2017-02-03
音楽は好きだけど、プログレはちゃんと聞いたことが無い。
興味はあるんだけどどこから手をつけたらいいのか分からない…
ピンク・フロイドやキング・クリムゾンは持ってるけど、次はどうしたら…
プログレという大海を目の前にして途方に暮れているそこのあなた!富山県魚津市にお住まいの宮崎純一様より、最初に聞くべきプログレ名盤のレビューを英国のアーティストから選んで頂きましたので紹介致します。
世界最高のキーボード・ロックトリオのファーストアルバムである。冒頭からへヴィーなベースに続いてこれまた独特のハモンド・オルガンが叫びをあげる。重量感のある1曲目は途中バルトークのピアノ曲を挟んで再び強烈なオルガントリオへと突入して行くが、違和感が全く無く極めて自然にクラシックとロックが融合している。70年代初頭の作品としては驚異的な作品であることは、この1曲目だけでも充分に伺うことが出来るであろう。続く2曲目の「石をとれ」は美しいヴォーカルの前半部からジャズのエッセンスを感じさせる驚異的ピアノソロ、そしてピアノトリオへと発展して静かに終わる。他の曲もクラシック、ジャズ、フォーク等など様々なスタイルを取り入れながら完全に自分達のオリジナルとなっていることは、キース・エマーソンの作曲、アレンジ能力が天才的にずば抜けている証であろう。
ムーグ・シンセサイザーの第一人者でもある彼のサウンドはこのアルバムで多くの人に衝撃を与え、この後のプログレッシヴ・ロックの発展に多大なる影響をもたらした。
イエスの特徴はリズムとメロディーが非常に複雑で立体的に絡み合って生み出される音楽によるタペストリーであると思う。ジョン・アンダーソンの極めて繊細なハイトーン・ヴォーカルは、イエスの最大の特徴であり、ギターのスティーヴ・ハウ、キーボードのリック・ウエイクマンと並ぶ看板であった。この「こわれもの」では彼らの代表曲「ラウンド・アバウト」を聴くことが出来る。アコースティック・ギターの爪弾きに続いて浮遊するようなリズムと共にヴォーカルが入ってくる冒頭のアンサンブルは何度聴いてもカッコ良い。リック・ウエイクマンのキーボード・ソロ等、各メンバーの短いソロ作品を曲間に織り交ぜながら、大曲「燃える朝焼け」にて幕を閉じるが、とにかく技巧的である。ドラムスのビル・ブラッフォードの作品など各メンバーがそれぞれ裏のリズムを取りながら複雑に絡み合った展開を見せる。
何とも幻想的なこのタイトル(原題は SELLING ENGLAND BY THE POUND)は当時、次々とプログレッシヴ・ロックのレコードを開拓していた私の琴線に止まり、購入に踏み切らせたものである。内容を知らないレコードを買うきっかけは、1にジャケット、2にタイトルと決めていた。当時E,L&Pに心底のめりこんでいた私はとにかくキーボードが活躍する作品を探し求めていた。しかし、初めてこの作品を聴いた第一印象は「なんて変なヴォーカルだ!」であり、歌の無い部分の演奏、すなわちインスト部分は非常に素晴らしく、歌をすっ飛ばしてインスト部分だけを聴いていた記憶がある。だからほとんど歌の無い「シネマショウ」は1番のお気に入りであったし、「ファース・オブ・フィフス」や「エピング森の戦い」といったキーボードが大活躍する曲も好きだった。幸か不幸かこのアルバムが私とジェネシスとの出会いであり、もしこれ以前に出会っていたら好きになっていたかどうかわからない。もちろんその後は私のフェイバリットバンドであり、ピーターのヴォーカルも大好きになったが、私にとってのジェネシスは今でもトニー・バンクスであることに変わりは無い。
英国のどこかの河原であろうか、夕暮れの美しい空の下、透明なカプセルに包まれ赤く発光した女性のシルエットが見える。幻想的で極めて美しいジャケットに包まれたエニドのデビューアルバムは未だに私の宝物であり、これを初めて聴いた感動にはこの先出会うことは無いのではと思う。リーダーでキーボード担当のロバート・ジョン・ゴドフリーは、このアルバムで自分のやりたかった全てをやり尽くしている。きわめて美しく繊細なピアノは時にクリスタルのように煌めき、木管、金管、類似した音を奏でるシンセサイザー、余りにも透明な音のストリングス・シンセサイザー(室温が2〜3度下がる)、ティンパニー等のパーカッションの多様、ここ一番で使われるメロトロン・コーラス等、シンフォニック・ロックに期待する全ての要素がここで聴くことが出来る。ジャケットを含め、美の極致を求めたエニドのデビュー作は宇宙賛歌とも言えるタイトル曲でダイナミックに盛り上がった後、水晶の弦のようなピアノの音で幕を閉じる。
尚、エニドは原盤の著作権の関係で再発時に再録したものがあり、内容は異なっている。ジャケットも含め私見ではオリジナルの瑞々しい感性に惹かれる。必聴!!!
