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【ユーロロック周遊日記】スパニッシュ・シーンの名アレンジャーALFREDO CARRIONによる76年作『LOS ANDARES DEL ALQUIMISTA(錬金術師)』

一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、スパニッシュ・プログレ界屈指のアレンジャーとして知られる名手ALFREDO CARRIONの76年唯一作『LOS ANDARES DEL ALQUIMISTA(錬金術師)』をピックアップいたしましょう。

彼の存在は、スパニッシュ・プログレ・シーンにおけるロバート・ジョン・ゴドフリーと言えるかも知れません。

最初に彼の手腕がプログレファンに知られるようになったのが、元はR&B/ビート・バンドだったLOS CANARIOSが74年にリリースした一大シンフォニック・ロック大作『CICLOS』での見事なアレンジワークです。

ヴィヴァルディの『四季』を主題に、原曲のエレガンスを維持しつつもロックのダイナミックな躍動感やアグレッションが注入されたサウンドは、彼のアレンジャーとしての高い力量があってこそのものと言えるでしょう。ときにロック本来の無骨さを前面に出してエネルギッシュに突き進むパートは実にスパニッシュらしい熱量が感じられます。

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上が68年ごろのCANARIOS。この時代らしい活きの良いビート・ロックですね。コレはコレで結構いいものですが、CARRIONのカラーが加わると下のようなプログレファンにはたまらないクラシカル・シンフォニック絵巻に大変身!6年の隔たりがあるとは言え、同バンドとは思えない変化です。

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そんな彼が、76年にリリースした唯一のソロ作品が『LOS ANDARES DEL ALQUIMISTA(錬金術師)』です。その内容は、声楽の素養を感じさせる格調高いヴォーカルを主軸に、クラシカルにもフォーキーにもポップにも多彩に展開していくシンフォニック・ロック。では本作からのナンバーをお聴きください♪

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切々と歌い上げる女性Vo、タイトに刻まれるリズム、浮遊感のあるシンセ、クラシックの格調を感じさせるヴァイオリンなど、各楽器のサウンドの志向はかなり異なっているのですが、それを叙情的なシンフォニック・ロックの文脈のもとにまとめ上げるセンスは流石と言いたいところ。イタリアのラブロックにも通じるメロディアスな美旋律も素晴らしく、聴きやすさという点でも特筆すべきものがあります。

声楽の流れを汲むヴォーカリストをフィーチャーしたクラシカルな作風という部分では、エニドのロバート・ジョン・ゴドフリーが残した74年のソロ作『FALL OF HYPERION』を彷彿させるものがありますよね。あの作品をポップ寄りにしたようなサウンドと言えるかもしれません。うーん、やはり傑作ですね!



他にも彼の見事なアレンジが施された作品として、スペインの大物シンガーMIGUEL RIOSがプログレに挑戦した76年作『LA HUERTA ATOMICA(原子の果樹園)』があります。アラビックなシンセアレンジとスパニッシュな哀感漂うアコギがヴォーカルを盛りたてる名曲「YANKEE JOHNNY」をどうぞ♪

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未CD化のいくつかのシングル/客演等を除けば、彼が大きく関わっている作品はこの3作品とされています。たった3作でスパニッシュ・ロックを代表するアレンジャーと言われるようになったその実力の程がお分かりいただけたのではないでしょうか。

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