2014年4月15日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
試聴用の動画とともに、関連する特集記事やジュークボックス・コンテンツやニッチな中古リストをご紹介してまいります。
試聴しながら、みなさまにとってぴったりの一枚をお探しください。
本日も世界のロックをカケハしてまいりますよ~。
まずは、入荷ほやほやの新譜を2枚ピックアップいたしましょう。
イエスのヴォーカルとしても活躍するJon Davison在籍の米シンフォ・バンドによる2014年作!イエスやカンサスの持つ爽快なファンタジー、そして、ジェントル・ジャイアントばりのコーラス・ワークやリズムのキレを持ち合わせた快作!
ジェスロ・タルからトラッド色を抜いて、スペーシー&ファンタスティックにしたような個性豊かな米プログレ新鋭!ここぞで伸びやかにリードを奏でるヴァイオリン/フルートも魅力的ですよ~。
新入荷した際にすぐに売り切れた人気作が再入荷!
90年代はじめから活動するベテラン伊プログレ・バンドによる2014年作なんですが、クラシックの気品、ジャズの躍動感、地中海音楽のエキゾチズムがブレンドしたまばゆいサウンドは、これぞイタリアン・プログレ!
SYNDONEは旧譜もロングセラーで人気です。
なんと言ってもヴォーカルが強烈!欧州的ロマン溢れる耽美な歌唱、時にダミ声が轟くパワフルな絶唱、果ては女声を模したハイトーン!現代イタリア屈指のヴォーカリストと認定!?
こちらもすぐに売り切れた人気新譜が再入荷!
三兄弟プログレバンドとして、知名度ではジェントル・ジャイアントと雲泥の差だけど、70年代ブリティッシュ・プログレやP.F.M.やLE ORMEへのオマージュに満ちたヴィンテージ感、たまらないなぁ。
クラブチッタ川崎の来日公演を収めた「LIVE IN TOKYO」シリーズも大人気!
初のオーケストラとの共演で傑作『CONTAMINAZIONE』を再現した2013年日本公演ライヴ盤!新鋭バンドRANESTRANEのサポートも素晴らしく、タイトでエッジのある演奏に浮かび上がる艶やかなストリングスにただただ感動・・・。
イタリアと言えば、ジャズ/アヴァン系グループにもPICCHIO DAL POZZOなど名グループが多いですよね。そのDNAを継ぐ新鋭も良いグループが続々と出てきておりますよ~。3作品ピックアップいたします。
ずばり現代版PICCHIO DAL POZZO!暴走するドラム、縦横無尽に暴れ回るサックス、熱いヴォーカル、テンションみなぎるピアノ、Rフリップに真っ向勝負なギター。もの凄いテンション!
レビュアー3人が満点を付けた!HATFIELD & THE NORTH、SOFT MACHINE、CARAVAN、KING CRIMSONなどの影響を感じるグレイトなカンタベリー・スタイルのジャズ・ロック新鋭。
これはハットフィールド meets キャメル!? しかも2011年の新鋭なの? 70年代のカンタベリーの発掘音源と言っても信じちゃうな、これ。
アヴァン・プログレを、フランス、アルゼンチン、メキシコからピックアップいたしましょう。
狂暴な変拍子に終始なぎ倒されっぱなし!ヘンリー・カウやクリムゾンばりの強度でレッドゾーンを振り切りまくるズール系新鋭による痛快すぎる傑作!
中近東的なフレーズはAREAを、緊張感みなぎる管楽の響きはX-LEGGED SALLYを彷彿。レッドゾーンを振り切るフランスの新鋭アヴァン・ジャズ・ロック・バンド!
アルゼンチンが誇る新鋭チェンバー・ロック・バンドと言えば?SLAPP HAPPYやCOSのファンにはたまらない女性ヴォーカルのコケティッシュ声炸裂!
80年代から活躍するメキシコが誇るアヴァン/ジャズ・ロック・バンドと言えば?ヘンリー・カウやサムラのファン必聴と言える、硬派かつチンドン屋的痛快さみなぎる名バンド!
ここからは、メロディアスなシンフォ新鋭グループを3作品ピックアップ。
イタリアの新鋭グループですが、ルネッサンス直系の気品漂う逸品!透明感ある美声女性ヴォーカルに心洗われます。
1st、2ndともにカケレコ・ロングセラーのポーランド屈指のシンフォ新鋭による2014年作3rd!より鋭さをましたロック的ダイナミズムと東欧らしいメランコリーとが織り成すメロディアスさを極めた傑作!
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GENESISの叙情性+FLOWER KINGS的スケール感だって!?ジェネシス・フォロワーバンドWATCHを脱退したメンバーによる新バンドのデビュー作は、ジェネシス的要素を残しつつ、よりダイナミックに展開する力作シンフォ!
GENESISのDNAを受け継ぐプログレ新鋭作品を中古棚からピックアップいたしましょう。人気順でどうぞ!
