【ユーロロック周遊日記】スパニッシュ・シンフォの至宝GOTICの78年作『ESCENES（夢の情景）』

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一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、スパニッシュ・シンフォの至宝と言うべき名グループGOTICが残した78年の唯一作『ESCENES（夢の情景）』をピックアップいたしましょう。

GOTICは、70年代後半に活動したバルセロナ出身のシンフォニック・ロック・グループ。78年に今回ご紹介するデビュー作『ESCENES』をリリース、同年に2ndのレコーディングを行ったものの当時未発表に終わったという経緯を持つグループで、事実上当時数多いたであろう唯一作のみを残して消えたバンドの一つと言えます。

さて、そのサウンドの前に注目したいのが、プログレファンを惹きつけてやまない優美なジャケットイラスト。同じくスペインのグループVEGAのジャケットも手がけるDorodeo Pueblaなる人物による作品なのですが、ロジャー・ディーンを彷彿させる幻想的なタッチとパステルカラーを基調とした柔らかな色使いが、見る者をファンタジックな世界観へと誘なうかのような素敵なイラストとなっていますよね。

ちなみにこちらが『VEGA / ANDALUZA』のジャケット

そんなジャケットアートの世界をまさにそのままサウンドに宿したかのような内容も絶品！ゆったりシンフォニックに広がるシンセ、コロコロと愛らしく鳴るファンタジックなエレピ、そして溢れんばかりのリリシズムを湛えたフルートをメインとした流麗なアンサンブルは、さすが「スペインのキャメル」と称されるだけのことはある素晴らしさ。そこにリズム隊がもたらすタイトなジャズ・ロック/フュージョン的エッセンスが加わると、カンタベリー系にも近い感触が生まれてきます。では、本作のオープニングを飾る愛すべきこちらのナンバーをどうぞ♪

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いかがですか？キャメルをジャジーにして地中海の風にさらしたような、ほのかに香るエキゾチズムが心地よい名作に仕上がっています。
これだけハイクオリティな作品を作る事ができるグループ、もっと長く活動して更なる傑作を作ってほしかったものですね～。

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