2014年4月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
昨日は昼間に自転車に乗り、郵便局、銀行を回りました。
シャツ一枚でも大丈夫なポカポカ陽気で、山を見ると淡い緑とまだ残る桜によるパストラルな色合いが美しいし、春を満喫いたしました。
さてさて、入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
試聴用の動画とともに、関連する特集記事やジュークボックス・コンテンツやニッチな中古リストをご紹介してまいります。
試聴しながら、みなさまにとってぴったりの一枚をお探しください。
まずは、イギリス以外のビート系の作品に良いのが入りましたので、ピックアップいたしましょう。
なんとニッチな!72年から77年のアイスランドのポップ・ロックをまとめたコンピ盤!バッドフィンガーばりのキャッチーなパワーポップ目白押し!
「スモール・フェイセズやキンクスへの北欧からの回答」と言わんばかりのノルウェー産ビート/ガレージ!オリジナルLPはビートマニアから高値で取引されている66年の唯一作!
ビーチ・ボーイズ『ペット・サウンズ』やバーズ『名うてのバード兄弟』が好きなら、間違いなく掘り出し物!全米ではマイナーながら、シカゴのローカル人気バンドが放ったレイト60sサイケ・ポップの逸品!
アリス・クーパーのサポートでお馴染みのギタリスト、ディック・ワグナーが在籍していたミシガンのビートルズはご存知?
さぁ、ここからは、昨日売れたユーロ・ロック作品の中からオススメ盤をピックアップいたしましょう。
まずはハンガリー!
クラシック&室内楽的な格調高さ meets クリムゾン的ヘヴィネス。2nd~3rdも傑作でしたが、この4thも相変わらずの圧倒的なイマジネーションとスケールで聴き手を飲み込む東欧新鋭屈指の傑作。
ハンガリーに続いては、ベルギー!
ベルギーのレコメン系グループの2012年作なんですが、アカデミックさと奇天烈さとヨーロピアンな洗練とがゴッタ煮されてて、テクニカルなのに温かくしなやかだし、ザッパやゴングのファンはヤられるはず!
お次はイタリア!
ソフト・マシーン『4th』収録の悶絶オープニング・ナンバー「Teeth」が好き? でしたら、このマイナーなイタリアン・ジャズ・ロック・グループ、気に入ってくれると思います☆
イタリアのGENESIS系シンフォの歴史に新たな傑作が!?初期GENESIS式ファンタジーを理想的に受け継いだ壮大なシンフォ絵巻~!
ジェネシスのDNAと言えば、この北欧の新鋭も良いですよ~。
現代的なデジタルなリズムに乗ってシンセが多彩に音色を変化せさながら疾走する楽曲などは、ジェネシスの名曲「CINEMA SHOW」の後半を思い出させる完成度。ジェネシス、カイパのDNAを継ぐスウェーデンの叙情派新鋭!
「北欧プログレ新鋭」中古CDリスト
「GENESISのDNA」中古CDリスト
北欧つながりで、往年のハード・ロック・バンドをご紹介!
ディープ・パープルにポール・ロジャースが参加したら?と言ったら、かな~り言い過ぎですが、このフィンランド産ハード、あなどれません!
なんと00年代のキューバに、往年のイエスのDNAを継ぎつつ、現代的にダイナミックに鳴らすシンフォ・バンドを発見!メロディ・センスも突き抜けてるし、世界レベルで見ても屈指のグループ!
イエス・タイプでニッチな作品をピックアップいたしましょう。
このジャケでこの音!ジャケとは裏腹のハイ・レベルなイエス直系北米シンフォ・プログレで、もうぶっ飛びます!
メキシコにもこんなファンタスティックな作品が!
艶やかに、そして躍動感たっぷりに鳴らされるヴァイオリンが圧巻!SAGRADOをも凌ごうかという豊潤なアンサンブルを聴かせるメキシコ産ファンタジック・シンフォです!!