このレコード発売当時の音楽誌(音楽専科、ミュージック・ライフ)は輸入レコード店の広告を良く欄外にジャケット写真入りで短い解説と共に載せていた。それらの聴いたことも無いレコード達の音を想像して考えるのが好きだった。大阪の「LPコーナー」というレコード店は毎月プログレッシヴ・ロックの新譜を紹介していて、そこからいろんな知識と情報を得ていた事を思い出す。そこにイングランドも紹介されていて、当時のコピーは「ジェネシス+イエス=イングランド」であった。当時ジェネシスが今ほど好きでは無かった私は、このコピーを見てもそれほど気にならず新譜での購入はしなかった。しかし、その後「フールズ・メイト」のスペシャルストックで紹介されたのを読んで、やたら欲しくなり、いろいろ探してみたが既に廃盤となっており、最後の神頼みである当時の廃盤専門店「エジソン」で中古盤を15,000円で入手した次第である。
さて、肝心の音の方は、いきなりシンセのポリフォニック・アンサンブルに始まり、リズムが入ってメロトロンが遠くから聞えてブラッフォードそっくりの硬質なスネアが叩きまくり、イエスそっくりのヴォーカルコーラスが聴け・・・。といった具合に何かに似ているがそれ以上に曲のセンスが良くドラマティックで文句のつけようが無いくらいに完成された作品である。特にキーボードはオルガン、ピアノ、シンセサイザー、メロトロン等どれも英国ならではの音を聴くことが出来、最後まで聴きどころ満載の傑作アルバムである。
その構築的に練り上げられた楽曲と凄まじい演奏技術により、今なお多くのフォロワーを生み出しているイギリスのグループの71年作4th。その内容は次作「危機」と並ぶ、プログレッシブ・ロック史に留まらず70年代ロック史に残る屈指の大名盤であり、STRAWBSからキーボーディストRick Wakemanが加入、文字通り黄金期を迎えた彼らがトップバンドへと一気に飛躍する様が鮮明に残されています。まだ「危機」のような大作主義こそないものの、「ラウンドアバウト」「燃える朝焼け」など彼らの代表曲を収録。また今作から、その驚異的なエンジニアリング技術で彼らの複雑な楽曲製作に貢献することとなるEddie Offord、そしてその後のYESのトレードマークとなる幻想的なジャケット/ロゴを手がけるRoger Deanが参加、名盤の評価をより一層高めることとなります。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、09年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、内袋付仕様、ブックレット付仕様、定価2457+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
86年規格、シール帯仕様(税表記なし)、定価3200
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干盤に曇りあり、若干ホチキス錆あり、ケースに軽微な汚れあり、シール帯はケースに貼ってあります
スリップケース付きデジパック仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースにスレ傷あり
廃盤希少!紙ジャケット仕様、CD+ブルーレイ・オーディオの2枚組、ブルーレイ・オーディオにはSteven Wilsonによるミックスを収録、ブックレット付仕様
盤質:無傷/小傷
状態:良好
古くより英国プログレッシブ・ロック史上の名盤として高い人気を誇ってきた彼らのデビュー作ですね。初期のジェネシスやイエスが持っていたファンタスティックで格調高い、英国のプログレ・バンドならではの音楽性を見事に受け継ぎ、より高純度に結晶化。まさにバンド名を体現する、英国叙情が芳醇に薫り立つサウンドの素晴らしさは、奇跡的と表現しても大げさではありません。英国的リリシズムに満たされた優美でメロディアスな楽曲を、魔法のように変幻自在なメロトロン、これでもかと泣きまくる叙情的なギターが劇的に彩るアンサンブルは、終始にわたって感動的。この音を77年当時に聴いたプログレ・ファンは相当驚かされたのではないでしょうか。ジェネシスから影響を受けつつ、独自の華麗で鮮やかな色調で描き出されたサウンドは、後に盛り上がるポンプ・ロックにもヒントを与えているように感じます。これぞ70年代英国プログレの最終到達点!
