レイト60sUKアンダーグラウンドシーンで活躍したコンポーザー/プロデューサーP.C.ライオンズによるユニット、通算4作目、アヴァンギャルドかつ美しいサイケ・ポップの逸品、71年発表
880円(税込968円)
VERTIGOレーベル発の70年1st、ピアノ/オルガン/メロトロン/ハープシコードを用いた絢爛なキーボードワークが冴えるクラシカル・ロック名盤!
608円(税込669円)
ELMER GANTRY'S VELVET OPERA/ELMER GANTRY'S VELVET OPERA
ストローブスのリズム隊として知られるリチャード・ハドソン&ジョン・フォードが在籍したグループ、67年作、ライヴ感溢れる骨太なサイケ・ポップ/ロックの名作!
890円(税込979円)
あのアーティスト達が在籍したグループのレイト60s英サイケを探求!
極彩色に染まったレイト60s。あのアーティスト達が在籍した英サイケの作品をピックアップいたします。
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プログレではなく、ビート・ポップ組曲(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
間違いなく掘り出し物。「フォクストロット」や「四重人格」と同列に語られるべき、ロックンロール・フェアリー・テイルです。(のちにストローブズに加入する)デイヴ・ランバートが中心となるトリオの残した唯一のアルバムで、ランバートがギター、ボーカル、キーボードをこなし全ての曲を書いています。ストーリーは、空を飛べる靴を偶然作ってしまった靴職人が王に認められ、隣国との停戦に貢献するというもの。ランバートの意気込みは、曲間のナレーションにも現れます。子供に向かって靴職人が回想を語る、という構成なのですね。
プログレッシブ・ロックの文法ではなく、多くの曲でビート・ポップ、トラッド・ロックのスタイルがとられていて、ギターが重くてよろしいです。驚くのが達者なベース、ドラムズ、さらに録音がハーベスト・レーベル並みに繊細なこと。(LPはパイ・レーベルから発売されたそうです。)前に出てくるベースの音には、これが70年の作品と信じられないほどです。ランバートのしわがれたボーカルに抵抗を語る人もいますけれど、アレックス・ハーベイの演劇的歌謡を愛するわたしは気になりませんでした。とにかくメロディがいいです。
彼らの結成は66年でもともとは英国ビートを演奏するグループでした。ところがアップルと契約したことにより、マネージメントの問題により70年までリリースできなかったとのこと。これだけの力作を懐で温め続けたランバートの執念はどんなものだったでしょう。その意味ではもっと脚光を浴びてほしい作品です。