お次は、カンタベリーからピックアップいたしましょう。
カンタベリーを代表するキーボード奏者と言えば・・・デイヴ・スチュワートですね!まだ、カンタベリー・シーンが形成される前の、若き才気ほとばしるアグレッシヴなオルガン・プレイが堪能できる作品がこちら!
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カンタベリーの名盤として愛される、KHANの72年唯一作『SPACE SHANTY』をピックアップ!サウンドを一言で表すなら、「サイケデリック・ロック」と「カンタベリー・ミュージック」とを柔らかなグラデーションでつなぐ橋渡し。
ハットフィールド&ザ・ノース meets ギルガメッシュ!カンタベリーを代表するKey奏者でありコンポーザーの2人、デイヴ・スチュワートとアラン・ガウエンの才能が織り成すサウンドは、まさにカンタベリー・ミュージックの集大成。
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NATIONAL HEALTHの77年デビュー作でカンタベリー・ミュージックの名盤『NATIONAL HEALTH』をピックアップ!
EGG~HATFIELD & THE NORTH~NATIONAL HEALTHのファンには、オランダのジャズ・ロックもオススメ。2作品をピックアップ!
こ、これ、70年作ってことは、ハットフィールドより前か・・・すごい。しかも、オランダとは!
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カンタベリー・スタイルのバンドとしてユーロ・ロックのファンに人気のグループですが、ほぼ同時期に活動していることから、カンタベリーのグループのフォロワーというよりは、R&B~サイケデリック・ロックを出発点に、オルガンやフルートをフィーチャーしながらジャズ・ロック化する中で同じようなサウンドにたどり着いたバンドと言えるかもしれません。
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淡い叙情性だったり、知的な凶暴性だったり、プログレッシヴな感性を持ったジャズ・ロック/アート・ロック作品を世界中からピックアップして紹介いたしましょう。
SUPERSISTERと比べると知名度は劣りますが、クオリティでは負けてない、カンタベリー・ファン悶絶必至のオランダの名ジャズ・ロック・バンド!
英米ロックからポップで心温まる作品を4枚ピックアップしましょう。
STRAWBSのトニー・フーパーがプロデュースした牧歌的でいて格調高い英フォーク・デュオと言えば?メロトロンも入っていて、英国ならではの幻想美がたまらないなぁ。
元アージェントのギター&ヴォーカルであり、レインボーをはじめ数多くのバンドにヒット曲を提供した名ソングライターですね。キャッチーな佳曲ずらりの英ポップ名作っ!
ラス・バラードのファンにオススメの超~ニッチなアメリカのSSWがこちら!
こ、これはトッド・ラングレンもびっくりのポップ・マエストロ! コリン・ブランストーンをちょっぴり彷彿させる鼻にかかった愛すべきヴォーカルも最高だなぁ。
ニック・ドレイクやレイ・デイヴィスのファンにオススメなのが、こちら!メランコリックっで内省的でドリーミー。管弦楽器が彩る洗練からスワンピーなアーシーさまで、アレンジも見事。
ラストは、サイケ部門からピックアップ!