2枚組の特別エディションで、CD1にはアルバム音源、CD2には未発表曲や新曲など8曲を収録。オリジナル・マスター・テープからのデジタル・リマスター、28ページのブックレット入り。デジパック仕様CD2の収録曲は、
1. Nanagram >Live< 2006 5:09
2. Carmina Burana 4:00
3. Fags, Booze & Lottery 4:47
4. The Ladie's Valley 7:42
5. Masters Of War 4:27
6. Three Piece Suite (1976 Olympic Version) 11:44
7. Heebeegeebee 5:37
8. Nanagram 4:15
廃盤、デジパック仕様、2枚組、定価3600+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
軽微な汚れあり、側面部に若干破れあり
THE NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成されたスーパー・グループであり、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックのトップに位置するバンドのひとつ。ロックではハンディキャップとなるキーボード・トリオ(ギターレス)編成ながら、強烈に歪ませたハモンド・オルガンをドライブさせ、ギター・ロックに匹敵するダイナミックなサウンドを生み出しました。また、クラシック音楽のロック・アレンジや、シンセサイザーを導入した先駆的なスタイルが特徴であり、「電気と才能の無駄遣い」という批判をもろともせず世界的な成功を収めました。1970年にリリースされたデビュー・アルバム『エマーソン・レイク・アンド・パーマー』は、バルトーク作曲のピアノ独奏曲「アレグロ・バルバロ」にパワフルなロック・アレンジを施した「未開人」で幕を開ける傑作。他にも、Greg Lakeのヴォーカルとクラシカルなピアノ、そしてジャジーなアンサンブルが美しく展開する「石をとれ」、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」とバッハの「フランス組曲 第1番 ニ短調 BWV812 第1曲 アルマンド」が合体した「ナイフ・エッジ」、Keith Emersonの才能にスポットが当たる組曲「運命の3人の女神」、Carl Palmerのダイナミックなドラミングを聴くことができる「タンク」、そしてモーグ・シンセサイザーの咆哮が鮮烈な印象を残すバラード「ラッキー・マン」と、デビュー・アルバムにして高い完成度を誇る傑作となっています。
名バンドBarclay James Harvestの作品のオーケストラ・アレンジを手がけていたRobert John Godfreyを中心に結成され、その純クラシカル然とした楽曲でオーケストラとの華麗なる融合を叶えたイギリスのシンフォニック・ロックバンドの76年デビュー作。彼らの代表作として挙がることも多い名盤であり、いかにも英国然とした格調高いサウンドを繰り広げています。ロックのダイナミズムこそ薄いものの、贅沢なまでにオーケストラ・サウンドをフューチャーし大仰なシンフォニック・ロックを奏でており、全てインストルメンタルで製作されていることが、よりクラシカルな気品をアルバムに与えています。
紙ジャケット仕様、緋色インサート・リーフレット付仕様、付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケに色褪せあり
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1973年に発表された5枚目のスタジオ・アルバム『月影の騎士』は、全英3位、全米70位に輝いた傑作。Peter Gabrielのアカペラで厳かに幕を開ける「Dancing With The Moonlit Knight」から、シングル・ヒットとなった「I Know What I Like」、シンフォニック・ロックのお手本と呼ぶべき傑作 「Firth Of Fifth」、Phil Collinsがヴォーカルを務める「More Fool Me」、シアトリカル・ロックの色濃い「The Battle Of Epping Forest」、キーボーディストTony BanksとギタリストSteve Hackettのアコースティック・アンサンブルが美しい「After The Ordeal」、そして、Tony Banksのキーボード・オーケストレーションに鳥肌さえおぼえる「The Cinema Show」まで、完璧なシンフォニック・ロックを展開。「Dancing With The Moonlit Knight」のメロディーが再び繰り返される「Aisle Of Plenty」で幕を閉じるまで、一瞬たりとも聴き逃せない傑作です。
