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クリムゾン対コロシアム…行司は無調交響楽(4 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
テクニカルかつ多彩なハードロックで伝説的な評価を得ているのがショパン。そのギタリスト、レイ・ラッセルの率いるハードロック・グループです。ラッセルは、ロック業界より、TVや映画音楽、はたまた多くのセッションに関わる仕事だったらしいです。「ドクター・ノオ」や「ゴールド・フィンガー」の音楽にも関わっています。レゲエからハードロック、クラシックまで詰め込んだ雑多なロックながら、一本筋が通っているのは、彼らが多様な音楽素養をアレンジする能力が高いせいでしょう。
「アッシェン・ベシャー」 は、クリムゾンがコロシアムと試合しているようなヘビーロックです。ドラムズの人の力量が今いちながら楽しめます。「イースト・オブ・ザ・サン」にいたっては、弦楽無調和音の序曲みたいな仕上がり。「イッツ・ハプニング・トゥ・ミーアンドユー」でまたハードロックに戻ってきます。ラッセルとしたら、いっちょここらでバンドでもやってみっか、みたいなノリだったんでしょうか。他のメンバーが振り回されているのがよくわかって微笑ましいです。
10割の力でなく7割ぐらいの力の入れようで、英国らしい皮肉とユーモアがよく出てきます。恐れながらビートルズの2枚組アルバムを想定していただけると良いかも知れません。2022.06.29