夫婦でスタジオに籠って乱痴気。狂気の沙汰で空に放たれるLimpe夫人のスキャット風ヴォイス&彼岸へ誘うヨーデル…。Ohrからのジャーマン・エクスペリメンタル71年作!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
カンタベリー・シーンの重要グループであるHATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESHの中心メンバーが結成したジャズ・ロックバンドの78年作。Dave Stewart、Phil Miller、Neil Murray、Pip Pyleというキャリアのあるメンバーに加えてGILGAMESHのAlan Gowen、CARAVANやSOFT MACHINEとつながるJimmy Hastings、そしてGILGAMESHにも参加しているAmanda Parsonsなどゲスト人も強力。その内容はDave Stewartの存在感を感じさせる、HATFIELD AND THE NORTHの音楽性をよりジャジーにしたような作風であり、4曲の大作から成るカンタベリー・ジャズ・ロックの集大成といえる圧巻の傑作です。
イタリアのグループ、81年作。手数多くシャープなドラム、時にリードも取るアグレッシヴなベース、軽快かつ流麗なインタープレイからグルーヴ感溢れるバッキングまで印象的なエレピ&ピアノ、グイグイと引っ張る力強いサックスによるジャズ/フュージョン・ロック。変拍子のキレの良さなど、テクニック抜群。4thあたりのSOFT MACHINEやBRAND Xなどの英ジャズ・ロックをベースに、地中海のヌケの良さを加えたサウンドは、かなりレベル高いです。クロスオーバー寄りのジャズ・ロックが好みの方は必聴のグループ。おすすめです。
ジェネシス系伊シンフォの名バンドとして知られるMOONGARDENのギタリストとキーボーディストによるプロジェクト・バンド、13年作2nd。分厚く荘厳なシンセとピアノソロが連なっていく冒頭部を経た次の瞬間。躍動感いっぱいに弾むリズム・セクションに乗って、伸びやかに尾を引くロングトーンのギター、ひたすら柔らかくファンタスティックに広がるシンセが駆け抜けていくこのアンサンブル!GENESISの名曲「Watcher Of The Skies」を重ねずにはいられない素晴らしい演奏に、思わず胸が震えます。一音一音が凛とした美しさを放つピアノ、繊細な叙情美を添えるフルートもやはりGENESISを想起させる素晴らしいもの。前作にはなかったヴォーカルが加わっているのも特徴で、パッションと深みをあわせ持つ劇的な歌唱を聴かせます。全14曲切れ目なく展開していく演奏に最後まで圧倒される、見事な完成度のシンフォ絵巻。初期GENESISのファンタスティックさ、幻想性、叙情美を理想的に受け継いだ文句なく素晴らしい一枚です。おすすめ!
英サイケ・ポップ・グループTHE 23RD TURNOFFを率いて活躍したSSW。Vertigoレーベルよりリリースされた70年の2nd。前作から続くドリーミーなフォーク・ポップに加え、土臭くスワンピーなフォーク・ロックもフィーチャー。フォーク・ロックな楽曲も牧歌的で英国臭いっぱいで素晴らしいですが、やはり1stで聴くことができたフォーク・ポップが絶品。管弦楽器のメランコリックでいて格調高いアレンジが効いていて、1st以上にメロディの良さが際立っています。本当に素晴らしいソングライター&ヴォーカリストです。ブリティッシュ・ポップの名作と言っていい一枚でしょう。前作以上に素晴らしいアートワークはさすがキーフ。
東欧を代表するハンガリーのプログレ・グループ。96年の4th。前作で大活躍だった鍵盤奏者が脱退しましたが、アンサンブルのテンションとダイナミズムは全く落ちていません。室内楽的な管弦楽器とロバート・フリップ譲りのスリリングなギターを中心に、オーケストラを鮮やかにフィーチャーした壮大なシンフォニック・ロックを聴かせています。圧倒的なイマジネーションとスケール。前作に引き続き、文句なしの傑作!
英国はヨークシャー出身、ダニー・クラークとレニー・ウェズリーによるフォーク・デュオ。FOGGY DEW-Oとしてデビューしアルバムを残した後、FOGGYと改名してリリースした72年作。STRAWBSのトニー・フーパーによるプロデュースで、元STRAWBSでデュオHUDSON-FORDでもお馴染みの2人に加え、STRAWBSのKey奏者Blue Weaverが参加。木漏れ日溢れる牧歌性と、トラッドに根ざした格調高さとが絶妙にバランスした英国的なフォーキー・アンサンブル、そして親しみやすい2人のヴォーカルと優しいハーモニー。STRAWBS人脈によるサポートもさすがで、リコーダーやタブラやピアノがそっと艶やかに叙情を描きます。Blue Weaverによるメロトロンも聴き所の一つで、MOODY BLUESのフォーキーな曲が好きなリスナーにはたまらないでしょう。ブリティッシュならではの幻想美に包まれた英フォーク・ロック名品です。
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