愛はすぐそばに

つらいことがあった時、響く音（2 拍手）

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自分が被災したときの心境を書きます。不条理により苦境に陥ったとき、何か合理的な説明を自分の中に求めようとします。考えても、ことが地震であった場合、何が理由、というものはない。それは理性でわかるんですけど、心情が納得できませんでした。すると「これは罰が当たったんだ」という納得の仕方をするようになるんです。余震があるたび「まだ終わりだと思うなよ」と言われている気がしました。仕事が復旧にあたるものであったため、他の被災者の不条理感のはけ口に、自分がなることもありました。そのたびに思う。何か自分は悪いことをしたんだろうか、と。この心境は、被災したことのない人にはなかなか解っていただけないような気がします。

亡くなったかたは本当にお気の毒です。わたしが思うのは、生きて復旧にあたっている人の心情です。あなたは何も悪くない。悪いのは地震なんだ、と言って回りたいです。

明るい音、激しい音に手が伸びません。ひたすら北陸のことを思い、ため息をつくばかり。バレリー・カーターは、才能あるのに、ひたすら他者のバッキングに回った人です。彼女の業界デビューに大立者たちが力を尽くす傑作です。優しいだけでなく、彼女の声には緊迫感があって背筋が伸びます。どうかいじけず、真っ直ぐに。あなたは何も悪いことをしていない。あなたが生きているだけで正しい。今、目の前にあることをやるだけで、あなたは正しいです。2024.01.05