2013年11月27日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
メロトロンというと、60~70年代という印象を持つ方が多いかもしれません。しかし00年代以降に登場した新鋭の中には、この幽玄なる響きに魅せられたバンドが数多く存在するんです。そんなわけで、メロトロンを巧みに導入した世界中の新鋭グループたちを一挙ご紹介いたします!
PFMからCELESTEまでを宿す香り高く豊潤なイタリア叙情に、MOON SAFARIの爽やかなポップフィーリングを加えたような素晴らしい伊新鋭!こぼれんばかりの叙情に満ちたサウンドに奥行きを加えるメロトロンがまた絶品です☆
フランスより登場したヘヴィ・プログレの新鋭、13年2nd。『MDK』マグマか『RED』クリムゾンかという迫り来る音塊の如きヘヴィ・アンサンブルに、これまた嵐のように吹きすさぶ轟音メロトロンがもう強烈すぎ!
英新鋭の中でもイギリスらしい格調高さを最も感じさせるグループの一つがWILLOWGLASS。きらびやかなアコギやどこまでもクリアに広がるシンセ、優雅なヴァイオリン、そして柔らかな幻想美を演出するメロトロンが美しいこの極上ナンバー、試聴是非!
伊チェンバーの名グループYUGENのギタリストによるチェンバー・シンフォの大傑作!物憂げなフィメール・ヴォーカルをフィーチャーし、ヴァイオリンやピアノ、ヴァイヴを交え深淵な音世界を築いていく作風はOPUS AVANTRAを彷彿させます。物悲しいメロトロンの調べに涙。
アングラガルドやウォブラー、ホワイト・ウィローのメンバーによる北欧プログレ新鋭のスーパー・グループ!幻想性に満ちた淡い色彩のシンフォニック・ロックに北欧らしいダークネスを孕んだサウンドは唯一無二。ここぞという場面で溢れだすメロトロンも素晴らしい~
伊実力派チェンバー・バンドYUGENのメンバーによるシンフォ志向の新バンド!YUGENのテクニカルさはそのままに、シンセ/メロトロンがシンフォニックな優美さを加える硬軟&緩急自在のサウンドが特徴。内省的なサウンドが次第にフラワー・キングスにも匹敵する壮大さで迫ってくる圧巻の傑作!
フルオーケストラばりのスケールで聴かせる荘厳なメロトロンが印象深いイタリア新鋭。へヴィに唸るオルガンやシンセ、格調高いピアノなどの目くるめくキーボード・サウンドに彩られたサウンドは、ムゼオなど往年の伊へヴィ・シンフォ傑作群にも肉薄する完成度。
うさぎのジャケが何ともファンタスティックな日本の新鋭。キーボード・シンフォ・ファンにはたまらない、きらびやかなシンセとファンタジックに流れるメロトロンのコンビが絶妙なこちらのナンバーをどうぞ。日本にこんなにも卓越したプログレ・アーティストがいたとは!
新鋭イタリア人キーボーディスト、オルガン、シンセ、ピアノの波状攻撃が押し寄せてくるELP的キーボード・プログレに、ジェネシスに通じるリリシズムが加わった絶品シンフォ!随所で切れ込んでくるメロトロンも効いてます。
まるでMOON SAFARIがデジタル&スペイシーな音響と出会ったような北欧シンフォがあるって!?現代的なデジタルな質感を持つサウンドにヴィンテージなメロトロンの音色がまた合うんですよね~
メロトロンの音圧にかけてはこのグループの右に出るものなし!!ANGLAGARDから受け継いだ北欧ヘヴィー・シンフォの伝統を今に伝える好グループによる09年作。邪悪さをまとって突き進む重量級アンサンブルが圧巻~!
ジェネシス系シンフォの傑作を残したMOONGARDENの別働バンドとしてスタートした、伊ジェネシス・フォロワー・バンド、13年作。『月影の騎士』あたりを想起させるシアトリカルで叙情味たっぷりのサウンドを展開。ここぞで流れ出すツボを抑えたメロトロン使いが素晴らしい!
スウェーデンの実力派シンフォ・グループ11年作4th。ドラマティックに上りつめていくような構築性に富む楽曲を、変拍子を織り交ぜ抜けの良いファンタジックなサウンドで編み上げていくアンサンブルは、ムーン・サファリを若干シリアスにしたようなサウンドと言えるかもしれません。メロトロンもたっぷりフィーチャー。
ヴィンテージなイタリア新鋭、12年デビュー作。メロトロンの幽玄なる調べのなか、爪弾かれるピアノとフルートの鮮烈な響きが交錯するこのあまりに劇的なオープニング・・・。イタリアン・ロックの全てが詰まっていると言いたい必殺の一曲です。
ハモンドやメロトロンからもうヴィンテージ臭がぷんぷんなノルウェー新鋭。静謐でメランコリックなパートから、突如劇的に溢れだすシンセ&メロトロンの洪水にノックアウト!
