2014年1月8日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
一枚目は、昨年末に入荷して即日完売で、2度目の入荷となった旧ユーゴ産ドリーミー・フォークを。
余裕を持って仕入れましたが、人気盤なのでお早めにチェックどうぞ!
70年代初期の旧ユーゴはベオグラードで、こんなにも煌びやかで神秘的でなおかつ陽光のように温かなフォーク・トリオが生まれていたんですね!
TRIO DAGと同レーベルからの再発。こちらも英フォークのファンは要チェックです。
旧ユーゴはスロヴェニアに、「英フォーク三種の神器」に通じる神々しさを放つ傑作が生まれていたとは!メロウ・キャンドルのファンは間違いなくやられます!
旧ユーゴだとやはりこれがトップセラー!
旧ユーゴ最高峰!というより、ユーロ・ロック最高峰と言えるほどの一大プログレ傑作。ジェントル・ジャイアントばりの超絶技巧とメロディ・センスとハーモニー。これでもかと畳みかけて圧巻!
東欧つながりでチェコのシンフォニック・ロック古典も昨日入荷しましたのでピックアップ。
チェコのみならず、東欧シンフォ界一世一代の名盤として知られるのがこちら!クラシカルなオルガンやスペイシーで無機的なARPシンセによるドラマティックなサウンドは圧巻!
旧チェコならこちらのジャズ・ロック作も人気です。
マハビシュヌ・オーケストラやブランドXに対する旧チェコからの回答!圧倒的なテクニックと熱量は東欧屈指。
バカテクならこの作品も負けません!なんとトルクメニスタン産!トルクメニスタンのWikipediaページにも同国を代表するミュージシャンとして記載さていてビックリ。
トルクメニスタン出身のドラマー、と言ってもピンとこないでしょうが、この音を聴けばきっとたまげるはず!眩暈がするほど緻密でテクニカルな超絶ジャズ・ロックをご堪能あれ
旧ソ連つながりでご紹介いたしましょう。クラシカルで荘厳なシンフォニック・ロックのファンはチェック是非!
『コンチェルト・グロッソ』ばりのクラシカル・ロックを聴かせたと思ったら、変拍子でムーグ・シンセがダークに畳みかけたり、オペラティックな男女ヴォーカルが壮大な歌を聴かせたり、めくるめく劇的かつ勇壮に展開。旧ソ連はベラルーシで生まれた圧巻のプログレ傑作。
オランダはKAYAKのKey奏者の2013年作なんですが、正直なところ最初はそれほど売れるとは思っていなくてあまり仕入れていなかったのですが、入るたびにすぐに完売。TONさん、過小評価してしまい、申し訳ありませんでした!
作品を聴くと納得の完成度です。
KAYAKのKey奏者による2013年作ですが、非常にヨーロピアンでトラディショナルで映像喚起的で美しく気品いっぱいの名品!
オランダだと、同国が誇るジャズ・ロックの名バンドSUPERSISTERの発掘ライヴも大人気!
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カンタベリー・スタイルのバンドとしてユーロ・ロックのファンに人気のグループですが、ほぼ同時期に活動していることから、カンタベリーのグループのフォロワーというよりは、R&B~サイケデリック・ロックを出発点に、オルガンやフルートをフィーチャーしながらジャズ・ロック化する中で同じようなサウンドにたどり着いたバンドと言えるかもしれません。
ユーロのジャズ・ロックはカケレコが力を入れているカテゴリーですが、特に注力しているのがバルセロナのジャズ・ロック・シーン。
ジャケも最高だが、音もカッコ良すぎる。ハットフィールド&ザ・ノースの1stやヘンリー・カウのファンは間違いなく気に入るでしょう。このキレ味・・・スペイン・ジャズ・ロックすごいっす。
70年代半ばに花開くスペインはバルセロナのジャズ・ロック・シーンの礎を築いた名グループによるBS&Tやシカゴに対する回答。さすがのキレ味ですよ~。
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スパニッシュ・プログレ黎明期を代表するグループであり、イギリスのニュークリアスやパトゥに比肩すると言って過言ではないもっともっと再評価されるべきグループ、MAQUINA!を特集!
