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良質なサザン・ロック・アルバムをニッチ&ディープに探求!

2025-05-27

スタッフ佐藤です。

マイナー・サザン・ロックの発掘レーベルCROSSROAD PRODUCTIONからのタイトルを中心に、知られざるサザン・ロック盤が近年次々とリリースされています。

今回は、「アメリカ南部」についても軽く触れながら ニッチ&ディープなサザン・ロック・アルバムをご紹介してまいりますよ。

それではスタート!


アメリカ南部(Southern United States)って?

大きく北東部・西部・中西部・南部の4地域に分けられるアメリカ本土。

歴史的な文脈では南北戦争時代にアメリカ連合国(南軍)を構成した11州をアメリカ南部とする場合がありますが、現在米政府が区分する南部(第3地域、第5地区・第6地区・第7地区)には上図の16州が属しています。

南部の大きな特徴として、もともと奴隷州であったことから黒人が多く居住している点が挙げられます。アメリカ全体での黒人の比率は15%ほどとされますが、南部では最大で約40%を黒人が占める州があり、歴史・文化・政治とあらゆる面で黒人の存在が大きな影響を及ぼしてきました。

中でも音楽における重要性は特筆に値するもので、20世紀初頭デルタ地帯を中心にブルースが発展を遂げたミシシッピ州、そしてジャズが生まれたルイジアナ州ニューオーリンズ、また白人音楽ながらゴスペルやブルースの影響を受けるカントリー・ミュージックについても、発祥の地であるバージニア州ブリストル、中心地として知られるテネシー州ナッシュヴィルがあり、南部にアメリカポピュラー音楽のルーツが集中しているのが分かります。

そして、そんなアメリカ南部で生まれたロックこそ「サザン・ロック」です。大きな特徴としてはブルースとカントリーの要素を強く持った骨太なサウンド、そして多くのバンドに見られるツインギター編成やスライド・ギターの使用があります。

それでは各州ごとにアルバムを見てまいりましょう。今回取り上げる中では断トツで出身バンドが多かったオクラホマから!


オクラホマ州

OKLAHOMA/OKLAHOMA

マイナーなサザン・ロック・バンドですが、プロデュースは敏腕テリー・メルチャー&マーク・リンゼイ。

太くコシのある音色で気持ちよさそうにフレーズを紡ぐ極上リードギターと、抜けの良いコーラスを伴ったキャッチーなヴォーカルが爽快!

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BADGE & COMPANY/BADGE AND COMPANY

オクラホマのブルース・ハード/サザン・ロック・トリオですが、2本のギターが録音されていて、バッキバキに歪んだ2本のギターが絡み合って炸裂して、もう抜群にカッコ良し!

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LEGEND(SOUTHERN ROCK)/LEGEND

ファズのかかったギターが荒々しくリフを刻み、ノリの良いリズム・セクションは早足で駆け抜け、軽快なピアノがまぶされた哀愁あるメロディに載せて、どこかうらぶれた男の歌声が響く・・・夕日の落ちるアメリカの田舎をドライヴしているようです。

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FAXX/FAXX

ツインギター炸裂の骨太なハード・ロック/サザン・ロックに、FOGHATばりのハードブギ、爽やかなウエストコースト要素も盛り込んだスタイルが個性的。

77年に自主リリースされた隠れサザン・ロック名作!

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ジョージア州

COLDWATER ARMY/PEACE

ツェッペリンやマウンテンみたいなソリッドなギターリフに英国Vertigoに通ずる重厚なオルガン、そしてBS&Tみたいなブラスが炸裂!?

こ、これは英米ハード・ファン、ジャジーなオルガン・ロック・ファン、ブラス・ロック・ファン、全員是非聴いてください。

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アラバマ州

JACKSON HIGHWAY/JACKSON HIGHWAY(1977)

アラバマの名門スタジオ、マッスル・ショールズの所在地住所にちなんだバンド名を持つサザン・ロック・バンド、77年デビュー作!

カントリー・タッチやR&Bテイストも取り込んだとにかく軽快かつ旨味満点のサザン・ロックを楽しませてくれる極上盤でえす!

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JACKSON HIGHWAY/JACKSON HIGHWAY(1980)

80年作2nd!

