キャッチーなメロディーにハードなギター、グッとくるメロディーが魅力のパワー・ポップ。今日はアメリカのパワー・ポップ・バンドをカケレコ棚から探してみたいと思います。
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ポップ好きは、一発でKOされる(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
2019年末にアナログで再発されたのがビッグ・スターのファースト、セカンド。たしかにこの音には黒いビニール盤が似合います。ポップとは何かを突き詰めると、わたしは「アバンギャルド」ではないのかと思います。ビートルズが滝のように流れ落ちるコーラスや爆裂するドラムズの音を持っていたように。少ない音数にどれだけ前衛と分かりやすさを同居できるか。わたしは、ビッグ・スターを聴くたびに、とてもアバンギャルドな世界に連れて行ってもらう気がします。
どちらの作も、出だしの数曲でユーザーを驚かせ、徐々にメロディをじっくり聴かせていく、というスタイルをとっています。「ナンバー・ワン・レコード」のほうは、アレックス・チルトンとクリス・ベルという二人作曲、二人ボーカル体制。ホール&オーツとかラカンターズとか、米国でポップ・ソングが生まれる黄金体制の気がしてきませんか。ほとんどエフェクターをかけていないギターも気持ちよいです。このギターの音は英国の80年代のバンドほとんどが真似したんですよね。
ビッグ・スターというのは国道沿いのフード・ショップ・チェーンなんだそうです。シカゴ・トランジット・オーソリティとかバンコ・デル・ムトオ・ソッコルソとかと同じネーミングですね。このポップ作がメンフィスから出てきているのも不思議。アレックス・チルトンは、ティーンエイジの頃からソウル・グループでボーカルだったそうですが。