VIVA BOMA

知的でシュールなヘンテコ・ジャズロックの名盤（13 拍手）

kobakunさん レビューをすべて見る

最初から逃げ腰になって恐縮ですが、この音、ひと言で言い表わすのがとっても難しいサウンドです。
まるで辺境国のテクノみたいな１曲目から、土着的なリズムの上を怪しげなスキャットが漂う２曲目、うーん、序盤から不思議な世界が全開。ＣＯＳ節満開です。
かつてベルギーのマグマなどと紹介され、私自身もそうした情報をもとに購入した記憶がある作品ですが、よくよく聴いてみると、とりたててマグマ色はなく、たしかにカンタベリー的なサウンドではありますが、さらに知的（仏語でいうエスプリといった感じ）でシュール。確固たるオリジナリティーが感じられます。
例えるならば、８０年代、キュートな女の子ヴォーカルで一世を風靡した「オルタード・イメージ」（若いプログレファンは知らないだろうな）が、知的なジャズロックをバックに遊んでいるといった感じでしょうか？　
とにかくテクニカルな演奏のすき間をヒラヒラと漂うスキャットがとってもオシャレで、タイトな演奏といい対比になっています。
前作の1stも名盤ですが、こちらはとにかく飽きの来ない凝った作品で、ソフトマシーン、カンタベリー系が好きな人はもちろん、おしゃれな大陸系ジャズロックに関心がある人なら必聴の名盤です。

ベルギーのカンタベリー・バンド（2 拍手）

じゃ、見ろクワイ（笑）さん レビューをすべて見る

UNIVERS ZERO、JULVERNE、PRESENTといった世界に名だたるチェンバー・ロックバンドを数多く輩出したお国柄を反映してかどこか小まわりが利いて小粋でお洒落なCARAVAN⇔SOFT MACHINEのような印象を受けました。スキャット風のフランス語女性ヴォーカルも耳にしみます。