同じスペインでも上記2バンドとの関わりは薄いと思いますが、この作品も大人気です。
このバンド、ほぼ無名に近いですが、初期P.F.M.ばりの素晴らしさ!85年唯一作なんですが、もしこれが75年作だったとしたら、ユーロ・ロック屈指の傑作として評価されていたでしょう!
地中海つながりでイスラエルのジャズ・ロックも売れていますね。今年は地中海ジャズ・ロック特集をアップしたいと思っていますよ。
シャープな変拍子、流麗かつテクニカルなエレピ、切れ込むヴァイオリン!こんな名曲が眠っているとはユーロ辺境恐るべし。
グレッグ・レイクが発見したのが、P.F.M.じゃなくて、こっちだったら、勢力図は変わっていたかも?
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SHESHETやKTZAT ACHERET(NO NAMES)をはじめ、ジャズをベースにした洗練された演奏と巧みなポップ・センスがブレンドしたまばゆい音楽の宝庫、イスラエルを大特集!
ブリティッシュ・ロックの発掘盤としてはベストセラーのこちらの作品も再入荷!
まだまだこんな凄いバンドが居たとは!幻の英プログレ・グループが発掘!スティーヴ・ハウばりのスリリングなギターと性急に畳みかけるアンサンブル!ずばり素晴らしい!
この作品がCD化された時はほんとうに驚きました。せみま~るさんの「ロック・ダイビング・マガジン」に掲載されてからずっと聴きたいと思っていた一枚。
ジャケは暗ったいですが、音はゾンビーズ・ファンにはたまらない気品溢れるポップでニンマリ。
英サイケ・ポップが好き? レア・フォークも好き?この作品は、マニア度120%!?
ポール・マッカートニーに通じる英国的なメロディが好きなら、このバンドはハイリーレコメンドです。
スコットランドのポール・マッカトニーと言われるソングライター率いるグループと言えば?「田舎のビートルズ」と言える愛すべき名曲ですね。ピアノが踊る間奏で木漏れ日が降ってきます。
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「MEET THE SONGS」第2回 STEALERS WHEELの72年デビュー作『STEALERS WHEEL』
ドリーミーなサイケ・フォークが何枚か売れましたので、オススメ盤をピックアップいたしましょう。
まずはスペイン!
あのゴングのデヴィッド・アレンがプロデュースしたスペインのサイケ・フォーク名盤だって!? ゴーキーズあたりが好きな90年代以降ロックのファンにも聴いてもらいたいです。
お次はカナダはケベック!
「アラスカの荒涼とした氷土に閉ざされた冷気滴る音像は、とにかく幽玄で神秘的だ。アシッドフォーク好きを自認するならば絶対に聴いて損することはない傑作です。」by コッコロコハウスさん
次はなんとインドネシア!
インドネシアってことでもっと湿度ある熱帯な音をイメージしましたが、南米ものに通じるリリシズムにうっとりなドリーミー・サイケ秘宝☆
ラストは、北欧のロック!
北欧のMNWレーベルは、英米フォーク・ロック/ルーツ・ロックのファンには本当にオススメです。
ジュークボックスで是非、チェックください!
ザ・バンド meets 北欧ダンス・ミュージック!?
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
また明日、お会いいたしましょう。
イスラエルを代表するロック・グループKAVERAT〜ソロ〜プロデューサーなどイスラエル・ロック・シーンを代表するミュージシャンYoni Rechterを中心に、APOCALYPSEのZohar Leviなども参加したグループ。75年作。変拍子をビシバシと決める手数多くシャープなドラム、流麗なエレピ、アグレッシヴに切れ込むヴァイオリン!Yoni Rechterによる叙情溢れるメロディ&ヴォーカルと、フュージョン・タッチのテクニカルなアンサンブルとが絡み合った逸品。それにしても抜群のセンス!Yoni Rechter周辺にハズレなし。まばゆい名作!