ここからは、一人とは思えない壮大さで美しいメロディとドラマティックなアンサンブルを紡ぐマルチ・ミュージシャンの逸品を4枚ピックアップいたしましょう。
ムーン・サファリが好きなら、英シンフォBIG BIG TRAINのヴォーカリストのソロもオススメです。透明感あるヴォーカルと天上から降り注ぐようなメロが絶品☆
こ、これはプログレ・ファンにもHRファンにも是非とも勧めたい!ハードな泣きのギターと分厚すぎるシンセの壁に圧倒されっぱなしのハード・シンフォニック・ロック!!
90年代以降のイタリアを代表するキーボード奏者と言って良いかな? 荘厳なメロトロン、優雅に舞うヴァイオリン、リリカルなピアノが溢れ出ます!
ロシアというと壮大なクラシック・プログレが多いですが、この作品は、キャメルの叙情美と東欧プログレに通じるスペーシーな幻想性とが結びついたひたすら柔らかでファンタスティックなシンフォ。美しいですよ~。
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イタリアが誇るFabio Zuffantiや今カケレコで大人気のオランダのChrisをはじめ、世界各国からマルチ・コンポーザーによる良質な作品が続々と届けられています。注目の作品をピックアップいたしましょう。
さぁ、ここからは昨日売れた人気のリイシュー盤をピックアップいたしましょう。
抑制されたエモーショナルなギターはフォルムラ・トレに通じてるし、ハード&ジャジーに畳みかけるところは英パトゥが頭に浮かぶし、この旧ユーゴ産グループ、本格派ぷんぷんで良いです!
スワンプ・ファンもこれは案外スルーしてないかな? ドラマーのソロと思って侮るなかれ。マッスルショールズ録音で、腕利きがサポートした、もう素晴らしすぎる英SSW/スワンプ大傑作!
グラム・ロックのゴージャス meets 英ポップ伝統の気品とヒネリ。ハード・ロック、グラム、英ポップの隙間に入り込んじゃった、まさにニッチな逸品!
ニッチ・ポップのファンに店長おすすめのカテゴリーが「愛すべき70s大英帝国ポップ」。中古棚をのぞいてみましょう。
元フリーのアンディ・フレイザーといぶし銀ギタリストの筆頭格クリス・スペディングが結成したグループだって!?
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コリン・ブランストーン、グレアム・ナッシュ、ポール・マッカートニーがトリオを組んで、ジョージ・マーティンがプロデュースしたようなグループをデンマークで発見っ!
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イギリスのレイト60sサイケ・ポップをディープな作品中心に聴いたあと、ユーロや南米の作品も聴いてまいりましょう。それでは、冬のマジカル・サイケ・ポップ・ドライヴ、スタート!
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ビートルズの最高傑作と言えば? 一番好きなアルバムは?となると、なかなか一つに絞れませんが、ロックの進化において最も影響を与えた作品と言えば『サージェント・ペパーズ~』でオーケーではないでしょうか。『サージェント・ペパーズ~』影響下に生まれたユーロ産サイケ・ポップをご紹介!
ABBAのKey奏者/コンポーザーのBenny Anderssonが居たスウェーデンのポップ・バンドはご存知?あのカート・ベッチャーの曲中心の67年ロンドン録音作のマジカルっぷりときたら!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
イタリアの新鋭シンフォ・バンドによる12年作。美声女性ヴォーカルをフィーチャーしたフォーク・タッチのシンフォニック・ロックを展開。特徴的なのが何と言ってもその物悲しくもひたすら美しいメロディで、女性ヴォーカルの高い表現力によって神秘的な作品世界が眼前に広がります。さらに演奏面でも繊細に爪弾かれるアコギ、クラシカルな素養が滲むピアノ、演奏をゆったりと支える気品高いストリングスなど、クラシカルなシンフォニック・ロックとしては近年で最高レベルの完成度。RENAISSANCEなどの格調高い英国シンフォから気品漂うメロディアスさを抽出し、より繊細に情感豊かに蘇らせたかのような名作。まさに珠玉の一枚という表現がふさわしい作品です。
90年代以降のイギリスのプログレ・シーンを牽引するグループBIG BIG TRAINのヴォーカリストによるソロ。2011年作。ちょっと鼻に掛かったような親しみやすさとヌケの良い透明感とが同居した魅惑のヴォーカル。フックに富んだメロディ。ザクザクとヘヴィなパート、ふわーっと広がり豊かなパート、賛美歌のように格調高いパートなどを効果的に配し、メリハリの効いたアンサンブル。メロディアスなシンフォニック・ロックのファンは間違いなくグッとくる旋律に溢れています。これは快作です!JADISやSPOCK’S BEARDやIT BITESのメンバーがゲスト参加。
