AGAINST THE WIND

ロックのド真ん中を聴く心地よさ（2 拍手）

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わたしのボブ・シーガー収集は「ランブリン・ギャンブリン・マン」から始まり、ほぼ発表年代順に聴いてきました。やっと80年代にさしかかったところです。（途中、公式発売のないCDがかなりあるので険しい収集でした。）わが国では「ナイト・ムーブズ」あたりから東芝の広告に載り始めたので、苦労人である彼のキャリアを知る人はほとんどいなかったと思います。後出しジャンケンで申し訳ないですが、米国のロックンロールの神髄はボブ・シーガーなんだろうと感じているところです。（バディ・ホリーやプレスリーは、また別格です。）

グラミー賞とか全米一位とか…要するに代表作。何よりの特長は、イーグルズ面々の参加とマッスル・ショールズのリズム隊。ドクター・ジョンやビル・ペイン、サム・クレイトン、ポール・ハリス（マナサス）まで協力しています。西部だろうが南部だろうが、デトロイト・ローカルの彼に賛同しているわけで、これは全米歌手と言って構いません。彼の音楽にはカントリー要素があまりないのに、余裕でカントリーまでこなしています。

もうひとつがギター・オリエンテッドなレコードであること。タイトル曲がピアノ曲なので勘違いしないでください。珍しくボブ・シーガーがリード・ギターとして活躍する曲がいくつかあります。ジャカジャカのアクースティック・ギターもすごくいい。くたびれた中年に喝を入れる見事なレコードです。