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DEJA VU

CSN&Y

7567826492(ATLANTIC

デジタル・リマスター。

評価:50 1件のレビュー

フォーキーな牧歌性とロックの骨太さがバランスするスティルスのナンバー、英国人らしい格調高くポップな作風で聴かせるナッシュのナンバー、重々しく緊張感のあるクロスビーのナンバー、繊細さと哀愁が滲むヤングのナンバー。4人の「個」が奇跡的な均衡の中で結晶となった大傑作!

70年リリース、60年代のラヴ&ピースの終焉から「個」の時代へと移り変わった70年代の幕を開ける傑作

元バーズのデイヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス、元ホリーズのグラハム・ナッシュが結成したスーパー・グループCS&Nにニール・ヤングが加わり、CSN&Yとなって制作された70年作。美しい3声ハーモニーが多数のフォロワーを生んだ69年デビュー作の魅力はそのままに、ヤングが加わったことで、4人の才能がぶつかり合った緊張感がみなぎっています。オープニングはスティルス作の「Carry On」。4人の卓越したコーラス、そこに鋭角に切れ込むエレキ・ギター。美しくも張り詰めた空気感はこの4人ならではの魅力に溢れています。2曲目はナッシュ作で、一転して、他の米国出身の3人とは違う、ただひとり英国出身者ならではの牧歌的なメロディとハーモニーが印象的。デッドのジェリー・ガルシアのスティール・ギターも特筆です。3曲目は、クロスビー作で、ヘビーに絡み合うエレキと気迫溢れるヴォーカルによる緊張感と浮遊感が拮抗した歌世界はこの人ならでは。そして、前半の極めつけがヤングの代表曲と言える「Helpless」。曲のシンプルさが繊細なヴォーカルを際立たせ、不安や孤独が胸に迫ってくる名曲です。その後もジョニ・ミッチェル作の「Woodstock」やナッシュの優美な「Our House」など名曲目白押し。60年代のラヴ&ピースの終焉から「個」の時代へと移り変わった70年代の幕を開けた、4人の「個」がぶつかりあう米フォーク・ロック屈指の傑作。

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評価:5 名盤とおだてられ続け、いまだ本質があいまいにされている典型(2 拍手)

たすけさん レビューをすべて見る

ウッドストックというイベントの名前は有名ながら、それがロック・シーンに残した意味を理解している人は少なくなってきているのではないかと思います。CSNYは、間違いなくウッドストックから最も大きな果実を受け取ったグループであり、さらに言うとウッドストックの負債を誠実に返し続けた人たちです。

音楽的なリーダーは間違いなくスティーブン・スティルスです。極端に言ってしまえばナッシュは左がかったポップ・スターでしかなく、クロスビーは仙人。この二人が素晴らしい声を持つことは認めても、スティルスがいなければアレンジも演奏も成果品にならなかったでしょう。一方でスティルスの弱点は強引さに欠けるところで、我を張るより隙間を埋める役割が似合っています。

ウッドストックは、一種の幻想が形になったイベントでした。ロックは人を結び付け、人間性が経済より尊く、世界は間違いなく変わる。こんな幻想です。しかしヘンドリックスは亡くなるし、ザ・バンドは人気が下降するし、ウエスト・コーストに象徴される米国のロックは金太郎飴になっていくわけです。そんな一過性なムーブメントなんて何にもならないんだ。それを言い続けたのが、ニール・ヤングであり、スティルスだったと思います。

ニール・ヤングのこのプロジェクトで果たした役割は、巨大な他者だったことにつきるのではないでしょうか。「ヘルプレス」というのは、実に象徴的なアンチ・ウッドストック的歌詞です。スティルスは、続くマナサスで本格的にワールド・ミュージックの混合へと乗り出します。

どうしても自分がスティルスとヤングに思い入れが強いものでこんな書き方になってしまいました。ナッシュとクロスビーの良さもわかっています。二人のファンのかた、お許しください。

ナイスレビューですね!