2014年7月1日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
毎回ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は番外編として、英国の新鋭グループFREEDOM TO GLIDEの13年作『RAIN』をピックアップいたしましょう。
FREEDOM TO GLIDEは、DARK SIDE OF THE WALLという、いかにもなネーミングのフロイド・トリビュート・バンドで活動していた2人のマルチ・ミュージシャン、Pete RileyとAndy Nixonによって結成されたプログレ・ユニット。
彼らのFREEDOM TO GLIDEとしてのデビュー作にあたるのが、13年リリースの本作『RAIN』です。
その内容は、トリビュート・バンド時代にフロイドの楽曲を繰り返し演奏する中で培った、往年のフロイドそのものと言える再現度のギターやシンセのトーン、空間的な広がりを持った音響感覚をオリジナル楽曲の中でまとめあげた、フロイド・フォロワー作品としても極めて高い完成度を誇るもの。
特にそのサウンドから想起されるのが名作『WISH YOU WERE HERE』の音世界で、あのメランコリックかつエモーショナルに高まっていく独特のサウンドを巧みに表現している点に、飽くなきフロイド研究の成果が見事に発揮されていることが感じられます。
では本作からのナンバーをお聴きください♪
1.RAIN Pt.1
10.WHEN THE WHISTLE BLOWS
いかがですか?驚くべきはやはり1曲目。冒頭の陰鬱に広がるシンセはまさにリチャード・ライトのプレイそのもの!それに続くギターも、トーンと言いタッチと言いギルモアを忠実に再現したプレイを聴かせます。メランコリックな中にうっすらと狂気を感じさせるようなフロイドと比べると、やや英国的な叙情性が先に立っているような印象を受けますが、そこがバンドならではのドラマティックさに繋がっているようにも思えますよね。
単にフロイドを踏襲するだけでなく、プログラミングや重厚に響くヴァイオリン、壮麗なヴォカリーズの他、各種SEなどもふんだんに用いて現代のグループらしいモダンな質感を加えているのも特筆で、70’sフロイドがそのまま蘇ったのとは違い、70年代当時のフロイドが進化した現代の音響技術を使えばこんなサウンドになったのではないか、という面白みを感じられる作品となっています。
最後に、冒頭で触れたトリビュート・バンドDARK SIDE OF THE WALLのライヴ映像も合わせてどご紹介しておきましょう。これはヴォーカルなども含めてかなりの再現度ですね~。
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