ドルイドのセカンドアルバムは、当時あまり紹介もされないまま、いきなり国内盤で発売された。1曲目を聴くとファーストアルバムに比べ、音が削ぎ落とされ硬質で洗練されたものになっている事が分かる。特にベースとドラムスの音は気持ち良いほど引き締まっており、曲全体をクールな印象にまとめている。中ほど静かな部分からヴォーカルが入って盛り上がるところでハモンド・オルガンとメロトロンが重なり合い何とも英国的で重厚な雰囲気を醸し出している。他の曲も同様に非常にセンス良く洗練されているが、全体を通してもう一つインパクトに欠けるのも事実であろう。
結局、2枚のアルバムを残して消えてしまったが、どちらの作品も絶対に英国からしか出ないであろう作品には違いない。ジェネシスよりはイエスファンの方に向いているのではと思う。
英国ジャズロックというよりは、あらゆるジャンルのエッセンスを集約したような音であり、今まで聴いたことが無いような不思議な感動を覚えた作品である。
サウンドの核となるデイブ・スチュワートのキーボードは独特のオルガンサウンドをメインにエレクトリック・ピアノ等で、深い霧の向こうから聞えるようなアマンダ・パーソンズのヴォーカルと絡まるように音世界を構築して行く。アラン・ゴウエンのシンセサイザーの音は人柄をしのばせるような何か優しい音がする。ベースとドラムスのリズム隊も複雑な変拍子をものともせずに叩き、弾きこなして行く。それぞれが一体となって奔流を形成し、解き放たれたような瞬間を迎える時、そこには確かな音楽に対する自信に満ち溢れた世界が現れる。
それを覗く事が出来る数少ない1枚がこの作品であり、発表当時こんな音楽は売れる訳が無いと最大級の賛辞(?)を受け、レコード化がだいぶ遅れてしまったと言う、いわくつきの素晴らしい作品が今日CDで簡単に入手出来る事は何か複雑な心境であると共に是非聴いて頂きたい作品である。必聴!!
マンダラバンドというのは、スタジオミュージシャンの集合体で、この1作目を完成させた後、同メンバーによる作品は無い。2作目はメンバーがガラリと変わりバンド名こそ同じだが、別物であると言えよう。しかし、こちらも高水準の作品であることに違いは無い。
さて、この1作目は大曲「曼荼羅組曲」がメインになっている。チベットの僧院を想わせる呪文(?)で幕を開け、壮大なストリングス・シンセサイザーによって曲が始まる。特徴的なヴォーカルは何を言っているのかさっぱり解らないが、極めてドラマティックであり、背景として想い浮かぶヒマラヤ山脈あたりの高い空をさらに天空に向かって駆け上がってゆくような爽快感がある。各メンバーのテクニックは非常に高く、特にキーボードとギターの表現力は群を抜いている。また、その他の小品はセンス良くまとまっているが、ポップな感じもあり、後の「サッド・カフェ」への移行を予感させる。
自らを英国と名乗るバンドの記念すべき1作目である。エディ・ジョブソン、ジョン・ウエットン、ビル・ブラッフォード、アラン・ホールズワースといった英国プログレ界の強者揃いのスーパーバンドである。アルバム発表前から面子を見ただけで、出てくる音はおおよそ想像がついたが、果たして完成された1作目はその通り期待を裏切らない高水準の作であった。発売前に当時のFMで流れた「アラスカ」を聴いた時点で音の核はやはりエディ・ジョブソンの多種多様なキーボードであり、それにアランの独特のテクニカルなギターがユニゾンになったりして壮大な空間を構築するというものだった。大好きな「ソーホーの夜」はライヴでは再現できないと言われていた曲で、アコギの繊細なソロから壮大なシンセサイザー、複雑なリズム、ピアノとギターの目くるめくユニゾンプレイ等、緊張感漲る中にも抒情的な情景描写も見事な、完成度の非常に高い曲だ。現在のセットではなく、マルチキーボードを壁のように積み上げたエディ・ジョブソンの写真を見るたび、プログレはこうでなくてはと思ってしまう。このアルバムの主役は何と言ってもキーボードであり、その手の音が好きな人にはたまらないであろうし、ブラッフォードの独特のリズムの刻み方も全開なので是非未聴の方は聴いて頂きたい優れた作品である。2作目はトリオ編成となり、エディのキーボードが炸裂するとてつもない一大鍵盤楽器大作となっておりE,L&Pをさらに洗練したような音が聴ける。
