MANTCD21003(ESOTERIC) 【2009年発売CD】
ボーナス・ディスク付きの2枚組、スリップケース付き仕様(画像はスリップケースです)。
彼の幻想的な詩世界をそのまま音にしたような、内省的かつ奥行のあるサウンドが素晴らしいですよね。KING CRIMSONの穏やかで静謐な一面が好きなら必聴といえる一枚。
初期のKING CRIMSONを支えROXY MUSICのプロデュースなどでも活躍した作詞家が、Robert Frippより解雇される形でKING CRIMSONを脱退後、EL&PのMANTICOREから発表した73年ソロデビュー作。EL&PのGreg LakeをはじめKING CRIMSON人脈からはBoz BarrelやKeith Tippett、Ian Wallace、Melo Collins、John Wettonなど豪華メンバーが集結しています。その内容はPETE SINFIELDの詩情を感じさせる非常に内省的且つ牧歌的なサウンドであり、どこまでもおだやかな雰囲気が包む作風。元々シンガーではない彼をフォローするようにGreg Lakeのボーカルが良く伸び、KING CRIMSON人脈も好サポートぶりを発揮しています。
英国プログレのトップ・ミュージシャンたちが集結したスーパーグループ、クリムゾンの緊密なテンションとイエスの雄大なファンタジーを合わせたような78年発表1st!
1,090円(税込1,199円)
MCDONALD & GILES/MCDONALD AND GILES
歴史的名盤『In The Court Of The Crimson King』の誕生に大きく貢献した2人によるデュオ、70年リリース、ピーター・ジャイルズやスティーヴ・ウィンウッドが参加
950円(税込1,045円)
英国が誇るペダル・スティール・ギター奏者のB.J.コール参加作をピックアップ!
英国が誇るペダル・スティール・ギター奏者のB.J.コール参加作をカケレコ棚からピックアップ!
カケレコ棚より、英サックス奏者メル・コリンズが参加した作品をピックアップいたしました。
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温かく、繊細で、和気あいあい(4 拍手)
waterbearerさん レビューをすべて見る
73年。KCの詩人でライブでは照明担当の唯一のアルバム。
詩人が?ソロアルバム?とたくさんの「?」が頭の中いっぱいになった思い出がある。それはすぐに「!」になったわけだが。
スラミス・ヴルフィンによる美しいジャケットが目を引くが、それだけではない。
参加メンバーがKC中退生、在校生、科目履修生(…)などが一堂に会している。中でもタイトル曲ではG.LakeがおいしいVoパートを本人から奪い取るという暴挙に出る。Sinfieldの歌唱力云々は触れないほうがいい。これもひとつの「味わい」として楽しむが吉である。
M1はヴィヴァルディの楽曲だし、M2は元々Giles Giles & Frippの曲だったはず。M5のタイトル曲の話は…すでに触れた。M7はアコースティックな美しい曲。M8はM5に次ぐもうひとつの山場。そしてM9はラストのジャズロックな大団円で幕を閉じる。ボーナストラックはそれほど気にしなくていい。
Frippとの付き合いがいいのか、最後までKCに関わっていたし、彼なしにはKCはあり得なかった。
でも本作で聴けるのはなんとも温かみがあり、繊細でありながら和気あいあいとしたセッションワーク集といったところがある。このあたりはMicDonald & Gilesと似ているなと思う。
KCファンには必聴だし、英国プログレファン、いやシンフォニックプログレ好きは一度は聴いておいたほうがいい一枚だと思う。
英語が苦手だけど歌詞の世界を楽しみたい方は歌詞の対訳付きの国内盤をお勧めする。