90年代から活動し、シンフォ・ファン必聴の名作を数多く残しているキーボード奏者Corrado Sardella率いるグループ、2011年作。スケールが大きくきらびやかなキーボードを中心に、エッジの効いた硬質なギター、手数多く焦燥感を煽るドラムがスリリングに畳みかけるダイナミックなシンフォニック・ロック。荘厳なメロトロン、優雅に舞うヴァイオリン、リリカルなピアノ、詩情豊かなメロディなど、イタリアらしい叙情性も魅力的。ドラマティックなシンフォニック・ロックのファンは必聴の力作です。
イタリアン・ジャズ・ロックの新鋭、08年作。暴走するドラム、縦横無尽に暴れ回るサックス、AREAを彷彿とさせるヴォーカル、テンションみなぎるピアノ、Robert Frippに真っ向勝負なギター。もの凄いテンションです!フリー・ジャズのぶっ壊れたアンサンブルからカンタベリー・タッチの精緻なアンサンブルまで、アレンジの引き出しも多彩。テクニックも抜群。ずばり現代版PICCHIO DAL POZZO!ジャズ・ロック、アヴァン・ロックのファンは必聴の傑作です。
ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ。前作『STRAW ANDY』からメンバー変わらずに制作された14年作3rd。エッジの立ったトーンで刻まれるギター、肉感的なドラムをまばゆい光で包み込むようなシンセによるデジタル・ビート、緩急をつけて時にスピーディーに突っ走る展開など、デビュー作からロック的躍動感を増した2ndからさらにダイナミズムが増した印象。アンサンブルや展開は鋭くなっているものの、このバンドの持ち味である東欧的なメランコリーはそのままで、常に叙情がたなびいています。陰影からくっきりと情景が目に浮かびあがるサウンドは並のバンドには出せないでしょう。しっとりと伸びやかに歌い上げる女性ヴォーカルとドラマティックなメロディは相変わらず絶品。前作で覚醒したバンドがさらに堂々と、自信に満ち溢れて鳴らしたメロディアス・ロックの傑作です。
MAGMA/ZEUHLサウンド影響下のフランスのマルチ・ミュージシャン、FRANCOIS THOLLOTによるグループ。11年デビュー作。編成は、リズム隊にギター、ピアノ、アルト・サックスの5人組。変拍子を散りばめながら急激な緩急でシャープに畳みかけるドラム、クリムゾン『レッド』期ばりの轟音ベースによる硬質なリズム隊からして圧倒的なテンション!さらに、緊張感をあおるミニマルなフレーズから疾走する早弾きまで緊張感をあおるキーボード&ピアノ、塊となって聴き手に襲いかかるギターとサックスが追い打ちをかけて、ヘンリー・カウやクリムゾンばりの強度でレッドゾーンを振り切ります。いや〜、凄まじい熱量とスピード感。アコースティックな音色もうまく配して音は芳醇さもあるものの、アンサンブルは終始キレキレ。狂暴な変拍子になぎ倒されっぱなしの痛快な傑作です。
アルゼンチンはブエノス・アイレス出身で、クリムゾンやジェントル・ジャイアントやヘンリー・カウとともに、ドビュッシーやルチアーノ・ベリオやリゲティ・ジェルジュに親しんだコンポーザーのAbel Gilbert(1960年生まれ)率いるチェンバー・ロック・バンド。2014年作の3rd。女性ヴォーカルのCarolina Restucciaも特筆で、ダグマー・クラウゼ(SLAPP HAPPY)やパスカル・ソン(COS)を彷彿させる狂気とコケティッシュさを内包した歌声が強烈。クリムゾンのジェイミー・ミューア的な奔放なパーカッションにCarolinaの奔放なヴォーカルが乗るチェンバー・ミュージック、そして、管弦楽器とシャープなエレキ・ギターがまばゆいトーンでエキセントリックなアンサンブルを奏でるチェンバー・ロック、さらにニューウェイヴとゴシックを行ったり来たりするようなアヴァン・ポップも交えながらイマジネーション豊かに展開していきます。ユニヴェル・ゼロばりの器楽的な技巧を持ちつつ、強迫的にはならず、どこかカンタベリーにも通じるようなユーモラスさがあるサウンドが持ち味です。数多く好グループが出てきている2010年代以降のチェンバー・ロック・シーンの中でも屈指と言える強度と奔放さを持った名バンドによる傑作です。
DARWIN’S RADIOやFROST*で活躍したギタリスト/ヴォーカリストによるソロ第二弾の2011年作。ディストーションを効かせたファットなトーンで豪快に鳴らされるリズム・ギターと低く立ちこめるようなキーボードが壁を築くように鳴らされる荘厳なアンサンブル、そして、演奏のヘヴィネスと対照的なハイ・トーンによる伸びやかなヴォーカルとキャッチーなメロディ、コーラス・ワーク。壮大に、そして劇的に展開されるドラマティックなシンフォニック・サウンドはただただ圧倒的。泣きを織り交ぜながら躍動感いっぱいに飛翔するリード・ギターもグッとくるし、デジタリーにエッジの立ったモダンなパートを効果的に挟むことにより生み出されるダイナミズムもカッコいいし、これは力作です!
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