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MAGMAの記念すべきデビュー作『MAGMA』- 【ユーロロック周遊日記】

マグマの記念すべきデビュー作『マグマ』(70年作)を特集いたしましょう。

マグマと言えば、オペラチックなコーラスやスキャットと、執拗に繰り返されるテンションみなぎるフレーズによる強迫的なアンサンブルが浮かびますが、このデビュー作では、ジョン・コルトレーンによるフリー・ジャズやストラヴィンスキーによるクラシックを元にした構築と崩壊とがせめぎ合う緊張感みなぎるシンフォニック・ジャズ・ロックが特徴です。

中心人物は言わずと知れたドラマーでありコンポーザーのクリスチャン・ヴァンデ。

R&Bやソウルに親しんだ後、ジョン・コルトレーンのフリー・ジャズに心酔。彼の67年の死後、生きる活力を失い、すべてを捨て、イタリアへと渡ります。バーを彷徨うこと2年。69年の春、コルトレーンと同じく「神の啓示」を受け、非西洋的な精神世界を追求したコルトレーンの意志を受け継ぐことを決意し、フランスに戻り、マグマを結成します。

そしてすぐに生まれたのが、マグマの代名詞である独自言語のコバイア語と、英米が主導する資本主義や利己主義による均一化を憂う壮大な叙事詩=コバイア・ストーリー。

その世界観をLP2枚に渡り見事に音で描ききった傑作がこのデビュー作です。

早速聴いていきましょう。

いきなりの1曲目から、彼らならではの音世界が爆発!

T1: KOBAIA

圧倒的なスピード感でシャープに疾走するドラム、超低域でうねっては暗黒を表出するベースによる屈強なリズム隊。荒々しさを生むザラついた歪みの猥雑&ブルージーなギター、ビッグバンド・ジャズ風から突如暴力的に牙をむくブラス。

オープニングから圧倒的な音圧で聴き手にせまります。

対照的に煌びやかなトーンで格調高さを加えるピアノも絶品。なお、ピアノは、後にザオを結成するフランソワ・カーン。

呪術性、神秘性、クラシカルな静謐さ、エキゾチズムが代わる代わる押しては引くフリーフォームな中間部を経て、後半に向けて、熱量を増すドラムとブルージーかつ狂暴なギター。

す、すさまじすぎるテンション・・・。

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初期ならではの魅力として、北欧のサムラに通じるコロコロとユーモラスなチェンバー・ロック色、チンドン屋フレイヴァーも印象的。

そんなゴリゴリとユーモラスなアンサンブルから、重くブローするブラスと不協和音を鳴らすピアノを合図に、マグマならではの暗黒世界へと突入する3曲目をピックアップ。やはり凄まじいテンション・・・。

T3: MALARIA

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続いては、1枚目のラストとなる6曲目。

T6: AURAE

前半はフルートや管楽器による静謐なシンフォニー。そこから、執拗な反復による強迫的サウンドが牙をむく後半へと怒濤に展開。初期マグマならではの暗黒シンフォニー/チェンバー・ロック!

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本作をプロデュースしたのは、最初期にはメンバーだったローラン・チボー。彼が作曲した曲をピックアップいたしましょう。

T8: NAU EKTILA

爪弾かれるアコギと木管楽器による前半は、ほんとにマグマ!?とびっくりな幻想性。

マイク・オールドフィールドとクリスチャン・ヴァンデがデュオを組んだら、こんな音になるでしょうか。

ローランのソロ作にも通じる映像喚起的な音世界が印象的ですね。

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最後に圧巻のラスト曲をピックアップ。

T10: MUH

チック・コリア的な爽やかな涼風が吹いたかと思うと、サムラばりの高速チンドン屋アンサンブルで駆け抜けたり、フルートが中世の田園に誘い祝祭ムードに包まれたかと思うと、狂気の不協和音が乱れ鳴らされたり。

ラストの呪術的なナレーションまで、圧倒的にめくるめく展開するダイナミックすぎる圧巻のフィナーレ。

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う~ん、最初から最後まで手に汗にぎる超絶シンフォニック・ジャズ・ロックが展開していますね。

2ndは、本作の延長線上にあるサウンドで、2ndの後、ヤニック・トップ(B)、ステラ・ヴァンデ(Vo)が加入し、3rdにてマグマならではのあの暗黒オペラティック・サウンドを確立します。

そのサウンドがあまりに強烈なため、1st、2ndは地味な位置づけですが、単体の作品として考えるならば、ユーロ・ロック史上に残る大傑作と言っても過言ではないでしょう。

最後に当時のTV放送映像をピックアップいたしましょう!オープニングからクリスチャン・ヴァンデが狂ってます。曲は、このデビュー作収録の「STOAH」。

それにしても、当時はスカパーなど有料放送なんてなかったでしょうし、公共電波でこれが流れたのかぁ。痛快!