イスラエルではかなり名の知れたミュージシャンでありコンポーザーの3人、Shlomo Gronich(イスラエルのアラン・ソレンティとして有名!)、Shem Tov Levy(SHESHETのフルート奏者!)、Shlomo Ydov(2010年現在でも活躍を続ける名SSW)によるスーパー・トリオ。イスラエル・プログレのNo.1グループとして知られていて、75年リリースの唯一作である本作は、SHESHETの唯一作と並んで人気の傑作。軽やかな変拍子によりめくるめく展開するアンサンブルと巧みなコーラス・ワークはGENTLE GIANTばり!地中海の空気が感じられる詩情豊かなパートも魅力的で、フルート、弦楽器、エレピ、アコギ爪弾きがタペストリーのように丁寧に重なり、美しいメロディを包み込むアンサンブルは、P.F.M.に比肩しています。GENTLE GIANTやCAMELなどブリティッシュ・プログレのファンからP.F.M.などイタリアン・ロックのファンの皆さま!ずばりこの作品は聴かなきゃ損です!素晴らしすぎる逸品!
スペインはカタルーニャ出身のインスト・グループ。82年の唯一作。イマジネーション豊かなスパニッシュ・ジャズ・ロックと、叙情派シンフォのエッセンスが入ったジャジーかつメロディアスなプログレとの二つのスタイルにより、アルバムを彩り豊かに構成。手数多くシャープなドラム、アグレッシヴなベースによるいかにもジャズ・ロックなリズム隊を土台に、ギターが時にジャジーかつスリリング、時にヴァイオリン奏法などを駆使して切々と胸に響くフレーズで引っ張り、柔らかなエレピやリリカルなピアノが全体を包む。かなりマイナーなグループですが、実力は驚愕のレベル。必聴盤です。
スペインはバルセロナで興った「ライエターナ・ミュージック」屈指の傑作と言われる76年唯一作。メンバーの中心は、現在までプレイヤー/コンポーザーとして活躍するサックス/テノーラ奏者のJoan Josep Blay。他、ジャズ・ピアノの名手でORQUESTRA MIRASOLでも活躍するKey奏者Victor Ammannと、トランペット奏者、トロンボーン奏者、リズム隊による6人編成。Joan Josep Blayによるテノーラ(スペインの民族木管楽器)のチャルメラ風フレーズを軸に、トランペットとトロンボーンがたおやかにむせぶ地中海フレイヴァーたっぷりのサウンドを聴かせます。ビシバシと切れ味鋭いドラムとメロディアスに動きまくるベースによるリズム隊も鉄壁。Key奏者のVictor Ammannもさすがで、ギルガメッシュのAlan Gowenにも比肩する緻密で煌びやかなピアノ&エレピが印象的です。ハットフィールドやギルガメッシュなどカンタベリーの名作と比べても何ら遜色ないクオリティ。これはユーロ・ジャズ/アヴァン・ロック屈指の傑作です。
スペイン出身のサイケ・フォーク・グループ。78年作の唯一作。デヴィッド・アレンによるプロデュースで、ドリーミーなメロディー、美しいコーラス・ワーク、リコーダーやハーモニカによる黄昏のアンサンブルが印象的な名作。どの曲もメロディーが素晴らしく、佳曲揃いです。
69年発表の激レア盤。ハープシコード、エレピ、オルガンが哀愁のコードを刻み、流れるようなメロディーと泣きのハーモニーがサイケ・ポップ好きを唸らせるレイト60sの隠れた名盤。ギミックはあまり使わず、メロディーとハーモニーで勝負したところに彼らの自信が感じられます。メロディ・ラインの素晴らしさは、なぜこれほど無名なのかが不思議なほど。優雅なメロディと鍵盤のクラシカルさは、Rod Argentを想わせます。ゾンビーズ「オデッセイ・アンド・オラクル」が好きな方にはたまらないサウンドでしょう。完成度高し。