私がプログレッシヴ・ロックを聴くようになったきっかけは10代後半の多感な頃に人間関係でつまずき、人間不信に陥った時期の深夜放送から流れてきたこれまで聴いた事のない不思議な旋律に感動を覚えた時からでした。その時ラジオから流れたE,L&Pの「フロム・ザ・ビギニング」の終盤に現れるシンセサイザーの音色が、私を現在までプログレッシヴ・ロックを聴き続けるきっかけとなりました。
プログレッシヴ・ロックの魅力は何と言ってもイマジネーションの世界に遊べるところでは無いでしょうか?音を聴いて情景を想い浮かべる、景色を想う、違う世界に旅立つ等など、心の栄養素として私自信、何度も何度も助けられて来ました。
現在、人と人の関係性が薄れ相手の事を思いやったり出来ない人が増えているとの話も耳にしますが、私は、良い音楽を聴くことが人の心を豊かにするのに非常に有効なのではないかと思っています。そういう良質な音楽を、聴いた事の無い人に紹介する、また、何を聴いたら良いのか分からない人も沢山いると思います。「アマゾン」のネット通販は便利で安く、早く大抵の商品が入手出来る事は事実で、プログレ関連商品もかなり充実してきました(利用者が多いということ)。しかし、これから何を聴けば?と思っている人は利用できないでしょう。これから大切なのは、プログレ未経験者に、如何に情報を伝えるかに係っているのではないかと思います。その中では「カケハシ・レコード」様の取り組みにはいつも感心し、期待しております。
その構築的に練り上げられた楽曲と凄まじい演奏技術により、今なお多くのフォロワーを生み出しているイギリスのグループの71年作4th。その内容は次作「危機」と並ぶ、プログレッシブ・ロック史に留まらず70年代ロック史に残る屈指の大名盤であり、STRAWBSからキーボーディストRick Wakemanが加入、文字通り黄金期を迎えた彼らがトップバンドへと一気に飛躍する様が鮮明に残されています。まだ「危機」のような大作主義こそないものの、「ラウンドアバウト」「燃える朝焼け」など彼らの代表曲を収録。また今作から、その驚異的なエンジニアリング技術で彼らの複雑な楽曲製作に貢献することとなるEddie Offord、そしてその後のYESのトレードマークとなる幻想的なジャケット/ロゴを手がけるRoger Deanが参加、名盤の評価をより一層高めることとなります。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、09年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、内袋付仕様、ブックレット付仕様、定価2457+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
86年規格、シール帯仕様(税表記なし)、定価3200
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干盤に曇りあり、若干ホチキス錆あり、ケースに軽微な汚れあり、シール帯はケースに貼ってあります
スリップケース付きデジパック仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースにスレ傷あり
廃盤希少!紙ジャケット仕様、CD+ブルーレイ・オーディオの2枚組、ブルーレイ・オーディオにはSteven Wilsonによるミックスを収録、ブックレット付仕様
盤質:無傷/小傷
状態:良好
古くより英国プログレッシブ・ロック史上の名盤として高い人気を誇ってきた彼らのデビュー作ですね。初期のジェネシスやイエスが持っていたファンタスティックで格調高い、英国のプログレ・バンドならではの音楽性を見事に受け継ぎ、より高純度に結晶化。まさにバンド名を体現する、英国叙情が芳醇に薫り立つサウンドの素晴らしさは、奇跡的と表現しても大げさではありません。英国的リリシズムに満たされた優美でメロディアスな楽曲を、魔法のように変幻自在なメロトロン、これでもかと泣きまくる叙情的なギターが劇的に彩るアンサンブルは、終始にわたって感動的。この音を77年当時に聴いたプログレ・ファンは相当驚かされたのではないでしょうか。ジェネシスから影響を受けつつ、独自の華麗で鮮やかな色調で描き出されたサウンドは、後に盛り上がるポンプ・ロックにもヒントを与えているように感じます。これぞ70年代英国プログレの最終到達点!
