【CAPTAIN BEEFHEART TOP10ソング】-米音楽サイトULTIMATE CLASSIC ROCK発表
キャプテン・ビーフハートのTOP10ソングをご紹介いたします!
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ビーフハートは恰好つけでアバンギャルドをやっているわけではないのよ(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
これだったら、チューニングなんていらないんじゃないの…という怪作です。70年代末にパンクが次のステージに移行し、ポップ・グループやディス・ヒート、レジデンツ、キャバレー・ボルテールなんかがもてはやされました。ラフ・トレードが徳間音工と契約し、次々に作品を出していって、買っても買っても非商業系、アングラ、アバンギャルドでとても困りました。わたしの小遣いを返してくれ。そんな頃に、元祖ニューウエーブのビーフハート隊長の盤が出たのであります。
ビーフハート師匠の悪意まみれの音楽、といいますかノイズと叫び…を聴き続けることになります。たいていのニューウエーブ駆け出しバンドは、楽器を練習している時間がないので、アバンギャルドしかやれる方法がなかったんです。ビーフハート(とマジック・バンド)が違うのは、針の穴を通すようなビートと歌い方を持っているところ。音楽はめちゃくちゃなのに、鉄壁な技術でアホをやっているのです。こんな複雑なリズム感で普通歌えませんぜ。
いつもの吐き棄てボーカルを別にしても、この盤のギターやリズムはとても聴きごたえあります。ザクザクした音の感触が快感で、けっこう中毒になるんです。「ニンジンはウサギにとってダイアモンドを見つけたようなもの」という、純粋音楽インスト曲なんて美しいです。