ポール直系のSSWとして知られるGerry RaffertyとJoe Eganによるポップ・フォーク・デュオ。73年作の2nd。1stの延長線上にある、温かみ溢れるメロディ&ハーモニーが素晴らしい哀愁いっぱいの英フォーク・ロック。ソングライター・コンビのもう一人Joe Eganも特筆すべきメロディ・メイカーで、彼のペンによる「STAR」は、田舎のビートルズと呼びたくなるような郷愁を誘う名曲。それにしても、どの曲もメロディが素晴らしい!2人の優秀なソングライターが次々と美しくも「いなたい」メロディを紡ぐ逸品。ジャケットの雰囲気にピンときたら間違いなく気に入るでしょう。
72年に旧ユーゴのベオグラードにて結成されたフォーク・トリオが74年にリリースした唯一作。凛としたアルペジオが幾重にも折り重なりファンタスティックな音世界を描くアコースティック・ギター、そこに気品を添える艶やかなストリングスや麗しのフルート。曲によってドラムがビートを刻み、オルガンがメロウネスを加え、フォルムラ・トレのアルベルト・ラディウスを彷彿させる抑制されたトーンのギターがエモーショナルなフレーズを添えます。3人が歌うヴォーカル&ハーモニーがとにかく絶品の美しさで、神々しさすら感じさせる透明感ある歌声、ただただ幸福感に包まれる三声ハーモニーに終始うっとり。煌びやかな神秘性とともに、陽光のような温かさもあるユーロ・フォークの逸品。これは傑作です。メロウ・キャンドルやチューダー・ロッジなど英フォークのファン、ITHACAなどサイケ・フォークのファンをはじめ、ピンク・フロイドの叙情的なフォーク・ナンバーが好きな方にも是非聴いてほしい!
旧ユーゴはスロヴェニア出身、男女ヴォーカルでヴァイオリン奏者を含むプログレッシヴ・フォーク・グループ。PGP RTBより83年にリリースされた唯一作(79年にカセットのリリースはあり)。透明感の中にちょっぴりミスティックさもあるハイ・トーンの女性ヴォーカル、静かに寄りそう美声の男性ヴォーカルがとにかく絶品。シンプルなアコギ・バッキングを一気に格調高く染める艶やかなトーンの流麗なヴァイオリンも特筆です。スロヴェニア語の響きがまた、ヴォーカルの妖艶さやバンドの持つ気品を一際輝かせています。これはメロウ・キャンドルのファンは間違いなくやられるでしょう。ジャケは呪術的ですが、サウンドはただただクリアで神秘的。名作です。
68年にバルセロナで結成された、スパニッシュ・プログレ黎明期を代表するグループ。70年に1stリリース後、メンバーが徴兵制度で次々に脱退、代わりのメンバーを加えたりやりくりしていたもののついにオリジナル・メンバーが居ないこととなり活動停止に。71年に徴兵から戻ってきたオリジナル・メンバーのKey奏者、Enric Herrera中心にメンバーが一新され、BS&Tやシカゴなどブラス・ロック・ムーヴメントに呼応し、ブラス・セクションを加えて再始動しました。オリジナル・メンバーのJordi Batisteは正式復帰はしなかったものの、全面的にヴォーカルとしてゲスト参加し、72年にライヴ録音されたのが本作2nd。シャープかつふくよかなリズム隊、キレのあるカッティングからジャジーで流麗なソロまできらめくギター、そしてグルーヴィーかつ陰影に富んだオルガン&ブラス!後にスペイン・ジャズ・ロック・シーンで活躍する名手がずらり揃っていて、さすがと言える素晴らしいブラス・ロックを聴かせています。ちなみに他の主要メンバーは、バルセロナ出身ミュージシャンによるビートルズ・カヴァー作(名盤!)をリードしたSAX奏者のPeter Roar、MUSICA URBANAで活躍しマイルス・デイヴィスやチック・コリアとも活動するベースのCarles Benavent、同じくMUSICA URBANAに参加するドラマーのSalvador Fontなど。歌詞は英語です。
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