2枚組の特別エディションで、CD1にはアルバム音源、CD2には未発表曲や新曲など8曲を収録。オリジナル・マスター・テープからのデジタル・リマスター、28ページのブックレット入り。デジパック仕様CD2の収録曲は、
1. Nanagram >Live< 2006 5:09
2. Carmina Burana 4:00
3. Fags, Booze & Lottery 4:47
4. The Ladie's Valley 7:42
5. Masters Of War 4:27
6. Three Piece Suite (1976 Olympic Version) 11:44
7. Heebeegeebee 5:37
8. Nanagram 4:15
廃盤、デジパック仕様、2枚組、定価3600+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
軽微な汚れあり、側面部に若干破れあり
THE NICEのKeith Emerson、KING CRIMSONのGreg Lake、ATOMIC ROOSTERのCarl Palmerによって結成されたスーパー・グループであり、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックのトップに位置するバンドのひとつ。ロックではハンディキャップとなるキーボード・トリオ(ギターレス)編成ながら、強烈に歪ませたハモンド・オルガンをドライブさせ、ギター・ロックに匹敵するダイナミックなサウンドを生み出しました。また、クラシック音楽のロック・アレンジや、シンセサイザーを導入した先駆的なスタイルが特徴であり、「電気と才能の無駄遣い」という批判をもろともせず世界的な成功を収めました。1970年にリリースされたデビュー・アルバム『エマーソン・レイク・アンド・パーマー』は、バルトーク作曲のピアノ独奏曲「アレグロ・バルバロ」にパワフルなロック・アレンジを施した「未開人」で幕を開ける傑作。他にも、Greg Lakeのヴォーカルとクラシカルなピアノ、そしてジャジーなアンサンブルが美しく展開する「石をとれ」、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」とバッハの「フランス組曲 第1番 ニ短調 BWV812 第1曲 アルマンド」が合体した「ナイフ・エッジ」、Keith Emersonの才能にスポットが当たる組曲「運命の3人の女神」、Carl Palmerのダイナミックなドラミングを聴くことができる「タンク」、そしてモーグ・シンセサイザーの咆哮が鮮烈な印象を残すバラード「ラッキー・マン」と、デビュー・アルバムにして高い完成度を誇る傑作となっています。
カンタベリー・シーンの重要グループであるHATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESHの中心メンバーが結成したジャズ・ロックバンドの78年作。Dave Stewart、Phil Miller、Neil Murray、Pip Pyleというキャリアのあるメンバーに加えてGILGAMESHのAlan Gowen、CARAVANやSOFT MACHINEとつながるJimmy Hastings、そしてGILGAMESHにも参加しているAmanda Parsonsなどゲスト人も強力。その内容はDave Stewartの存在感を感じさせる、HATFIELD AND THE NORTHの音楽性をよりジャジーにしたような作風であり、4曲の大作から成るカンタベリー・ジャズ・ロックの集大成といえる圧巻の傑作です。
名バンドBarclay James Harvestの作品のオーケストラ・アレンジを手がけていたRobert John Godfreyを中心に結成され、その純クラシカル然とした楽曲でオーケストラとの華麗なる融合を叶えたイギリスのシンフォニック・ロックバンドの76年デビュー作。彼らの代表作として挙がることも多い名盤であり、いかにも英国然とした格調高いサウンドを繰り広げています。ロックのダイナミズムこそ薄いものの、贅沢なまでにオーケストラ・サウンドをフューチャーし大仰なシンフォニック・ロックを奏でており、全てインストルメンタルで製作されていることが、よりクラシカルな気品をアルバムに与えています。
