせるナッシュのナンバー、重々しく緊張感のあるクロスビーのナンバー、繊細さと哀愁が滲むヤングのナンバー。
4人の「個」が奇跡的な均衡の中で結晶となった大傑作ですね!
元バーズのデイヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス、元ホリーズのグラハム・ナッシュが結成したスーパー・グループCS&Nにニール・ヤングが加わり、CSN&Yとなって制作された70年作。美しい3声ハーモニーが多数のフォロワーを生んだ69年デビュー作の魅力はそのままに、ヤングが加わったことで、4人の才能がぶつかり合った緊張感がみなぎっています。オープニングはスティルス作の「Carry On」。4人の卓越したコーラス、そこに鋭角に切れ込むエレキ・ギター。美しくも張り詰めた空気感はこの4人ならではの魅力に溢れています。2曲目はナッシュ作で、一転して、他の米国出身の3人とは違う、ただひとり英国出身者ならではの牧歌的なメロディとハーモニーが印象的。デッドのジェリー・ガルシアのスティール・ギターも特筆です。3曲目は、クロスビー作で、ヘビーに絡み合うエレキと気迫溢れるヴォーカルによる緊張感と浮遊感が拮抗した歌世界はこの人ならでは。そして、前半の極めつけがヤングの代表曲と言える「Helpless」。曲のシンプルさが繊細なヴォーカルを際立たせ、不安や孤独が胸に迫ってくる名曲です。その後もジョニ・ミッチェル作の「Woodstock」やナッシュの優美な「Our House」など名曲目白押し。60年代のラヴ&ピースの終焉から「個」の時代へと移り変わった70年代の幕を開けた、4人の「個」がぶつかりあう米フォーク・ロック屈指の傑作。
2枚組、定価3786+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
帯に若干ケースツメ跡あり、帯ミシン目に沿って切れ目あり(ミシン目にテープが貼られ、補修されています)
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