SHADOKSMUSIC133(SHADOKS) 【2011年発売CD】
デトロイト産サイケの発掘盤。カタルシス強めのヘヴィサイケ曲、B級マイナーな歌メロが鈍く光るサイケポップ曲、ともにスルメ過ぎます…。
ミシガン州デトロイト出身の4人組サイケデリック・ロック・バンド。本作は、サイケ・ファンにはお馴染みの71年作「BUMP」の翌年に録音されながらも、お蔵入りとなって陽の目を見ることのなかった幻の2nd。痙攣的なファズと揺らめくオルガンを軸にしたドロ〜リとしたヘヴィ・サイケ曲と、凝ったスタジオ/音響実験も相まってますますヒネた感の強まったサイケ・ポップ曲という、1stの延長線上にあるヘヴィ&ポップな二面性を湛えた作風。楽曲アレンジのクオリティに関しては本作のほうが断然上ですし、ヴァイオリンや銅鑼、女性コーラスまで導入するなど、この2ndに賭けた気合いが充分に伝わってくる内容なのですが、1stが全然売れなくてお蔵入りになったとのこと。
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中年M奴隷の皆様が全裸待機!10年待ちのアイテム(5 拍手)
ぶっこみハム太郎さん レビューをすべて見る
シングルだけはイギリスでもリリースされたので’90年代からブリティッシュシンフォニックのレアなシングルのコンピレーションに収録されていたので昔はイギリスのバンドといわれていました。世紀が変わってGEAR FABからその未収シングル付きで再発され実はデトロイトのバンドと判明するのですがシンフォニックロックのコレクターの中には未だに「イギリスのバンド」と言い切る人も多いくらいのいかにもブリティッシュ然とした音のバンドです。
基本的にシンフォニックロックのコレクターというのは「アメリカのものなんか死んでも聴きたくない」というところから人生が始まっているところにもってきて「都合の悪いことは聞かなかったことにする」のではなく「本当に忘れてしまう」という老人性パラノイアの初期症状が現れてくる年齢の人が殆どなのでそういう現象が起こるのですが多分「2枚目のLP用のマテリアルが存在する」という1stの再発時に判明した「都合のいい」事実は忘れていない筈です。
そんなブリティッシュシンフォニック愛好家の皆様がリストで見た時点で全裸待機してしまう幻の二枚目の内容ですがさすがに10年以上おあずけ喰らわされただけのことはある素晴らしい内容です。
全体の曲の粒は1stのほうが確かにいいのですが派手な曲のクオリティーだけはこっちのほうに軍配があがります。
蝶のように舞う華麗なオルガンと蜂のように刺すへヴィーなギターとリズム隊というアイアンバタフライの三枚目のような理想的な音造りは健在であるので逆にお蔵入りしたおかげで「’71年のメジャーレーベルの音」で変に録りなおされなくて助かったアイテムといえます。
この音源だけで大満足ですが更にシングル曲のライブ音源とステージ写真付きというまるでエロいゲームのファンディスクのような至れり尽くせりなアイテムです。