紙ジャケット仕様、緋色インサート・リーフレット付仕様、付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケに色褪せあり
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1973年に発表された5枚目のスタジオ・アルバム『月影の騎士』は、全英3位、全米70位に輝いた傑作。Peter Gabrielのアカペラで厳かに幕を開ける「Dancing With The Moonlit Knight」から、シングル・ヒットとなった「I Know What I Like」、シンフォニック・ロックのお手本と呼ぶべき傑作 「Firth Of Fifth」、Phil Collinsがヴォーカルを務める「More Fool Me」、シアトリカル・ロックの色濃い「The Battle Of Epping Forest」、キーボーディストTony BanksとギタリストSteve Hackettのアコースティック・アンサンブルが美しい「After The Ordeal」、そして、Tony Banksのキーボード・オーケストレーションに鳥肌さえおぼえる「The Cinema Show」まで、完璧なシンフォニック・ロックを展開。「Dancing With The Moonlit Knight」のメロディーが再び繰り返される「Aisle Of Plenty」で幕を閉じるまで、一瞬たりとも聴き逃せない傑作です。
KING CRIMSONで製作を共にしたJohn WettonとBill Brufordが、インプロヴィゼーション主体のキーボード・ロックグループを画策し、ROXY MUSICでの交流からEddie Jobson、そしてJohn Wettonのソロ作に参加したAllan Holdsworthを迎えて結成されたスーパー・バンドの78年デビュー作。プログレッシブ・ロックが確実に衰退していく中でリリースされた傑作であり、John Wettonのポップ志向とBill Brufordのジャズ・ロック的な躍動感、Allan Holdsworthの技巧とEddie Jobsonの奔放できらびやかなサウンドが結集した作品であり、プログレッシブ・ロック復興を賭けた傑作です。
スタジオ・ミュージシャンを中心に結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの75年デビュー作。チベット侵略をコンセプトにDavid Rohlによって製作され、チベット語で歌われる壮大な組曲「曼陀羅組曲」を中心に収録されたその内容は、重く壮大なコンセプトをエキゾチックでシンフォニックなサウンドを用いて表現しきった傑作であり、70年代プログレに燦然と輝く名盤です。オーケストラや聖歌隊を取り入れたスケール感を武器に、キーボードの厚みとメロディアスなギター、テクニカルなリズム・セクション総動員でドラマチックに聴かせています。
盤質:無傷/小傷
状態:良好
ボックスに軽微なスレあり
スタジオ・ミュージシャンを中心に結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの75年デビュー作。チベット侵略をコンセプトにDavid Rohlによって製作され、チベット語で歌われる壮大な組曲「曼陀羅組曲」を中心に収録されたその内容は、重く壮大なコンセプトをエキゾチックでシンフォニックなサウンドを用いて表現しきった傑作であり、70年代プログレに燦然と輝く名盤です。オーケストラや聖歌隊を取り入れたスケール感を武器に、キーボードの厚みとメロディアスなギター、テクニカルなリズム・セクション総動員でドラマチックに聴かせています。
スタジオ・ミュージシャンを中心に結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの78年2nd。今回はDavid Rohlの空想絵巻をコンセプトとして製作されており、デビュー作に参加していたメンバーは残っておらず、BARCLAY JAMES HARVEST、THE MOODY BLUES、10ccなどのメンバーが参加した企画ありきのスタイルを取っています。その内容は荘厳なオーケストラを従えた、デビュー作と並ぶシンフォニック・ロックの名盤であり、THE MOODY BLUESのJustin HaywardやSTEELEYE SPANのMaddy Priorのボーカルが存在感を示します。10ccが全員参加している点も特筆すべきでしょう。