英国フィーメール・シンガーを語る上では欠かせないCLAIRE HAMILLによる2ndアルバム。73年作。時にコケティッシュ、時に清楚なヴォーカルはさすがの存在感。ハイ・トーンの透き通った歌声は天上の美しさです。彼女の繊細な歌声を引き立てる緊張感溢れるアンサンブル、リリカルなメロディーもまた素晴らしい。名作。
ブルースを土台にジャジーなフィーリングが彩りを添える、艶やかな女性SSW名作、71年作1st
サンディ・デニーやジョニ・ミッチェルを彷彿させる英フィメールSSW、72年唯一作
「音楽歳時記」 第九十四回 11月23日 勤労感謝の日 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
休日にのんびり聴きたい!リラックス出来る、癒しの女性ボーカル特集
休みの日にゆっくりお茶でも飲みながら聴きたい、リラックス出来る女性ボーカル作品をピックアップいたしました!
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ケイト・ブッシュの前、女性ボーカルと言えば(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
アイランド・レーベル2作目のこのアルバムを録音したとき、彼女は18歳。どれほど早熟だったのか。「スピードブレーカー」を聴くとき、わたしはメロメロになってしまうのです。歌詞は曲の前半だけで、後半はダダダだけのスキャットで歌いつないでいくのです。電化していない演奏に彼女のボーカルという構成は、フォークとカテゴライズしたくなります。実際はアフリカ系音楽からトラッドまで歌いこなす雑食性アーティストです。マギー・ベルやソーニャ・クリスティーナとも違ってコブシを振り回すこともありません。
この盤のプロデュースを買って出たのはポール・サムウェル・スミスです。デビュー盤でもそうでしたけれど、UKシーンを支えるいぶし銀のような演奏家がハミルという才能に惹かれているのがよくわかるのです。透明さの中に緊張感が漂う曲が続きまして、「ベイビー・ホワッツ・ロング(ウィズ・ユー)」で最後のけぞります。ジミー・リードの「ど・ブルーズ」なわけだ。ギターはジョニ・ミッチェルでも弾いているウェイン・パーキンス。わざと喉をつぶして歌うハミル嬢が可愛くてなりません。2023.03.14