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    ドラマー&コンポーザーのクリスチャン・ヴァンデ率いるフランスを代表する、というよりユーロ・ロックを代表する巨星グループによる記念すべき1970年デビュー作。幼少時代にクラシックをはじめ、R&Bやソウルに親しんだ後、ジョン・コルトレーンのフリー・ジャズに心酔したヴァンデ。コルトレーンの死後、生きる活力を失い、2年をさまよい歩いた後、神の啓示を受け、精神世界を追求したコルトレーンの意志を受け継ぐことを決意し、マグマを結成します。非西洋的な土着性をクラシックに取り込んだストラヴィンスキーなど近現代クラシックの流れを汲みながら、米R&Bやソウルのダイナミズム、コルトレーンの精神性をグツグツと煮炊きながら生まれたのがマグマ独自のサウンド。彼らの代名詞と言える独自言語コバイア語も既にあり、英米が主導する資本主義や利己主義による均一化を憂う壮大な叙事詩=コバイア・ストーリーを核に、フランスならではのロックをめざしたのが本作です。いきなりの一曲目「Kobaia」から、彼らならではの音世界が爆発!圧倒的なスピード感で疾走するドラム、超低域でうねっては暗黒を表出させるベースによる屈強なリズム隊。デビュー作のみ居るギタリスト、クロード・アンゲルによるザラついた歪みの猥雑&ブルージーなギター。そして、ビッグバンド・ジャズ風から突如暴力的に牙をむくブラス隊!オープニングから圧倒的な音圧で聴き手に迫ります。対照的に煌びやかなトーンで格調高さを加えるピアノも絶品。なお、ピアノは後にザオを結成するフランソワ・カーン!呪術性、神秘性、クラシカルな静謐さ、エキゾチズムが代わる代わる押しては引く展開は、す、すさまじすぎるテンション・・・。後の暗黒オペラティック・サウンドが強烈なだけに、初期は地味な位置づけですが、ヴァンデの精神性と音楽的野心はすでに最高潮ですし、ユーロ・ロック史上に残る作品と言っても過言ではないでしょう。大傑作!

  • MAGMA / M.D.K

    唯一無二の「コバイア・サウンド」が確立された73年の大傑作、邦題「呪われし地球人たちへ」

    73年作の3rd。本作よりヤニック・トップが加入。重厚かつエキセントリックなバンド・アンサンブルとオペラ風の男女混声コーラスが爆発的なエネルギーを放つ、あのマグマ・サウンドが確立。傑作。

  • MAGMA / WURDAH ITAH

    74年作。

  • MAGMA / LIVE

    全プログレファン必聴と言いたい究極のライヴ・アルバム!75年リリース

    Christian Vnderを中心に「コバイア」という架空の文化を生み出し、凶暴にして荘厳、エキセントリックなアクの強い作風で70年代を駆け抜けたグループ。非常にメンバーの出入りの激しいグループであり、そのファミリー・トゥリーを辿るだけでも一苦労と言う、まさにモンスター・バンドです。Janik Topに代わり、Bernard Paganottiをベースに迎え、加えて当時まだ10代であったDidier Lockwoodも参加して録音された75年ライブ作であり、彼らの代表作と言える1枚。Christian Vnderのドラムをはじめ、バンドの肉感的に迫る名演はスタジオ盤の音圧をはるかに凌ぐ凄まじいものであり、何もかもが圧倒的な傑作となっています。

  • MAGMA / ATTAHK

    H.R.ギーガーのアートワークに包まれた78年発表の7th、ロック/ファンクのテイストが強く出ていて聴きやすいです

    コバイア思想に基づくコンセプトは継承しつつ、ベースの高音がうねりまくり、コバイア・コーラスにロックとファンクが均衡と破壊の狭間で見事に融合された作品。78年発表。ソウル的パッセージが染みこんでくる「LAST SEVEN MINUTES」は、数あるMAGMAの中でも重要曲。

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