ノルウェーのへヴィーシンフォニックロックバンドの09年2nd。デビュー作ではANGLAGARD、ANEKDOTENの流れを汲みながら徹底した懐古プログレサウンドを作り上げましたが、本作でも基本的な路線は変わらず、北欧ならではの暗鬱な冷たいサウンドメイクを追求しています。このバンドの特徴は、何と言っても大袈裟にメロトロンを取り入れたキーボードサウンドですが、前作以上にメロトロン、そしてソリーナをはじめとする各種ヴィンテージキーボードの使用が顕著であり、加えてリコーダーによるエキゾチックなスパイス、北欧の暗さに深みを与えるフルートなど、ポイントを押さえたサウンドメイクが光ります。また、雰囲気モノの懐古サウンド、といった趣が強かった前作から飛躍的にフレーズやメロディーメイクのセンスが向上していることが大きな成長であり、童謡のようなメロディーとへヴィーなギター、そしてメロトロンが有機的な結びつきを見せ、まさに90年代北欧プログレの名盤を生み出したANGLAGARDの後継者と呼ぶにふさわしいバンドに姿を変えたと言えるでしょう。15分前後の大曲2曲も含めメロトロンの壮絶な暗黒性と冷徹な響きに酔いしれる強力作であり、北欧プログレファンはマストな1枚。
ジェネシス系伊シンフォの名バンドとして知られるMOONGARDENのギタリストとキーボーディストによるプロジェクト・バンド、13年作2nd。分厚く荘厳なシンセとピアノソロが連なっていく冒頭部を経た次の瞬間。躍動感いっぱいに弾むリズム・セクションに乗って、伸びやかに尾を引くロングトーンのギター、ひたすら柔らかくファンタスティックに広がるシンセが駆け抜けていくこのアンサンブル!GENESISの名曲「Watcher Of The Skies」を重ねずにはいられない素晴らしい演奏に、思わず胸が震えます。一音一音が凛とした美しさを放つピアノ、繊細な叙情美を添えるフルートもやはりGENESISを想起させる素晴らしいもの。前作にはなかったヴォーカルが加わっているのも特徴で、パッションと深みをあわせ持つ劇的な歌唱を聴かせます。全14曲切れ目なく展開していく演奏に最後まで圧倒される、見事な完成度のシンフォ絵巻。初期GENESISのファンタスティックさ、幻想性、叙情美を理想的に受け継いだ文句なく素晴らしい一枚です。おすすめ!
イタリアのチェンバー・グループYUGENのギタリストによるプロジェクト、13年作。あまりに格調高く静謐に鳴らされるピアノ、甘美なメロトロン、波打つストリングス、彼方から届くヴァイブの音が有機的に結びついていく鳥肌モノのアンサンブル。そこに虚ろで物悲しい表情を持つ女性ヴォーカルが加わると、このバンドならではの底の知れない深みを持った音世界へと吸い込まれていきます。YUGENのメンバーを擁するだけあって、各楽器が前衛的かつ知的な音の掛け合いを聴かせるパートも登場し、チェンバーロックらしいダークさと緊張感がより作品の世界観を広げているのも特筆すべき点。全編にわたり、この世のものとは思えない幽玄なる美を湛えたチェンバー/シンフォニック・ロックの傑作!
英国はヨークシャー在住のマルチ・インストゥルメンタル奏者Andrew Marshallによるプロジェクト。2013年作3rd。きらびやかなアコギやどこまでもクリアに広がっていくようなシンセの音色がひたすら美しいシンフォニック・ロックが印象的。そうかと思うと、タイトなリズムセクションに乗って艶のあるシンセとレトロな音色のオルガンがダイナミック疾走する「動」のパート、哀愁を湛えたフルートや気品高くもどこか陰鬱に響くヴァイオリンが彩る「静」のパートなど、英国らしい端正な音使いのアンサンブルが繰り広げられます。そして、ここぞというところで溢れ出すメロトロンに、わかっていても悶絶。中世英国の気品溢れる世界観を想起させる絶品シンフォニック・ロック。これは傑作です。
「太陽と戦慄」期クリムゾンやヘンリー・カウ的な攻撃性を軸に、HF&Nに通ずる繊細さと緻密さ、フランスらしい芸術性や演劇性を融合させたサウンドは、素晴らしき完成度!
VOC1031(VOCATION)
2850円 (税込3135円)
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まさか00年代のエストニアに、ソフト・マシーンやハットフィールドのDNAを継ぐカンタベリーなグループが生まれるとは・・・。硬質さとリリシズム、それを包むエストニアならではの透明感。絶品です。
MKDKCD0029(MKDK)
2390円 (税込2629円)
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ハンガリーで今最も繊細でイマジネーション豊かなサウンドを鳴らすこの新鋭グループ、もう聴きました?全シンフォ・ファンの皆様へ、カケレコが自信をもってオススメ!
192914872986(YESTERDAYS)
1990円
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まさか00年代のエストニアに、ソフト・マシーンやハットフィールドのDNAを継ぐカンタベリーなグループが生まれるとは・・・。硬質さとリリシズム、それを包むエストニアならではの透明感。絶品です。
KRC9001(KAKEHASHI RECORDS)
2990円 (税込3289円)
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イタリアの新鋭グループですが、ルネッサンス直系の気品を漂わせる逸品。波打つようなピアノを基調とするクラシカルで繊細な演奏と透明感ある凛とした女性ヴォーカルのなんと美しいこと。これは心洗われる名作です。
CDWK0612B(WHITE KNIGHT)
2490円 (税込2739円)
在庫あり
ツイン・キーボード編成で、メロトロン、アナログ・シンセ、ピアノから美旋律が溢れ、極めつけはアニー・ハズラムをよりクラシカルにしたような美声女性ヴォーカル!
CD001(GARDEN OF DELIGHTS)
2590円 (税込2849円)
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