ザクザクと刻まれるリズム・ギター、ハイ・トーンのヌケの良いシャウトが魅力のヴォーカル、豊かなハーモニー、そして、キャッチーなメロディ。

ヌケの良いサザン・ロックから、しとやかにキーボードが奏でられるバラードまで、さすがマッスル・ショールズ産!と言える味わい。

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テキサス州

PEDDLERS/REAL TO REEL

テキサス州サンアントニオを拠点に活動したサザン・ロック・バンドの79年ライヴを収録。

このバンドは現地ではかなりのビッグネームのようなのですが、日本ではほぼ知名度ゼロということでピックアップ。

大歓声の中、豪快なギターソロからバーンと演奏が走り出すこの瞬間のカタルシスはかなりのもの。よく通るけど少し鼻にかかった甘さを含むヴォーカルも良い〜。

地元で愛されていたバンドだったのが窺える素晴らしいライヴ・アルバムです。

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ノースカロライナ州

BENT CREEK BAND/TREADING HIGH WATER

ノースカロライナ出身サザン・ロック・バンドによる知られざる84年作。

ブルージーさよりは、カントリー由来の軽快なタッチが主役となっていて、ゴキゲンでキャッチーに疾走するアンサンブルがひたすら痛快!

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ヴァージニア州

ALBATROSS / ROCKIN’ THE SKY

東海岸ヴァージニア州出身のバンド。

初期ツェッペリンでのジミー・ペイジばりにトレブリーなトーンでガツンと鳴り響くギターに痺れる!

レーナード・スキナードっぽいサザン・フィーリングも備えた痛快ハード・ロック!

ウェストヴァージニア州

RIVERSTREET/RIVERSTREET

州の全域が雄大なアパラチア山脈に含まれるウェストヴァージニア州のバンドがこちら。

スカッと分かりやすいリフを刻むギターにタイトなリズム隊、跳ね回るピアノ、飾らないボーカルのサウンドは、パブ・ロックにも通じる軽快さがあります。

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アーカンソー州

CROSSROADS/SOUTHERN STRUTTER

左右チャンネルに分けられたギターの掛け合いのグッとくること!

タメの効いた泣きのフレーズの応酬でこれでもかと畳みかけてきます。アメリカものなのに、

この哀愁・・・。あぁ、至福・・・。

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フロリダ州

ROBERT COADY BAND/NOWHERE SPECIAL

カウボーイやチャーリー・ダニエルズ・バンドあたりが好み、というサザン・ロック・ファンには是非オススメ。

カントリー・テイストを全面に出したサザン・ロック逸品で、駆け抜けるような軽快さの中でも、リード・ギターやピアノのどこか淡く優しげな表情に和みます。

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ルイジアナ州

POTLIQUOR/LEVEE BLUES

70年代アメリカン・ロック・サウンの王道ど真ん中を行くパワフルなスワンプ・ロックンロールはいかが?

跳ね回るピアノ・ブギーにフィメール・ソウル・ヴォーカルが加わり、最上級のブルース・ロックを展開!

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テネシー州

BANDERA/KNIGHTS

テネシー州ナッシュヴィル出身の知られざるサザン・ロック・バンド、81年唯一作。

泣きの必殺ツインギターを軸に聴かせる、ノリノリなハードブギ、伸びやかなカントリー・ロック、哀愁のメロディアス・ハードなど多彩な楽曲が詰まった逸品!

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いかがだったでしょうか。
今後もナイスなマイナー・サザン・ロックが入荷しましたら、こちらでピックアップしていきたいと思います☆

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    ノースカロライナ出身サザン・ロック/カントリー・ロック・バンドによる84年唯一作。ズシズシ鳴らすリズム、太いトーンの存在感あるリード・ギター、心地よさそうに宙を舞うスライドらが絡み合う、オールマンズを始めとする正統派からの流れを確かに受け継ぐサザン・ロック。特徴としてはサザン・ロック特有のルーズさよりは、カントリー由来の軽快なタッチが主役となっていて、ゴキゲンでキャッチーに疾走するアンサンブルがひたすら痛快です。84年というかなり後年の作品ながら、70年代のサザン・ロックとほとんど変わらないスタイルなので、サザン・ロック全盛期の作品と同じように楽しめる良い作品です。

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